ガールズ&パンツァー Each of the everyday 作:メトロポリスパパ
「・・・そうだよ・・・そのポルシェはうちのお客さんの車で、作ったのは私だよ」
4人は顔を見合わせて・・・
「なら・・・ドライバーは誰なんですか?どんな人が乗っているんですか?」
真剣な4人の表情を見ながらリカコは言う
「・・・それを知って・・・どうするの?・・・」
中嶋達が真剣な顔になり
「そのポルシェを・・・撃墜します!」
ニヤリと笑うリカコ
「フフ・・・へぇ・・・言い切ったね・・・宣戦布告というわけだ・・・いいね、私そういうの好きだよ」
「あ!いや!そういうつもりじゃなくて・・・その・・」
「ははは、わかってるよ。いや嬉しいよ、こうやってうちの車を見てそういう気になってくれるの。チューナー冥利につきるっていうの?(笑)」
「はは・・・すいません・・・」
「お客さんについては、まあその・・・プライバシーってのが有るから詳しくは言えないけど・・・一つだけ言えるのは、女性って事だけかな・・・。車の事は教えてあげるよ。気持ちは分かるから・・・私もそうだからね」
4人は顔を見合わせ頷き。中嶋が質問する。
「あのポルシェの280からの加速・・・驚きました。実際パワーはどれくらい乗ってるんですか?多分600・・・いや700は出てるんじゃないかと・・・なかなかあのフラット6で700を常用は厳しいと思うのですが・・・何か秘密が有るんですか?」
リカコはコーヒーを一口飲み
「そうだね・・・エンジン本体は3.6で修正面研にクランクのバランス取り、鍛造ピストン、H断面コンロッド、ハイカム。特別にスペシャルなパーツは無いよ。ハイブーストに耐えられるように売られてる部品を当たり前にキチンと組んだだけ。タービンは
「あの・・・あの人、というのは・・・」
「ああ・・・湾岸にね、居たんだよ。湾岸の帝王・・・黒い怪鳥・・・黒いポルシェ911(964)ターボ・・・通称『ブラックバード』ってね」
「その、ブラックバードという人と、リカコさんの所のポルシェのドライバーは似ているんですか?」
「似てるね、機械を機械として真摯に向き合う所とか、考え方とか・・・話し方もそっくりでさ、で、持ってきた車が黒いポルシェの964でしょ?(笑)なんか運命的なものを感じたね。なら、もし私がブラックバードのポルシェを組むならどう組むか・・・予算内で最大限の事はしたつもりだよ」
自動車部の4人とリカコは店の外へ出ていた。
「リカコさん今日はありがとうございました。イメージが沸いてきましたよ!きっちり落とさせてもらいますよ」
中嶋と3人は頭を下げる。
「わかった、そのソアラが出来上がったら見せに来てよ。それくらいは良いでしょ?」
「もちろん。それと・・・ポルシェはいつも週末は走っているんでしょうか?」
「その子も結構忙しい子みたいだから、毎週って訳じゃないだろうけど・・・」
リカコは軽く微笑み・・・
「会いたいって気持ちがあれば・・・会えるんじゃないかな・・・」
自動車部の4人はソアラに乗り込み、店を後にした。
リカコはそれを見送りながら
「あの子達は、何を犠牲にして走るんだろうね・・・」
ガレージの奥の暗闇を見つめ、そう呟いた。
空港に向かう中嶋達。
中嶋が3人に聞く
「ねえ、どう思った?」
答える星野、土屋、鈴木
「ああ、あの人は本物だよ」
「ゾクゾクしちゃったよ!」
「そうだね、チューナーとしての修羅場っていうのかな・・・そういうのを潜り抜けてきたっていうか、そんな感じがした」
中嶋も同意する。
「そうだね、そんな人が組んだポルシェを走らせているその、ブラックバードという人に似てるっていうドライバー・・・リカコさんも認めてる感じだし・・・生半可じゃ落とせないね!みんな!」
「ああ・・・そうだな」
「燃えてきたもんねー!」
「帰ったら早速計画を練らないとね!」
次回
黒森峰MIDNIGHT 【等価交換】
よろしくお願いします。