まだまだ、頑張りますよっ!
後ろで構えたナイフを魔理沙の胸に突き立てた
「うぎぃいぃぃぃぃぎゃあああああああああああああああ!!!」
魔理沙だったものは、絶叫し、パリーンと鏡を割ったような音を立てて、サラサラと砕き散った
その魔理沙だったものからは、さっき縛った紐が結び目はそのままの状態で落ちた
「・・・。早苗。今のは・・・俺を試したのか?」
振り向くと早苗は泣そうな顔をしていた
「・・・。ごめんなさい。昴君。この程度の変化が見破れないなら、今すぐにココから私は昴君を連れて飛び出す予定でした」
「・・・。簡単だろ。今回の霊夢が向かった妖怪退治は人食い妖怪。それに、この村のあり様じゃ怪我をした人間なんかすぐに食べられて、骸骨になっているだろう
それに、魔理沙は俺に対して『たまらなく好きで、霊夢から俺を奪いたい』なんて言葉は聞いていないんだよ。」
「そうでしたか・・・それなら少しだけ安心しました。魔理沙さんまで恋敵なのかと・・・・」
「ははは、そんなに俺はモテないって。まぁ、そんなこんなで、俺は、今この場所に立っている事は少なくても合格でいいのかい?」
「・・・認めたくないでけど及第点です」
「ははは、ありがとう早苗。迷惑かけるな」
「・・・そう思っているなら私と一緒にすぐに神社に帰ってください」
「ごめん。それはできない。」
「はぁ・・・。そういうと思ってましたよ。それじゃ、遅くなる前にさっさと霊夢さんを探しましょうか」
「ああ。そうだな」
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霊夢side
私は妖怪の親玉を追い詰めることに成功した
あとは、そのまま滅するだけだった。札を構え解き放とうとした瞬間それは起こった
鏡の形をしていた妖怪が自壊したのだ
「なんだ。自分で壊れちゃったじゃない。まぁ、いいわ。これで私は家に帰れるし」
自壊した妖怪に背を向け、私はその土地の浄化に移るために、火を焚こうとした時だった
嫌な予感がした
後ろを急に振り返るとそこにはアイツがいた。
「霊夢。」
魔理沙の話しだと、確か今回の妖怪って、対峙してる本人を映すのよね?
だから、これは・・・アイツであって妖怪じゃない
そう、思い込んでしまった
「なんでこんなところにいるのよ。神社のお留守番頼んだはずよね?」
心配だった。戦えないあいつのために私は博麗神社の結界を強化し、中級の妖怪じゃ入れないようにしてきた。
「霊夢をむかえにきたんだ」
手を差し伸べてくるあいつ。
最近あいつの顔を見ると胸があったかくなってぽかぽか日向ぼっこをしているような気持ちになる
だから、あいつが手を伸ばした時、私は何も疑わなかった
「ほら、少し待ってて。浄化の舞いをしてからすぐに帰るから・・・かふっ・・・」
あいつの手を取り、その瞬間だった
あいつの腕が、私が握っていない方の腕が私の腹を突き刺そうと迫っていた
「!?」
すぐに手を放し、身体を捻って回避。
回避はできたものの、急所から放しただけで、思い切り私の横腹は切り裂かれていた
「っーーー!」
そして、そこでようやく気が付いた。目の前のあいつは妖気の塊。さっき掴んだ手も鏡のように冷たかった
目の前にいるのは、あいつじゃない。妖怪だ
札を再び構え、投げようとした
ぐらり・・・
視線がぶれた
ぐらり、ぐらりと目が回る
そして体に力が入らなくなっていく
あいつの顔がにやりと歪んだ
あいつは・・・あんな顔であんなきたなく笑わない
少しでも動けるように霊力を貯める
しかし、霊力もうまく貯めることが出来ない。
昴の形をした妖怪はどんどん霊夢にちかづいてくる
そして昴の形をした妖怪はその手だった部分を鋭く硬化させ霊夢の肩を貫く
ザシュ・・
嫌な音がして、肩から血が溢れた
不思議なことに痛みが無い
その代わりに、身体が冷たくなっていくような感覚がした
(あ、やばい。身体から力が抜けてく。こりゃ、ちょっとばかりマズいわね)
霊力が練れない。貯めることもできない
一番最初の腹に掠めたときに麻痺毒でも入ったんだろう
迂闊だった
「前の私だったら、こんな妖怪相手に動揺もしないのに」
(なんでこんなに動揺したんだろう。私らしくない。それもこれもあいつが来てからだ
でも、なんでだろう。ここで死んだらあいつに・・・昴に会えない
こんなときにどこかの白黒魔法使いと話していたことを思い出した
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「おりょ?昴は?」
ある日買い物に出かけた昴の後を追うようにしてきたのは魔理沙だった
「買い物に出かけたわ」
「おお、さすが主夫。夫に欲しいぜ」
「で、どうしたのよ。」
何故かムカムカする
「なぁ、霊夢。お前、顔にでてんぜ」
ニヤニヤとした表情で私を見る。
「最近、お前、昴の話題があると妙にそわそわしたり、妙にイラッとしてるだろう?」
「それがどうしたって言うのよ」
図星だった。さっきのもムカムカした
「あと、二人きりの時は、顔がふにゃけてる。お前、昴の名前を呼んだことあるか?」
「・・・え?」
「昴の名前だよ。ずっと気になってたんだ。基本お前が昴の事を呼ぶ時は『あんた』だもんな」
そして魔理沙は急に神妙な顔になり、続けた
「なぁ、霊夢。意地張ってんのか、自分の気持ちに気付きたくないのかわかんないけどさ、いつか、このままだと後悔するかもしれないぜ」
わからない。魔理沙が何を言っているのかわからない
「うん。わかんないって顔をしてんな。今はいいんだ。きちんと気づけよ?ヒントをやろう。私は恋色の魔法使いだぜ」
そう言って、魔理沙は箒に乗ってまた飛び立っていった
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(私、あいつの名前呼んだ事なかったな)
この話しを思い出した時、私は魔理沙のヒントも思い出した
『恋色の魔法使い』
きっと、魔理沙は恋の事が言いたかったんだろう。まったく・・・。あの遠まわしに言うんだから
今はまだきちんとした答えがでないけど、あいつに、昴に、まず名前で呼ぼう
だからーーー今は生きることだけを考える
出血もあり、毒も回ってしまった身体で最期の抵抗をする
あらかじめ、札に込めていた霊力を解放するために、ほんの少しだけ指先に集める事の出来た霊力で解き放った
「夢想ーー封印っ!」
ちょっと、偽魔理沙が簡単過ぎたかな?と反省。うちの霊夢さんは、もうちょっと素直になってほしいものですね
ううむ。難しい
霊夢や早苗、その他に関するご感想、待ってます!
次の投稿予定は水曜日の22時~24時のどこかでいきます