ラブライブ!サンシャイン!!~shiny tales~   作:ゐろり

5 / 6
なこHIMのターン。
どうしてこうなった…という笑い満載です。
それではどうぞ!


第五話~ミンナデキモダメシ~

「よっしゃああああ!!!肝試しやるぞぉぉ!!!!」

「おぉー!!」

「いやいきなり言われてもねぇ……」

 

櫂はボソリと呟く。夜なのにテンションMAXな俺についていけないんだろう。そんなこと関係ないがな!!

 

「ていうかさっきまでどこ行ってたんだよ」

 

疑問が投げかけられる。

 

「さっきとはお前が梨子とラブラブしていた時間の事か!!?」

「おい!そういう事言うな!!」

「いや〜傍から見たら完全にカップルでしたよ。はい。……おいおい梨子そんなに顔赤くすんなって!」

 

櫂の隣にいた梨子は「カップル」という言葉に実に面白いくらい反応した。もう顔がアスカのパイロットスーツの如く赤くなってきた。自分でも例えが悪いと思ったのはここだけの話。

 

「そうそう、さっき俺はご飯食べた後、1人で!ここ重要だからもう一回言うぞ!1人で肝試しするルートを模索してたんです……」

「はいはいお疲れ様。千歌は何してたの?」

「……寝てた」

「あ、そう。……ん?あれ?テントには梨子しかいなかったよな……どこで寝てたんだコイツ」

 

櫂のやろう、絶対俺の発言流してるよな。おまえ、1人で暗闇の中肝試しのルート確認て……どんだけ寂しかったと思ってんだ!!

 

「まあ別に肝試しやるのは構わんけど」

「よし!」

「ぇ?……紫堂君、ホントにやるの……?」

 

ぎゅっと梨子は櫂の裾をつかむ。なんだその仕草は……可愛すぎるだろ。まてよ、まさかこの2人本気でできてんのか?

 

「あれ?桜内さんって怖いの苦手?」

「梨子ちゃんは東京生まれだから大丈夫だよ!」

「いや関係ないぞ千歌、俺も東京生まれだしな」

「えっと……あんまりそういうのは得意じゃないかな?……暗闇とか少し苦手で…」

「はい!そんなの関係ありません。俺がやるって言った以上皆さん強制参加なのであるぞ!」

「いや何様だよ。ていうかみんなって言ってもあいつら2人が見当たんないんだけど」

「曜と彼方か……そういえばいないな」

 

ほんとだ……言われてみれば2人の姿がない。

 

……待てよ。森……夜……二人きり……まさか、嘘だろ……彼方のやろう……!!!

 

「まさかあいつら!!不純異性こうゆ───」

「ちげぇよ!!!!!」

 

俺の言葉が言い終わる前に、彼方が頭を叩いてきた。痛てぇ。ていうかいつの間に後ろにいたんだよ。

 

「彼方達は何してたの?」

「櫂!言わなくても分かるぞ!不純異性交遊だ!」

「いや、だから違うって……なぁ?」

「夜の川釣りしてたんだよ。いやー、全然釣れなかったね、彼方君」

 

川釣りですか。一声誘ってくれれば良いのに……。

 

「皆さん静粛に!!とりあえずはい!座って、肝試しの前の前座的な感じで怖い話しよう!」

「え?肝試しするの?」

「えぇ〜……私も……?」

 

あからさまに怪訝そうな顔をするな!曜と彼方!せっかく準備したんだから……。それとは対象的に千歌は超楽しみそうな顔してんな。いいね、喜んでもらえればこちらも嬉しいよ(女限定)

 

「よし、とりあえず肝試しとかする前の定番の怖い話すっから。とりあえず座れ」

 

みんな少し不満そうな顔してるが仕方ない。ここらで1発ビビらせとこう。

 

「これは僕の友人の話なんですけどね。一護って男の子なんですが、その子は幽霊がいつも見えてたんですよ。その彼は家が小さい診療所をやってたからそのせいかな?とも思ってたんですって、その子は人1倍正義感も強い子だったんですけど、地毛がオレンジという事でよく不良とかにも絡まれたりしてたんですよ。

そんなある日、家でベッドに寝てたらね、頭の上をふっとアゲハ蝶が飛んでたんだって。彼はすこし怖いなぁ、怖いなぁと思いながらもその蝶を見てたんですよ。そしたら突然、壁からですね、黒い死覇装をきた女性が───」

「ストォォォップ!!!」

「あぁ?なんだよ彼方。話は終わってねぇぞ」

 

お前、人が話してる時に大声あげるなんて言語道断。全く無礼極まりない子ですなぁ。

 

「ていうかそれ、完全にBLE〇CHだろ?」

「BLEA〇H?BL〇ACHってなんだ?」

「いや伏字の意味は?あくまでしらばっくれるつもりだな?」

「彼方!落ち着いて、こんなんいつも通りだから。俺らは怖くないけど……見てみ?」

 

櫂のその言葉で彼方は後ろを振り返る。そこには肩を震わせながら抱き合う3人の美少女の姿があった。

 

「いや!ビビる要素無かったよね!?」

「はいはい〜。そういう俺怖くないですよアピールはもう十分ですから。尺ないですから」

「いや何の話だよ!」

「彼方……つっこんだら負けだ」

 

櫂の発言にも少しトゲがあるような気がするのだが……まあいいか。話を再開しよう。

 

 

〜一時間後〜

 

「──それでこう言ったんですよ!「いつから鏡花水月を使ってないと錯覚していた?」ってね!!」

「「「きゃぁあああああ!!!!!!!!」」」

「いや意味わからん」

「彼方……俺も同じ気分だ」

 

よし!予想以上に女子共は盛り上がってくれたな。よし、これで肝試し中の吊り橋効果で、エロい展開になる事を期待しよう。

 

「よし!じゃあ肝試ししよう!」

「えぇー。何か怖くなってきちゃったよ…」

「曜…嘘だろ?」

「どーやって分かれるの?」

「さっきと一緒でいいんじゃないか?」

 

さっきの分かれ方が一番ベストだったな。曜と組んでも多分喧嘩しそうな予感するし、梨子と組んでも話すことあんまないしな。千歌好きだし

 

「えぇー、くじとかで決めてみない〜?」

「千歌!!やめとけ!!おまえ彼方と二人きりになってみろ!襲われるぞ!!」

「襲わねぇわ!!!俺チキンだし……やべ、言ってて悲しくなってきた」

「まあ彼方は大丈夫でしょ、むしろ一番危険なのは陽香なんじゃ……?」

「櫂、いい加減にしなさい。風評被害ですよ」

「「「「「事実だろ(でしょ)」」」」」

「あれ?なんでそんな時だけみんな息合うの?おい!俺泣くぞ?」

 

別に俺に危険はない。ただ少しほかの人とはズレた思考の持ち主というだけだ。

 

「よし!じゃあくじにしよう!ほらみんな引いて」

「え?千歌、作ってたの?」

「うん!」

「ちょっと待ってて。……ちょ!男子集合!」

 

待てよ。これはマズイ。

 

「どうする?」

「どうするって何が?」

「このまま2人で3組に分かれたら、確率的に男と一緒になるかもだぞ」

「それはマズイ」

「やだよぉぉぉ!!肝試し男となんて何が楽しいんだよぉぉぉ!!」

「落ち着けよ陽香……もうこれは怨みっこ無しで行こう」

「そうだな。櫂の言う通り、正々堂々くじひこう」

 

嘘……だろ?もしそれで男となったら……いや!引ける!俺ならできる!!俺だったら千歌と一緒になれる。

 

「よし!引くぞ!まずは俺から───」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────◆◇◆◇◆◇────

 

「じゃあ、1組目、行ってらっしゃいね!陽にぃ!櫂ちゃん!」

「「おう……」」

 

……。

 

まじかぁ〜……。いやね、こうなるとは薄々気づいてた。まあいつまでもうなだれてても仕方ないな。気持ちを切り替えよう!

 

「おーい、櫂、とりあえずこのゴールまで行くぞ割と遠いからな」

「ん……?あぁ、了解……」

「いやガッカリしすぎだろ!」

 

櫂!俺だってガッカリ組の一員なんですよ!?そんなに態度に出すな!マジであとで彼方はシメとかないとな。あいつだけ本命の曜となりやがって。

 

「お前、そんなに梨子が良かったのか?」

「まぁそりゃあね。最低女の子、できれば桜内さんが理想だった」

「恋してんなぁ〜」

「恋じゃない!多分」

「いや完全に恋だな」

 

最近の若い子はやれ好いた惚れただ、色恋に現を抜かしすぎなんだよ。俺を見習え。俺みたいに恋に興味がないけど女の子には興味ある方がスッキリしてんぞ。……よく節操がないって言われるけど。

 

「実際のとこどうなんだ?……梨子のこと、好きなのか?」

「なんて言うかなぁ……わからないんだよ。でも一緒にいるとドキドキする」

「乙女かバカ」

「うっせ!」

 

純情クサレチキンと名付けよう。俺は自分の気持ちを素直に発散できない人の気持ちがわからん。俺は好きだったら好きっていうし、嫌いだったら嫌いって言うから。まあ見た感じできてるけどな、梨子と櫂。

 

「やっぱさ、思いを言葉に、そうしねぇと女には伝わんないよ。鈍いからな梨子は」

「簡単に言うなよ」

「ある偉人の言葉にな、こんな言葉があるんだよ。チャンスは最大限にいかすってな」

「シャアだよなそれ」

「まああれだよ、時間が経つにつれて、絶対にチャンスは減っていくんだ。だからこそ、ひとつのチャンスを確実に拾ってかないと。いつか後悔する日がくるかもよ。チャンスを活かすのも大変だけど、それ以上にチャンスを作るのが大変なんだから」

「陽香……おまえいいやつだな」

「それはこの世の真理」

 

俺らは顔を見合わせて小さく笑った。そっからもトボトボとゴール目指して歩く。

 

だいぶ歩いた。時間にすれば20分ぐらいかな?俺ら2人は基本怖いのとか全然大丈夫な方だから途中で立ち止まることもなかった。ずっと沈黙のままだった。そんな時、急に櫂が話しかけてきた。

 

「……たぶん、こんな機会じゃないと言わないと思うから言っとくわ」

「何を?」

 

どうしたんだ?急にあらたまって。

 

「おまえ、やっぱり善いやつだよ。ありがとな」

「なんだよ急に……」

 

照れるな///なんてこともないんだけどな、男に言われても……でも、櫂からこんな事を言われるのは珍しいな。

 

「このキャンプを計画したのもそうだし、自分が一番大変な食糧調達に行ったのもそうだし、組み合わせとか、みんなを見てるし、それにほら、この肝試しのルートだってさっき1人で調べたんだろ?」

「まぁな」

「やっぱりそれって凄いことだよ。めんどくさい事も、疲れることも、とりあえず自分がやって、人を楽しませるために動いて。そういう事ができるって憧れるよ」

 

憧れ……か。

 

「まあそんな事言ってもお前もイイヤツだぞ。梨子のこと好きだし」

「関係ない!……どうやったらそんな性格になれるのかな?良い意味でだぞ」

 

俺の性格……。改めて考えると、およそ一般人とはかけ離れた性格なのかもしれない俺。なんでこんな性格になったか────

 

「俺は……千歌も曜も梨子も彼方も、そして櫂も。みんなが楽しんでくれるなら俺も楽しい。俺は楽しんでもらうために何かをやることが楽しいのかもしれない」

「なんか哲学みたい」

「あんまりガラじゃ無いこと言っちゃったな」

 

俺にしては真面目に答えすぎた。ボケの一つでも挟むべきだった。

 

「お!景色が開けたな!……ここがゴールだよな?」

「あぁ、そうだよ」

 

そんな会話を続けているうちに俺らはもうゴールまで着いた。木があまりなくて開けていて、そして夜空が綺麗に見える場所をゴールにした。ここでアレをやりたいからだ。

 

「星が綺麗だな。……あれ?陽香!あれもお前が用意したのか?」

「そうだよ。みんなでやれば楽しいだろ?」

「用意周到だな。ご丁寧にバケツに消火用の水まで入れてるのか」

 

そう。俺が用意したのは花火だった。ちなみに自腹です。満点の星空の下でみんなで花火、そういうのも乙だなって思ったから用意した。

 

「じゃあ後は来るのを待つだけ──」

「きゃあああ!!!し、紫堂くん!!!!」

「しいたけが!しいたけが!来るぅぅ!!」

「え!?何?怖い怖い!!……ていうか苦しい。それと当たってる……」

「………きゃぁあ!!!」

 

突如森の中から飛び出してきた人影が櫂に飛びついた。言わずともわかるが梨子だった。青春してんなぁ。梨子の胸を押し付けられても平常心を待ちつつそれを指摘するなんて、冷静やな。

 

「もぉ〜梨子ちゃん怖がりすぎ!」

「あ、千歌。なんで梨子はこんなビビってんの?」

「ほら!コレ見て。これ見つけて、あ!しいたけだって行ったら逃げちゃった」

「いやどんな脅かしかた?」

 

千歌の手に握られてたのは紛れもなく椎茸だった。梨子ってキノコ嫌いなのか?それとも「しいたけ」が嫌いなのか?

 

……梨子が全然櫂から離れないんだが……?おい、こんな所であんな事を始めるつもりですか?

 

まあとりあえずこれで4人は揃ったな。あとは彼方と曜だ。

 

「彼方と曜が来るまで待つか……」

「あれ?彼方くん達来てないの?」

「ん?どういうこと?」

「いや、だって私達より先に出発したよ?」

「マジか」

 

彼方に限って遭難はないだろう。ていうか遭難しないように、わかりやすい道をマッピングしたはずだし。そうなんです。

 

さっきのつまらないボケは置いといて、千歌達に抜かされるほどあいつらの足も遅くないし、抜かしたんならどこかであってるはずだし。

 

「あいつら、どこいったんだ?」

 

澄み渡る満天の星空を見つめ呟く。

 

星空の下で×××。してたらお天道様に変わって俺があいつらをコロス。




次の話で最後です。
シメは私、ゐろりが担当させていただきます。
二人に引けを取らぬよう書きましたので
見届けてくださるとうれしいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。