デモンズ要素を突っ込んでみたハリポタ風味作   作:たか等

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原作の筋を追いかけながら書いていく予定です。そもそも読むのが久しぶり。


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 唐突な話であるが、僕には幽霊が見える。

 

 何を当たり前のことを、と人は言うかもしれない。いや、そもそもこの言い方だと語弊があるのか。正確に言うとしたら"彼らに見えない"幽霊が見えるのだ。

 

 こうしたことを真面目に語るとたいてい「何を言っているんだ」と返される。あるいは可哀想な目で見られる。仮に自分が相手の立場にいたら僕もそう思うのでこれは仕方ないことだ。そこら辺はもう割り切った。

 

 ただ、こうした分別――という言い方も妙だが――を持つ以前に、この状況を両親に詳しく説明した時の彼らの表情が未だ忘れられない。自身がマイノリティに所属するということを理解したのはその後のことだった。

 

 もしかしたら魔法世界の常識をマグルに対して説明する際にこのような無力感を味わうのかもしれない。つまり幽霊の存在を実例なしでどうやって説明するのかということである。魔法なら実演して見せればいいが、幽霊だとこうはいかない。マグルであってもあるいはなんとなく幽霊という存在を感じることはあるかもしれないが、基本的には彼らには"見えない"のだから仕方ない。

 

 ともかくそうした幽霊……いや、もうここは幽霊という言葉自体が誤解の元なので表現を変えよう。これからは、このよくわからない白い靄のようなものをエクトプラズムとでも呼ぶことにする(これは一縷の望みをかけてマグルの書物を読んだときに学んだ言葉だ。彼らなりに不思議な現象を理解しようとしていることに親近感を覚える)。

 

 このエクトプラズムに関して説明しても理解は得られない。なぜかというと、こうして実際に見えるのは現段階では自分だけだからだ。自分にしか見えないものを証明しようなんてことはきっと不可能であり、さもなくば自分が狂人か、もしくは視覚、あるいは脳に障害を抱えているとかなのかもしれない。癒者に通った方がいいんじゃないかとは実際に言われたことだ。とはいえ見えるものは仕方なく、そして見えないことだって仕方ない。もはやそれでいい。一時期は悩んだけどもうそういうことでいい。

 

 とりあえず彼らの特徴を挙げてみよう。

 

・エクトプラズムは、ダイアゴン横丁やキングスクロス駅といった人気のある場所でよく見る一方、自宅やその周辺のような住宅街ではあまり見かけない。

・人の形をしてはいるものの、輪郭はぼやけていて近づいて見てもその風貌はよくわからない。男性のようであることも女性のようであることもある。また年齢は身長的に若年が多いと推測できる。

・それらはゴーストと同じく物質を透過しているように見える。しかし、人に触れた際の反応はゴーストと異なり何の影響も及ぼさない。

 

 こんなところか。まあ幸い、彼らが何をしているのかわからないものの、そこいらを動き回るだけであり特に害はない。強いて言うなら唐突に現れることもあるので驚くし、目線の動きが不審で何を見ているのかと他人に変に思われる程度の被害だ。あとは公共の施設で極稀にトイレに入り込んでくることもあるか。

 

 気になるといえば気になる。しかし無視しようと思えば無視できる。驚くことも多いが、それらは無害である上、基本的に周囲の人混みと変わらないのだから。

 

 ……以上、現段階では少しもその正体に検討がついていないが、僕はまだこの謎の解明を諦めたわけではない。解決しても自分が満足するだけなのだが……しかし物事とは概してそんなものだろう。すなわち気になるから調べるだけのことだ。

 

 さて、今日の日記はここまでにしよう。明日からホグワーツに通うこととなる。授業や集団生活、そして魔法の練習など忙しくなる。また、かの地の図書室の資料は豊富だそうだから楽しみである。このよくわからない問題を解決できる糸口があることを祈るだけだ。

 

 

 

追記

かつてないほどにこのホグワーツ特急の中で白い靄がそこかしこを動いている。のっけからなんということだ。

 

 

 




名前を書くのを忘れていた。
オースティン・バロウズ君です。ただし日記なんで基本、名前は登場しない。
父はマグル、母は魔法省の役人。日記に書く気のない設定は後書きで公開していく……そんな感じにゆるゆる設定な本作です。

デモンズネタは話の進行に合わせて追加予定。
靄の正体はまあ、元ネタ的に似たような境遇の人々の思念とでも捉えてもらえれば。

両作品のネタについては随時募集中。活動報告にてお気軽にどうぞ。
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