リリカル・マジカル・オレ、自爆 作:ジャー・ジャック・ジョー
すずかとアリサと友達になります。
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いきなりだが目の前の状況を整理しよう。
教室に入ったオレ、泣き顔の女子クラスメイト2名、ドン引きしながら遠巻きにクラスの中心に立つ人物を眺める他のクラスメイト、
そして、クラスの中心に立つその人物がオレに声をかけてきた。
「サイ君、おはよう!」
高町なのは、このオレの友人がこの変な状況を作り出した張本人なのは明らかである。
「よ、ようなのは。」
オレは疑問を口にした、せずにはいられなかった。
「な、なあ、なにをやったんだ?」
あまりに不明瞭な質問かと思うが、動揺してこれしか言葉がでなかった。
「見て分からないの?二人を仲直りさせたの!」
HAHAHA、仲直りさせた、というよりは支配したが正しいんじゃないか?マイフレンド。
しかしそんなことを言えるほどオレは図太くなく
「お、おう」
そんな返事を返した。
☆
「お前が月村すずか、でお前がアリサ・バニングスか。」
「お前って言わないでよ。」
「へーへー、バニングスさーん。」
「すごくバカにされてる気がするからやり直し。」
「バニングス様!」
「それでよろしい。」
今は昼食タイム。オレ的には給食じゃなくて弁当だということに一番驚いた。
まあ、ママさんの美味しいご飯が毎日食べられるからこっちの方が嬉しいが。
今日の昼食は今朝の惨状の後本当に仲良くなったなのは、月村、バニングスと一緒に食べている。
「二人とももう仲良しさんだね。」
なのはがニコニコしながら言う。
「誰が仲良しよ!」
「そんな!酷いっすよバニングス様!」
「その変な敬語と様呼びやめてくれない?嫌な感じがするわ。」
「けど、先ほどバニングス様がこう呼べって言ったっすよ?」
「アリサで良いわよ!」
「そうか、分かったぞアリサ」
「なんか、すっごくバカにされた気分!」
「アリサちゃん、落ち着いてよ。」
「ぐぬぬ...」
なんだ、この子すっごく面白い。
「ははは...面白い男の子だね...」
「すずかちゃん、はっきりと変な男の子って言っていいよ。」
「あははは...」
おいなのは、それは言いすぎだぞ。否定は出来ないが。
「しっかし、なのはもよくこんなのと友達になったわね。」
こんなのとは何だよ、こんなのとは。否定は出来ないが。
「なのはとサイ君はただの友達じゃないの。」
「じゃあ、なによ。」
そう聞かれるとなのはは少しいじわるそうに微笑んだ顔で
「ワルイ子友達なの。」
そう言った。
「「...えっ?」」
そんな呆けた返事をした後、月村がなのはに質問する。
「ワルイ子友達って?」
そう聞かれたなのははオレの方をちょっとだけ向いてから、また月村とアリサの方に向き直り
「私ね、ちょっと前まで何もかもガマンしてて凄く暗くなってたの。」
「今のなのはからは想像できないわね。」
「そうだね。」
「でもね、そこにサイ君がやってきてお友達になろうって言ってくれたの。」
「こいつが、ねぇ...」
「でも、ワルイ子って?」
「サイ君と友達になったときにね、我慢しなくていいって、ワルイ子で友達の自分と家族にならいっぱい迷惑を掛け合っていいって言ってくれたの。」
そこまで言ってからなのはははにかむように微笑んで
「だから、なのはとサイ君はお互いにいっぱい迷惑をかけても、ワルイことをしてもいいワルイ子友達になったの!」
そこまで聞いてアリサがオレの襟元を掴んできた。
「ちょっとあんた!なのはに変なことしてないでしょうね!」
「してねーよ!むしろオレの方が被害がひでーよ!」
「嘘つきなさい!」
争っているオレとアリサを尻目になのはと月村が話を続けてる。
「なのはちゃん。ワルイことってどんなこと?」
「うーん、お気に入りは公園でお馬さんごっこかな?サイ君は足も速くてあまり揺れないから快適だよ!」
それを聞き、アリサと月村がギョッとした顔をして
「な、なんかごめんね、裁人。」
「な、仲いいんだね、鉤矢くんとなのはちゃん...」
やっぱそうだよね、普通、公園でお馬さんごっこはしないよね。
やっぱり今度復讐してやろうか。何がいいかな。小麦粉爆弾か、水風船でもいいな。
そんなことを弁当を食べながら考えていると、隣のなのはが肩をつついてきた。
何かと思いなのはの方を見ると、なのははいじわるそうに笑って
待ってるよ
そう、声を出さずに口だけを動かした。
考えてることが見透かされてるのか?
悔しかったが、少し、嬉しかった。
オレは、鼻をならしてご飯をかきこんだ。
顔が、少しだけ、熱かった。
☆
アリサと月村と友達になった次の日曜日。
今オレはなのはの家族が経営している喫茶店、翠屋に来ている。
理由は簡単、なのはに呼ばれたからだ。
翠屋、聞いたことあると思っていたら町の情報誌に載っていたコーヒーとシュークリームが美味しいと噂の喫茶店じゃないか。
普段情報誌なんて見ないがママさんが友達と遊びに行った時凄く美味しかったと言ってその時の情報誌をオレに見せたのだ。
なのはのお陰で1品だけタダでサービスしてくれるそうだ。まさになのは様々である。
さて、ここで2つばかし問題がある。
1つはオレの目の前にある商品だ。
名物であるコーヒーかシュークリームを頼みたいところだが、コーヒーは飲めないしシュークリームを頼もうとしたら目の前の席のなのはが先に頼んでしまった。その時のなのはの視線がこう言っていた。
まさか、同じのは頼まないよね。
ははっ!オレはそんなつまんない人物に思われていたらしい。
なのははおそらくここでオレが無理してでもコーヒーを注文すると思っているのだろう。
※因みになのはにそんな思惑は一切無かった。ただのオレの被害妄想だった。
甘いななのは!私にいい作戦がある!コーヒーを楽しめて、さらに苦さを無視できる奇跡的な策が!
ん?今失敗フラグを踏んだような...
まぁ、そんなことは些細な問題だ。
コーヒーと甘味を両方楽しめる。
そう、その作戦とは。
コ ー ヒ ー ゼ リ ー だ !
ふっ、どうよこの完璧な作戦!
その時は、そう思ってたんだ。
一口食べてあることに気づくまでは。
このコーヒゼリー、最初からシロップがかかってない、だと!?
まずい、いや、コーヒーゼリー自体は美味しいのだろう。オレが食べても何か違うと感じさせる。そうじゃなくて、もう一口食べてしまった手前、今しがた発見したミルクとシロップをかけるわけにもいかない。ひっじょーにまずい。
そんなことをしたら目の前で美味しそうにシュークリームを頬張っているようでこちらを注意深く観察するなのはに笑われてしまう!
※もう一度言うが全てオレの被害妄想だった。
くそっ!どうすればいいんだ!?
それが1つ目の問題。
2つ目はなのはの兄と思われる人物がこっちに熱烈な視線を送っているということだ。
もちろんアッーな方ではない。若干殺気すら感じる。
なのはは家族にオレのことをどう紹介したのだろうか。
「なあ、なのは、お前の家族にオレのことをなんか言ったか?」
「うん!とってもワルイ子って言ったよ!」
なるほど、お兄さんはワルイ子が妹にまとわりつくのが気に入らないと。
お兄さん、お宅の妹さんのがワルイ子です。オレに対して。
さて、そんなことを考えながらコーヒーゼリーと格闘していると
「鉤矢裁人くん。」
んひぃ!お兄さんがついに声をかけてきた!
「なのはがいつもお世話になっているようだね。」
「は、はい!お世話になってます!」
怖いよ、お兄さん、声が上ずるよ、返事を間違えたよ。おい、なのは、声を殺して笑うな。
「少し、話があるんだが。」
「は、はぁ...」
「ここじゃなんだし、店が終わった後、家に来ないか?」
そこにはNOと言わせない眼力があった。
正直パパさんの目つきより怖かった。
コクコクッ
オレはうなずくしかなかった。
緊張で食べたものの味が分からなくなっていた。
お陰でコーヒーゼリーは完食できた。
☆
「翠屋の閉店時間まで公園で遊ぶか...」
「うん!でもね、サイ君...」
「何だよ...ヒィッ!って尻をつねるな!何すんだよ!?」
「バツゲームだよ!」
「なんのだよ!?」
「今日、お店で私とあまり喋らなくておにーちゃんと喋ってたの!だからバツゲームなんだよ!。」
「ハハッ、なのはぁ...今日はブランコやろうぜ、一回転の世界を見せてやるぜぇ...」
「いーや、今日はお馬さんごっこするの!」
「またそれかよ!いい加減にしろ!」
公園までの道を楽しそうに歩く男の子と女の子。その二人の表情はいじわるそうで、照れくさそうで、幸せそうだった。
因みにその後、公園からはヒヒーンという馬の鳴き声らしきものが聞こえたそうな。
まだ出会った期間短いのに仲良くなりすぎだろ!
なんてツッコミは受けません。
この作品は娯楽とご都合主義満載なので、そんなことは気にしてはいけません。ヘルシングのアーカードの銃の残弾数くらい気にしてはいけません。
鬱展開にもなりません。
あと、なのはの口癖ですが、がくねんが上がるごとになのなの言わなくなります。
設定です、ミスではありません。決して。
次回は高町式のOHANASHIです。
次回もよろしくお願いします!