前世持ちマスターが好き勝手生きるお話   作:ひょっとこ_

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やっぱりこう、衝動的に。


02/身の上話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 特異点Fから帰還を果たした俺たちは、新たな戦力としてジャンヌ・オルタをはじめ、数体のサーヴァントを召喚することに成功していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、ツヅリ。暇だわ」

 

「だからって、人の部屋に入り浸るのはどうなんだ」

 

「カルデアの部屋って、殺風景すぎるのよ。落ち着かないわ。その点、ここに来ればあなたがいるし、少しはマシ」

 

「なにその理由」

 

「いいじゃない、べつに。……嫌なら、出てくわよ」

 

 お邪魔しました、と投げやりに言い残して、立ち去ろうとするジャンヌを、その手を掴んで引き止める。

 

「嫌だなんて、言ってないだろ」

 

「なっ……いいわよ、もう。ほら、離しなさい。さもないと、焼くわよ?」

 

「……嫌だなんて、言ってないだろ」

 

 繰り返す。

 なんというか、彼女のようなのは放っておけないのだ。

 自分でも変に思うのだが、行動に起こしてしまった以上はもう止められたものでもない。

 

「……もう、わかったわよ。ここにいれば、いいんでしょ」

 

 ふいっと顔を逸らしながらもジャンヌが折れてくれたので、彼女の手を取ったまま、二人並んで寝台の上に座る。

 疚しい意味はないが、二人で並んで座れる場所がここしかなかっただけである。うん、ほんとに。

 

「そう、アヴェンジャー。話をしよう」

 

「話?」

 

「ああ。話。お互いのな」

 

 そういえば、俺は前世(・・)からの知識で彼女のことをそれなりに知っているが、実際は彼女の口からその真名も聞いていないのだ。

 いい機会だと思う。ゆえの提案だった。

 

「ふぅん。いいわよ、べつに。付き合ってあげても」

 

 興味なさげにしつつもしっかりと聞いてくれる様子のジャンヌに、少し、頬が緩む。

 俺たちは、その日一日を、何気ない身の上話に費やしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、驚いた。だから、あのとき、あんたはなんの迷いもなく行動できてたってわけね」

 

 話の流れで、俺が前世持ちだってことをジャンヌに話した。

 それに対する彼女の反応は、あまりにもさっぱりしたもので、なんだかこちらが拍子抜けしてしまう。

 

「……あの、なんかこう、もっとないもんか?」

 

「所詮、私からあなたへの興味なんて、そんなもんよ。ふふん、それとも、なに? 関係ない、あなたはあなたよ、とか言ってほしかった? 残念でした」

 

 活き活きとした顔でそんなことをのたまうジャンヌ。

 ちょっとメンタルに刺さる。が、いや、そんなことより、だ。

 

「そういえば、さっきから気になってたんだが」

 

「なによ」

 

「ジャンヌって、たまに以前から俺のことを知ってたような口ぶりをするよな」

 

 さっきも、あのとき(・・・・)、だなんて言ってたし。

 

「ふふん。気になる?」

 

「そりゃ、まぁ」

 

「いいわ、教えてあげる。実は、私、未来の英霊なのよ」

 

 一瞬、彼女が口にした言葉を呑み込むのに時間を要した。

 未来の英霊(・・・・・)。だが、ジャンヌ・ダルクは、ユリウス暦1400年前半を生きた人物であるから、それを言うのなら過去の英霊、となるはず……ああ、いや、わかった。

 

「つまり、あれか。俺たちがこれから下すことになるであろう未来のあんたが、座から今の時間軸に呼び出されたってわけか」

 

「正確には、もう少し先の時間軸……そうね、あなたたちが第五特異点を攻略した、その後の時間軸が、私の出展になるわ」

 

「そりゃまた」

 

「なによ、もう少し驚くかと思ったのに」

 

 元が特異な出展の英霊だ。

 ジャンヌ・オルタは、正規の英霊ではない。言うなれば、聖杯によって生み出された贋作英霊だ。

 ガイアやアラヤがどういった経緯で彼女を座に就かせたのかが謎すぎる。いや、それ以上に、俺の知るカルデアの召喚事情も謎なんだが、まぁ、今言及することでもないか。

 

「だから、私もあなたも、未来を知る者同士ね、マスター」

 

 そう言って、ジャンヌが笑った。

 なんというか、普段は絶対に言わないようなことを言われて、先ほどのカミングアウトよりも衝撃が大きかったのは当然といえば、当然のことだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




捏造設定多数となっております。
ツッコミは苛烈な言葉を避け、やんわりとどうぞ。
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