というわけで、ここからまた再開です!皆さんどうかよろしくお願いします!
「もう、なんなのよあいつらっ!」
ミソラはアキラとカナタの行動にきれていた。
「何でリコの尾行なんかしなきゃならないのよっ!」
リコにバレないようにぶつぶつとつぶやきながらあとをつける。リコを尾行する必要性を考えながら。
(にしてもなんで尾行なんか……。あのヘンタイ教官ならなんとなく理解できるけど、アキラまで……ハッ、もしかしてアキラもヘンタイなの? も、もしそれがほんとなら、私たち大変なんじゃ……)
「ミソラ、何をしてるんだ?」
いつの間にか尾行するはずのリコを追い抜いていたようだ。
「べ、別に。び、尾行なんかじゃないわよっ!」
自分でいってしまった。
「尾行だったんだな……。それで、私に何か用か?」
「リコ、暇してる?」
ミソラにしては随分と積極的だ、とでも思ったのだろうか。リコの貌が少し驚いたような表情をしている。
「あいにく君と違って多忙のみでな。これから買い物に行かねばならん。とっとと帰れ」
「あのさ、その買い物、あたしも付き合っていい?」
またリコの貌が少し驚いたような表情をした。
「君はほんとにミソラか?」
リコがミソラの頬をつねる。
「痛っ!な、何すんのよ!」
つねられた頬を抑えて少しウル目でリコを睨むような視線を向ける。
「いや、君の仮面をかぶった違う人間かと思ってな。少なくとも君がわたしの私生活に興味を持つことなどなかったからな」
(あ、あたしって、そんな風にみられてたんだ……)
「まぁ、かまわん。女神な私についてくるがよい」
その光景を遠くから眺めているアキラ。
「へぇ……そう来るか……これはこれでいい結果が出せるかも」
そう一人こぼし、カナタのもとに向かった。
「あ、あんた、そんな面白くないもの見るのっ!?」
「ふっ、真理を追求することの面白さが理解できないとは、ミソラもまだまだ子供だな」
ミソラは訓練が終わってないため、リコの買い物に付き合っている。その一環として、図書店に立ち寄り、本を買っている。
リコは、ミソラのお頭(つむ)では理解できないような哲学書を、数冊購入。そのことでなぜか機嫌がよくなる。
次に、ブティックによりミソラが体系的に着こなせない上質なドレスを試着するリコ。
「ちょっとあんた、そんな服着こなせるわけ……」
「ミソラの言うとおりだ。どんな服も私の美貌には見劣りする、だがな、着ないわけにはいかないだろう」
試着し終えるとお世辞ではなく本音で褒められる事態の遭遇。その後、店内にある姿鏡に映る自分の姿に
「ふっ、美しいだろう」
というかのごとく髪を掻き上げる。
なぜこんなことをしているかというと、ミソラがまだ何にもリコの弱みを握れていないため、少しでもと思いこういう結果になった。
「うわー、これみてっ!?すごくかわいいっ!!」
「ふむ、これはなんというか愛らしい、もとい学術的に興味深いな」
最後に立ち寄った人形の専門店では、学術的に興味深いともっともらしい理由をつけ、女性向けを考えてデザインされた有翼竜(ワイバーン)のマスコットを購入。かわいい物が好きなのはミソラも同じなのだが、リコは学術的に興味深いと言い張っていた。
やたらクールを装っているようだが、どこか眼だけはキラキラしていたのを覚えている。
(これでもう終わりなのかな、弱み、一つも握れてないのに)
そうミソラが不安そうにしていると、
「メガネは嫌いだ」
そういって、メガネの専門店の看板を蹴り上げる。
「えっ?」
「なんでもない……」
「あんた、もしかしてメガネが嫌いなの?」
「なんでもないと言っているだろう。完璧なわたしに弱点などない」
(まぁ、リコが言いたくないのならどうでもいいよね。でもなんでメガネ?)
その時のリコの発言は、どちらかと言えば愚痴に近い物だった。
「はぁ……、いまさらだけど、あんたって本当によくわかんないやつね」
「当たり前だ。ミソラのごときレベルの低い人間に女神なわたしのことを理解できるわけがないだろう……。キミはわたしを馬鹿にしているのか?」
「うんうん、馬鹿にしてるんじゃなくて反省しているの。あたしって全然あんたのこと知ろうとしなかったんだなって……」
「なんだかわからないが、わたしはこの辺で失礼する。時間は有限だ。効率的に活用しなければあっという間に過ぎ去って行ってしまうからな」
何やら警句めいたセリフを残して、足早に去って行った