東方~儚き命の理解者~   作:shin-Ex-

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第83話!

今回はミコトさんとレミリアさんの会話です。

「フランドールお嬢様とのお話は次回となりますね」

まさか一話丸々使うとは思いませんでした・・・・

では本編にいきますか。

「はい。それでは本編をどうぞ」


第83話

noside

 

「・・・・明日か」

 

レミリアは自室に備え付けられたベッドに横たわり、ぼんやりと天井を眺めていた。その表情からは憂いが見て取れる。

 

明日の夜、紅い月が昇ると同時に、自分は狂気に支配されてしまう。その恐怖がレミリアの心を蝕み、苦しめている。

 

「どうして・・・・私達は逆らえないのかしらね」

 

消え入りそうな声でレミリアは呟いた。

 

狂気に支配され、嬉々としてあらゆるものを壊し、あらゆる命を奪いつくし、その血を啜る自分自身の姿を想像するレミリア。

 

そしてレミリアは思う。きっとその時の自分は・・・・・酷く醜いであろうと。

 

それがレミリアにとって恐ろしかった。

 

自分を慕ってくれる従者(咲夜)に、自分の大切な親友(パチュリー)に、屋敷を守ってくれる門番(美鈴)に、そして何よりも・・・・・・愛する者(ミコト)に狂気に染まった自分を見られてしまうことがたまらなく恐ろしかった。

 

「・・・・恐いよぉ」

 

レミリアは自身の体を強く抱きしめながら涙を流した。

 

数百年という長い時を生きてきたレミリア。だがしかし、そんな彼女でも当然のように恐いものはある。

 

レミリアにとってそれは『狂気に染まった自分を見られること』。

 

狂気に染まり、破壊の限りを尽くすのももちろん恐い。だが彼女にとってはそれと同じくらい・・・・否、それ以上に狂気に染まった自分を目にして、大切な者が自身を拒絶し、嫌われてしまうことがレミリアにとって恐ろしいのだ。

 

それがレミリアを蝕む・・・・恐怖であった。

 

「う・・・・うぅ・・・・」

 

ポロポロポロポロと恐怖に囚われ涙を流すレミリア。

 

そんな時・・・・・

 

コンコン

 

レミリアの耳に、部屋をノックする音が聞こえてきた。

 

「ッ!!だ、誰?」

 

レミリアはすぐさま涙を拭って応対する。

 

「ミコトです」

 

聞こえてきたのはレミリアが心より愛してやまな人物、ミコトの声であった。

 

「ミコト?どうしたの?」

 

ミコトの来訪に多少動揺したがレミリアはそれを悟らせぬようにいたって平静に尋ねた。

 

「少々お話がありまして・・・・・入ってもよろしいでしょうか?」

 

「・・・・悪いけど今はちょっと忙しいからまた後にして頂戴」

 

レミリアはミコトの入室を断る。

 

レミリアにとってミコトはある意味では今一番会いたくない人物であった。このように恐怖に囚われ、弱っている自分の姿を見られたくなかったからだ。

 

「・・・・そうですか。わかりました」

 

レミリアの返答を聞き、了承した後ミコトは・・・・

 

「では失礼します」

 

扉を開き、部屋に入ってきた。

 

「って、ミコト!?なんで入ってきてるのよ!!」

 

了承したにも関わらず全く逆の行動を取ったミコトに対してレミリアは思わず声を荒げてしまった。

 

「すみません。どうしても話したかったものでしてレミリアお嬢様の意思に背いてしまいました。どうかお許しを」

 

「自分の意思を優先するってあなた本当に執事!?というよりはじめから話すつもりだったらなんで一々許可を取ろうとしたの!?」

 

礼儀正しくお辞儀をするミコトにレミリアはもっともなツッコミを入れた。

 

「なんでと言われましても・・・・・礼儀ですので」

 

「・・・・・あなた今びっくりするくらい矛盾したこと言ってるって自分気づいてる?」

 

「それはもう承知の上ですよ」

 

呆れながら尋ねてくるレミリアに対して清々しいまでの執事スマイルを向けて答えるミコト。大物ではなかろうかと錯覚してしまうほどのふてぶてしさである。

 

・・・・というより先程までのシリアスさはどうしてしまったのであろうか。

 

「全く・・・・それで?話って何?」

 

これ以上突っ込んでも仕方がないと判断したレミリアは仕方なしにミコトの話を聞くことにした。

 

「その前に・・・・失礼いたします」

 

スッ

 

レミリアに近づいたミコトは取り出したハンカチでレミリアの顔を撫で始めた。

 

「何してるのミコト?」

 

「・・・・目が少し腫れています。それに頬を濡れておりますし・・・・泣いておられたのですか?」

 

「!?」

 

図星を突かれたレミリアは思わず体をビクリと反応させてしまった。

 

「・・・・やはり泣いておられたのですね」

 

「ち、違うの・・・これは・・・・」

 

「・・・・・レミリアお嬢様」

 

ギュッ

 

「え?」

 

ミコトはレミリアの体を抱きしめた。壊れ物を扱うかのように優しく・・・・

 

「隠す必要などありません・・・・・咲夜さんから聞きました。明日のことを・・・・」

 

「!?そう・・・・なんだ」

 

「はい。それともう一つ・・・・レミリアお嬢様が今恐怖に囚われ、悲しんでいることもわかっております。それこそ命に現れるほどに」

 

そうミコトは感じていた。レミリアの命から隠しきれないほどの恐れと悲しみを・・・・・

 

「・・・本当に便利な能力ね。でも・・・・・今の私にとっては忌々しいわ。恐れも悲しみも・・・・筒抜けだなんて」

 

「そうですね。私もこの能力は好きではありません」

 

ミコトは苦笑いを浮かべながら言った。

 

「・・・・レミリアお嬢様。やはりあなたは狂気に支配されるのを恐れているのですね」

 

「・・・・ええ、そうよ。ミコトには隠しても無駄なんでしょうから言うわ。私は・・・恐いの。狂気に支配されて、見境なく壊してしまうのが・・・・それが恐くて堪らない」

 

レミリアはミコトの胸に顔を埋めて涙を流しながら訴えた。

 

「そしてそれ以上に・・・・嬉々として破壊を楽しんでしまう姿をあなた達に見られるのが恐い!あんな醜い私を見られたくないの!そんな私を見せて皆に嫌われたくないの!」

 

「レミリアお嬢様・・・・・」

 

声を荒げながら必死に訴えかけているレミリアを見てミコトは思った。自分が考えている以上にレミリアの恐怖の根は深いということに。

 

「狂気に支配されないようにする魔法をパチュリーが開発してくれたのは知ってる。でも・・・・それだって確実性はない。もしかしたら失敗するかもしれない。失敗して結局狂気に飲まれて・・・・私は・・・・」

 

言葉を紡ぎ終わった後、レミリアの体が小刻みに震え始める。

 

それはまるで恐いものに怯える小さな子供のように・・・・

 

そんなレミリアにミコトは・・・・

 

「・・・・大丈夫ですよレミリアお嬢様」

 

安心させるような優しい声色で語りかけながら、頭を撫でた。

 

「パチュリー様を信じてあげてください。彼女はあなたの親友なのですから。きっと明日のために・・・・レミリアお嬢様のことを思い、必死の思いでに魔法を開発したのでしょうし」

 

「ミコト・・・・わかってる。それでも・・・・」

 

「・・・それでも不安は拭えませんか?」

 

「・・・・うん」

 

レミリアは決してパチュリーのことを信じていないわけではない。だがあまりにも恐怖が強大であるが故に、万が一を考えずにいわられなくなっているのだ。

 

「そうですか・・・・・でしたら誓いましょう」

 

「誓う?」

 

「ええ。万が一レミリアお嬢様が狂気に支配されてしまったとしても・・・・私はお嬢様を嫌ったりなどしません」

 

「え?」

 

「私は知っていますから。それがお嬢様の本意でないことを。それがお嬢様の望みではないことを。だから私は・・・・お嬢様が狂気に囚われたとしても、決してお嬢様を嫌ったりなどいたしません」

 

「ミコト・・・・」

 

「私だけではありません。咲夜さんもパチュリー様も美鈴さんも小悪魔さんも・・・・あなたを嫌ったりなどいたしません。皆・・・・心よりあなたを慕っているのですから」

 

「皆・・・・私を嫌わない?」

 

その言葉は・・・・レミリアの心に染み込んでいった。

 

「はい。そもそも私含め、この屋敷の住人がお嬢様を嫌うなどありえないことですしね」

 

ミコトの言うとおりであった。咲夜もパチュリーも美鈴も小悪魔も好きでこの屋敷に・・・・レミリアの傍にいるのだ。彼女たちがレミリアを嫌うなど・・・・いかなることがあろうともありえないことであった。

 

「それと・・・・もう一つ誓います。お嬢様が狂気に囚われてしまったその時は・・・・・私の全力を持ってお嬢様を止めます。お嬢様の狂気からお嬢様が愛するものを守り抜きます」

 

ミコトの決意の言葉を口にした。

 

「ミコト・・・・・ありがとうミコト」

 

ミコトから言葉を受け取ったレミリアは再びミコトの胸に顔を埋めて泣き出した。

 

だがこの涙は悲しみからいずる涙ではない。

 

それは・・・・ここまで自分を思ってくれるミコトに対する嬉しさからいずる涙であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・ミコト、お願いがあるの」

 

「なんでしょうか?」

 

しばらくして泣き止んだレミリアが、ミコトに語りかけた。

 

「・・・・私と同じようにフランも恐怖と悲しみに囚われているわ。だから・・・・あの子のことも助けてあげて」

 

「・・・・ええ、わかっております。もとより私もそのつもりでありましたから」

 

ミコトはニッコリとレミリアに頬笑みを向けながら返事を返した。

 

「そう・・・・ふふ、やっぱりミコトは根っからのお人好しね」

 

ミコトの返事を聞いて、レミリアはクスリと嬉しそうに笑みを浮かべる。

 

「褒め言葉として受け取っておきます」

 

「・・・・フランをお願いね」

 

「承知いたしました。それでは失礼いたします」

 

ミコトはペコリとレミリアに一礼したあと、部屋から出て行きフランドールのいるところに向かった。

 

「・・・・・ミコト。本当に・・・・本当にありがとう」

 

ミコトが去った後、レミリアは心からの礼を言葉を口にした。

 

レミリアの中からすべての恐怖が消えたわけではない。今でも明日のことを思うと胸を締め付けるような恐怖をを感じている。

 

しかし・・・・ミコトが来る前に比べて幾分かそれが和らいだのも事実であった。

 

ミコトの誓いは間違いなく・・・・・レミリアを心を救ったのだ。

 

「本当に・・・・・ますますあなたに焦がれてしまうわね」

 

嬉しそうに笑みを浮かべながらレミリアは静かに呟いた。

 

 




あとがき座談会のコーナー!IN東方!!

今回のゲストはレミリアさんです!

「よろしく」

はいよろしくお願いします!さて、今回はレミリアさん恐怖にとらわれて非常に弱々しかったわけですが・・・・こう言ってはなんですが可愛らしかったですね。

「なっ!?主!あなた何言ってるのよ!」

いやだって実際可愛いと思いましたし・・・・

「あなたね・・・・ミコト、あなたからも何か言って頂戴」

「わかりました。まったく主さん・・・・あなたは何を馬鹿なことを言っているんですか?レミリアお嬢様が可愛らしいなど当たり前ではありませんか」

「そうそう・・・・って、え?ミコト?」

「どうなさいました?」

「い、いやその・・・・えっと・・・・ご、ごめんなさい。なんでもないわ」

「??そうですか」

(あまりにもストレートな物言いにレミリアさんタジタジですね・・・・)

「それはそうと・・・・本当にありがとうねミコト。あなたのおかげでだいぶ楽になったわ」

「でしたら良かったです。執事として冥利に尽きます」

本当にミコトさん執事モードだと忠義が高いですよね・・・・

「執事ですから」

さいですか・・・・さて、それでは一つお知らせをして今回は締めましょう。

「ちょっと短くないかしら?」

・・・・すんません。ネタが思いつかなくて。

「そ、そう・・・・まあいいわ」

「それでお知らせというのは?」

はい。現在、活動報告にて人気キャラ投票を実地していることです。

「ああ、アレですか。確か一人につき5人まで投票できてこの章が終わった後に上位3名の方の小話をのせるんでしたよね?」

その通りです。説明ありがとうございます。

「へえ、今そんなのやってるのね」

はい。ちなみに今のTOP3は以下の通りになってます。

1位 霊夢、咲夜 11票
2位 フラン   10票
3位 幽々子   8票

なお同率に何人いても順位は変わりません。

「霊夢様と咲夜さんが同点の一位・・・・ですか」

「そしてフランが2位なのね・・・・ちなみに私は何票入っているのかしら?」

レミリアさんは・・・・5票ですね。ちなみに5位ですね。

「フランの半分・・・・地味にショックね」

いえ、でもまだ始まったばかりなので。

「そうですね。結果は最期までわかりませんので落ち込まないでください」

「・・・そうね。ありがとうミコト」

「いえ」

というわけで投票はまだまだ継続中ですので活動報告にてお願いします!

さて、今回はここまでです!

それでは・・・・・


「「「次回もまたきてください(きなさい)!!」」」
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