今年で何とか完結するんで、最後までお付き合いのほど、よろしくお願いいたします
……vivid終わっちゃいましたね……あとモバのinnocentも……悲しいなぁ……
41話
ついに最後のブリーフィング。
集められたのは現段階で動けるキリン、なのは、フェイト、スバル、ティアナ、エリオ、キャロ、ヴィータ、シグナム、そしてはやて。
まだ翔次はトレーニングルームから戻らない。
「面倒な状況になってるけど、現状はまだ大差はないんよ。 シスターシャッハがヴェロッサ君と一緒にスカリエッティのアジトとおぼしき場所に潜入しとる。動けない職員もいるけど、こちらだってまだ負けちゃあいない」
ザフィーラ、シャマルが動かなくなり、アドバイザーである心悟も動けないが、それでも手札は尽きていない。
「スバル、ティアナ、エリオ、キャロのフォワードのみんなは戦闘機人……特にギンガを頼むで!」
『はい!』
廃墟を現在進行中の5人の戦闘機人。 ノーヴェ、ウェンディ、オットー、ディード……そしてギンガ。 特にギンガはスカリエッティによって洗脳にも近い改造を施されており、戦闘機人としての強化を行われている。
「フェイトちゃんはロッサ達の援護頼むで!」
「任せて!」
「で、肝心のゆりかごにはなのはちゃんとヴィータとシグナムとキリン君と……」
と、ここで手が上がる。 手を挙げたのは今言われたキリンだった。
「あ、ごめん。 オレはスカリエッティの所に行くわ」
「……何で? いや理由あるんやろうけど」
これにははやても素で驚く。 あれだけ敵対心のあったローリがゆりかごに組み込まれているのだから当然ローリの方に行くのだと思っていたのだが……どうやらキリンの心中は異なる様子。
「何かこう……今スカリエッティにはローリが付いてないじゃん? だから『逆』に警戒した方がいいかなぁ〜って」
「……ほぅ、聞かせて?」
はやての目が細む。 促されたキリンはあくまで自分の勘である事を伝えた後に言う。
「あのスカリエッティがローリの奴をロスト・ロギアに組み込んだのはおかしくない話なんだけど……そのスカリエッティなら出来て当然って前提に惑わされているんじゃないかなぁ……って」
「……確かに……」
「もちろんスカリエッティの事だから出来てんだろうけど……あぁもう! こういう時心悟君がいたら上手く説明してくれるんだけど……」
あくまで勘、野性の察知なので言葉にしにくい。 なんとか説明しようと頭を悩ませて居ると、代わりにキリンの言葉を代弁してくれる者が。
「ーーつまりお前は、ジェイル・スカリエッティがそれだけで終わるわけがない……まだ更なる『仕込み』があるはずだ……そう言いたいんだろ?」
「その通りその通り……って君は!」
その代弁者はブリーフィングルームに入ってきた。 全身に包帯が巻かれており、擦り傷がいくつも出来た顔を見せながら仏頂面で登場した。
その者は当然……
「翔次!」
真っ先にその者の名を呼ぶティアナ。 そう、とうとうトレーニングルームによる斬魄刀との対決が終わったのだ。
だが一旦その話は置き、キリンの意見の代弁を続ける。
「ローリが……転生者敗れた以上、ジェイル・スカリエッティは確実に何かを『仕込んでいる』はずだ。 それそのものはボクでさえ知る術もないが……」
腕を組み直し、なのはやスバルを一瞥し……少し考えたのちに続ける。
「まぁ想像しうる限り……『
「っ!」
「…………」
言い難い事をズバッと口にする。 いや、彼なりにある程度は配慮をしているのだろうが。
しかしそんな悲しい話をキリンがしたいわけは無い。 その先にある話が重要なのだ。
「だからこそ、ジェイル・スカリエッティを叩く必要がますますあるという事だ。 一度奴に勝てば……まぁああいう手合いは大体聞いた事を楽しそうに教えてくれるだろうし」
「そうそう! そういう事よ!」
「そうなれば二人を奪還した後の安全も確保しやすい、だからスカリエッティの元に向かいたい……そういう事だろ?」
「あ……」
その言葉に小さく声を漏らすなのは。 ヴィヴィオを取り返す事ばかり考えていたが、その後のことはその後に考えれば良いと思っていたが今の言葉で思い知る。
まだまだ希望を捨てるものではない、と。 仲間と一緒に戦うのだから後先考えずに捨て身で行く必要はない、と。
そう感謝されてるとは知らずキリンは翔次に絡みに行く。
「イエース! さっすが翔次君! 分かってるぅ!」
「黙れ単細胞。 お前はそろそろ直感を言語化できるようにしろ」
「うっひょー! 辛辣ぅ! いつもの翔次君だぁ!」
そんな姿を見て。
「むむ……」
「……テスタロッサ、あいつは男だ。 嫉妬するなみっともない」
「違いますー私も見習おうとしただけですー」
「……これはこれで面倒な奴だ……」
ちょっと嫉妬したり。
「でもキリン君大丈夫? 間違いなく君が一番警戒されていると思うんやけど」
はやてにはまだ懸念すべき事がある。 管理局の魔導師、スカリエッティ自身が作り上げた戦闘機人、転生者にして全身をメタル加工し戦闘中に再生と強化を行うローリ、その全てを圧倒的に超えているキリンの存在こそがジェイル・スカリエッティが一番策を練り警戒しなければならない。
キリンが一番警戒されて然るべきなのだ。
しかしキリンはその不安を払拭する。
「大丈夫! 何せ昨日のゼストのおっさんとのケンカでようやくコツを掴んだんだ」
「……『コツ』?」
「あぁ、500万の魔力を超えた……ゼストのおっさんは『
キリンの肉体が耐えられる限界値500万。 それ以上はキリンの肉体を傷付け最悪命を落とす事になる。 しかしキリン自身は大したダメージを感じてはいないのだが、それでも負担がかかれば戦闘の続行が難しくなる。 だが先の激戦によって新たな扉が開かれた。 ゼストの時に一瞬だけ限界値500万を超えトドメを刺した。 その影響なのか、キリンは『3秒のみ』肉体に負担なく限界値を超える事が可能になっていた。
「あの凄い状態を3秒も!? ……って3秒だけ?」
スバルの疑問も最もである。 しかしその疑問に戦闘狂にして六課きっての剣の達人シグナムが答える。
「そうとも限らない。 ムラサキやテスタロッサ並みの速度で戦う魔導師であれば、3秒も相手より早く動けて相手より重い一撃で攻撃できるのだ。 たった3秒だが、されど3秒だ」
「……まぁどうせ何度もやれるほど便利でもないんだろ? あたしらのカートリッジシステムみたいに、少なくともインターバルがあるはずだ」
ヴィータの疑問も最もだ。 3秒たったら解いてまた3秒……と便利にいくはずもない。
「そそ、10分間のインターバルが必要なのよ。 流石に体内に残ってる魔力は時間をかけないと抜けていかないからさ」
「ほぉ〜ん……んでもその『限界突破』ならいざって時にみんなを助けられるのかな?」
「まぁな! 近くにいれば2……いや足で挟めば4人はいけるぜ!」
「了解や。 ……あ、フェイトちゃんおるからってイチャイチャするのは終わってからよ?」
「ブッ!? はやて!?」
余計なチャチャも入れながら編成の見直しをしていく。
ちょうど現れた翔次にもどの部隊に付いていくのかを支持する。
「あ、翔次君はフォワードのみんなと一緒でお願いするよ」
「構わん、元々そうするつもりだった」
「ありがと。 それじゃあ以上って事で……」
「大丈夫なのです!」
最終作戦のメンバーは決まった。 戦闘機人達を捕縛し、ギンガの救出を図るスバル、ティアナ、エリオ、キャロ、そして翔次のフォワード隊。
先行しているシスターシャッハとヴェロッサと合流し直接スカリエッティのアジトに乗り込むフェイトとキリン。
そしてゆりかごに乗り込みヴィヴィオの救出及びゆりかごの無力化を行うなのは、ヴィータ、シグナム、はやて、リインフォースⅡ。
「それじゃあみんな、私から最後に一つ」
最終作戦、最終決戦、これが最後の戦い。
「みんな生きて帰ってきてや!」
『ハッ!!』
『適合率……26%……』
怪しい機械音が雫のようにポツリポツリと鳴り響く。
『ふん……流石はラストロギアの中でも最高に最恐の一作。 原作最終兵器なだけはあるな……』
意識はすでに0と1が構成する世界にある。 しかしそれでもまだ、この男の魂は0と1では見えない世界に取り残されている。
『あと少し……待っていてくれアレックス……!』
未知の機械、そこにスカリエッティによって魔改造をされたゆりかごの内部。
王座に座る一人の王を守るように、慈しむように、歪んだ機械片が荊のように取り囲む。
「…………」
『適合率……26%……26.3%……』
絶望の準備が進んでいた。
次回は取り敢えずナンバーズ達とエンカウントする所までかな?
今回も誤字脱字等のミスがありましたら、コメントにてお教えください。