ソードアート・オンライン マザーズ・ロザリオ ボクの生きる意味   作:むこ(連載継続頑張ります)

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こんにちは、お昼の時間から大分過ぎてしまいました。
連続投稿第48話目、日常編の8話目です。
今回も砂糖成分が多めとなっておりますので、お手元に苦いものをご用意の上、お読みいただければと思います。


そして…これは個人的なことなんですが…。
結構新川君を嫌ってる人がいるみたいでわりかしショックでした。
確かに原作ではかなりの狂人っぷりで詩乃のストーカーでしたが…、詩乃の理解者という事実は拭えないと思うのですよ。

道を少し間違えてしまっただけで非常に惜しいポジションにいると、私は考えます。
今回はそんな道を間違えなかった新川君と、その新川君に一番近い場所にいる詩乃の回となっております。

そしてごめんなさい、まだハロウィンは終わりません…(泣)
次回こそ絶対にハロウィンを終わらせます!

次の投稿はリアルの諸事情で恐らく来週の木曜日になってしまうと思いますが…必ず書き上げますので…よろしくお願いします!


それでは48話、ご覧くださいませ!








第48話~想いよ届け~

 

西暦2026年10月31日土曜日 午前11:05 川越市内

 

 

 

 

木綿季、詩乃、恭二の三人はここ、埼玉県は川越にて和人の案内のもと、観光することにした。

詩乃は元々昼には帰るつもりだったが、友人の恭二がわざわざ川越まで来てくれたこともあり、折角なのでこのまま川越観光を楽しむことにした。

 

木綿季は和人と、詩乃は恭二とそれぞれ手を繋いで歩いていた。

和人達は慣れた様子で仲良く歩いていたが、詩乃と恭二は顔を赤くして歩いていた。特に詩乃の様子はおかしかった。恭二を異性と意識しだしてからというものの、口数も少なくなってきてしまった。

 

 

「朝田さん…体調平気? さっきから顔色悪いように見えるけど…」

 

 

恭二が心配そうに詩乃の顔色を伺う。

別に体調が悪いわけではない。生まれて初めてのデートに心臓が張り裂けそうになっていただけである。

 

 

「え…? あ…うん…だ…大丈夫…」

 

 

「……う~ん…それならいいんだけど…無理はしないでね?」

 

 

「…う…うん…、ありがと…新川君…」

 

 

恭二も平静を保ってはいるがいつもより緊張していた。

ナチュラルに手を繋いではいるが、今の彼にはこれが精一杯であった。

互いに今日の自分がいつもより変だということに気が付いていた。

 

 

「ね…和人…あの二人…どうなるかな…?」

 

 

木綿季が楽しそうに和人に尋ねる。その姿はまるで噂好きの近所のおばさんみたいだった。

 

 

「さあな…、こればかりはあの二人次第だろ」

 

 

「なーにそれ…つまんない答え…」

 

 

「悪かったな…」

 

 

「和人はもっとロマンを持とうよ、食べ物や戦いだけじゃなくてさー」

 

 

「ロマンねえ…、ロマンじゃ腹は膨れないからなあ…」

 

 

その回答を聞いて木綿季は大変にご立腹になってしまった。

 

 

「もーう! 和人のバカ! 何で君はもっと気の利いたセリフが言えないんだよー!」

 

 

「ええ…そんなコト言われても…」

 

 

詩乃と恭二の数メートル先で、和人と木綿季が他愛のないやり取りを交わしていた。

その様子と恭二と詩乃は微笑ましいように見ていた。

 

 

「仲いいね…あの二人…」

 

 

「うん、自他ともに認めてるバカップルだもの…」

 

 

「そうなんだ…」

 

 

「木綿季にとっては…キリトは…、和人は命の恩人だから。多分それも含めてだと思うんだけどね…」

 

 

「命の恩人…? もしかして…あの二人はALOのライブの…?」

 

 

「うん、マスコミが報道してないからその後の話は公にされてないけど…、木綿季はALOのユウキなの。AIDSもキリトのお陰で無事に治ったのよ。今はキリトの家で一緒に暮らしてるの」

 

 

恭二は「へぇ~」と感心そうな顔で和人を見ていた。

和人は木綿季ちゃんにとってヒーローなんだ…。僕も朝田さんのヒーローになれるのかな…と思っていた。

 

 

「ねえ…朝田さん…」

 

 

「…何? 新川君」

 

 

「僕はさ…朝田さんにとって…何なんだろ…」

 

 

「え…?」

 

 

恭二が詩乃に話を持ち掛けると、二人は歩いていた足を止めた。

詩乃は恭二の問いに対して返答に困っている様子だった。想いはあるのだが、それを表に出すのにはやはり抵抗があった。

 

 

「えっと…新川君は…その…、お…お友達…か…な…」

 

 

「……そっか…」

 

 

その返答を聞いた恭二は、残念そうにしていたが、少しだけ安心したような表情も見せていた。

やはり、今のこの関係が壊れてしまうのを一番恐れている様子だった。

 

 

「行こうか…、和人たちに置いてかれちゃう」

 

 

「あ…ええ…、行きましょ…」

 

 

二人は再び歩を進めていった。しかし先ほどと違って、終始無言のまま歩いていった。

気まずいのか、それともなんと声を掛けたらいいのかわからないのか、二人とも気の利いた言葉が見つからないでいた。

 

しばらく歩くと街並みががらりと変わっていった。

住宅街から商店街風な街並みに変わったかと思えば、目の前の風景は江戸時代を思わせるような、風情溢れる建物が軒を連ねていた。地元川越が誇る「小江戸川越 菓子屋横丁」であった。

埼玉県といえば深谷の葱が有名だが、ここ川越は何よりも芋の生産地として大変に有名な土地であった。

ここ小江戸川越菓子屋横丁ではその芋をふんだんに使った料理や土産、お菓子などがあちらこちらにある。

芋ではないがここにしか存在しない有名なお菓子も売られているのだ。

 

 

「うわぁー! すごい! 日本みたいだー!」

 

 

「日本だろ…」

 

 

木綿季は初めて見る江戸風の街並みに大興奮していた。

テレビの時代劇でしか見たことないような風景が広がっていたからだ。そしてあちらこちらから漂ってくる芋のお菓子のいい匂いが、更に木綿季の期待を膨らませていた。

 

 

「和人! 早くお店見て回ろうよー!」

 

 

「まあ待て、見て回るっていっても菓子屋は無数にあるからな? 俺のおススメの店が何軒かあるからそこに行こう」

 

 

「でもでも! 気になったお店があったら入ってみたい!」

 

 

「あいよ、恭二達もそれでいいか?」

 

 

「ああ…うん、僕は構わないよ。和人に任せておいた方が安心だろうし…、朝田さんもそれでいい?」

 

 

「ええ…、恭二君がそう言うなら…」

 

 

「え…?」

 

 

詩乃からの返答に恭二は一瞬ハッとなった。自分のことを下の名前で呼んだ。

いつもの「新川君」ではなく「恭二君」と。肝心の呼んだ本人は無意識だったのか、恭二を下の名前で呼んだ自覚がなかった。

 

 

「え…どうしたの…?」

 

 

「あ…いや…、今…僕のコト…名前で呼んでくれたなって…思って…」

 

 

「え…!?」

 

 

「あ…いや…別に…僕は構わないよ…、むしろ…嬉しいかな…ははは…」

 

 

恭二は嬉しそうに鼻の下をごしごしと指でこすっていた。

この時ばかりは恭二にも思わず心からの笑顔が零れていた。一方詩乃は詩乃で固まってしまっていた。

私…今恭二君って…呼んだの…? 全然意識してなかった…と思いながら。

 

 

「あ…その…」

 

 

「ほ…ほら行こう朝田さん、また置いていかれちゃう」

 

 

「………」

 

 

恭二は詩乃の手を引っ張り、和人たちに置いていかれないよう詩乃をエスコートした。

 

 

「あのね…、私のことも…名前で呼んで…いいよ…?」

 

 

「え…?」

 

 

詩乃は再び、顔が真っ赤になっていた。この発言は本人にとって大変に勇気がいる行動であった。

たかが苗字でなく、名前で呼んで構わないと言うだけなのに、まるで受験の面接で面接会場に入る時のような感覚だった。

 

恭二は恭二で、もじもじとしながら困ったように頭をぽりぽりとかいていた。

本当に呼んでも構わないのだろうかと思いながら、しかし…本人が言うのだから…呼んでみようと、少しだけ勇気を振り絞った。

 

 

「え…えっと…し…、詩…乃…さん…」

 

 

「…さん付けはやめて…」

 

 

「あ…う…うん…。…んと…詩…乃…」

 

 

「…うん、ありがと…。いこ? 恭二君…」

 

 

「…うん、行こう…詩乃…」

 

 

ぎこちないやりとりだが、二人はまたその関係を深めていった。

詩乃は恥ずかしながらも、幸せいっぱいといった表情をしていた。人を殺して、世間から責め立てられ、母親からも冷ややかな視線で突き放されて、生きていても楽しくないと思った矢先に、この恭二が声を掛けてくれた。

 

確かにそれは恭二にとっては下心があったに違いない。

しかし、詩乃にとっては救世主のような存在であることにも違いはなかった。

実際、恭二のミリタリー知識によって、詩乃の銃に関する偏見はほとんどなくなっていったし、理解も深めていけた。モデルガンを触ったりするといまだに拒絶反応が出るが、それでも嘔吐などをしていた以前よりマシになっていた。

 

和人が木綿季にとってヒーローならば、恭二は既に、詩乃にとってヒーローだったのだ。

本人は大したことしてないと思ってはいるが、恭二は既に詩乃にとって憧れの存在となっていた。

 

 

「…大丈夫そうだね、あの二人」

 

 

「…だな、俺たちが心配する必要はなかったってことだ」

 

 

和人と木綿季はほっとしたような表情で後方にいる二人を見守っていた。

過去になんらかの闇を抱えていた二人であったが、このままなら大丈夫そうだと、安堵の表情を浮かべていた。

 

 

「おーい! 置いていくぞ二人ともー!」

 

 

「はやくきなよー!」

 

 

「あはは…、流石にこれ以上遅れちゃまずいね。行こう…詩乃」

 

 

「うん…恭二君…」

 

 

そう言うと恭二は和人に追いつくために走り出した、走ると思わなかった詩乃は恭二に引っ張られて慌てていたが、なんとか恭二の走る速度についていった。恋愛経験がほとんどない詩乃にとっては、何もかもがドキドキであった。

 

一行はそれから小江戸川越菓子屋横丁を隅々まで堪能した。

今朝方から食べてばかりであったが、甘いものは別腹とでも言うのか、一行は様々な芋の菓子に夢中になっていた。

普段暮らしているところから少し歩くだけで、まるで300年前の江戸時代にタイムスリップしたような感覚だった。近くにこんな楽しいところがあるなんてと、木綿季は心から楽しんでいた。

 

詩乃と恭二は事実上、初めてのデートとも言える今日の観光を堪能していた。

今度は二人きりでどこか出掛けたいな、心の中でそう思いながら。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同日午後15:05 埼玉県川越市小江戸川越菓子屋横丁

 

 

小江戸川越に足を運んでから3時間ほどが経過していた。

和人の両手には木綿季におねだりされて買わされた、大量のお土産がぶら下がっていた。

中でもとくに目立っているのが日本一の長さを誇るという麩菓子であった。

 

一番長いのが400円、二番目に長いのが300円で売られていた。

和人は二番目のでいいんじゃないかと言っていたが、木綿季が一番がいい!と聞かなかったためにこちらを買う羽目になった。持って帰るのが非常に面倒なこの日本一長い麩菓子を3本も買わされたのだ。

 

詩乃と恭二もそれなりにお土産をこしらえて、すっかりこの小江戸川越を堪能していた。

初めてのデートは成功と言ってもいいだろう、地元にはこんな風情ある場所はないが、たまにはこういう場所もいいなと思っていた。

 

 

「母さんから頼まれていた芋も買ったし、結構ここも見尽した感じだな。これからどうする?」

 

 

「随分大荷物になっちゃったね、流石にこれを持ってあちこち歩くのは億劫じゃないかな?」

 

 

「…誰の所為だ誰の…」

 

 

和人は呆れた表情で木綿季を見ていた。木綿季はその視線から目を逸らして誤魔化すように口笛を吹いていた。

その様子を見た詩乃と恭二に笑顔が浮かんだ。普段は勉強に追われている二人に、この楽しい空間が非常に心地よく感じていた。

 

 

「二人とも、今日はもう帰るのか?」

 

 

「あ…どうしようかしら…、私は昨日と同じで帰ってご飯作るだけだから…遅くなっても大丈夫だけど…。恭二君は?」

 

 

「僕はまだ大丈夫だよ、今日は予備校もないし…。でも夜勉強しないとだからあまり遅くなると…」

 

 

「なるほど、まだちょっと時間はあるんだな。そうしたらどうしようか…」

 

 

これから何をしようかと考えてる和人の持っている手提げ袋を見て、木綿季が何か閃いたようだった。

 

 

「ねねね! そしたらさ、今から焼き芋しようよ! 焼き芋!」

 

 

「え…焼き芋…?」

 

 

「うん! 今日お母さん家にいると思うし…、お家の庭の落ち葉とか使って買ったお芋焼いて食べようよ!」

 

 

木綿季が目をキラキラさせながら皆に焼き芋をしようと提案を持ち掛けた。

確かに悪くない案だ。自宅に戻れば母親がいるし、火を燃やすための落ち葉や朽ち木もある。

何より焚火をするためのスペースも十二分に確保できる。

季節と時間帯も相まっていい雰囲気で焼き芋を楽しめそうだった。

 

 

「いいなそれ…、やるか! 焼き芋!」

 

 

「ホント!? わーい! やっきいもやっきいも!」

 

 

「あ…アンタたち…まだ食べる気なの…?」

 

 

「すごいね…君たちのお腹…」

 

 

「まあ…な、ここらで売ってる芋の菓子も美味いけど、自分たちで焼いた芋も格別だぞ? 俺が保証する」

 

 

詩乃と恭二は既にお腹いっぱいであったが、和人の自信に満ち溢れた表情をみて、もう少しだけ付き合ってもいいかなと思った。今からまた食べてしまうと夕飯が食べられなくなりそうだが、焼き芋一つぐらいなら多分入るだろう。

 

 

「そしたら…今から和人の家に戻るのかしら?」

 

 

「そうなるな、詩乃にとってはちょっと出戻り気味になっちゃうな」

 

 

「構わないわよ、歩いてこれる距離だもの。恭二君もそれでいい?」

 

 

「僕もいいよ、焼き芋なんて初めてだ…ちょっと楽しみ」

 

 

「よーし! 満場一致になったところで、お家に帰ろ―う!」

 

 

木綿季は一足先に元気に駆け出していった。よほど焼き芋が楽しみなのだろう。

和人達は木綿季に置いていかれないように、そそくさと駆け足で木綿季の後を追いかけていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――

 

 

 

 

 

 

 

同日15:30 埼玉県川越市桐ヶ谷邸

 

 

「うわ…でっかい…」

 

 

一行は20分ほど歩き、和人と木綿季の住む桐ヶ谷邸へと辿り着いていた。

恭二はその敷地の広さ、家のでかさ、そして道場に目を奪われていた。

 

 

「じいさんが昔から剣道場を営んでてな…結構羽振りがよかったみたいでこんなでっかい敷地になっちまったんだ。まあ…そのお陰で今日はこうやって芋が焼けるわけなんだけど」

 

 

「へぇ~…、和人…剣道やるんだ」

 

 

「今はもうやってないよ、少しだけ護身術が使えるぐらいさ」

 

 

和人はそう言いながら玄関の扉に手を掛けた。

横にスライドさせるとガラガラガラという音を立てながら扉が開いた。

 

 

「ただいまー」

「ただいまー!」

 

 

「お邪魔します…」

「お…お邪魔します…」

 

 

「あ…お兄ちゃんおかえりー!」

 

 

部活から帰っていた直葉が出迎えに玄関まで足を運んできた。

先ほど帰ってきたばかりなのか、恰好は私服ではなくまだ制服のままだった。

 

 

「あれ…シノンさん? 帰ったんじゃなかったんだ。それに…そっちの人は…初めましてかな…?」

 

 

「えっと…ちょっといろいろあって…夕方までまだいさせてもらうことになったのよ…」

 

 

「紹介するよ、シノンの元同級生の新川恭二だ」

 

 

和人から紹介されると、恭二はペコリと頭を下げた。

 

 

「初めまして、新川恭二です。今日は和人に川越を色々と案内させてもらって…」

 

 

「あ…初めまして。お兄ちゃんの妹の…桐ヶ谷直葉です」

 

 

直葉も同じように礼儀正しく頭を下げた。

 

 

「可愛い妹さんだね、和人」

 

 

「えっ…、か…可愛いだなんて…そんな…」

 

 

素直に褒められた直葉は顔を赤くして苦笑いを浮かべていた。

満更でもなさそうに頭をかきながら。詩乃はその様子を見て少しばかり不機嫌になっていた。

 

 

「もう…恭二君てば…」

 

 

「あ…ご、ごめん…別にそんな変な下心とかがあったわけじゃないよ、あはは…」

 

 

その様子を見て直葉は、詩乃と恭二がそういう関係なのだなと悟った。

まだそこまでの関係まではいっていないのだが、手を繋いでる様子を見ると、誰がどう見てもそう思ってしまうだろう。

 

 

「はは~…なるほど…。シノンさんもそうだったんだね~…」

 

 

直葉は悪魔の微笑みを見せていた、年頃の女子高生ともあれば、こういったコイバナに大変に敏感な時期だ。

それが身内での出来事ならば、尚更その進展に興味がいってしまう。

直葉は木綿季と同じように、詩乃にとって今もっとも関わってほしくない存在へと変わっていた。

 

 

「ちょ…ちょっと直葉…! 別に恭二君はそんなんじゃ…」

 

 

「またまた~、手を繋ぎながら言ったって説得力ないですぞ?」

 

 

「う…、これは…その…」

 

 

「あはは…参ったねこりゃ…」

 

 

先ほどと似たようないじくられ方をしながら、詩乃と恭二は困り果てていた。

毎度毎度疲れるやり取りだが、不思議と悪い気分はしなかった。

和人は流石にこれ以上いじくるのは可哀そうだと思い、話題を切り替えるべく、直葉に焼き芋の話を持ち出した。

 

 

「なあスグ、母さんいるか?」

 

 

「え…? うん、いるけど…どうしたの?」

 

 

「実は母さんから芋買ってくるように頼まれたんだけど、折角みんながいるんだから、庭で焼き芋でもしようと思ってさ」

 

 

「焼き芋! いいねー! それじゃあたし、お母さんに声かけてくるよ!」

 

 

直葉はそう言うと、両手を広げながら駆け足で母親のいるリビングへと姿を消していった。

漸くこの空気から解放された詩乃は大きくため息を吐いた。

 

 

「な…なんか…疲れちゃった…」

 

 

「あはは…僕も少し…」

 

 

「そうだな、今日はずっと歩きっぱなしだったし、ちょっと部屋にいって休もうぜ」

 

 

「さんせー! ボクもちょっと疲れちゃった」

 

 

木綿季と和人は靴を脱いで家に上がった。木綿季は脱ぎ散らかしたまま家へと上がった。

和人は丁寧に自分の靴と木綿季の靴の向きを揃えた。

 

 

「こら木綿季、靴ぐらい揃えろっ」

 

 

「あっ、ごめーん。家に帰ると嬉しくなっちゃってつい…」

 

 

「全く…。ほら、二人とも遠慮しないであがってくれよ」

 

 

「…それじゃあお言葉に甘えて…」

 

 

恭二も靴を脱いで玄関から上がった。恭二にとって友人の家にお邪魔するのは本当に久しぶりだった。

いつ以来だろうか、小学生? 中学生? それぐらい友達との交友関係が今まで皆無だった。

 

一行は土産を持ちながら階段を登り、和人の部屋へと足を運んでいった。

人数が多いが和人の部屋は広いので問題なく全員腰を落ち着けられていた。

 

 

「何もないけど…くつろいでくれ」

 

 

和人は買ってきたお土産をベッドの脇に置いてPCデスクの椅子に腰を落ち着けた。

木綿季は部屋に入るなりベッドにダイブインしていた。

 

 

「こら! だから埃が舞うというのがわからんのかお前は!」

 

 

「えー、いいじゃーん! だってふかふかで気持ちいいんだもん」

 

 

「…掃除する俺の身にもなってくれよ全く…」

 

 

恭二は和人のもう一つのPCデスクの椅子を借り、詩乃は木綿季の横たわる隣にそれぞれ腰を落ち着けた。

長時間歩きっぱなしだったのですっかり疲れがたまってしまっていた。

 

 

「ふう…あんまり気にしてなかったけど足がぱんぱんだよ…、やっぱりもうちょっと運動した方がいいかな…」

 

 

「あ…そっか…。恭二君普段は勉強ばっかりなんだもんね…」

 

 

「あはは…明日は筋肉痛かなこりゃ…」

 

 

「なあ…医者の勉強って…やっぱり大変なのか?」

 

 

「そう…だね…、カルテとか全部ドイツ語だから…医学と一緒にドイツ語も勉強してるんだ。今は英語とかもあるけど…、父さんが医者になるならドイツ語は必須だって言ってるからさ…」

 

 

「へぇー…大変なんだ…。ボクなんか三年間寝たきりだったから…中学の勉強だけで手一杯だよ…」

 

 

「でも木綿季は覚えが早くて助かるわよ? 教えてるこっちも楽だもの」

 

 

「でも数学は苦手だよな?」

 

 

「う…だって…ボク、算数で止まっちゃってるもん…。関数とか方程式とか…まだよくわかんないよう…」

 

 

「大丈夫だ、俺が手取り足取り教えてやるから」

 

 

「うう…ボク…数字だけは苦手なんだよ…」

 

 

「何言ってるんだよ、来月明日奈からテスト出されるんだからな? ちゃんと勉強してもらわないと困るぞ?」

 

 

「分かってるよー! でも難しいものは難しいんだもん!」

 

 

四人は他愛のない会話に身を投じていた。

恭二には最初に出会った頃の緊張はすっかりなくなっており、この関係にすっかり馴染んでいた。

 

 

「そういえば…皆はもう…進路とか決まってるのかな」

 

 

恭二が進路についてこの場にいるみんなに尋ねてみた。

 

 

「俺は…そうだな…今勉強しているVR技術を活かした仕事をしてみたいと思っている」

 

 

「ボクはまだ考えてないかなー…、ついこの前まで入院してたから…まだそういうのよくわからないや」

 

 

「私も…、一応大学に進学はするけど…その先のことについては…まだ何も考えてないわね…」

 

 

「そう…なんだ…」

 

 

恭二は複雑そうな表情を浮かべていた。何か悩みを抱えているかのようにも見えた。

 

 

「恭二は…医者になるんだろ?」

 

 

「…え?…ああ…うん…」

 

 

恭二はバツが悪そうに返事を返した。その表情から察しがいい木綿季は何かあるんだなと思い、気になったことを聞いてみた。

 

 

「恭二は…医者の他にやりたいことがあるんじゃないの?」

 

 

「え…?」

 

 

いきなり的を射った質問を投げつけられ、恭二は目を丸くして驚いた。

何も言ってないのに何でこの子は僕の考えがわかったんだろうと思っていた。

 

 

「よく…わかったね…すごいな…木綿季ちゃんは…」

 

 

「…コイツは昔から察しが良すぎるんだよ。おかげでコイツの前では嘘はつけないんだ…」

 

 

和人がそう言うと、木綿季はえっへんといったポーズで自慢げな表情をしていた。

別に褒めているわけではないのだが、何故か偉そうだった。

 

 

「参ったな…うん。そうだね…、僕の父さんは…自分の病院を本当は兄貴に継がせたかったんだ。でも…兄貴は昔から体が弱くて。それだけならまだ良かったんだけど…2年前の…SAO事件に巻き込まれてから…完全に父さんは兄貴のことを切り捨てたんだ」

 

 

「えっ…」

 

 

「SAO事件だって…!? 恭二の兄さん、SAOサバイバーだったのか!?」

 

 

「あ…うん…そうだけど…、もしかして君たちも…?」

 

 

「木綿季は違うけど…俺とシノンはそうだ。俺は第1層から、シノンは76層からあのデスゲームを戦い抜いてきた」

 

 

「えー、ボクだって最後の最後、ちょこっとだけいたじゃん! 和人と決闘(デュエル)したじゃんかー!」

 

 

「あれは本当に最後の最後だったろ! 決闘(デュエル)したって言ってもお互い手加減してたんだから、本当の決闘(デュエル)じゃなかったろ?」

 

 

「ぶー、そうだけどさー…」

 

 

木綿季は頬を膨らませて機嫌を損ねていた。

確かにほんの少しの間だけだったかもしれないが、ボクだってあのSAOにいたんだ。

仲間外れにされている気がして少しだけむすっとしてしまった。

 

 

「驚いたな…まさか僕以外の皆が…あのSAOの世界にいたなんて…」

 

 

「恭二の兄さん…どんなキャラだったんだ?」

 

 

和人から兄のことを聞かれると、恭二は表情を曇らせて目を細めてしまった。

 

 

「……あまり褒められたことはしてなかったな…、うちの兄貴は…」

 

 

「え…それって…どういう…」

 

 

恭二が神妙そうな表情を浮かべると、他の三人の表情にも緊張が走った。

あのデスゲームが繰り広げられたSAOにおいて褒められることではない行動、それが意味することはつまり…。

 

 

「うちの兄貴は…殺人ギルドに所属して幹部をやっていたらしい。武器はエストックを使っていて…しょっちゅうプレイヤーを殺してたらしいよ…。仮にも命を救うはずの…医者の息子だっていうのに…」

 

 

殺人ギルドというワードを聞いた瞬間、和人と詩乃の表情が強張った。

額から冷や汗が垂れて、首筋を伝って濡れた個所から体温を少しだけ奪っていった。

 

 

「さ…殺人ギルド…、ま…まさか…恭二の兄さんの所属してたギルド、…それにエストックってことは…。まさか…君の兄さんって…」

 

 

 

 

 

「殺人ギルド笑う棺桶(ラフィン・コフィン)の幹部、赤眼のザザ。兄貴は自分のことをそう言ってたよ…」

 

 

 

 

 

「あ…赤眼の…ザザ…!? 俺が…笑う棺桶(ラフィン・コフィン)掃討に赴いたときに…牢獄送りにしたレッドプレイヤーの名前だ…!」

 

 

「え…!?」

 

 

和人がSAO時代でデスゲームに身を投じてた時、殺人ギルド笑う棺桶(ラフィン・コフィン)はSAO全プレイヤーにとって大きな脅威となっていた。

攻略組、生産組お構いなしに襲い掛かってはPKをし、その殺戮を楽しんでいたのだ。

 

そこで攻略組が強いプレイヤーを集め、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)掃討作戦を決行したのだ。

その場にはクラインやアスナ、和人ことキリトも勿論含まれていた。

 

レベルも装備も圧倒的に攻略組の方が勝っていたが、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)の急な不意打ちにより、攻略組は不覚を取った。

途中なんとか態勢を立て直したものの、その戦場は血みどろの地獄となり、攻略組は10人余、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)からは20人余の死者を出す凄惨な結果となった。

 

生き残った笑う棺桶(ラフィン・コフィン)メンバーは逃げたギルドリーダーの「Poh」を除き、全員拘束され牢獄送りの刑となった。赤眼のザザも、その中の一人だった。

 

 

「そう…だったんだ…」

 

 

「あの時の地獄は…忘れられない…、そこで…俺は…」

 

 

「か…和人…?」

 

 

木綿季が和人の様子がおかしいことに気が付いていた、よく見ると手が細かく震え、額からは無数の冷や汗が流れ落ちていた。

 

 

「か…和人! 大丈夫…!?」

 

 

木綿季は和人の手をぎゅっと握りしめた。

その手から温もりが伝わってくると和人は正気に戻り、少しずつ心を落ち着かせていった。

 

 

「あ…、ご…ごめん…ちょっと…その時のことを思い出して…」

 

 

「…その時のコト…?」

 

 

「……あれから…もう何年も経ってるしな…話しても…いいか…」

 

 

和人は表情を変え、姿勢を正してSAO時代のことを話し始めた。

当事者以外に話していない、和人の背負ってきた「罪」のことを…。

 

 

「木綿季…、シノン…、恭二…。俺はSAOで…あのデスゲームが行われた世界で…、プレイヤーを…人を四人殺したんだ…」

 

 

「えっ…」

 

 

木綿季を含め、詩乃と恭二も信じられないような顔を浮かべていた。

こんな優しい和人が、ゲームの中とは言えプレイヤーを…人を…殺した…?

 

 

「……最初は…さっき話した笑う棺桶(ラフィン・コフィン)討伐の時の…名前さえ知らないメンバー二人に手を掛けた。目の前で…攻略組のメンバーがやられそうになってるのを見ちまって…、たまらず俺は剣を振るったんだ…」

 

 

「…………」

 

 

「次は…笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のスパイでもある、血盟騎士団のメンバーだった。訓練と称して俺を殺そうとしたんだ。幸い俺は駆け付けたアスナによって命を救われたんだが、そのメンバーは命乞いをした。でもその命乞いは演技だったんだ。騙されてしまったアスナは武器を吹き飛ばされて絶体絶命になった。俺は…そこでアスナの命を守るために…その男の命を…奪った」

 

 

「かずと…」

 

 

木綿季が心配そうな表情で和人を見つめていた。

そして確信した、和人がボクに隠していたことはこれだったんだと。

 

 

「…最後は…血盟騎士団の団長…ヒースクリフこと…SAOを作った張本人、茅場昌彦だった…。75層のフロアボスを倒した後、俺は茅場の正体を見破った。そこで…俺は茅場と決闘(デュエル)を行い、勝利した。あの世界では…決闘(デュエル)で勝利しても…HPがゼロになるから、茅場は…あの時…死んだ。俺が…この手で…殺したんだ…」

 

 

和人の話を聞いた三人は、すっかり黙り込んでしまった。

これから楽しく焼き芋を楽しむはずだったのだが、とてもそんなことをする空気ではなかった。

 

 

「…これが…俺が…、あのデスゲームが行われた世界で犯した…拭いようのない…罪だ…」

 

 

「私が…あの世界に迷い込む前に…そんなことがあったのね…」

 

 

「黙ってて…ゴメン。でもこれで分かっただろ…、俺は人殺しなんだ…。たとえゲームの世界であったとしても、俺は…人を殺してしまったんだ! 法的に裁かれなくても…俺は…四人の人間の命を奪った…人殺しなんだよ!!」

 

 

涙を流しながら自分の過去の罪を暴露した和人を、木綿季が抱き締めた。抱き締めた和人の体は震えていた。

 

 

「ゆ…うき…?」

 

 

「やっと…話してくれたね…和人の…秘密…」

 

 

「え…」

 

 

「ボク…知ってたよ? 和人が…何か重要なことを胸の中に仕舞ってるコト。それが…ボクの方からは探っちゃいけない闇だってことも…。でも漸く…打ち明けてくれた…」

 

 

「……木綿季は…俺が怖くないのか…? 俺は…人殺しなんだぞ…」

 

 

「…何言ってんのさ、和人は僕の世界で一番大好きな人だよ? 怖くなんかないよ。それにさ、和人がその人たちを倒さなかったら…アスナや…他の皆が…死んじゃってたかもしれないんでしょ? だったら…仕方がなかったんだと思うよ?」

 

 

「でも…でも…俺は…俺は…!」

 

 

「だめだよ和人、思いつめすぎたら…和人の…悪い癖だよ…」

 

 

「う…ぐっ…お…、お…れ…は…」

 

 

和人は大粒の涙を流していた。

いつだったか、ALOで初めてユウキと二刀流で本気の決闘(デュエル)をしたとき以来、再び木綿季の胸を借りて和人は泣いていた。

 

その泣いている姿を見た詩乃も、心に決めたことがあった。

和人はこうして、過去の自分の罪をあらわにした。なら…私も…自分のことを…話さずにはいられない…。

 

 

「キリト…、私も…過去に拭いきれない『罪』があるの…」

 

 

その決意の表情をした詩乃を見て、恭二が止めに入る。

 

 

「し…詩乃! それは話したら駄目だ! そんなことをしたら君が…!」

 

 

椅子から立ち上がって必死に説得に入る恭二を、詩乃は首を横に振って制止させた。

 

 

「いいの…恭二君、既に…木綿季にはもう…話したことだから…」

 

 

「え…そう…なんだ…」

 

 

「第一…不公平だわ…、キリトだけが…自分の罪を話したっていうのに…私だけ秘密にしたままなんて…」

 

 

「……わかった。詩乃がそう言うのなら…僕も…止めない…」

 

 

「ごめんね…ありがと…恭二君…」

 

 

 

恭二に笑顔でお礼を言うと、詩乃は7年前の強盗事件のことを語り出した。

たまたま寄った郵便局に強盗が押し掛けてきたこと、自分の母親が殺されそうになっていたこと、母親を助けようと必死に抵抗したこと、強盗の落とした銃を使って犯人を殺してしまったこと。

そして…その後抱えてしまったトラウマの事もすべて…。

 

 

 

「……以上よ…、私もキリトと同じ…。過去に人を殺したことがあるの…、VRの世界じゃなくて…現実で…」

 

 

「………」

 

 

和人の部屋は重苦しい空気に包まれていた。

その重たい雰囲気を拭い去るかのように、恭二が口を開いた。

 

 

「でも…それは詩乃の所為じゃない…。悪いのは…押しかけてきた強盗だ…。和人の方だって…悪いのはレッドプレイヤーじゃないか。二人に…罪はないと…僕は思う」

 

 

「ボクも…少なくとも和人とシノンのお陰で…救われた命があるのは確かだよ? ボクは…そっちの方を喜ぶべきだと…思うな…」

 

 

「………」

 

 

詩乃と和人の表情が少しだけ明るくなった。

二人は罪を背負い過ぎていたのだ、当人以外から見ればあの状況は仕方なかったと言える。

実際に手を掛けていなければ被害はもっと甚大になっていただろうし、自分自身の命すらも奪われていたかもしれなかった。

 

 

「…そう…だな…、サンキュな…二人とも…」

 

 

「…大した気休めにもなってないと思うけど…少しでも気が楽になったのなら…よかったよ」

 

 

「うんうん、自分の中に溜め込んじゃ…ダメだと思うな。吐き出して楽になるなら…吐き出したほうがいいと思う」

 

 

「…そうね…私も…前よりちょっとだけ…肩の荷が下りた気がする…」

 

 

木綿季と恭二のフォローもあり、二人の重苦しい感じはなくなっていた。

時刻は夕方の16時を回っており、既に外は夕焼けで真っ赤に染まっていた。

 

 

「あ…そうだ…、焼き芋…やるんだったよな…」

 

 

「あ! すっかり忘れてたね! やろうよ! 美味しいもの食べれば悲しいことなんて忘れちゃうよ!」

 

 

「そう…ね、景気づけに…とびっきり美味しいの、焼いちゃいましょうか」

 

 

「賛成、僕…焚火も焼き芋も初めてだ…ちょっとわくわくする」

 

 

先ほどまで和人の部屋を包んでいた重苦しい空気はすっかりなくなり、これから楽しい焼き芋が始まるや否や、すっかり明るい空気へと包まれていた。

 

和人と詩乃は互いに、過去に人を殺したという罪を暴露した。

しかしその場にいる全員、誰も二人を責めようとはしなかった。

表に吐き出したことによって少しだけ楽になったのは事実だが、やはり完全にその罪を乗り越えていくためには、たくさんの時間と当人たちの心の成長が必要になるだろう。

 

しかし二人は幸いにも、時間にも周りを取り囲む環境にも恵まれていた。

支えてくれる友が、仲間がいる限り、どんな壁も乗り越えられる。

一時的に阻まれて、立ち止まってしまったりすることはあるかもしれない。

しかしどんなに時間を掛けても、確実その壁を乗り越え…いや、壊して進むだろう。

 

 

 

 

この先…どんなことが…あろうとも……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ご観覧ありがとうございます。
なんかすっごい新川君と詩乃が可愛く見えてきました。

冷静に考えてみれば新川君ってルックスいいですよね。
もう少し服装をあざとくすれば女子にモテそうなのに…。
そうしたら詩乃が黙っていないか…。

ちなみに私は川越は2回程遊びに行ったことがあります。
風情があってとても良いとこでしたよ!
芋が美味しかったですし…、芋も美味かったです。あと何より芋が絶品でしたね!
日本一長い麩菓子は本当に持ち帰るのに苦労しました。
自宅に着く頃には折れちゃってたし…。

次回は漸くハロウィンイベントを終わらせます。本当に終わらせます。
それが終わったら多分時期的に…Xmas…なのかなあ…。
引き続きよろしくお願いいたします。
それでは以下次回!

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