とくと見よ!
あ、シグナムとゼストの戦いはカットです。(無慈悲)
48話
空の激戦。
シグナム対ゼストの戦いが行われていた。
だがすでに空に二人の姿はなく、その真下の海にシグナムが浮かんでいるだけであった。
「……ふむ」
海の上で仰向けで転がっているシグナムは先程まで戦っていた空の上を見ていた。
「この私の戦闘経験も中々のものだとは自負していたが……やはりこの世は広いな。 ゼスト殿もまた戦い慣れていた」
シグナムは先程の、『決着』の瞬間を思い出す。
槍を構えるゼスト、居合の構えで待ち受けるシグナム。
ゼストの『突き』の限界値は4回。 すでに一度使い、その後もう一度使っていた。
どちらもシグナムの居合に斬られる結果となったが、そこで無駄に魔力を消費するゼストではなかった。
勝負は次の瞬間であった。
三度突きを放つゼスト。 当然それを居合にて斬りふせるシグナム。
ここまでは今までと同じ、違うのはその『威力』であった。
『軽いーー』
レヴァンティンから伝わる感触、それは今までの突きの重さとは全然違う、非常に軽いもの……つまり魔力が大して込められていないのだ。
『ーー貰った』
『!?』
それに気付いた時にはもう遅かった。
ゼストはワザと一発の威力を落とし、その分の魔力を自身の加速に回した。 シグナムが居合で囮の突きを斬りふせるその時には既にシグナムへの接近を終えていたのだ。
そして放たれた今日最後の『一閃』。
防ぐ事も出来ずにシグナムはそのまま海面まで落下、そして魔力の爆発により戦闘続行不能となったのだ。
「…………」
先程の戦いを何度も何度も頭の中で反芻を行う。 どうすればよかったのか、またどのように対処する事が出来たのか。
何度も何度でも頭の中でやり直す。
「……ふっ」
やがて、自分の中で答えが見つかったのか。 ようやく身体を起こす。
「リイン、大丈夫か?」
「うきゅる〜……」
「やれやれ、やはりまだ無理か」
自分の胸の谷間に挟まっているリインに声をかけるもまともな返事は帰ってこない。
それも仕方のない事だ。 ゼストの『一閃』をユニゾン中のリインが全魔力を使って何とか致命傷を避けるようにしていたのだ。
しばらくは動けないだろう。
「リイン、私はゼスト殿を追う。 恐らくはこの先にある地上部隊の本部に向かっている筈だ。 取り敢えずそこまで一緒に行くが、お前は入り口辺りに隠しておくぞ」
「あう〜……あぃ……」
「この状態ではデカくなる事もできんが……まぁ今はこの方が楽だから良いか」
リインを谷間に挟んだまま、シグナムはゼストの後を追って地上部隊本部へ。
恐らくは……地上本部のトップ『レジアス・ゲイズ』の元へ向かったゼストを追う。
レジアス・ゲイズという男を皆様はよく知っているであろうか?
レジアスは地上部隊のトップにして過激思想の重鎮。 その身の振り舞いになのは達は彼に倒し苦手意識があり、レジアスもまた魔導師を多く取り込むどころか犯罪を犯したのにも関わらず魔導師として優秀なら積極的に取り入れようとする管理局の姿勢に反感を示していた。
レジアス・ゲイズは悪ではない。
秩序を重きに起きつつも、彼は常に犯罪検挙率を上げるべく様々な試みをしていた。地上部隊に比べて空戦部隊の方が戦力、人員共に豊富に有しているため、彼なりに独立路線として魔力資質を問わない質量兵器の開発に力を入れていた。
レジアス・ゲイズは悪ではない。
管理局の本局側は彼の思想を危険なものだと決めつけ、なおかつ次元世界の安定にばかり目を向け、ミッドチルダの地上部分はおざなりになっていた。 地上部分に廃ビル群があるのも、地上部隊だけでは手が回らないのにも関わらず管理局側が何も手を貸そうとしないからだ。
レジアス・ゲイズは悪ではない。
だが、こうした本局側の対応や局内での低い地位、そしてあまりにも優秀すぎるなのはやフェイト、はやてを始めとした次元渡航部隊の存在により、レジアスはついに違法に手を染めた。
その結果、仲間であるゼストを、その部下でありスバル達の母であるクイントが死亡した。
だが、決して、レジアス・ゲイズは悪ではない。
彼はどんな時でも、ミッドチルダの地上の安全のために戦ってきた。
これは何があろうと揺るぎない事実だ。
そんな彼の目の前に、現れた。
「ゼスト……」
「久しいな……レジアス」
かつての仲間が現れた。
ゼストが訪れたのは地上部隊本部のレジアスの執務室。 中にいるのはレジアス、ゼスト、そしてレジアスの側に控えている女性職員。 アギトは部屋の外で待っていた。
「何があるか分からないから一緒に行く」、とアギトは訴えたが、「何も起こらないから問題ない」、とゼストが諭し、誰もこの部屋に入れないようにしてほしいと言われ外で待機している。
女性職員はゼストの訪問に酷く狼狽しているが、レジアスは至って冷静で静かに……少し悲しそうにしてゼストを見ていた。
レジアスの目の前にいるゼストは、老いが見え、疲労が見え、戦闘痕が見え……そしてあの時と変わらず騎士としての真っ直ぐな瞳をしていた。
共に地上部隊として戦い続けたかつての時。 ゼストが前線、レジアスが後方で政治面でお互いに支え合いながら一心に生きていたあの頃と同じだった。
不意に、その事に喜び表情が和らぐかと思ったが……何故か今の自分の姿を思い出し厳しい表情のまま固まってしまう。
そんなレジアスを見て、最初にゼストが口を開く。
「……老いたな、レジアス」
率直に、そう感じた。
ゼストはこれまでテレビの中継やナンバーズ達が仕入れてくる雑誌などでレジアスの現状を把握していた。
だが……目の前にいるレジアスは、そのテレビで見るよりも雑誌で見るよりも……かつての記憶よりも老いていた。
「そういうお前はどうなんだゼスト」
「俺は……老いではない。 純粋な限界が近づいてきた。 もうそう長くは戦えん」
レジアスの目には、ゼストに老いは見えない。 確かに肉体的には衰えがあるのだろうが、その精神と向上心に老いは見えていない。 確実にある騎士としての志、まだまだ衰える事なく真っ直ぐに、ゼストの瞳に宿っていた。
「今の俺は人造魔導師計画によって生まれたクローン……それに俺はクローン体でありながら無茶をし過ぎた。 もう限界も近い……」
「そんなお前が……何のようだ? この私に」
「あぁ……お前に用がある一つだけだがな」
ゼスト・グランツ、死後クローンとして蘇り、ジェイル・スカリエッティに順ずる事なく一人戦い続けた彼の目的。
「答えろ……あの時の事件。 その真相をな」
それは自分とその部下が殺された事件、その真実を聞くためだった。
レジアスという、友の口から……
「むっ……お前は……アギトだったか」
「げっ、もう追いついてきたのかよ……」
ゼストとレジアスが会話している部屋の前に待機しているアギト、その前に現れたのは後を追ってきたシグナム。
「……あのちんちくりんはどうしたんだ?」
「リインはまだ動けん、だから草葉の陰に投棄してきた」
「ひでぇな!?」
「今頃はお菓子に囲まれた夢でも見ているだろう」
「すっげぇ個人的展望だな……おいおい」
シグナム一人、そう確認し終えた所でアギトはよく観察する。
シグナムのバリアジャケットに大きな破損箇所は見られない、恐らくはリインが彼女を守るために全魔力を行使したのだとすぐに気付く。
つまり、彼女はまだ戦える。 戦うために来たのだとアギトは思った。
「……で? 何のようだ?」
「用もなにも……ここは管理局地上本部の執務室、レジアス・ゲイズの部屋だ。 お前こそどうしてここにいる?」
「てめぇには関係ねぇ、さっさとどっか行きやがれ」
今ゼストがレジアスと話をしている。 故にそれを邪魔させる訳にはいかないと扉の前で立ちふさがる。
その様子を見たシグナムは少し考えたのち、アギトの真意を察する。
「……やはりゼスト殿はレジアス・ゲイズに会うのが目的だったのか」
「て、てめぇ……何故それを……!?」
「我々をナメるな。 騎士ゼストの事は調べてがついている……よもや死人だとは思ってもいなかったがな」
「旦那は死んじゃいねぇ! 生きてる!」
「そうだったな……今のは失言だった、すまない」
ゼストは確かにクローンではあるが、一人の人間として『意思』を持ち行動している。
そんな人間に向かって死人などと、失礼も甚だしい。
が、よもや謝られるとは思ってなかったアギトはシグナムの言葉に戸惑う。
「で、お前はここで誰も入れないように見張りというわけか」
「へっ? あ、あぁ……そうだ」
「ならば……大切な話でもしているのであろうな」
「だ、だから何だってんだよ! ここは誰であろうとアタシがーー」
「命をかけてでも通さない」、そう言おうと思った時であった。
シグナムは扉の対面上にある廊下の壁に背をもたれる。 腕を組み、静かに目を閉じて言う。
「
「ーーえ?」
思わず間抜けな声が出てしまう。
だが、決してシグナムはふざけている訳でもなく、からかっている訳でもない。
「ゼスト殿と一戦交えた私には分かる。 彼ほどの騎士ならば戦いの中で思いを伝える事ができる。 そんな彼が、『
「なっ……な……! お前、馬鹿か!? アタシら敵同士なんだぞ!? んな悠長な事言うか普通!?」
「うるさいぞアギト。 声が響く」
「お前がうるさくさせてんの! ……ったく、訳分かんねぇよ……」
管理局の魔導師、と言う肩書きがあるのにも関わらず静かに待つシグナムの姿は、アギトにとって余りにも不思議でたまらなかった。
敵同士なのだから、戦うのだと思ってた。 あんなにも楽しそうな笑みを浮かべながら戦っていたのだから、押し通られると思っていた。
だが違う。 このシグナムはおかしい。
この魔導師はおかしい、そう強く思うアギトにシグナムは『声』をかける。
「……そんなに私の行動がおかしいか?」
「そりゃ……おかしいだろ。 敵が目の前にいるってのに……壁を背にして腕組んで目を瞑るなんておかしいだろ」
「……かもしれんな」
ふと、シグナムの瞼の裏に、かつての友の姿が現れる。
「……あいつが教えてくれたのだ」
「……?」
短い時間の中で、自分達のために命をかけてくれた友の姿。
「『言葉』にしなければ思いは伝わらない、そして『言葉』とはすなわち『心』だ。 そして『言葉』は『希望』を分け与える事ができる」
命を賭して『言葉』を送った『不ノ九是 祝歌』の姿が、それでいいと言ってくれている。
「ゼスト殿からレジアス・ゲイズへ……何か送りたいものがあるから『声』を届けているんだろう。 ならば待つ、それだけだ」
「……」
間違っているのかもしれない、だがシグナムの心がそうしろと言っているのだ。 何も間違いはない。
「……なぁ」
「なんだ」
「……れ、礼は言わねえからな……!」
「……フン」
こっそりと片眼を開けて見えたのは、恥ずかしげに顔を赤らめているアギトの姿があった。 「可愛い所があるじゃないか」、そう思ったシグナムだったが、声に出してしまうとまた叫ばれるので黙っておくことにした。
「あの日の事件……か」
そう言いながら重い腰を上げ、ゼストの近くまで歩み寄る。
一歩一歩、足に重りをつけた囚人のような足取りで。
「語った所で何になる……」
「お前には意味はないのかもしれん、しかし! 死んだ俺には、仲間達にはそれを知る権利がある!」
「……言う必要はあるまい」
レジアスは目を伏せ、言葉を閉ざす。
だが、ゼストには時間がない。 もうこのチャンスを逃せば……自分は次会うその前に死んでいると気付いているから。
「何故だ!? お前はーー」
だから何としても聞きたいゼストの姿がーー
「俺にだって言いたくない事くらいある!!」
「ッ!!」
あの日と同じくらい、ゼストが死んだあの日の姿とダブって仕方ない。
「お前は……! お前は、友や仲間が死んだ原因が自分にあるのに、それをベラベラと話す気持ちになるのか!?」
「レジアス……!」
「俺にはない! あの日お前らを死なせた私に……その理由と原因を話せるほどの勇気は持ち合わせてはいない!!」
叫んだ。
普段の彼が発する、威圧的でカリスマに溢れた声とは違う、悲痛な叫びが彼の口から溢れ出て止まらない。
「お前に分かるか!? あの頃の俺の苦悩を! 俺の葛藤を! 誰にも見向きされなかった地上部隊のためにした血の滲む努力が無駄に帰したあの頃の俺を!」
しかし、その叫びは彼の本心。 そして真実。
このままいけば、
ゼストは黙ったままレジアスの、友の叫びと嘆きを聞いていた。
「俺は知らなかった! あの時お前達のーー」
ーー聞いていたかった。
「ーーなっ……!」
「グッ……ガッ……」
聞いていたかったのだ。 彼の口から。
しかし、眼に映るのは『鮮血』と『刃』。
そして女。
「あら、あら、あら、あらぁ〜? いけませんねぇ〜本当に」
レジアスの側に控えていた女性局員、しかしてその実態は変装したナンバーズ。
「それ以上は言ってはいけませんよぉ〜……レジアス中将?」
「ばっ馬鹿な!?」
「そうか……そう言うことか……!」
ゼストは以前聞いた事があった。
潜入及び諜報活動にもっとも特化したナンバーズの個体がいると。
変装を得意とし、管理局の内部のデータを送る役目としてセイン以下の姉妹との面識すらない程諜報活動に徹していたナンバーズの『2番』。
ゼストは血に濡れている『刃』をよく観察する。
刃の正体は『爪』。 女性の手に装備されているグローブの上から順に親指、中指、人差し指の爪が伸びて、身体を貫いている。
「……それにしても、
姿を完璧に露わにしたナンバーズ、『ドゥーエ』は嗤う。
「あなたがこうするなんてね、『
「ゴッ……ガフッ……」
「ゼストォォォォォォ!!」
レジアス・ゲイズを庇って致命傷を負ったゼスト・グランツの姿を。
ゼストの名を呼ぶレジアスの声は廊下にいる二人にまで届いていた。
「なっ!?」
「……今の叫び声は他のとは訳が違うな」
先程のゼストの問いに対しての大声も聞こえていたが、これは訳が違う。
すぐにそう察したシグナムはすぐに部屋のドアノブに手をかけアギトに視線をやる。
「あ、あぁ! 構わねぇ!!」
アギトも、並々ならぬ事態を想像してしまいこれに承諾。
シグナムがドアを開け……眼に飛び込む光景に二人は言葉をなくす。
「ぇ……」
「ッ!!」
そこにはレジアスを庇うようにゼストがナンバーズと思わしき女性からの攻撃を受け、滝のような血を流していたからだ。
「旦那ぁ!!」
「あら、おチビちゃんにそっちのは……」
ドゥーエの視線がゼスト達から逸れる。
その瞬間、ゼストは最後の力を振り絞るように右の拳を掲げ……振り下ろす。
「ツァ!!」
「うぐっ!?」
ゼスト渾身の右ストレート。 ドゥーエはもろに顔面にくらい、そのまま背後にあった本棚に身体を強打。
力を振り絞った拳はドゥーエの意識を顔面ごと殴り飛ばし、ドゥーエはそのまま気絶してしまった。
「こいつは戦闘機人か……くっ!」
内部に潜入している可能性は大いに想像できていた、しかしその事態に自分がすぐ側にいながらも対処出来なかったことに一瞬歯をくいしばるも、すぐにゼストへと視線を移す。
「旦那ぁ……! 旦那ぁ……!」
「ゼスト! 気をしっかりと保て! 今すぐにここの医師を呼ぶ!」
心臓付近を貫かれたゼストの血は溢れて止まらず、抱きかかえるように声をかけるレジアスと顔のすぐ側で涙を流しながら声をかけるアギト。
その様子を、何故か嬉しそうに見ながらゼストは弱々とした声でシグナムに話しかける。
「き……きし……シグナムよ……そいつは……」
「……ゼスト殿の拳でダウンしている。 死んではいない」
「そうか……それは……よかっ……た……
この死に際に、キリンとの約束を気にする余裕がゼストにはあった。
ゼストの元々の目的は、レジアスから自分達の部隊がスカリエッティに襲撃され死亡した事件について聞くことであった。
自分達を、レジアスが殺したんじゃないかとずっと疑っていた。
だが、レジアスの叫びを聞いて理解した。
自分がずっと共に戦い続けてきた友は、あの日も変わらず地上の治安のために戦っていたのだと。 自分達に死んで欲しいなんて微塵も思っていないと。
自分達の死に、心を痛め叫びたがっていたことを。
故に理由なぞもうどうでもよく、ただ信じた友の腕の中で死ねるならそれでいいと……
ここが死に場所でいいとゼストは考えていた。
「ダメだ死ぬな旦那! 死なないでくれ!」
「死ぬなどふざけるな! 俺の口からあの日の事を聞くんだろ! おい!」
「いいんだ……俺は……ずっとお前を……」
死ぬ事に決して恐怖していなかった、されども生きる事に固執はしなかった。
それがゼスト・グランツの本心。 そこにクローンがどうだとか本来ならどうだとか、そんなものは存在しない。
ここに確かに存在する、
「ゼスト殿……」
シグナムには何もできない。 ただ死にゆく者へ祈りを送る事しか……
「アギト……おま……え……は……」
「ふぞけんな旦那!
ーー死んで欲しくない。
「ゼスト!」
ーー死んで欲しくない。
「ゼスト殿……!」
ーー死んで欲しくない。
ただただ『祈る』。
目の前にいるこの男に、奇跡でも何でもいいから。
明日を迎えられるようになれば、それでいい。
そんな祈りが……
祈りが…………
祈りーーーー
「あー! ここですよー!」
「おおっ! ようやく着いたでいやがりますかー!」
ーーか、どうかは分からない……が。
「リイン……? もう……いやそれより……!」
「ふぇあ!? ゼストさんが血だらけ!?」
「うぇ!? た、大変でごぜーます!」
少なくとも。
「なっ……お、おい待てキミ!」
「な、何だよガキンチョ……旦那に一体何……」
『声』を聞いてくれる者は必ずいる。
「えぇっと、えぇっと……『静かなる風よ、癒しの恵みを運んで』……」
「なっ!?」
「運んでくだせー! 治れー!」
それは決して想像通りのものとは言えないかもしれないが……
「……驚いた。 生き返っていく感覚が分かる……!」
「シャマルと同じ……いやそれ以上にこれは……桁が違う!」
放たれた『声』は必ず届く。
「これで大丈夫でごぜーます! あ、まだ運動とかはダメダメでごぜーますからね!」
「だ……旦那が……助かったのか……!?」
「ハイ!」
「だんなぁ〜! うえぇぇぇぇ〜……」
「ゼスト……よかった……ッ!! 本当に……!!」
「助かったら助かったで泣くな……ふっ」
今は……『祝福』を。
「古代ベルカの魔法……桁違いの魔力……リイン、一体どこで見つけた?」
「いやぁ……リインも気が付いたらこの子に助けられて、『れじあすって偉い人はどこでごぜーますか!?』って聞いてきて……一人で行かせるのは危険だからリインが案内する形になって……いや、正直リインもこの状況はビックリですぅ……」
「誰が見ても同じだ……おい、お前は一体……」
その、小さな身体に詰めて。
「初めまして「シグナムおねーさん」、「ツヴァイおねーさん」!
「ふーか」改めて「アイカ」改めて……『
ジェイル・スカリエッティを中心とするJS事件、その決戦にて。
逆転の風が、今この瞬間に、確かに吹き始めていた。
私の前作を知っているのなら、「不ノ九是」の意味がよく分かるでしょう。
つまり……次の話を待って♡
今回も誤字脱字等のミスがありましたら、コメントにてお教えください。