和菓子屋蜜柑です。お待たせいたしました。ついに最終章です
霊夢と昴。2人がどうなるのか見届けてやってください。
うう・・・。身体中が痛い。
骨という骨がキシんで、さらに気持ちが悪い。
そんな身体に鞭を打って起き上がる、
「あら、ようやく目が覚めたのね」
声のした方を向くとそこには、ウサミミの高校生がいた
ブレザーとミニスカート。まさにそれは高校生。
そのとなりには、赤と青の帽子?を被った人がた。
「・・・あなたは?」
「私は永遠亭で医者をしている八意永琳よ。よろしく、昴君」
「同じく永遠亭で助手をしている鈴仙・優曇華院・イナバです。」
「・・・ということはここは・・・・病院?」
「あなたの病院の定義は分からないけど、一応ここ幻想郷の中で唯一ともいえる所ね。」
「そうか・・・。すいません。俺が抱えていた、れい・・・・いえ、女の子なんですけど・・」
「あぁ。霊夢の事かしら?」
「はい。彼女は助かったのでしょうか?」
「そうね。普通に助かったわ。輸血をするくらいで済んだから。ところで、昴君。君の能力を教えてくれるかしら?」
「・・・なんでですか?」
「ただ単純に気になっただけよ。霊夢のあの貧血は外傷がなかった。あの量の血液がどこから流れたのかが全くの不明なのよ。」
そう、八意先生が言う
「・・俺の能力は移すことです。ここ風にいうと、傷を自らに移す能力とでもいうのでしょうか。」
「傷を自らに移す・・・ねぇ。まったく。どれだけの量の傷を自分にうつしたのかしら?」
「・・・・言わないといけないですか?」
言うと確実に怒られそうな気がした
「そうねぇ。駄目よ。もし言いたくないなら、宴会を開いて、酒代、ご飯代をすべてあなたが持てくれるならいいわよ?」
・・・霊夢と紫、魔理沙であの量を飲んでいるのだ。宴会を開くというとなると、確実に俺の財布、いや、借金で回らなくなるだろう
「・・・すいませんでした。話します。」
脅しに負け、俺は話した
「そうね。いい判断だわ。幻想郷の連中が宴会を開くと聞くと基本集まってきて、大変な事になるからねぇ。素直な子は好きよ」
大人の色香が漂う八意先生。なんとまぁ、怪我した身体によろしくない。
「俺が能力で移した傷は、背中の傷と、肩の傷、それと腹の傷です」
「それ以外の傷は?」
ウサミミの鈴仙さんが聞く
「移していないです。霊夢を運ぶ途中で妖怪に出会い、それで怪我をしました」
「なんとまぁ・・・よくそこまで無茶をしたものね」
「助けたかった相手を助ける事が出来て、なおかつ俺も生きているなんていい事だと思いますけど」
俺的に思う
霊夢や魔理沙、早苗が普通に調伏させる下級妖怪でも一般人で戦う力を持たない俺が勝てて、更に命まで助かっているのは奇跡だと思う
俺も、死にたくはない。だから霊夢に能力を行使する時もギリギリまで使わなかった
「・・・・ねぇ、如月さん。知ってますか?」
鈴仙さんがその赤い瞳で語る。その赤い瞳は酷く悲しそうだった
「待ちなさい、うどんげ。」
その鈴仙さんの言葉を切ったのは八意先生だった
「今のあなたの症状は傷は縫合できるところはしたけど、痛みは完全に抜けないし、輸血もしたけど動けるような状態じゃないわ。・・・。もし、動きたいなら、そこにいるうどんげにいいなさい。・・・・それと、とりあえず言えることはあなたの能力は自分以外の人にも及ぼすわ。それこそ自分だけじゃなく・・ね。ここから先は、そこのうどんげから聞きなさい。」
そういうとすぐに襖をあけて、八意先生は出て行った
「・・・」
「・・・」
お互いに気不味い時間がながれた。その流れを断ち切ったのは鈴仙さんだった
「さっき、師匠が言っていた言葉の意味はわかりますか?」
言葉の意味?
「・・わからないです」
「あなたの能力は、傷は移せて、その移した人の身体の傷は癒えるかもしれない。でも、逆に心が傷つくんです。それも、相手の事がが好きならば更に深い傷が付きます」
傷・・・・?心の?
なんとなくそのことに心あたりを感じた。
早苗。
幼いころに傷を俺が移した相手。最近会って、早苗は大泣をしていた
それが、心についた傷?俺が・・付けた?
「あなたは・・・能力を使うときに相手の気持ちを考えた事はありますか?」
「・・・ない・・・です」
ただ、相手が助かればいい。だったら自分が犠牲になるから。その思いだけで俺は能力を使った
「もし、あなたが傷を移される側と考えてください。移す相手が一番、この世の中で好きな相手です。」
俺と・・・霊夢が反対の立場だったら・・・
霊夢が・・俺の傷を移す・・・そして、霊夢は傷が増え、その移した事実を俺に隠し平然と笑ってただ日常を過ごしていく
俺が霊夢にやったことをそのまま考えた
「もし、傷を移したらどう思いますか?」
「・・・俺のために傷ついてしまった・・・。俺のせいだ・・・と思う」
「・・・そうです。」
「俺は・・・知らないうちに早苗を傷つけていたのか」
「・・・如月さん。あなたはまだ・・・失った訳じゃありません。だから、急いで。急いで霊夢さんを止めてください。」
「・・・霊夢?」
「霊夢さんは、あなたを置いて永遠亭からすでに去りました。最後、あなたの手を握って泣きそうな顔で博麗神社に戻って行きました。最後のあの顔が忘れられないんです。」
鈴仙さんはポロポロとその赤い瞳から涙を流しながら言う
「あの顔はもう二度と会えない、会わないと決意した人の顔です。戦場でも、そんな顔をずっと見てきました。戦場で死ぬから、もう二度と会わないだろう。さようなら・・・。昔いた私の兎の親友の戦争の話です。」
「・・・霊夢が・・・?」
「・・まだきっと時間はあるはずです。知り合いであんな顔を見るのだけは嫌です。お願い。早く・・・霊夢さんを追いかけてあげてください・・・」
そう言われるまでもなく、俺は立とうとした
立とうとした瞬間、激痛とめまいに襲われ、布団に崩れ落ちる
「っ・・・」
「如月さん!?」
「鈴仙さん。俺は、行きます・・・・」
「本来なら、最低でも2週間は動けないような傷なんですよ・・・?」
「俺は、霊夢が好きです。賽銭が好きで、酒が好きで、いつもは大人びてクールなように振る舞うけど、本当は寂しがり屋な可愛い霊夢が大好きです。今、俺にできることがあるなら、心を傷つけた俺をぶっ飛ばして、霊夢に土下座でもして何でもして俺は彼女の側にいたいっ!」
鈴仙さんが俺をじっと見つめる
「・・・本来なら、医者の卵という立場なら私はあなたを止めなければならい立場だと思います・・・でも、本当にあなたの気持ちは霊夢さんのためのものなんですね・・・。先ほど、師匠言っていたことを思い出しました。少しだけ、待っていてください。」
そういい残し鈴仙さんは襖を開けて出て行った
ついに最終章です。
いつもこんな駄文に付き合ってくださる皆様、ありがとうございます
ー次回予告ー
最後まで昴は走り抜ける事はできるのか・・・
仲間たちと協力をする昴だが、そこには大きな問題が立ちはだかった