SSR   作:真田丸

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約二か月ぶりに投稿です。
待っていてくれた方がいましたらお待たせいたしました。
これからは出来るだけ早く投稿できるように頑張ります。


メモリー4

秋元君の訓練を初めて6日が経った。

初めは初心者とは思えないスピードで上達していったけど、3日目からその成長が急速に止まった。

「はぁ、はぁ、はぁ!」

私の目の前では秋元君が息を切らしている。その顔にはおびただしい量の汗が流れていてまるでフルマラソンを走った後みたいだ。

 

私は手元にあるタブレットに映るデータを見る。そこにはたった今秋元君が行った射撃訓練の結果が出ている。

先程行ったのはフィールド上にランダムに射出されるターゲットを撃つものだった。

正確な射撃と飛行能力を必要とする基礎の応用の訓練だ。

 

射出されたターゲットは10で命中したのは3だった。

この結果は初心者としてはまずまずと言ったものだった。

けど、初日に秋元君が見せた動きからしたら丸で成長してないと言えた。まるで、成長が終わってしまったようだ。

 

「今日は此処までにしよう」

私は上空で的に狙いを定めている秋元君に言った。疲れきっている状態で無理をしても返って怪我をするだけだからだ。

それよりも今日はゆっくり休んで明日の本番に備えた方がいい。

 

でも秋元君は降りてこないで静かに首を振った。

「俺は・・・もう少し練習していくよ」

「でも、明日は本番だから少しは休んでおかないと・・」

「大丈夫、無理はしないよ。簪さんも用事があるんでしょ?自分の時間も大事にしてよ」

1週間が経って秋元君には私の事を名前で呼んでもらう様に頼んだ。

そしたら秋元君も名前で呼んで良いと言われたけど、男の人を名前で呼んだことなんて無かったから結局秋元君のままでいることにした。

 

「う・・うん、わかった」

秋元君には悪いけど私も自分のやるべき事をやらないといけない。

再びアリーナに散らばったターゲットに向かっていく彼を見送ってから私は整備室に向かった。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

「・・・遅かったか」

IS学園から数キロ離れた街中で一人の少年がビルとビルの空いたスペースで呟いた。

少年の目の前にはドロドロに溶けたバイクがあった。

既に原型がないその物体をバイクだと認識出来たのはすぐ側で震えながら呆然と愛車だった物を見つめるライダースーツの男が居たからであった。

「何があったんですか?」

少年は男に近付くと優しく話し掛けた。

 

「バ・・・バケモノ・・が出た・・・」

「バケモノですか?」

 

「へ・・変な男がっ!突然、バケモノになったんだよぉ!!」

 

男は目を極限まで見開き少年の両肩を掴み叫んだ。

その形相はとても嘘をついている様には見えない。

 

「・・・そのバケモノはどこに行きました?」

 

男は震える指である方向を指差した。

 

「あの方向は・・・・IS学園・・」

 

 

 

「すごい人だなぁ」

「みんな男性操縦士に注目してるからね」

目の前のモニターにはアリーナの客席が映されている。

数100人分の席は満員でみんなが試合の開始を今か今かと待っている。

 

今、俺と簪さんはそれぞれに用意された控室で自分の出番を待っていた。

試合は初めに一夏とオルコットさんがやり、その次に俺とオルコットさん、最後に俺と一夏の順番になった。なんでも専用機のある二人と違って量産機を使う俺のためのハンディらしいんだけど・・・

 

「始まらないね」

更識さんの言う様に試合開始時間はもう過ぎているのに一向に試合が始まる気配がない。オルコットさんはすでに専用機【ブルーティアーズ】を纏いアリーナ上空で待機しているけど一夏がいまだにアリーナに出てこない。

気にしながらも簪さんと機体の確認をしているとアリーナを映していたモニターに織斑が映し出された。

『秋元、今すぐアリーナに出ろ』

モニターに織斑先生が現れるなり言うけど、俺の番はまだ先の筈じゃ?

 

「どういう事ですか?秋元君の番はまだ先のはずですが」

俺が口を開くより先に隣にいた簪さんが乗り出した。

 

『織斑の機体がまだ届いていない。よって、先に第二試合を行う事にした』

「それじゃあ!専用機のハンディが無いじゃないですか!」

『もう決まったことだ。早く出ろ』

 

 

織斑先生が消え、再びモニターはアリーナを映す。

「・・・しょうがないか、簪さん準備手伝って」

「良いの!?普通にやったんじゃ専用機持ちの代表候補生相手に量産機の素人じゃ勝てない。只の引き立て役だよ!!」

 

簪さんの言う通りだ。都合よく織斑の機体の到着が遅れるなんて誰かが俺を引き立て役にしようと意図的に行っているのかもしれない。でも、俺にはどっちにしろ断ることは出来ないんだ。だったら少しでもその誰かの期待を裏切るように頑張るだけだ。

 

簪さんに調整してもらったラファールを纏ってアリーナへの入り口に立つ。

「じゃあ、行って来るね」

「うん、頑張って」

 

簪さんに見送られて勢いよくアリーナに飛び出た。その瞬間アリーナ中からのやっと始まるといった歓声が耳に入る。

「あら、ようやくお出ましですか?」

「ははは、待たせてゴメン」

 

上空ではオルコットさんがこちらを見下ろしている。

「少々順番が変わったようですが・・関係ありませんわ。さぁ踊って貰いますわよ。セシリア・オルコットとブルーティアーズの奏でる華麗なワルツで!」

 

試合開始のブザーと同時にオルコットさんが撃ってきた。

青いビームが真っ直ぐにこちらに向かって来る。落ち着いて上昇する。すぐにアサルトライフルを取り出して撃つけど躱される。やっぱり代表候補生だ動きがまるで違う。

 

「どうしました。この程度ですの?」

オルコットさんの攻撃を盾で防ぎながら隙を探るけど・・・ダメだ。反撃が出来ない。

 

「さぁ!これで終わりですわ!」

なぁ!自動ピッド!?1,2・・全部で4つのビットが俺を囲むように散らばる。

 

「不味い!」

急いで迎撃しようと銃を向けるが遅かった。ビットから発射されたレーザーが銃を撃ちぬいた。

銃が爆発して怯んだ時に盾を手離してしまった。

盾を拾おうと移動するが先回りしたオルコットさんに銃を向けられる。

 

「素人にしては粘りましたが、終わりですわ」

オルコットさんの持つ銃から青い光が出た瞬間俺の意識は一瞬途切れた。

 

 

気が付いたら視界には青い空が映っていた。

「そっか・・・負けたのか・・」

勝てなかった・・分かってはいた。たった1週間で素人が代表候補生に勝てる訳が無いんだ・・ここまで頑張ったんなら十分だよな・・・そうだ、俺は十分やったよ・・・十分さ・・

 

『秋元、次の試合が始まる。早く戻れ』

「・・・・はい」

 

織斑先生の指示に従ってアリーナから出ると簪さんが待っていてくれていた。

「・・お疲れ様」

「・・・ありがとう」

折角時間を割いて手伝ってもらったのに何もできなかった。申し訳なくて顔を見れない・・・・

 

「一(はじめ)!」

暫く会話の無いままいると織斑がやって来た。その体には白いISを纏っている。あれが織斑の専用機か、ふと隣を見ると簪さんが分かり易く不機嫌になっていた。

 

「仇は取ってやるからな」

「あ・・ああ・・・」

簪さんを気にしながらも織斑の言葉返事を返していると簪さんが腕を掴んできた。

 

「秋元君、行こ」

「えっ!?ちょ・・ちょっと!」

「お、おい!」

簪さんに引っ張られて羽柴屋に控室に戻っていく。後ろから織斑が叫んでいるけど簪さんのペースに合わせるのがやっとで返事をする暇はなかった。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

IS学園へと続く一本道を1人の男性が歩いている。その足取りはフラフラとした危なげなものでまるで何かに憑りつかれている様だった。

「ISだ・・ISのせいで俺は・・・」

男の手には太陽の陽で怪しく光る一本のUSBメモリが握られている。




仮面ライダーの小説を書いている筈なのに仮面ライダーが出ない・・・

次回は!次回こそは仮面ライダーが活躍しますので待っていてください!!
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