ラブライブ!サンシャイン!!~shiny tales~   作:ゐろり

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なこHIMのターン。
千歌ちゃんへの愛は健在。
さあ、盛大に暴れてくれ!


第三話~山にある山荘って怖いよね~

「今回のキャンプ、あいつらは大きな過ちを犯した。それは何か解るか?千歌隊員」

「うぅ〜……解らないであります!隊長!」

「それは……!!肉が無いことだ!!!」

「あぁ〜……そうだね」

 俺ら兄弟は山方面の食料調達を任された。櫂達はかまど、彼方は魚、俺らは山……絶対俺らの負担が大きい気がするんだけどな。という事でさっき言ったとおり肉を持ってきてないのだ。肉というか、食料は何も持ってきてません。彼方のヤロウ、あいつが「食料は自分達で調達したい」なんて言わなければ良かったのに……クソ!!

「と、言うわけで千歌!行くぞ。まずは山菜からとろう」

「アイアイサー!ていうか陽にぃ、荷物重くない?持つよ?……ていうかそれ何?」

「ふ……愚問を、俺が女の子に荷物持たせるわけないだろ。あとこれは秘密兵器だからひ・み・つ」

「さっき曜ちゃんにテント1式持たせてなかったっけ……?」

 曜にテント1式?知らん忘れた。そんな事はどうでもいい。あとこの秘密兵器は危ないからな……千歌にはもたせられん。

 

 

 

 

 

 〜山の奥深く〜

 

「うーん……どの草が食べれるのか良くわかんないよ〜……陽にぃわかる?」

「ハッハッハ。山菜についても勉強してきたから困ったら俺に聞け」

 ベンキョウシテナイとは言えない。サラサラっと植物図鑑を眺めたぐらいしかしてないな。

「お!これ食べれるんじゃない?」

 早速千歌が山菜をとった。どれどれ……

「待てよ……」

 待てマテwait……わかる、わかるぞ!あれは見た事も名前もわかる!

「それはトリカブトだ!確か超美味ぇらしいぞ!」

 ※猛毒です。最悪死にます

「ほ、ホントに!?わたしお手柄っ?」

「ああ!お手柄じゃないか?……お!この辺いっぱいあるな……回収回収」

 こんなにはやくいい山菜が見つかるとは思わなかったぜ。俺ら才能あるんじゃ?

「陽にぃ!また見つけた!これは食べられる……?」

 千歌、見つけんの速いな……どれどれ?……お!確かこれも!

「千歌!それはイヌサフランだ!確か美味しいぞ!テレビで出てた!」

 ※猛毒です。最悪死にます

 やっべぇー!俺ら山菜採りうまいのかな?……山菜と言ったらキノコとかもとっといた方がいいのかな?

「千歌〜美味しそうなキノコとかない?」

 美味しそうなキノコってなんかエ(ry……何でもない。キノコでも美味しいのはいっぱいあるしな。彼方と梨子、キノコとかダイジョブかな?

「陽にぃ!これはどう?美味しそうだよ!」

 千歌は白くておっきいキノコを持ってきた。あ、それは……

「それはドクツルタケだな。食えるかな〜……?」

 ※「死の天使」の異名を持つ毒キノコ

「そっか……残念」

「いや、油で揚げれば毒でも食えるらしいぞ」

 ※迷信です

 山菜もいっぱい取ったし、そろそろ……

「千歌!行くぞ!」

「え?何に?」

「狩りにだ」

 本番はここから!俺らは肉を入手して初めてミッションコンプリートなのだ。

 

 

 

 

 

 

 〜さらに山の奥深く〜

 

「何を狩るの?うしとか?」

「野生の牛は普通いません」

 何を狩るか。確かに牛肉の方が美味しいけど野生の牛はいません。この山で狩るとしたら……鹿さんか鳥さんかイノシシさんのどれかだな。

「あ!あれ鹿じゃない?可愛い〜!」

 鹿?早速獲物が来たか。遂に俺の秘密兵器を使う時が来た。めっちゃ重かったよ。距離二十メートル、射程圏内だな。

「へい、千歌、耳ふさいどきな」

「え?」

 

 ドォンッ!!!!!!

 

 空を切る轟音。あまりの音の大きさに木々がざわめいた感じがする。……鹿さんに当たらなかった。ふぅ、初めてだから難しいな。

「え!?陽にぃ何で猟銃なんかもってるの!?」

「あぁ、拾った、ていうか持ってきた」

「持ってきたのっ?どこから?」

「あぁーそれは……」

 回想に入ります〜

 

 〜※〜

 

『この倉庫にあるやつはだいたい使っていいよ』

『マジっすか。ありがとーございまーす』

 俺が話していたのはここの山の管理をしているおっさんだ。キャンプの為の道具をいろいろ無料で貸してくれるらしい。

『……あ!でもあれはダメだよ』

『あれってなんすか?』

『猟銃。あれは素人には扱えないからね。危ないし。それ以外だったら何でも使っていいよ。最近結構大きい熊が出てね。念のためにそれ用意したんだよ。でも使っちゃダメだよ』

『はーい。了解しました』

『絶対にダメだからね、頼んだよ!もし熊が出たら連絡してね』

 

 〜※〜

 

「……ていう事があったんだ」

「いやダメじゃん!!」

「え?何が?」

 ダメ?あ、俺が無意識に発しているイケメンで女の子を引き寄せちゃうフェロモンの事か?

「いや、だって持ってきちゃダメって言われたんでしょ?」

「多分あれはフリだな。うん、そうだと思う」

 うん。あれはフリだな。しゃーない。

「あぁそうなの?じゃいっか!」

 良くないとは思うけどな。本来なら猟銃を扱うにはいろいろ手続きとかテストとかあるらしいけど、ちょっとぐらい大丈夫でしょ(笑)

「猟銃って難しいな思いのほか当たらない」

「難しいの?」

「うん。なんか鹿さんとかが近くに来たら当てられるのに」

 まともに撃っても当たる気しないし、動けないんだったら確実に仕留められるのにな。

「よし!踊ろう!そしたら近寄ってくるよ!」

「バン〇ーノ?」

 そんなんで近寄ってくるなら苦労しねーよ。……仕方ない。落とし穴でも掘るか。

「落とし穴を作ろう」

「りょーかいです!」

 スコップも持ってきたし、頑張るか。

 

 

 〜1時間後〜

 

「できた……」

「よし。作戦通りに行くぞ!」

 作戦というのはいたってシンプルで、二十メートルぐらい先に糸のついたせんべいを用意してある。それに鹿が興味を示したら糸を巻いて、穴まで落とす。そしてとどめを刺す作戦だ。確か鹿さんはせんべいが好きなはずだし。

「ねぇ陽にぃ。引っかかる気しないんだけど……」

「バカ!俺が作った罠だぞ?引っかかるに決まってんじゃん。てか静かにしろ」

 ……あ、鹿さん来た。……お、お?興味を示してるよ。

「ほーら、興味を示してんじゃん」

「う、嘘ぉ……せんべいで引っかかるなんて……」

 よし糸を巻いて穴まで………………よし!落ちた!!

「よっしゃぁ!どーだ千歌!凄くね?」

「す、凄いよ!やったー!鹿肉!」

「へっへへ〜!やったー………ちょっと静かにして」

 突然後ろから肩を叩かれた。こっちはテンション上がってるっていうのに……無視無視。

「でもどーする?鹿捌けるの?」

「俺は銀の匙読んでるからな。捌けるぜ……ああ!もう静かにして!」

 また肩を叩かれた。しつこいな。勝利の余韻に浸ってるのに。

「鹿肉って美味しいの?」

「結構食ってる人いるからな。でも食べんの初めてかもしれない。………うるせぇ!静かにしろ」

 また肩を叩いてきた。誰だよ。……ん?千歌が引きつった顔で俺の後ろを見つめている。なんだ?ジェイソン?

「は、陽にぃ……く、……く」

「く?なんだよ……」

 俺は後ろを向いた。……さっきまで俺の肩を叩いていた正体。それは──

「……あ、熊さん。こんにちは」

『グォオオオオオ!!!!!!』

 推定2m以上ある熊は俺の頭の上から手を振り下ろしてきた。

「うぉおぉお!!!……危ねぇ!おい!逃げるぞ千歌!」

 何とか間一髪熊の手をかわして千歌の肩を抱く。

「こ、腰が抜けちゃった……」

「嘘だろ!?……くそ!」

 俺は千歌を右手で抱き抱える。そして左手にもってる猟銃を1発。熊に撃ち込んだ。

 

 ドォンッ!!!!!!

 

『グォオオ!!!!!』

 よし、急所は外れたが熊の右肩にたまは当たった。怯んでる今のうちに逃げよう。

「逃げるぞ、千歌!」

「…うん!」

 俺は全速力でその場から逃げた。

 

 

 

 距離にしたら50メートル程しか離れてないが、良い感に入口が狭い洞窟があったのでそこに隠れた。多分熊の大きさじゃ入ってこれない。

「千歌、ケガはない?」

「……大丈夫だよ!少しスっちゃったけど」

「よし!あの熊、ミンチにしてくるわ!」

「待って!危ないから!」

 熊のやつ。千歌にケガを負わせやがって。

「……どうするの?陽にぃ」

「このままだとヤバイな。鹿肉を取りに行けない」

「え?そこっ!?」

 折角穴まで掘って手に入れた鹿だ。流石に食いたい。夜ご飯を魚と野菜(※全部食えません)だけじゃもの足んないしな。

「よし!熊を仕留めよう」

「危ないよ!」

「大丈夫!だって猟銃あるんだから」

「山の管理のおじさん呼んだ方がいいんじゃないの?」

「いや、だって猟銃持ってきちゃったし……」

「……」

 そう、俺が猟銃持ってきちゃったからおっさん呼んでも意味がなーい。もう覚悟を決めるか。

「じゃ、行ってくるわ。ここには熊は入れないから絶対出ちゃダメだよ」

「ホントに行くの?熊がどこにいるか分からないのに……」

「こっちが分からないって事はあっちも分からないから大丈夫!」

 そう言い、洞窟から出た。

「よーし熊さんはどこか……」

『グルルルル』

「あ、こんにちは〜」

『グォオオ!!!』

「うぉぉ!!!」

 熊の左フックが飛んできた。転びながらギリ回避したけど。ていうか俺らのことついてきたの!?転びながらも熊に向けて銃を構える。…が、遅かった。

『グォ!!』

「嘘や〜ん……」

 構えた銃は熊にあっさり飛ばされた。もうダメだ……。俺は力が抜け地面にうつ伏せに寝そべった。もう熊見たくない。

 あぁ!いい人生だった。……最後に千歌を抱きたかっ……た。

 

 ……

 

 ……

 

 ……

 

 ……

 

 ……あれ?熊が襲ってこない。……あ、もしかしたらどっか行ったか?少し顔を上げ後ろを見る。

『グルルル……』

 いるやん。何この時間〜めっちゃ怖いんだけど。

「陽にぃ!!」

 突然千歌が洞窟から顔を出し声をかけてきた。

「おい!危ないから隠れろ!!」

「違う違う!バック!バックだよ!」

「バック……?」

『グルルルル……』

 俺はもう1度、熊を確認する。……ん?俺の背負ってるバックを鼻でつんつんしてる。もしかして

「これが食べたいのか?」

 そういい俺はバックからさっき取ったトリカブトを取る。

『グル……』

 熊は首を横に振った。違うのか。

「じゃあ、これ?」

 イヌサフランを出す。

『グル……』

 また首を横に振る。違うか……。

「じゃあ、……これ?」

『グルルルル!!!!』

「うぉ!……ビビったわ……これが食べたいのか」

 俺がバックから取り出したドクツルタケに熊はブンブンと音が鳴るくらい首を縦に振った。……そうかこれか。

「ほーら……ほーら」

 ドクツルタケを横に振る。同時に熊の首も動く。

 ……よし!

「Fly away!!!!!!」

『グォオオ!!!』

 俺が振りかぶりさっきの鹿さんポイントの真逆にキノコを投げた。熊さんもキノコに飛びついていった。

「大丈夫……だった?」

 洞窟から千歌が出てきて言う。

「うん大丈夫だった……あとバックに入ってるドクツルタケは全部置いてこ。また追いかけられたら堪んないから」

「りょーかいです!」

 ハァ……疲れた。マジで災難な日だな。

 

 

 

 〜帰り道〜

 

「陽にぃ陽にぃ!」

「何?」

 俺らはさっきの鹿を回収(血抜き済み)して、キャンプ場に戻る最中だ。

「さっきのキノコ調べたんだけど……」

 千歌はスマホの画面を見ながら驚いた顔をしてる。

「あのキノコ。猛毒みたいだよ」

「……」

「……」

 熊さんにキノコをあげてなかったら俺らがピンチだったのか。結果オーライだな。

 

「……良かったな」

「良かったね……」

 

 少し暗くなり始めた春の空に二人の声が響いた。




次は二週目。
伊崎さんに戻ってまいります。
梨子ちゃんの可愛さにご注目。
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