おお、死んでしまうとは情けない!   作:団欒

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主人公はクソザコです。ただし○○チート


第1話

「ああっ!クソッタレが!!なんでこうなんだよ畜生め!」

 

苦労して手に入れた資材を入れたバッグを背負い、夕暮れの中、瓦礫があちらこちらに存在する廃れた道を走る。

もうすでにボロボロのシューズは嫌な感触がしていたし、脚が限界に近い。

それでも走る。なぜならば俺の後ろには俺を捕食せんとする化け物たちがいたからだ。

オウガテイル。それがそいつらの名前だった。

誰が命名したのかはわからないが、確か意味は鬼だった気がする。頭の隅で、確かにその通りだなとか考えるが、今はそれどころではない。

 

「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬぅ!!」

 

こちとら一般人の域を超えるどころか16の壁すら超えられない、逃げ足だけが取り柄のクソザコの子どもだ。つまりは捕まったら死亡確定である。

というか捕まっても死なないのはゴッドイーターくらいだろう。

目の前の逃げ道が二手に分かれる。片方を選択して全力で走るが、その先には大きな瓦礫があり、道を塞いでいた。

その瓦礫にしがみつき、よじ登ろうとするけども、やはりと言うべきか跳ね返される。

ならばと、迫ってくるオウガテイルに向き直り、タイミングを見計らう。

 

「せいやっ!」

 

そして、壁を蹴り、その勢いでオウガテイルの頭上を飛び越える。

やった。そう考えた瞬間、引っ張られる感触と共に視点が地面へと引きずりおろされた。と同時に右足の重さが消失し、異常な熱が襲ってきた。

それが痛みだと認識するまでに少しかかった。

 

「が、がぁぁぁっ!?」

 

痛みが本格的に襲ってくる前に叫んでそれを軽減させる。後ろを見れば、ちぎった俺の足を喰っているオウガテイルがいた。うわ、グロテスク。

その間にも他の個体が、じりじりと近づいてくる。

そして、俺が逃げられないこと悟ったのか、尾で地面を蹴って飛びかかってくる。

 

「あ、無理」

 

そして俺はあっけなく意識を途切れさせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちくしょう、また死んだ……」

 

()()()()を見上げながら、俺は地団駄を踏む。

これで3度目の挑戦だったのだが、あえなく失敗したことに悔しさを感じる。

 

俺にはとある力があったりする。それは死ぬと時間が巻き戻ってやり直すことができる。といったものだ。

でなければ俺みたいなクソザコがこの地獄で生きてなんていられるはずがない。

この能力は物心ついた時にはもう備わっていた。

 

最初は悪い夢かと思ったのだが、何回も同じ光景を繰り返すうちにこれは現実なのだと理解するのにそう時間はかからなかった。

 

その時、一緒に住んでいたじいちゃんに相談したけども、じいちゃんはそれを喜んで、俺に人助けをすればいいと勧めてくれた。

 

それから、いろんな人を助けようとしては失敗し、その度にやり直して、その度に失敗して、たまに成功してかれこれ10年。俺は今年で恐らく16歳になる。

そんな俺は今、なんとなしにフェンリル支部というところに向かっている。

 

理由は簡単。勧められたから。

 

なんでも、俺は検査パッチだったかで陽性反応を示したらしく、住んでた場所のみんなからフェンリル支部に行くように言われて追い出された。身内はじいちゃんが死んでから誰もいなかったので一人で向かっている。

 

しかし、食料が尽きたので、今日調達しようとしているのだが、いかんせんうまくいかない。

 

「あー、今日はやめっかな。いや、いつたどり着けるのかわからないし、食べ物はあったほうが……」

 

うーむうーむと悩んで、適当に歩いていると、ふと、車が走ってくるのが見えた。

その車の通り道に丁度居てしまったらしく、その車は俺の前で止まった。

 

「おーい、お前さん気をつけろよー」

 

荷台の方から男の声が聞こえた。丁度いいや、フェンリル支部について聞いてみよう。

 

「あ、すみません。で質問なんですが、フェンリル支部とはどちらの方にあるのでしょうか?」

 

「あん?フェンリル支部って極東支部のことか?」

 

「あ、はいそれです。みんなにそこに行けと言われたので」

 

「そうか、じゃあ乗ってくか?」

 

「へ?」

 

「だからよ、そこまで送ってやるつってんだ。ほれ、どうする?」

 

どうやら俺はアタリを引いたようである。

 

「はい、是非お願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

で、なぜ俺はここにいるんだ?上半身裸にされてさ。

それに、何この実験台みたいなやつ。

 

『ようこそ、人類最後の砦、フェンリル極東支部へ。私はこの支部の支部長、ヨハネス・フォン・シックザールだ』

 

あ、はい。どうも。

 

『君はこれから適性試験を受けてもらう。では、始めてくれたまえ』

 

え?何ここに手を入れろと?ギロチンみたいで怖いんですがそれは?いえ、なんでもないっす。

 

ガチャンと音がした。

 

ん?ガチャン?

 

って、手が飲み込まれた!?ていうかすっげえ痛い!?あまりの痛みについ上を見上げると、そこには女王様がいらっしゃった。

 

すっげえなあの服、どんな形なんだよ。

 

ってあれ?終わってる。おお!なんかかっこいい腕輪!後大きな武器!デビルカッケェ!

 

『君はその力で何を守る』

 

?支部長さん?少し意味がわからないのですが。

とりあえず、じいちゃんのうけおりでいいかな。なんか質問と合致してそうだし。

 

「俺は人を愛している。だからこそ、彼らとともにこの試練を乗り越えよう。それが俺の存在意味だ」

 

『……フッ』

 

あれなんか失敗した?

 

やべえすっげえ恥ずかしい。

 

『君は今日から極東支部2人目の新型ゴッドイーターだ。今日という日を祝福しよう。馬酔木トウヤ君』





ついでに1人目は原作主人公(女)同じ日にゴッドイーターになりました。

そして主人公の名前ですが、馬酔木(アセビ)と読みます。花言葉は自分で調べてみてください。
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