Side ???
それはいきなり起こった。コンビニで2つのパンと1本のジュースを購入した俺は家に帰ろうとしていた。そして、コンビニから出ると俺は空の上にいたんだ。正直何を言っているのか分からないと思うけど俺だってそうだ。だってあれだよ?コンビニの自動ドアをくぐったら空の上だぜ?物理法則無視しすぎてね…え、まさか俺には隠された能力があったのか?それなら納得だな。
こんなことを考えている間にも俺は地面に向かって速度を上げている。おいぃぃぃぃぃぃぃ!!これどうやったら止まるんだよ!?どうにかして止まらないと俺の頭はザクロになっちまうぜ!?ねぇ、神様ぁ…お願いだからわたくしめに現状を打破する策をお与えください……神様早く早く早くぅぅぅぅ!!!もう当たるッ!!当たっちゃうからぁ!?ホントにこれ死んじまうからぁぁぁ…
グチャッ…!?
体中が感じたことのないレベルで痛い…もうタブンあれだわ、腕とか脚とかあらぬ方向に曲がっちゃってるわこれ。目を開けてみる。うん、視界が見事に真っ赤だぜ!ひゃっほう!!ていうか、俺ってもう死んじゃうの…?マジっべーわ。まだやりたいことが山ほどあるのにぃ!例えば……うん、ねーわ。そりゃそーだ、家とコンビニを往復するだけの半ニート生活だもんな…
「って!こんな訳分かんねー死に方じゃ死んでも死にきれねーよぉおおお!!!ん?あれ…体の痛みが、ないだと…」
改めて目を開けると体はおろか視界も元に戻っていた。さっき言ったけど痛みも消えた。これはどういうことだ?ていうか、ここってどこ?何か真っ白で何にもない空間に気づいたらいるんだけど…誰か俺に現状を説明してくれませんかねぇ?さっきから訳分からんこと続きで理解が追い付いてないんだけど。
「君は死んだんだ」
俺は死んだ…やっぱりあれは現実だったのか。まぁ、痛かったから現実だと薄々感じてたんだけどな。何で俺はあんな目に遭ったんだ?
「それは私の手が偶々偶然滑って君の位置座標を大きくずらいてしまったんだ。いやぁ、思わず笑ってしまったよ。この私がポカをやらかすとはな…」
そうかそうか、俺はあんたのミスで死んだのか。何かもう、どうリアクションをとるのが正解なのか分からん。
「笑えばいいと思うよ?」
そうか、あっはっはhっはhhhh………ん?俺はさっきから一体
「私は神だ。私は君の心を読んでいるのだよ」
声のした方向を見ると人がいた。その人は見る角度によればおじいさんに見えたり子供に見えたり…カミってこんな感じなんだ。ん?カミって神様…
「か、神様ぁ!?ま、まさか…これはどこかの世界に転生するっていう二次創作でお馴染みの展開なんじゃーー」
「その通りだ」
き、キタコレェエエエエエエエ!!!嘘だろぉおい!俺の人生も捨てたもんじゃねーな!だけど、特典があったら尚イイよなぁ!?俺の場合はあるパターンかな?
「泣いて喜べ、君の好きな特典をやろう」
「よっしゃぁああああああ!!俺ってもしかしたらスゲェ運がイイんじゃね?じゃあ何を願おうかな?」
「ゆっくりと考えるがいい」
うーん、そうだなぁ。良くこの手の二次創作でチート扱いされてるのは
「
「贅沢だな…流石に全部は無理だな。
「全然イイよ!ちなみに媒介になるものと持霊はどうすれば…?」
「見た目が似ている物なら何でも出来る設定にしとくよ。それと持霊は要らない。だから、O.S.は君の明確なイメージと巫力で出来るようになっている。《これで良いな》?」
「ありがとう、神様!俺はそれでイイよ」
「では、今から君には地獄に行ってもらう」
地獄?hell?Hölle?enfer?infierno?infernus?地狱?κόλαση?ад?النار?
「そう、その地獄」
「何で?ワッツ!ホワーイ!?この流れだと普通は転生する世界を選んですぐ転生するのが定石だろぉおおお!!」
「では、君は巫力をどうやって手に入れるつもりなんだ?」
「そ、それは神様がつけてくれるんじゃ…?」
「私がつけるのは『甲縛式O.S.をイメージと巫力で作れる程度の能力』と『超・占時略決の付与』だけだが?」
嘘だろおい…正直今は神様に引きすぎて何の言葉も出ねぇよ。
「まぁ、少しは付与するから安心しろ。では、健闘を祈る。頑張って閻魔から転生出来る権利を奪い取れ」
Ha?転生出来る権利を奪うってまさか…ハオがやったみたいなことを俺にもやれってか!?ちょっ神様まt、何だこの謎の浮遊感は嫌な予感がするんだけど。下を見ると、突然俺が立っていた床が抜けたみたいだ。これアカンやつぅぅぅぅぅぅぅ!!!
俺の体は深い闇へと落ちていった。転生できるまで俺は一体何百年かかるだろうか?先が思いやられるぜ…こうして、俺の長い長い地獄生活は始まりを迎えるのであった。
気がつくと俺は立っていた。とりあえず落下死は避けられたみたいだけど、服装は俺が死んだ時に着ていた白いTシャツに黒いジャージ、黒いビーチサンダルだ。そして、目の前にあるのは大きな1つの門。
「じごく…もん」
ここが地獄か。とげとげの岩だらけだしこの門以外の建物がねぇな。確か地獄って魂が砕かれない限りイメージ1つで、心が負けを認めない限り負けることがないんだったよな…俺はマジで神様を恨むわ。何だよ転生すると思ってたら地獄ってそんな展開想定してねぇっての。けどまぁやるしかないよな…えーっと、まずはO.S.が出せるか実験だな。
「良し、ふんっ!おお、俺がイメージした通り右手に木刀が出てきたぁあああ!!」
こ、これはテンション上がるわ…これが特典の力か、イイものだな!いやいや、これは特典の力じゃなくて地獄の特性!気をとりなおして、じゃあ早速O.S.を出してみるか。こっから出す俺のO.S.は決まっているぜ!
「『刺身包丁スサノオウ』ッ!!キタコレェエエエエエエエ!!!イかし過ぎるだろこれおいカッけぇえんすよ!」
おお、何回か振ってみたら尚のこと実感してきた。これがO.S.…すばらですわ。ふっ、これがt(2回目
「おい、お前は何をしてるんだ?さっさと入んな」
「は、はい…って大鬼ッ!デかっ!!」
俺は大鬼に言われた通り地獄門をくぐった。大鬼は俺に見向きもせずにどんどん先を歩いていく。ちなみに大鬼の大きさは身長が大体170cmある俺の5倍程度だな。ていうか、大鬼の顔といい服装といいただのおっさんじゃねぇか!?
「お前がどんな存在なのかは分からんねえ。だが、こっからの世界はまともじゃねえ。ヤワな魂じゃあっという間にブッ壊れるぜ」
大鬼が大きな扉の前で足を止めて俺に言った。確かに俺には何の覚悟もねぇ。だけど、この力を手にしたからには何が何だろうが絶対に転生してやる!
「俺の役目はここまでだ。後は魂の思うがまま進め」
俺は大きな扉を開けた大鬼の股をくぐって先に進んだ。辺りを見渡してる俺の目にまず飛び込んできたのは、黒くてとげとげした大きな棒だった。え?これって金b――
ズドォオオンッ!!!
「イッタァアアア!!ブフェッ!チッ、何だよ…!いきなりやるとか、そんなの反則だろうが!?」
どうやら俺は扉を通った瞬間に横から金棒でフッ飛ばされたようだ。俺をフッ飛ばした張本人は倒れてる俺を指さして笑っている。何だよあの顔イラってくるな…
「ここのルールはてめェが決めてるんじゃねェよ。オレら超鬼様が決めんだよ、ダーッハハハハハハハァ!」
く、クソが…不意打ちで攻撃が決まっただけの癖に調子に乗りやがって…!それに漫画でちょっとだけしか登場してないモブ野郎がぁ!お前なんか俺がブッタ切ってやるよぉ!!
「スサノオウッ!おおおおおラァッ!!」
俺は右手に持つ木刀に瞬時にスサノオウを出して超鬼に接近して、超鬼の大きな頭を思いっきりブッタ切った。あれ?何かイメージと違うんだが…イメージだとこうスパッと切れる筈なんだが全く切れやしねぇ。しかも、思いっきり振った筈なのに何の衝撃音もしねぇ…どうなってやがる?
「こんなクソみてェな巫力で作ったO.S.で俺様に効くかよォ!!」
俺はひとまず超鬼から距離をとった。クソみたいな巫力?あっ、そうだそうだった!神様は俺に『甲縛式O.S.をイメージと巫力で作れる程度の能力』を与えたんだったよな…だから、今の俺にある巫力じゃ形は再現できても中身がスッカラカンてことかよ!くそっ、そういうのは先に説明してくれよぉおおお!!ていうか、今の俺の巫力ってどれくらいあるんだ?確かオラクルベルがあれば見れるんだったよーー
ドスッ!!
「ヒヒッ、他のことを考えてる暇があんのかァ?」
イッタァ!!俺の腹には俺の身長と同じくらいの矢が刺さった。くっ…ここは地獄だってことを、俺の周りを様々な武器を持った超鬼が囲んでるのを忘れてたぜ…ああ、この状況に段々腹が立ってきたぜ。
「はぁ、はぁ…うおおおおラッ!」
俺は勢いと気合で何とか矢を抜いた。くっそイテェ…ふぅ、ふぅ。とにかく今はオラクルベルで俺の巫力の確認だ。俺は左手に巻きつける感じでオラクルベルをイメージで出して俺の巫力を確認してみた。
『オオカゲ リョウ 2264/2264』
オオカゲリョウってのは俺の名前だから、後ろの数字が巫力だよな…2000ちょっとだけかよぉ!こんなんじゃどの甲縛式O.S.も出来ねぇじゃねえかよ!!甲縛式O.S.の中で1番巫力が少なそうな『エリザ・オペリーペン』も十全に扱えないとか…マジムリゲー。俺はホントに地獄から出られるのか?
顔を上げると俺を囲んでいた超鬼達が一斉に俺めがけて襲い掛かってきた。ていうか後2秒ぐらいで俺に当たるんだが…あっ、アハハハハハhhhh…乾いた笑いしか出ねぇよ。俺をこんなところにやった神様を一生恨んでやるぅ!!
ドスドスドスドスドスッ!!!
「ぎゃあああああああああッ!!!」
Side リョウ
俺は今、銀色の大きな扉の前にいた。やっと、やっとこの時が来た…俺が神様のミスで死んでから早640年、遂に念願の転生出来る権利を閻魔様からぶん取ったぜ!
いやぁ、この640年、色んなことがあった。初めの10年は超鬼にとにかく殺されまくった。あの時の俺は何で心が折れなかったのか不思議で仕方ねぇよ。それから50年かけてスサノオウで超鬼をボッコボコに出来る実力を付けた。こっからだよ、大変だったのは…
超鬼を殲滅した俺は魂の思うがままに進んだんだ。そして、出会ってしまったんだ。5人の戦士の1人であり馬孫を持霊とする
次に俺を待っていたのはホロホロこと
次に会ったのはチョコラブ・マグダネルだった。チョコラブに会って思ったんだがチョコラブのギャグはくすりとも笑えなかった。しかし、その実力は笑えるものではなかった。5人の戦士1の巫力に2度の地獄経験は伊達ではなかった。何ていうか…動きが速すぎて見えなかった。動きを視認できるようになるまで20年かかった。それから40年後、俺は『ジャガーマン』で何とか及第点をもらった。
リゼルグ・ダイゼルは恐ろしかった。あんなに優しそうなリゼルグがスゲェスパルタだった。何故か1回も殺されることはなかったが、かなりの数を頬にビンタされた。リゼルグがこうなったなは絶対マルコのせいだ、あのメガネ野郎マジ許すまじ。リゼルグ自身に教わりながら俺は55年で『マステマ・ドルキーム』を出せるようになって次に進む許可が出た。
5人の戦士最後の1人は
結果。蓮には50年、ホロホロには40年、チョコラブには65年、リゼルグには55年、葉には60年かかった。
俺が転生出来るまでの残り310年の内、309年11カ月はハオとずっと戦っていた。『スピリット・オブ・ファイア
だが、現実は違った。ハオはヒデェものを出してきた。その名も『
そんなこんなで、俺の地獄の生活は幕を閉じようとしていた。俺は今、超・占時略決を習得してる途中だ。これを習得すれば俺の2回目の人生が始まる。転生する世界は知らないけど、640年も地獄で修行した俺にとったらどんな世界が来ようとも余裕だろうな。だって、俺大自然の力を行使できるし!
良し、これで習得完了!ようやく、ようやくだ…いざ行かん、新たな世界へ!俺は銀色の大きな扉を開けた。扉からは膨大な光が漏れ出して俺の視界を埋め尽くした。