ハイスクール白x黒   作:執筆使い

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第3話

 

「この駒は一体...」

 

 

 リアス・グレモリーが取り出したのは一つの小さなチェスの駒だった。形からして恐らく歩兵であろう。

 

 

「これは悪魔の駒(イーヴィルピース)といって、悪魔に転生させるアイテムよ。」

 

 

 そういって彼女は魔方陣を一誠と市川の二人に出現させる。そしてまずは一誠の方へと近づき呪文を唱えるのだった。

 

 

「我が名リアス・グレモリーによって命ずる...この者を悪魔へと転生したまえ」

 

 

 駒は光り出すのだったがすぐに消えてしまう。

 

 

「...どうやら一個だけじゃ足りなかったようね。」

 

 

 そういって同じような工程を7回ほど繰り返す彼女。それでもまだ足りないのか光はすぐに消えてしまう。そして八個目となったのだった。

 

 

「我が名リアス・グレモリーによって命ずる...この者を悪魔へと転生したまえ」

 

 

 するとどうだろうか? 先程とは違い光は消えることなく一誠の体の中にすっと入って行ったのだった。どうやら転生に成功したようである。

 市川は不安に包まれていた。さっきの質問では悪魔に転生したいと言った。理由は二つ。虐められた時に助けてくれたことに恩義を感じたのと、もしかしたら自分が変わる転機ではないかと期待したためである。しかし、いざやろうとなると話は別だ。失敗したらどうなるのかわからない彼にとってソレは恐怖以外の何物でもないのだ。

 

 

「どうしよう...まさか兵士の駒全てを使う羽目になるなんて...」

 

 

 一方でリアスも不安に包まれていた。本来の予定では市川と一誠を兵士として転生させたかった。だが、兵士の駒は一誠の分で全て使い切ってしまった。

 たしかに目の前のさえない男は堕天使を倒すほどの実力を持ってはいるが兵士以外の駒は一癖も二癖もある代物ばかり。戦闘慣れしていない彼に使いこなせるかどうか、決めあぐねていたその時だった。

 

 

「リアス先輩! 頼みがあります!!」

 

 

 彼が覚悟を決めたのは

 

 

 

 ~数分後~

 

 

「本当にいいのかしら?」

 

 

「はい!」

 

 

 市川新一は着替えた。学生かばんに入っていたゼブラーマンのコスプレに。ふざけた格好なのかもしれない。はたから見ればシュールなのかもしれない。それでも彼は大真面目であった。

 幼いころから見てきたヒーローが傍にいる、そんな気分になれるのだ。もう彼も顔には恐れ一つ見えない。

 

 

「(ゼブラーマン...?聞いたことがないな...)」

 

 

「(まさか同じ騎士を選ぶなんてね...)」

 

 

「(かっこいい...)」

 

 

「(あらあら、ヒーローだなんて...男の子らしいですね)」

 

 

 各々様々なことを思っていたが、儀式が始まった瞬間真剣な表情へと変わる。

 

 

「我が名リアス・グレモリーによって命ずる...この者を悪魔へと転生したまえ」

 

 

 兵士の駒は無くなったため騎士の駒となった市川。儀式が始まると駒が光りだし彼の体の中へと吸い込まれていく。しかしその瞬間異変が起こった。

 

 

「何!? 一体どうなってるの?!」

 

 

 市川本人がまるで感電したかのように震えだしたのだった。こんなことなど悪魔の歴史上あったことのない。故にリアスもあたふたしていた。

 

 

「あばばばばばばばばばば」

 

 

 時間が経つごとに震えはどんどん大きくなっていく。やがてその摩擦で緑色の電気の様なものが発生していた。

 

 

「あばばばばばばばばばば」

 

 

 そして最大限に震えたのちに

 

 

 ドォォォォォォォォン!!!

 

 

 一際大きな大爆発。幸いなことに部室は吹っ飛ばなかったが、それでも備品や部員を吹っ飛ばすには十分な威力であった。吹っ飛ばされた際、一誠がリアスを押し倒して胸を触っている体勢となっていたが恐らく偶然であろう。それよりも心配なのが市川新二の安否である。もしかしたらあの爆発で体がバラバラになってしまったのかもしれない。しかし

 

 

「痛てて...」

 

 

 無事であった。どうやら杞憂に終わったようである。爆発の衝撃かマスクが吹っ飛び髪型がアフロヘアーとなっているが恐らく偶然であろう(二回目)。

 

 

「...どうやら無事、悪魔に転生したようね。一誠君、信二君、貴方達を歓迎します。ようこそ、オカルト研究部へ。」

 

 

 なんとか体勢を立て直したリアスが部長らしくそれなりの威厳をもって二人を歓迎するが、この惨状の前ではあまり意味のないものだった。

 

 

 ..................................

 

 ....................

 

 ............

 

 

『放射能戦隊! アレクサンダー!』

 

 

 あの後、みんなと協力してなんとか部室を片付け終えて、自宅へ帰ろうとしている市川はその疲れを癒す為にスマホで動画を見ていた。今見ているのは現在放映されている戦隊もののヒーロー特撮番組である。どうやら今回の怪人は貞子っぽい奴の様だ。それに対して市川のコメントは

 

 

「...なっちゃいねぇな」

 

 

 ヒーローを愛している彼にとって、ただ単純に怪人を倒してるだけの番組はお気に召さなかった様だ。またいつも通りゼブラーマンを観ようと動画を切りかえようとする。

 

 

 ...す...けて...

 

 

「ん?」

 

 

 た...けて...

 

 

「一体どこから...」

 

 

 助けて!

 

 

 その言葉を聞いた瞬間、市川はすぐに声のあった方向へと走っていくのでっあった...もちろん着替えることを忘れずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 Side Mob

 

「ぐへへへ、美味しそうな人間だなぁ...」

 

 

 これは夢なのか?下校中ついつい近道しようと路地裏を通っていたら黒い翼を生やした化け物に遭遇してしまった。

 

 

「い、いや...」

 

 

 怖い...

 

 

「こんなに美味そうな人間は久しぶりだなぁ!」

 

 

 誰か...

 

 

「来ないで...」

 

 

 誰か...

 

 

「イタダキマース!」

 

 

 誰か...

 

 

 

「助けて!」

 

 

 ドゴオオオオオオオン!!!

 

 

 そんな時だった。ヒーローが現れたのは。

 

 

「だ、誰だテメェは!? 食事の邪魔をしやがって!!」

 

 

 彼は白と黒のコスチュームにマントをたなびかせながらこう言ったわ。

 

 

「...ゼブラーマン。」

 

 

 今思うと変な名前だと思ってしまうけど、その時は彼がとても光り輝いていたように見えたの。まるでテレビの中にいるヒーローが現実に現れたようだった。

 

 

「ゼブラーマンだと? ふざけてんのかテメェ!!」

 

 

 そういうと悪魔は巨大化して襲いかかったの。どう見ても勝てるはずがない。そう思った私は大声で逃げてと言った。それなのに彼はこっちを振り向いてマスク越しにふっと笑いを見せていたわ。まるで『もう大丈夫』って私を安心させるかのようにね。そして彼は瞬時に化け物の近くに現れてこう叫んでいたの

 

 

「ゼブラスクリュー...パンチ!!」

 

 

 ドゴオオオオオオン!!!

 

 

 嗚呼、ヒーローっているんだなって思った。兎に角私は彼に一目ぼれしたのよ。

 後でわかったことなんだけど彼の服装がゼブラーマンというヒーローにそっくりだったの。実物を見てみたよ。白黒なのがちょっと残念だったけど気が付くとすぐに虜になっていた私。テレビの向こうで怪人と戦う彼のその姿はまさしくヒーローそのものだったわ。

 

 

 ゼブラーマン...私もいつか...

 

 

 

 

 To be coutinued...

 

 

 




ゼブラ→シマウマ→ナイト

という感じで主人公は騎士となりました。安直ですいません。
因みに今回の話に出てきた彼女。苗字は浅野という裏設定がございます。
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