おお、死んでしまうとは情けない!   作:団欒

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お久しぶりです。漸くゴタゴタが片付いたので投稿再開です。


第3話

コンゴウ。それが今俺が相手しているアラガミの名前だ。かれこれ10回目のチャレンジだ。

 

一回目は普通に高台から落ちて死んだ。二回目からはコンゴウと対峙するようになり繰り返すうちに少しずつ動けるようになってきた。

 

けど絶対に殴り潰されて終わってしまうのだ。

 

「ねえ、ユウ」

「……なに?」

「アラガミの攻撃ってどうやって防げばいいの?」

「……シールド使えば?」

「シールド……?なにそれ」

「……ぇ?」

「え?」

 

え?

 

 

 

 

ガチャン。シャコン。ガチャン。シャコン。ガチャン。シャコン。ガチャン。シャコン。

 

「うるせぇ!うるせぇぞトウヤ!」

「あ、ごめんコウタ。つい、楽しくって」

「いや楽しいって、なんで……」

「……トウヤ、シールドっていうものを知らなかったんだって」

「え゛」

 

絶句するコウタ。そんなに変だっただろうか?

確かに無知は罪であるが、今回のはあんまり悪くない筈だ。何をそこまで怯える必要があるのか。

 

「ツバキ教官が聞いたら絶対怒るだろうな……」

「……確かに」

「?」

 

 

 

 

コンゴウ戦。10回目のトライである。接近しようと走り出すとその進行方向にコンゴウはエアブロウを放ってくる。

奴の背にある器官が圧縮した空気を撃ち放ち、それを俺は神機の銃形態、ブラスト型の爆裂弾を放って相殺する。

そして神機を剣形態へと変形させ、エアブロウ直後の硬直に見舞われているコンゴウへと肉薄する。ナイフを一撃二撃、三撃と加えたのち、腕が振るわれるので先回りして攻撃を加える。

相手の攻撃はすべて見た。ならば回避できない道理はない……とかカッコつけたいところだけども、生憎、俺はそこまで強くない。しかし今回はシールドを覚えた。無理ゲーが漸く難易度インフェルノに下がったのだからやれないはずはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

———無理でした。

 

 

 

 

やっぱり味方に頼るのも大切だよね。というわけで、コンゴウを見つけてもユウとコウタと合流するまで仕掛けずに置いた。

 

合流した後、ホールドトラップをコウタの前に設置し、俺とユウは隠れる。つまりコウタに初撃を任せる。

 

三回火を噴くコウタのアサルト型の旧型神機。そのうちの一発がコンゴウの顔面に直撃する。コンゴウはその強靭な肢体を使ってコウタの元まで走りこんでくる。

 

そしてうまいことホールドトラップに引っかかり、俺とユウが一気に戦闘に入った。

 

するとユウが強いのなんの。バスターブレードを思いっきり顔面に叩きつけている。

 

そして、俺はちまちまと背中の器官の破壊に勤しむ。

 

部位破壊まで後一歩というところで、ホールドトラップの効果が切れた。ならばと狙いを足に変更した。

 

なんどもなんども斬りつけ続け、攻撃されようともシールドで受け流して執拗に攻撃を続ける。

 

そして、足をやっとこさで断ち斬る。

 

漸くだ、ユウならばもっと早く出来ただろうに。なんとも情けない。

 

苦し紛れにコンゴウはエアブロウを放とうとするが、その器官に神機を突き立てることでそれを防ぐ。というかこういう事を何度か試みたけど、一度も成功してなかったんだよね。成功してよかったよかった。なんて思ってる暇はなさそうだった。

 

暴発しそうになるエアブロウを回避して、と言うより利用して更に空を飛ぶ。そして全身全霊で滑空しながらナイフを捕食形態にしてコンゴウに向ける。

 

脳天へと喰らい付いた。

 

 

 

 

 

 

私たちの先頭でトウヤがとてもすっきりした顔で伸びをする。

 

「いやークリアしたねぇ」

「……」

「……」

「ん?どったの?」

 

私たちの様子に気がつく事なく、トウヤは無邪気に問いかける。それがたまらなく怖かった。

 

コウタが恐る恐る問いかける。

 

「……えっとさ、トウヤって、戦闘はいつもあんな感じなのか?」

「え?あんな感じって?」

「ほら、前のめりっていうかなんというか……」

「え、そう見えた?ごめんごめん」

 

軽く謝るトウヤ、それがたまらなくいびつに見えたのは私だけじゃないだろう。

 

先ほどの戦闘で、トウヤの立ち回り方は、まるで自分の命は軽いと言わんばかりの戦い方だった。

死んでも良いっていう感じだった。

 

それは人間として異常なんじゃないかと思う。

 

けど、私はそれを指摘出来なかった。私はまだ、そこまで彼と親しいわけではない。そんな奴に指摘なぞされたくはないだろう。けれども、あんな戦い方をする彼を放って置くわけにはいかない気がした。

 

帰ったら、リンドウさんかサクヤさんに相談してみるとしよう。

 

そんな事を考えながら、私はトウヤを見つめた。

 

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