二十数年前 日本のとある公園
「ごめーん、遅れちゃった。」
「遅いわよ二人とも。集合は十時だったでしょ。せっかくの日曜日なんだよ。」
「まあまあ、たった十五分なんだからいいでしょ。」
「良くない、もったいないもん。」
「ごめんなさい、二人とも。」
「ごめんなさい。」
「わかればよろしい。じゃあ何して遊ぶ?」
「缶蹴りやろうよ。」
「いいわね。」
「OK。」
「それにしよう。」
「じゃんけんで鬼決めるわよ。」
「「「「最初はグー、じゃん、けん、ポン!」」」」
「わたしが鬼ー!?私だけ女の子なのに。」
「缶はこれね。」
「え?」
「範囲は公園の中だけで。」
「ちょっと!」
「最初に十秒数えてね。」
「「「よし、逃げろー!!」」」
「速いわよ!!」
平和だった日本の生活。仲のよい普通の小学生が普通に遊んでいるだけだった。
一年後
「イギリスに…行っちゃうんだね。(グスッ)」
「あっちに行っても元気でね。お手紙いっぱい書くよ。」
「うん。僕もいっぱい書くよ。」
「僕も。だから泣かないで。」
「な、泣いてな…うわぁーん。」
「ほら、せっかくのお見送りなのに泣いてばかりいないで、ちゃんとあいさつしようよ。」
「(グスッ)うん…デューイ、エレンまたね。」
「絶対また会おう。」
「うん、由香里ちゃんも数樹もまたね。」
「こっちにも遊びに来てね。」
「「「「バイバーイ!!」」」」
現在 学園都市
二人の人物が降りてくる。
ありえないような高さなのにもかかわらず。
重力に反したかのようにフワッと着地した。
それを待っていた人物たちもその様子を大したことだとは考えもしない。
この人物についてよく知っている、そんな風。
「みんな集まっているか?」
「全員そろっています。」
「そっちの目的は済んだかしら?」
「研究所の重要資料は全部。」
「お、戻ったみたいだな。デューイ、由香里。」
「数樹の方は問題なかったみたいだな。」
「『幻想殺し』は、………失敗か。」
「すまない…。」
「いいよ。この計画の保険だが、だからと言って絶望というわけじゃない。あくまで、万が一だ。」
「ああ、ありがとう。」
「さて、話も済んだことだし、外に出るわよ。」
「ああ、そうだな。」
そこのあるのは壁。
学園都市の内外を隔てる巨大な壁だ。
もちろんただの壁では無い。
学園都市製の技術によって生み出された硬度と能力者対策。
しかし、彼の前ではそんなもの無いも同然だ。
そこに、ただ触れただけ。
「行くぞ。」
皆が、壁などないようにすり抜けていった。
謎の人物達からの襲撃を受けた上条当麻。
彼らに対抗するために、学園都市の外へと向かう。
次回『第3章 潜入開始 out_of_my_city』
科学と魔術が交わるとき、物語は始まる。