東方麗霊想   作:和菓子屋蜜柑

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どうも、和菓子屋蜜柑です
活動報告から間に合った!今回はボリュームの4000字オーバーです
いつもの2倍です
どうぞ、2倍楽しんで行ってください!

△artension△
ゆかりんが仕事しすぎ
通常より砂糖が大量発生。

和菓子屋も書いている途中で砂糖と言う名の物質で興奮しながらキーボードを叩いております。そのため、突っ走った感が否め無い状態です
苦いものと一緒にどうぞ


Episode Final-10

白玉楼の庭に霊夢は現在封印されていた。

陣が引かれてあり、二重になっているのがわかった。その中心に結晶(クリスタル)のようなもので霊夢は包まれていた。アレが封印なのだろう。

陣を維持している人が1人。狐の尻尾が生えていることから、あの人?が紫の式である八雲藍なのだろう。

 

 

「君が紫様の言っていた如月さんですか?」

 

 

「あ、はい。俺が如月昴です」

 

 

「紫様を止めてくださり、ありがとう。霊夢の願いを叶えると言っていたあの方を見ているのは辛くて・・・本当にありがとう。」

 

 

「ええと、あなたが紫の言っていた藍さんでいいんですよね。俺は、俺自身のためにみんなを巻き込んだんです。」

 

 

「藍さんって言われるのは慣れないな。藍でいい。それより、霊夢の儀式を行う最中よりも、今の儀式を止める紫様の方が生き生きとしている。私はあの方が笑っていてくれればそれでいいのさ。だから、ありがとう。今からの術式は絶対に成功させよう。・・・お互いの為に」

 

 

「・・・。ありがとう。」

 

 

「ほら、あそこに桃色の髪の方がいるだろう?あの方にも挨拶をしておいで。白玉楼の主だから。」

 

 

藍が大きい木の下を示す。そこには、先ほどの妖夢さんがおり、その数歩先に桃色の髪の人がいた

 

 

「少し、行ってきます。結界の維持よろしくお願いします」

 

 

「ははは、頼まれたよ。」

 

 

ゆらゆらと揺れる尻尾が可愛らしい。狐というのは本当なのか。

ふむ。お礼は・・・やはり狐となるとアレか?

 

 

「いつかお揚げのお礼をするので、一段落したら神社に来てください。」

 

 

「お揚げ・・・。ありがとう。とても期待して待っているよ」

 

 

藍はとても嬉しそうに笑った。

藍に背を向け、俺は大きな木へ足を向けた

 

 

「人間のあなたはそれ以上近づいちゃ駄目よ~」

 

 

おっとりとした甘い声。桃色の髪の人から発せられたものだった

 

 

「こんばんわ。私は白玉楼の主の西行寺幽々子よ。幽々子でけっこうよ。よろしく、昴くん」

 

 

「こんばんわ。この度は・・・・」

 

 

「そんなにかしこまらなくてもいいわよ~。友人を止めてくれたから、私はあなたにお礼を言いたいのよ」

 

 

 

「友人?」

 

 

「紫よ。私の大切な友人。」

 

 

「・・・今回は場所を貸してくれて本当にありがとうございました」

 

 

「うふふ。きちんと挨拶する子は好きよ~。全く。妖夢もこういう子を捕まえなさいね」

 

 

「みょん!?わ、私の事はいいじゃないですかっ」

 

 

「ほら、紫が待ってると思うわ。早く行って愛しの彼女を救い出してあげてきなさい」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

深々と頭を下げ、俺はさっき藍のいた場所へ戻った。

そこにはすでに紫がスタンバイをしており、さっきはいなかった魔理沙や早苗、アリスもいた

 

 

 

 

「準備は出来たから?」

 

 

「あぁ。ごめん、みんな。最後までよろしく頼みます」

 

 

「そんな水くさいことなんて言うもんじゃないんだぜ」

 

 

「そうですよ。霊夢さんは・・この世界にいないといけない存在ですから」

 

 

「私の親友は寿命以外でいなくはさせないわ」

 

 

「・・・みんなありがとう。」

 

 

「さぁ、昴。行くわよ。私は術式の維持で集中しないといけないから、今からすべてを話すわね。今回は二重の術式で行くわ。霊夢の結界を解くと同時に儀式の破棄の術式をかけ、そこから一気に終わらすつもり。」

 

 

「二重じゃない方法だと、どっちがいいんだ?」

 

 

「1つ1つやってく方法だと、時間がかかり、人間である霊夢の身体に多大な負担をかけることになる。もちろん、陣の中に入ってもらう君にも」

 

 

式である藍が答える

 

 

「でも、紫。それだとお前の負担が半端ないじゃないか。そもそも、その術式、見た感じ、だいぶ霊力と繊細なコントロールが必要だと見たが」

 

 

「ええ、そうよ、魔理沙。だから補助に藍に入って貰うわ。藍なら私と同調しやすいし、霊力も九尾の狐のため申し分ないの」

 

 

「ふむ。それなら、なんとか・・?」

 

 

「大丈夫よ、魔理沙。事前にきちんと数式を組み立てて計算してるから。それじゃ、昴行くわよ?陣が光ったらすぐに入って。すぐに霊夢の封印が解けるから。術式が完成するまで、耐えて。」

 

 

「あぁ」

 

 

紫は目を閉じ、術式の起動に集中する。彼女の霊力が高まるのがわかった。ざわざわと風が吹き、それに吹かれよく手入れされている草木が揺れる

 

 

「・・・。藍行くわよ!」

 

 

「了解です、紫様」

 

 

書いてあった二重の陣が発動した。1つの陣は蒼色に。もう1つの陣は紅色に発光した

その瞬間に俺は陣に飛び込む。目の前の霊夢のいる結晶が割れた。ガラスを割ったときのような音がした。重力に逆らって浮いていた結晶から放たれた霊夢はそのまま落ちるかと思いきやそのまま浮いていた。閉じられていた瞳が開き、霊夢は絶叫した

 

 

「ああああああああああああああああ!!!」

 

 

紫が言っていた激痛に襲われているのだろう。

 

「霊夢っ!」

 

 

俺は走った勢いのまま霊夢に飛びつく。

そのまま落ちるかと思いきや、俺も霊夢のように浮いた

 

 

「霊夢頑張れ!」

 

 

「っ!?」

 

 

俺の声が聞こえたのか霊夢の腕が俺の胴に回され、背中に爪が刺さる。霊夢は痛みをこらえるように歯を食いしばり必死し耐えていた

しかし、人間には耐えられない痛みと言っていた紫の話を思い出した瞬間、霊夢の腕の力が一瞬弱くなった感じがした。弱くなる?意識が飛びかけているのか?・・・まずい。

 

 

「霊夢!しっかりするんだ!!」

 

 

俺もしっかりと霊夢を抱きしめる

すると、少しだけ霊夢の顔が上を向き、俺を見た

霊夢の綺麗な瞳からはとどめない涙や鼻水で、苦痛で顔を歪めている。歯を食い縛っているときに唇を噛んだのだろう。血も出ている

 

 

 

・・・人間には耐えられない痛み。それを半分にしたら、苦しみも半分になるのではないか?

俺の頭ではそう思った。

 

 

「霊夢。俺は霊夢とこの先を歩んでいきたい。霊夢の悲しみや痛みをすべて俺が受け止めるのではなく、半分、俺にも背負わせてくれ。嬉しい事や楽しいことを二人で2倍にしていかないか。痛みで声が出ないことはわかっている。もし、いいというなら俺の背中を叩いてくれ」

 

 

「っーーーーーーーーーーーー」

 

 

ダンっと思い切り背中が叩かれた。

 

 

そして、霊夢がいきなり俺の胴にまわしていた腕を解き、俺の首に回した。その態勢だと俺は少し顔が下に向く。そして、あのとき口づけた霊夢の唇は気がつくと目の前にあり、再び俺は霊夢とキスをしていた。

 

 

お互いの唇が離れた時、霊夢は苦痛で顔を歪めながらも笑い、本当に幸せそうな顔だった

その顔を見届けて俺は自分の能力を発動させる。

俺の能力。俺の能力は傷を写し取る。でも、その能力はいつから傷を写し取る事だと思っていた?今までは傷しか移してこなかったからか?

傷しか写し取れない訳がない。俺の中で確信があった

 

 

「ありがとう、霊夢。行くよ」

 

 

ふわりと俺の両手を霊夢の両手に合わせ包み込む

そして能力を発動させた。

いつもは淡い白色の光が、今は霊夢をイメージさせるような赤の優しい光に変わっていた。

じんわりと光を伝い、霊夢が現在、体験しているだろう痛みが襲ってくる。

霊夢と繋がっている今はどのくらいが痛みの半分くらいなのかがわかる。その半分くらいを写し取り、完了したところで能力の発動を抑える

写し取った痛みは身体の中から何かを壊される痛みだった。内側から攻撃されていくような・・・

こんな痛みを霊夢は感じていたのか。

 

 

「昴・・・ありがとう。だいぶ楽になったわ。」

 

 

「れ・・・いむ?」

 

 

まだ霊夢の表情は苦しげだが、話せるだけの余裕が戻ったようだった

 

 

「ありがとう昴。・・・私は昴を好きになってよかったわ。巫女が異変を起こしたのに私はこんなに幸せでいいのかしら・・・」

 

 

「霊夢。霊夢が攻められるのなら俺も一緒に攻められるさ。今度からは俺が霊夢の半分を持つ」

 

 

「それよりも昴は痛みは平気なの?」

 

 

「・・・正直言うと俺が失神しそうだ。」

 

 

「だったら・・・・「でも、」

 

 

「でも、霊夢が俺と一緒の痛みを抱えていることを知っているから、我慢できる」

 

 

女の方が痛みに強いと言うのは本当なのかもしれない

 

 

「・・・・。ふふふ」

 

 

『あー。良いところだが、お二人さん聞こえるかい?』

 

 

「藍か?」

 

 

『ああ。そうだ。術式が最終段階に入る。最後一瞬の痛みを乗り越えてくれ。最後の霊夢の中にある儀式の術式を消し去る。』

 

 

「わかったわ。・・・昴。最後までごめんね。付き合って?」

 

 

「そこはごめんじゃなくて、ありがとうで欲しかった。ついでにこれからも付き合ってくんだから、それは今じゃなくて、術が完成してからにしてほしいな」

 

 

「ふふ、わかった。」

 

 

『それじゃ、行くよ』

 

 

陣が更にまぶしい光を出し、俺たちの目を潰す

 

「霊夢」

「昴」

 

お互いの名前を呼び、見えない中、しっかりと俺たちは抱き合った。

お互いの体温が感じられ、見えないけど確かにそこにいる感覚。

 

頭の中が焼き切れそうな痛みによる目の裏の火花が飛ぶ感覚に内蔵という内蔵を鷲掴みされているような痛み

 

「うがあああああああああああああああああああああああ」

「あああああああああああああああああああああああああ」

 

 

 

そして、光がはじけ飛んだ。

俺と霊夢は重量に従い、お互いに地面に落ちた

尻餅をついた痛みで術式が完成し、成功したのだと知った

腕の中にいる霊夢を見ても同じような感じであった

痛みでうめいている。

陣の外を見ると、魔理沙、早苗、アリスが走ってきた

 

 

「昴君!術はどうなったんですか!?」

 

 

「外からは何も見えなかったんだぜ」

 

 

「ほら、霊夢。とりあえず、コレを着ときなさい。服が破れてるから」

 

 

俺は魔理沙と早苗にガクガクと頭を揺すぶられ、霊夢はアリスから上着を貰っていた。

 

 

「霊夢、昴。身体は大丈夫?術式は成功したわよ。もう霊夢の事は大丈夫。」

 

 

揺すぶられていた頭が止まりフラフラしていた視界を回復させ見ると、そこには紫と藍が立っていた。

 

 

「俺は何とか霊夢は?」

 

 

「私も大丈夫」

 

 

「昴君-!心配したんですからね!!」

 

 

「うおあ!?」

 

横から早苗が俺に抱きついてきた

 

「霊夢。もの凄い嫌な顔をしてんぜ?」

 

 

「・・・昴は私のなのに・・・」ボソリ

 

 

「昴は私のなのに・・・ねぇ。ふふふ。」

 

 

「ちょ・・・アリス聞いてたの!?」

 

 

「ほら、霊夢そんなに暴れないの。上着を着てないと見えるわよ?」

 

 

「うう。」

 

 

ちょっといじけてる霊夢に近寄って来たのは紫だった

霊夢の紫に立ち、霊夢に問いた

 

 

「ねぇ、霊夢。あなたの幸せはみつかったかしら?」

 

 

「・・・うん。見つかった。ごめん・・・じゃなくて、ありがと、紫」

 

 

「ふふふ、それだけ聞けて良かったわ。ほら、行きなさい。早苗に昴を取られてるわよ」

 

 

「あ、そうだったわ。・・・紫。」

 

 

「何?霊夢」

 

 

「紫も大好きよ」

 

 

「え・・・」

 

 

霊夢は紫に言うと、昴の方に向かって走っていった。

霊夢の言葉に少しぽかんとしてると藍が紫に心配そうにしかけた。

 

 

「紫様、大丈夫ですか?」

 

 

「ねぇ、藍?子供を嫁にだす時の気持ちはこんな気持ち・・・なのかしらね」

 

 

紫の表情は今までみた中でも特別に涙を流し嬉しそうな顔をしていた。




次回、東方麗霊想Episode endingに入ります
Episode endingは1つで終わらす予定です
次回の更新は・・・いつだろう。できるだけ早くに上げます。この夏休み中に新しい小説に移りたいので、頑張ります
更新は活動報告にて行っているので、よろしくお願いします
それでは、いつも読んでくださっている皆様にお礼と感謝の気持ちを。
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