翌日。10時ぴったりに医務室を尋ねる。
ドアがスライドし部屋の全貌が見えた。
"バッ!"
何かが部屋に入った俺に抱きついた。
あぁそっか。最初はこの人か
イオリ「急にどうしたんだ?」
イオリ「"マシュ"?」
マシュ「…」
黙ったままだ。
さすがに抱きつかれたままは気まずいので
少し力をいれて互いの体の距離を離す。
マシュ「……した」
イオリ「ん?」
マシュ「先輩の過去を聞きました…」
イオリ「…そうだったな。今日からサーヴァント達と話す会みたいなもんだったな」
ロマン「彼女にはイオリ君の過去の事は話さしてもらったよ」
Dr.がしきられている部屋から顔を出す
"こ・これは…"
ロマン「あぁこれはねイオリ君と話す時に落ち着いて話せるように作った部屋だよ。まぁただしきりを置いただけの簡単な作りだけだね」
イオリ「そうだったんですか…ほんとにありがとうございます」
ロマン「じゃあ部屋に入っちゃっていいよ」
ロマン「マシュも話したい事がたくさんあるからね」
そうだった。マシュはさっきから俯いたままだ…
ロマン「じゃあ僕は医務室にいると聞こえちゃうから退散するね〜」
ロマン「…だから二人とも自分が思った事。しっかりと言葉にしてね」
そういってDr.は医務室を後にした。
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イオリ「じゃ・じゃあ今日はよろしくね」
マシュ「…」
イオリ(あ・あれ…?)
返答がない。秘密にしてたのを怒ってる?
マシュ「…なぜ黙っていたのですか」
イオリ「そ・それは…」
マシュ「私が!信用できないから!ですか⁉︎」
やばい…こんなキレてるマシュは初めてだ…
イオリ「…いや。そうじゃな‥」
マシュ「なんで辛い過去を!仲間に…ぃ…ぅくっ」
…泣かせた。
こんなの俺が望んだ未来じゃない。
だけど…
イオリ「…マシュ聞いてくれ」
マシュ「言い訳なん…!」
イオリ「いいから聞いてくれ‼︎」
マシュ(ビクッ)
イオリ「内緒にしていたのは最初の頃の混乱を避けるためだ。」
イオリ「当時の状況で残されたマスターがこんな精神疾患を患っていたら最初の段階で信頼できるかも?っていうものすら湧き上がりすらできない」
イオリ「だから…黙っていたんだ。」
イオリ「もちろんここカルデアのみんなは俺は信頼している。」
イオリ「でも…なかなか言い出せなかった。というか…」
イオリ「ゴメン!」
俺は勢いよく頭を下げた。
机に頭がぶつかったが気にしない。
マシュ「せ・先輩⁉︎ちょっと血が…」
気にしない。こんな痛みマシュに比べれば…
"困った事があったら何でも言ってください"
マシュは最近このような言葉を口にする。
やっぱりその心の奥は"頼って欲しい"からだと思う。
それを俺は裏切った。
マシュ「手当てしないと!えぇっと…救急箱は…⁉︎」
イオリ「…」
マシュ「あった!先輩!こっち向いてください!」
イオリ「…あぁうん」
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手当も終わりひと段落して俺たちは椅子にまた座った。
マシュ「…言わなかった理由も分かりました。」
マシュ「でもこれからは私を頼ってくれてもいいんですよ?」
マシュ「私は先輩の役に立ちたい。少しでも力になりたいです」
マシュ「なのでその、…もっと頼ってください!」
マシュ「私は先輩のサーヴァントです。先輩の力になるのが使命です」
イオリ「…」
そうだった。そうだよ。俺には何で頼もしい仲間がいたのにもっと頼らなかったのだろう
なんで
"助けて"
って言えなかったんだろう。
過去の事を思い出し死んでいった大切な家族を思い出し
何度涙で枕を濡らしたか…
「…ありがとう」
マシュ「先輩?」
イオリ「ありがとう…ほんとに…」
マシュは優しく抱きしめてくれた。
あぁ…家族のみんな…
俺。幸せだ…
こんな信頼できる仲間に恵まれて…