竜に転生!?二次lifeは幻想郷!   作:被食ちゃん

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第三話:紅い世界の記憶

ドドドドン!

多くの弾幕が竜に襲い掛かる。

 

「遅いなぁ。そんなんじゃ、かすり傷ひとつ付けられないぞ!」

 

「な!早い!私の弾幕をすべて避けるなんて…」

 

竜は先ほどまで気弱そうだったのに対し目の色が紅へと変わってから喋り方、性格までがまるで別人のように変わっている。

 

「お前、年齢500とかいったな。私はもう数え切れないくらいの年月生きてるんだ!これも経験の差ってやつかな?」

 

「…くっ!やはりがむしゃらに戦っても勝てそうにないわね…皆、前に話し合った作戦で行くわよ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

(ほう、うまく使い分けてきたな。遠距離二人、中距離二人、近接二人か、これは面倒だ。)だが、私にはあんまり関係ないんだけどな。

 

竜はそのまま突っ込んでいき近距離二人に翼脚で大きく振りかぶる。ギリギリの所でかわされてしまったが相手のバランスを崩すことには成功した。(よし!成功!)まずは一人目、チャイナ服を狙って攻撃を放つ。

 

ドドドドッ

 

連続パンチは美鈴の腹部に辺りに当たり美鈴はその衝撃で少し後ろに飛んだ。普通の人間ならば骨折ぐらいにはなる威力で放ったはずだが、美鈴の場合は何事もなかったかの様にピンピンしている。

 

「何故だって顔してますね、私は気を操ることが出来る能力を持ってるんですよ。気をパンチが当たるところに集中すればダメージを多少は抑えられます。」

 

へぇ、能力か。面白いことを聞いた、ここの全員も能力とやらを持っている可能性が高いのだろう。

 

「美鈴、無駄話ばっかりしてないで早く退治するわよ。」

 

「ああ、すみませんお嬢様。」

 

ふう、やけに忙しくなってきたなあ。遠距離の攻撃が増えたこともそうだが、中距離も中々手ごわい攻撃をしかけてくるようになった。

 

(じゃあ、私もちょっと本気を出すか。)

 

そういうと竜は人間から竜に姿を変えた。

 

(やっぱりこっちの方が戦いに向いてるな、なんせ全てを感知できるんだから…)

 

「やっと正体を現したわね、竜!」

「へえアレが竜なのね!」

 

「正体を現した…か。ちょっと違うな、私はどっちも私だ正体なんてのは存在しない。いや。間違えた私達だったな。」

 

「私達とは?」と声が聞こえたその瞬間、目の前がナイフでいっぱいになった。

 

疑問を投げかけるのであれば、せめて答えるまで待っていてほしい。まるで答えを聞く気がないようだ。

しかも、このナイフかなり鬱陶しい。落としては目の前に現れ、落としては現れ。さらにドーム状に囲まれているので逃げ道がない。

そのドームの中にビームやらをバンバン打ち込まれる。このドームはダメージを加えるためのものではなく行動を制限する、言わば逃げ出さないように閉じ込める”鳥籠”のようだ。

 

さらには粉鱗の熱反応で遠距離2人に多くのエネルギーが集まり始めている事が分かった。

一撃必殺などをこの”鳥籠”全体に浴びせられたのであれば、逃げ場がなくあえなく撃沈だ。

 

「どうよ!これが紅魔館の力よ!」

 

上空でレミリアがそう言う。

 

「…ああ、楽しい。こんな感情…久しぶりだ!」

 

幾万年生きてきた私だが、ここまで窮地に追いやられることなんて久しぶりだ。やはり戦闘はヤバくなってきてからが本番だな。

おもしろい、楽しい、中には戦闘を好まない穏やかな竜もいるが竜は基本的に戦闘主義だ。自分より強い者を見つけては戦いをして楽しむ。「おめぇ~つえ~な~、おらわくわくしてきたぞ!」的なアレだ。

だが最近はそのようなことは滅多になくなっていた。…私は強くなりすぎた。

竜は戦闘を行うたびに強くなる、という理屈から長生きした竜が一番強い事になる。しかし私は転生する。つまり寿命がないのだ。私はその世界で一番になった。上の者がいないとつまらない。私はその世界に飽き飽きしていた。

だから上の者を求めて新しい世界に移ってきたのだ。

 

「楽しい…ですか。まだまだ余裕そうですね。何か切り札でも?」

 

「切り札ねぇ。使う予定はなかったんだがな…まさかここまで追い詰められるとは思わなかった。」

 

「褒めているのか、なめているのか分かりませんね。」

 

そういうと咲夜はナイフをセットしなおす。

 

「純粋に褒めてるよ、だって本気出すなんて久しぶりだからな。」

 

「……ッ!!」

 

風の音も聞こえない静かな世界に竜の声が響いた。

咲夜はこちらを向いて唖然としている。

 

「…嘘、でしょ。」

 

「それが嘘じゃないんだ。これが私の切り札だからな。」

 

2人の声だけしか聞こえてこない、とても静かな世界だ。

美鈴はさっきと同じ様に攻撃を仕掛けようとしているし。私の真上には弾がある。ただ違うのは竜と咲夜を除いて森羅万象の動きが止まっているということだ。

 

「なんで、なんで私の世界に…入ってこれるんですか。」

 

咲夜はあくまで冷静を保って質問を投げかけた。

 

「私も能力?っていうのを持っている。こういうことが出来る能力をな。」

 

(…正確には私のじゃないんだけど)と竜は心の中で付け足した。

 

「そうですか、貴方も能力を持っているのですね。それで、どうします?…私を殺しますか?」

 

咲夜は真剣な目つきで竜に問いかけた。

 

「確かに今お前はただの人間だからな、殺すなんて簡単だ。」

 

竜はしかし…と、話を続けた。

 

「しかし何故私がお前を殺す?私は戦いは好きだが理由もなく命を取ることは好きじゃないな。むしろ嫌いだ」

 

そう言うと咲夜は少し驚いた顔をし、すぐに真顔に戻った。

 

「信用でませんね、本に書いてあった竜は極悪非道で無慈悲な他の生物を常に見下し殺すことを何とも思わない生物と書いてありましたから。」

 

「偏見だ。」竜は少し苦笑した。

 

「他の竜のことなんて知らないな、竜の性格が皆一緒だったら気持ち悪いだろ。個性も、気持ちも、姿形も、考え方だって全部違う。お前らもそうだろ?その本の竜はその本の竜だし、私は私だ。」

 

「ですが現に貴方は私達の館を破壊しようとしていますが?」

 

「…それは…悪かった。」

 

竜の思ってもみない言葉に咲夜は少し驚いたのか眉が上がった。

 

「悪かった?故意にやったことではないと?」

 

「当たり前だ、何故私が破壊する必要があるんだ?破壊しても得がない。それにこの世界の実力も知らずに喧嘩をうるのは、ただの馬鹿かかなりの自信家だけだな。」

 

「…筋は通っていますが貴方が馬鹿か自信家の可能性もありますよね。」

 

「信じてもらうしかないな。」と竜は顔に笑みを浮かべた。

 

「にしても、いつまで話し続けるつもりだ?私はそろそろ戦いに戻りたい。」

 

そういうと竜は人間に姿を変え背中に翼を生やし上空へ羽ばたいた

咲夜に止めることは出来なかった。今までは能力によって竜と人間の実力差を埋めれていたのだが、その能力が消されたことによって今ではただの人間対竜だ、ナイフでどうにかなる話ではない。

 

「…お前は強かったよ。」

 

竜がそう咲夜に話しかける。

 

「強かった…ですか、貴方は甘いですね。私はまだまだ強くなって貴方を討てる程になります、その時に私を殺さなかった事を悔やむことですね。」

 

慰めのつもりで話しかけたのだが、その必要はあまりなかったようだ。

 

「フッ、ハハハハハッ!やっぱり人間はおもしろいな!じゃあ私を追い抜け!その時まで楽しみに待ってるよ!」

 

そう言うと竜は時間を解除した。

 

「お嬢様!上です!」

 

「へ?な、なんで!」

 

レミリアは竜に驚いているようだ。まあ無理もない、今まで地面にいたのにいきなり上空にいるのだから。

 

「ほらほら~まだまだ私は余裕だぞ!」

 

「ッ!!やはり一筋縄じゃいかないわね!だけど、まだ私は負けないわよ!」

 

竜の軽い挑発にレミリアは切り札を使うことにした。紅魔館の主ともあろう者がなめられたままでは終われない。

 

「目に物見せてくれるわ!天罰「スターオブダビデ」!」

 

レミリアはカードの様なものを取り出すと、そう叫んだ。するとレミリアの周りには先程と同じ様な弾が広がった。

 

(これは厄介だな。)

 

驚くべきはその数だ。かなりの密度で小さい弾が密集している。大きい弾からはレーザーのようなものが周りを飛び交っている。

 

(人間になっておいて良かった)竜はそう思った。

 

人間であるならばこんな弾幕はたいしたことはない。だが竜であったならば、体中穴だらけになっていただろう。

 

「だが私も負けてられないな!」

 

そう言うと竜は両手を大きく広げた。

 

怪恐「バミューダトライアングル」!」

 

自分を囲む360度に弾を展開し全方位に弾を分解させる、更にその弾は分裂を繰り返し続ける。

 

「な、なんて奴なの…そうな簡単に出来ることじゃないのに…」

 

皆が皆同じ顔をしていた。

 

「何回も見てれば慣れてくるさ。」

 

(もう打つ手は…)そうレミリアが思い始めてきたとき。

 

空中に大きな何かが開いた。

宙に浮かぶ大きなリボンが2つ、そのリボンとリボンの間の空間が大きく割れ中には大量の目がこちらを見つめている。

 

「もうちょっと早く来なさいよ。」

 

レミリアがそう言葉を発した。

 

「仕方ないじゃない、皆集めるのに大変だったんだから。」

 

その声の主は空間の中から出てきた。

その声に引き続き人間やら妖怪やら神様やらが大勢出てきた。

 

「面倒くさいわねぇ、こんなに大勢いるんなら私ぐらいいなくても何とかなるんじゃないの?」

「あいつが強い奴なのか?早く戦ってみたいぜ!」

「コイツを退治すればいいんですね?竜であろうと私の楼観剣で微塵切りです!」

「あやややや!人間の姿が出来る竜ですか…よし!今回の記事は「幻想郷に竜あらわる!」で決まりですね!」

etc.

 

みんな口々に喋るのでまるで声が聞こえないが、始めに出てきた金髪の女性が大きな声で話を始めた。

 

「皆!あいつが竜よ!皆で協力して退治して頂戴!かなりの強者よ!皆気を付けて…」

 

無茶苦茶だ。どう考えても私に勝ち目がないように思える。だが、今回の目的は勝つことではない。この世界で自分の力がどこまで通用するのか試すのが本来の目的だ。それならば良い機会じゃないか。

 

竜は恐れを忘れ多勢と戦うことを心の底から楽しんでいた。

 

 

 




今回はバリバリの戦闘回です!やっと書き終えたぁ~
どのような戦闘にするか結構悩んでいましたが、最終的にはこのような形に落ち着きました。

途中から美鈴、フラン、小悪魔、パチュリーが空気と化していますが、人数が多いんだもん仕方ないよね!…という言い訳をかましております。本当に出番がなかったのでまたいつか上記キャラがメインに活躍するような、場面が書ければなぁ~と思います。
上記キャラのファンの方、申し訳ありません。

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