ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
授業も終わり俺はケーキ屋の前に立っている。今日は前々から行こうとしていたケーキバイキングにいく事になった。なんせ期限前に行ったり、食い逃げ犯などでいく暇がなかったからな。是非、フルコンプリートしたい。
「なぁ、お前いつからそこにいるんだ?」
俺は後ろにいるオデロークに話しかける。俺が来た時には既にいた。どうやらこの前の事でサリーちゃんと一緒にバイトをしているらしい。ついでに牛丼屋と掛け持ちだとか。ここでの担当は客寄せ。巨漢なこいつにはピッタリなポジションだ。
「オデ、昼から、いる」
「そうか…何時までするんだ?」
「あと、3時間」
「まぁ、頑張れよ。今度、牛丼奢ってやるよ」
「おまえ、いいやつ。絶対、約束」
満遍の笑みでこちらを見るオデローク。
「わかった。約束する」
向こうからレゾン・セーナ達がやってくるのが見えた。
「あれ?オデロークじゃない?なにしてるの?」
「本当だね〜どうしたの?」
「こいつはここでバイト中なんだよ」
「あっ、そうなんだ〜頑張ってるね〜」
「オデ、頑張ってる」
「見た感じ客寄せだけど、そこにいてもいいの?」
「さぁ?きっと何かあるからここにいるんだろ」
『いたいたあれだよね~例のおっきな人。てかあれ人なの?』
『ウソかと思ったらマジでいるじゃん!行ってみよ』
2人組の女子高生がオデロークに近づいて来た。
『うっわ…でかっ!何メートルあんの…ちょっと写メ撮ろ』
『なにこのおなか。マジたぷんたぷんなんですけど~でもウチこういう系好きなんだよね~ねぇ、触っていい~?』
「オデ、触られるの、大丈夫」
一人は写真をとり、もう一人はお腹を触る。
『なにこの弾力~!超クセになるんですけど~この部分だけお持ち帰りしたい~』
『ねぇ、他の子も呼ばない?』
『おっ!いいね!呼んじゃお~来るまでどこいよっか?』
「それなら、ここ、ケーキ屋」
『待つ場所にしてはいいところね。ここで待っとかない?』
『ウチはどこでもいいよ』
『なら、ここで待っとこ』
『オッケー!』
そう言って二人は店内に入って行った。
「す、すごい…」
「あっさり入っていっちゃったね〜」
「オデ、やればできる」
「なるほど、ここにいればそうゆう事になるのか」
「てゆうか、3人揃ったしそろそろいくわよ」
「はいはい。それじゃあ、頑張れよ」
俺たちは店内に入って行った。
店内に入るとサリーちゃんをすぐさま発見した。なんせ浮いてるのですぐわかる。
「いらっしゃい…あっ、ガイだぁ」
「おう。がんばってるか?サリーちゃん」
「もっちろん!2人もいらっしゃい〜」
「頑張ってるみたいだね〜」
「こんにちはサリーちゃん」
「それで何しに来たの?」
「今日はこのために来たんだ」
俺はフレ姉からもらったチケットを見せる。
「う〜んと…こっちね」
「こっちに座って」
「ありがとう」
「じゃあ、3時間バイキングすたーと!」
「いくわよーみんなぁ〜」
「おっ、おぉ〜!」
「それと、これわたしからのプレゼント」
テーブルの上に3個のショートケーキがおかれた。
「あたしのケーキ食べて見てよ」
「サリーちゃんケーキ作れるんだ。すごいな!」
「えへへ、もっと褒めて〜」
少し照れてるサリーちゃんの横で俺たちは同時にそれぞれのケーキにフォークを近づける。
その瞬間。俺のケーキだけ光が発した。
一方……
「…これここのケーキじゃないわね?」
「そだよ。魔界通販で取り寄せたケーキだもん」
「魔界のケーキか〜どおりで地界とは少し異なった味がするね〜美味しいよ」
「あれ?ガイ?どうしたのよ」
俺の視界は真っ黒。何が起きたかわからないが次第明るくなっていく。そしてケーキに目を向けるとケーキがない。俺のだけないのだ。皿の淵に黒焦げた跡があった。きっと爆発したのだろう。
「ひっかかったのはガイだね。じゃあ、お仕事に戻るね〜」
そう言ってサリーちゃんは迅速にその場から離れていった。
「あ〜…やられたね〜ガイ…」
「ああ、ものの見事にな」
「あんたお手洗いいったら?顔とか髪がすごいことになってるわよ?」
トイレに向かい鏡と対面。顔は黒く髪はボンバーに変わっていた。
トイレから出るとサリーちゃんの泣き声が聞こえてきた。
「テンチョ〜〜ごめんなぁさぁ〜いぃ〜〜」
「おまえはまた人様に迷惑をかけて!さっきのお客様が出てきたぞ。さぁ、あやまってこーい!」
店長がサラーちゃんを持ち上げ俺に向かって全力で投げてきた。
「ひやゃあぁぁ〜〜ガ〜イ〜。ごめんなぁさ〜い〜!」
「え?うわっ、ちょっ、ちょっとこっちくんな。ぐぇっ」
そのまま俺たちは再度トイレに入れられた。
サリーちゃんごと投げ飛ばされた。俺はサリーちゃんと洋式トイレに座っていた。俺が下でサリーちゃんが上だ。上というより顔だな。ずっと俺の顔にしがみついてる。普通なら顔に二つの果実が当たるはずなんだけど彼女に限ってそうではない。俺は改めてそう実感した。
「うぅぅ…みぞおち入った…」
「意外とないんだな…」
しまった。言葉にでた。
「うぅぅーー……ガイ?それはどういうことなの?」
「いや、これには深い訳がありまして…」
「キーーー!あたしの体にケチつけるなんてこの変態!いけ!ピコピコハンマー!」
「げふっ!…食う時間が…」
そのまま俺の意識は落ちていった。
気づいた時、すでに夕方になっていた。俺の体は上下に揺れている。俺はオデロークの背中に乗っていた。こいつ背中あるのか?
「ガイ、起きた、おはよう」
「あら、ずいぶん遅いお目覚め、ガイ。」
「あれ?バイキングは?」
「それならさっき終わったよ〜」
「なんだって!俺、ケーキ一つも食べてない…」
「ケーキ、ひとつ、ある」
オデロークから小さな箱を渡された。
「サリーちゃんから、ごめんなさい」
「なるほど、悪いと思ってくれたならそれでいいよ」
早速中身を開けて見る。
「中身は〜っと」
開けた瞬間また俺の視界が明るくなりそして真っ暗になった。
これは何時間前に体験した。彼女のケーキだ。
「ちなみにそれは魔界通販で取り寄せたらしいわよ」
そんなことはどうでもよい。とりあえず今日は散々だった。
「くっそ〜…俺のケーキはどこだぁぁぁぁ〜…サリーちゃんゆるさ〜〜ん」
俺の叫びはエコーがかかったかのように響いていった。
天界
何もない世界。霊質の状態でしか存在できず、それゆえ天使以外の者が入り込むことはできない。また、天使でさえも他界との出入りは困難。飲食をする必要がないらしい。
天使
天界に住む住人。体が物質ではなく霊質で構成されている。個性を無くすことで悪意を封じるという思想をもっている。霊術を得意とする。物質で霊質を保護した状態で人間界に降り立つが、他の世界に長期滞在していると、次第に霊質が物質に変化していき、その際に様々な副作用が生じることもある。