東方麗霊想   作:和菓子屋蜜柑

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お久しぶりです
すっかり暑くなってきました
皆様、お元気でしょうか



Episode IF 6-5

「ねぇ、神奈子。あの子どうするつもりなの?本当に早苗の婿にするつもり?」

 

母屋に戻ると、相方の神である、諏訪子に尋ねられた

 

「早苗がそう望むなら、そのつもりさ。子供はいたほうがいい。次代の後継者候補にもなる。早苗は神になる気はなさそうだし」

 

そう、後継ぎのためにも、子供はいたほうがいい。

最近はめっきり安定したと思ったが、いつの時かのように、早苗は暴走していた。

暴走、というよりも、最早狂気を抱いている。御子とは思えないくらいに、深く、濃いものを。

あの子の根元は変質してしまっている。してしまっているが、私の脳裏に浮かぶのは、いつもの穏やかな早苗。受け入れたくない。あの子は、あの子のままだと信じていたい。

しかし、わかっている。それでも、私はあの子の幸せの方を取りたい。

 

「神奈子。わかってると思うけど、きっと、霊夢、来るよ」

 

「そう、だな。わかってる。」

 

「私は、闘わないから。今回のは私は不味いと思う。あの時みたいに早苗の精神が持たないと思う。早く、あの子を手放したほうがいい。手遅れになる前に。」

 

「・・・わかってる。そうしたほうがいいのはわかってる。それでも、私は早苗の幸せをとる。霊夢が来たら、追い返す。」

 

殺す、と言わない私も手ぬるいのだろう。ゆがみ切ったあの子を保たせるためにも、婿が必要。それが、博麗に喧嘩を売ることになろうとも。それでも、殺すという罪悪感をぬぐいきれない。

 

あの時みたいに、私たち(神奈子と諏訪子)では、あの子はもとに戻らない。他の、刺激が必要なんだ。歪になってしまったら、もう一度衝撃を与えれば、もとに、戻るかもしれないという、淡い希望。

狂気を抱いても何をしても、もう、二度と・・・いや。それは、今考えたくない

私は境内の方へ向かう。これから起こることに対して、動くために

 

「・・・まったく。誰も彼も、子供だね」

 

ぽつりと呟いた神の一言は、母屋に吸い込まれて消えた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さーてと、霊夢どうなったかな。」

 

「まったく、趣味悪すぎよ。」

 

魔理沙とアリスは博麗神社へ向かって飛んでいた

想うのは、友人(霊夢)のこと

あの後、焼き菓子と紅茶をいただき、昴と霊夢の件を話しをしていると

「そんなに気になるんなら、直接会いに行けばいいんだぜ。ほら、昴のやつは霊夢に気があるのは確かなんだから」

 

という話になり、必然的にこちらに向かう羽目になった

さすがに手土産も持たないのは、申し訳なくなったアリスは、手軽に作れる、焼き菓子を作り魔理沙は家にあった茸を持ってくるという特に珍しくもない手土産を携え、合流し、博麗神社に飛んだ

 

「なぁ、アリス、お前飛ぶ時くらい自分で飛べよ」

 

「・・・私は魔理沙みたくそんなに速く飛べないの。あと、私は魔理沙の後ろが好きなのよ」

 

「あ-なるほど」

 

博麗神社は見えてきて、まず気が付いたのは、昴の気配がないこと

 

「うん?昴買い物でも出かけてんのか?」

 

「かもしれないわね。いや、でも昴はあまり一人では出かけないはずよ?」

 

そう、彼は妖怪に対する手段が一般人とほぼ同じレベルでないのだ

村にいれば、白澤が助けてくれるかもしれないが、ここは、違う

 

「神社内部で攫われるのはありえないだろうし、とりあえず、霊夢を探すんだぜ」

 

二人は珍しく境内の方に降り立ち、ゆっくりと徒歩で縁側に向かった

縁側奥のちゃぶ台で見たのは、紫と霊夢の姿だった

 

「・・・私は行くわ」

 

「まぁ、しょうがないわよねぇ。こればっかりは。今回異変じゃないから、私は立場上動けないわ」

 

「うん。それも承知。だけど、こればっかは譲れないの」

 

普段なら確実に気配とかなんやらで気が付く二人だが、よほど真剣なのか、二人に気が付いていなかった

霊夢が立ち上がり、話しが途切れる瞬間を狙って話しかける。

 

「おい、この状況はなんだ?」

 

「少しだけ、話しを聞いていたけど・・・何かあったの?」

 

「魔理沙にアリス。・・・まぁ、あなたたちなら、いいわ。昴が、早苗に連れていかれたの」

 

「・・・連れていかれたって、昴本人が、ついていった・・・訳じゃなくて?」

 

「それも、考えたんだけど、これを見てもらってもいいかしら」

 

渡されたものは、紙。

 

「お、これって、筆じゃなくて、ぼーるぺんってやつで書いた文字だろ。香林のとこで見たことある」

 

「・・・これは、早苗の字ね・・・。昴が、自分で付いていったならば、昴の性格からすると、たぶん、自分で書置きを残すと思うから、連れていかれた・・・って考えたのね」

 

「そこまで、考えてなかったけど、連れていかれたっていう、勘があったの」

 

博麗の巫女の勘

それは、だいたい当たるもの

 

「たぶん、アリスの推理が正しいと思うぜ。まぁ、それで、紫と話し聞いてたけど、行くんだろ?」

 

「ええ。行くわ。私は、昴が好きで、昴に伝えれてない。謝れてもない。だから、私が直接迎えに行って、昴と戻って、ごはんを食べるの」

 

堂々と言い放った友人の姿は、吹っ切れた顔をしていた

 

「よし、私も付き合うんだぜ」

 

「はぁ、魔理沙もそういうわよね。私も参加するわ」

 

「ありがとう。・・・終わったらみんなで一緒にご飯食べましょ」

 

そう微笑む姿の親友に、両想いになれるカップルの後の姿を想像し、動きだした

 

「そうだな、終わったらみんなで美味いもん食って祝福しなきゃな」

 

「ふふふ、そうね。昴なら霊夢を任せれるもの。素直になった霊夢は可愛くて強いもの」

 

紫が親ばかを発動させているが、まぁ、しょうがない

さぁ、親友(霊夢)のためにも、あいつ()を迎えにいかなきゃな




どうも、和菓子屋蜜柑です
ツイッターの方ではたまに出没しているのですが、なかなかこちらに出没しなくなってしまい本当に申し訳ありません。
もう少しでIFも終わりです。
また更に時間が空いてしまう可能性が非常に高いですが、気長に待ってください
いつも読んでくださる貴方に感謝を
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