ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
これからは週一のペースで投稿していきたい所存であります。
物語は修行開始数週間後の出来事です。
模擬戦終わり数週間が経過した。俺は今、目を閉じ、足を組んで心を落ち着かせる座禅というものをしている。
アスピーテさん曰く、「まずは詠唱から」と言われ座禅がメニューに加えられた。午前中は座禅をメインに。お昼を摂った後、学校から送られてくる課題をこなす。その後は筋トレなど肉体強化。夜は自主練習となっている。一人だと淋しそうと言って、時間がある時はフレ姉が参加してくれる。学校から帰ってきたコニーさんやトロイも参加してくれている。まぁ、トロイはいやいやな発言をしてはいるものの参加してくれている。
「いたっ」
突如、棒のようなもので肩を叩かれる。
「また、心が乱れてますよ。今日はこれで5回目ですよ。少し休憩しますか?」
アスピーテさんが手にしている精神注入棒をぺちぺちと手に叩きながら聞いてくる。魔力を込めているから正直痛い。
「いえ、まだまだ大丈夫です。頑張れます」
「そうですか、なら頑張ってください」
この訓練は心を無にするスイッチを作ることらしい。なんでも何もない状態からある一つのことをする方がより集中するため効率が上がるとのこと。つまり無の状態を瞬時に作り出し、詠唱に持っていく。こうすれば詠唱時間は短縮されると言ってた。あと魔力の質も上がるとかも言ってたな。
「……はい。そこまでです。目を開けてください」
そう言われ、俺は目を開ける。長時間、目を閉じ続けていたため日光が眩しいが、時間が経つに連れて、視界が戻ってきた。
「午前中は以上になります。お昼にしましょう。学校からの教材は届いていたので、テーブルの上に置いておきました」
お昼は基本的にご飯とお味噌汁、それと何か一品つくだけだ。今日は焼き魚だ。この世界の魚は半分以上は地界産であり、人界産の魚は少し価値が高い。人界産の魚はうまい。うん、かなりのものだ。ツヤもあり、身が引き締まって、クセがそんなにない。一方、地界の魚は少し劣っている。簡単に言うと、魚の骨に身を無理やり詰めた形をしている。ちょっといびつな形をしている。味はいいから問題ないけど。
「午後からは勉強か……がんばろ」
「ふぅ……」
勉強が終わり午後の練習が始まった。ついでに先ほどの課題は近接戦闘の内容だった。俺の武器は拳、つまり近接系だからためになる。アスピーテさんからは知識をつけることも戦いの一つと言われているから気を抜かすことなく勉強に励むことができた。
「この後は……筋トレだったか」
「よぉ、グレイブ。ザコから脱出できたか?」
「グレイブさん、お疲れ様です」
先ほど学校から帰ってきた、トロイとコニーちゃん。
「おう、二人ともお疲れ。トロイ、そのザコはやめろ」
模擬戦で負けたことでトロイからはザコやらクズやらもう無茶苦茶だ。
「事実なのは確かだろ?」
「まぁ、そうだけど……」
「兄さん。いじめはよくないよ」
あぁ……コニーちゃんは優しいな……
「ったく、わかったよ……わるかった〜〜ごめん〜」
なんか気持ちこもってないけどいいか。
「グレイブさん。早く始めましょ」
そう言ってコニーちゃんが俺の腕に絡んでくる。何かあたってるがこれはノータッチで。
「わかったって。急かすなよ」
そうして俺は二人で外に出た。
筋トレと言っても単純な筋トレしか行わない。今はこれでいいと言われている。コニーちゃんは修行開始時から一緒にトレーニングをしている。
「まずは、腕立て20回×25セット」
アスビーテさんが声を出す。筋トレの始めは腕立て。当初は腕がパンパンで終えることができなかったが、今になっては余裕ではないが普通にこなすことができている。
「はぁっ…はぁっ……うぅ、う、やっぱ、キツイ……」
20セット目から腕が悲鳴を上げてくる。
「どうした?やっぱりザコはこの程度なんだな、ショボいな」笑いながら腕立てをこなすトロイ。
「ガイさん。頑張りましょう。あと5セットですよ!」
コニーちゃんは俺を励ましている。この二人、両極端だよな。
「ふざけんな、ザコとは呼ばせねぇよ」俺も残りのセットをこなした。
このあとは腹筋、背筋、スクワット、体幹など色々なところを鍛えた。ちなみに俺はヘトヘトなのだが、二人は涼しい顔をしている。汗はかいているけど。
筋トレを終えて、身体中ボロボロで夕食にはいる。
「ガイさん。まだ柔軟が終わってませんよ。早くしましょう」
そういって手を招いている。
隣でトロイがアスピーテさんに手取り足取り柔軟をしてもらっている。
「父さん!!やめてぇぇぇ!……俺、柔軟だけは……柔軟だけは嫌いなんだよ!!ぎゃああぁぁぁぁ!!」
「そんな子供にしつけた覚えはない。柔軟を怠ると怪我するぞ」
「怪我も嫌だぁぁぁ!!」
体中から異様な音を鳴らしながら背中を押すアスピーテさん。
「なぁ……あれは大丈夫なのか?」そんな二人の姿を見てコニーちゃんに尋ねる。
「あ、はい。あれは何というか……スキンシップみたいなものですよ。日頃から柔軟を怠っていた兄さんが悪いんです」
「コニーちゃんは?」
「あたしですか?あたしはちゃんとやっているのでお父さんとする時は優しいくしてくれますよ」
「ふぅ〜ん。そうなんだ」
そうしてトロイの何かが折れたり、ひん曲がったりする音が木霊しながら俺たちは柔軟を終えた。
「あら、少年。お疲れ」
大学から直接来たフレ姉と部屋で会った。
「いつ来たの?」
「さっきだよ。そういえば、今夜、測定だってさ。ご飯食べ終えたらするよ」
「わかった。じゃあ、お風呂行ってくる」
「私もいこうかな。ねぇ、一緒に入らない?」
この人は急に何を言い出すかと思えば……。俺はすぐにフレ姉の額に手を当てる。
「な、何よ」
熱はないようだ。
「フレ姉。来る時、どこかで頭打った?」
「そういえば…部活でデットボールくらったよ。頭じゃないけど」
「たぶんなんだが、頭のネジ2.3本飛んでないか?」
「バカ言ってないで準備して行くわよ」
まぁ、どうせ男湯と女湯で分かれるだろ。そしてフレ姉が愚痴るだけだろな。
そんな予想を現実は見事ひっくり返してしまう。そんな偶然は存在していても良いのだろうか。それともこれは必然なのか?
俺たちの前には何と男諸君には嬉しい(特にあのナンパ野郎には最高なはずだ)“混浴”の文字が書かれていた。
「ほら、空気を読んで混浴になってるよ」
「ここは空気を読まなくてもいいだろ。何がおきてるんだ?」
本来、女湯の前には
“空気を読んで工事中です♪♪”
「……」
もう、何も言えないわ……
「よーし!突入だ、少年」
「……はい」
俺はもうこれしかいうことができなかった。
夕飯を終え、いよいよ、測定の時間だ。
「じゃあ、いくよ。じっとしててね」
フレ姉が俺に手を当て、魔力を流し込む。そして数十秒後、手離した。
「どうですか?」
アスピーテさんがたずねる。
「そうですね……63ぐらいですかね」
前回が32だったのでだいたい倍ぐらい上がっていた。
「本当かよ、フレ姉!」
「うん。頑張ってるね。えらい!」
そういいながら頭を撫でてくれる。
「なんだその程度かよ。ダッセーな」
「兄さんはそもそも60もないでしょ」
俺より下なのかよ。
「うっせーな。実力で優っとけばいいんだよ」
「そんなことを言っていると足元すくわれますよ、トロイ」
「へいへい」
「それにしてもすごいですね!数週間でここまであがるなんて」
さらに、褒めてくれるフレ姉。
「いやぁ、これもアスピーテさんのおかげだよ」
「そんなことありませんよ。ガイくんが頑張ったからそれに身体が応えてくれたのでしょう。さて、これでようやく技の方に取りかかれますね」
そう、修行前に決まっていたことなのだが、とりあえずEPPをあげてから技の方に取りかかると決めていた。これで、また一歩前進した。
「ついでに詠唱能力も測ってみましょうか。自主練中にやりましょう」
「はい」
そのまま、自主練に移った。
測定方法は簡潔に唱える時間の早さで決める。
「それでは……はじめ!」
俺は詠唱を開始する。
修行の時に学んだ心を無にするスイッチ。
心を落ち着かせ、無に、真っ白にする。そのあと詠唱という意識を生み出す。それを身体中に浸透させる。最後はその状態を極限まで上昇させる。
魔力の高ぶりを感じる。体に溜まっていくが、ここで、ある一つのことがわかった。
なぜか魔力が吸収されている。丁度、胸のあたりで魔力の流れが悪くなっている。詠唱は8割程度完了しているが、魔力が溜まり切らないと測定は終わらない。
俺は焦らず、丁寧に魔力を練り上げる。少し遅くはなったが無事に溜まりきった。
「はい」
終わった時は自己申告する。これ、ちゃんとしないととてもアバウトな測定になるんだ。
「はい。時間は……あまり変わってませんね。58秒です」
俺の元々の詠唱時間は60秒。たしかにあまり変化はしていない。
ダメだな……基本能力は全然上がってない。素質は……そもそもないか……はぁ〜。
「こっちの方はてんでダメだな」
トロイが罵声を浴びせる。
「あの、アスピーテさん」
「はい、なんでしょうか?」
「これ、あいつに打ち出していいですか?」
「はいどうぞ」
「それじゃあ、……うおおぉぉぉ!」
「それっ!」
俺は詠唱した魔力をトロイに打ち出した。
「は?俺に打ってきたよ!正気かよ!……いくぜ、アルティメットフレア!!」
トロイは炎属性の詠唱通常攻撃“アルティメットフレア”で相打ちにした。
「まぁ、ざっとこんなもんかな。じゃあ、父さん。俺、部屋に戻っとくわ」
そう言ってトロイは部屋に戻っていった。
「あいつ、大会でのめしてやる」
「それでは引き続き詠唱の練習を加えながら炎属性の技を身につけてもらいます」
そう、修行開始時に言っていた、まずは詠唱から始める。それから全体的に能力をあげる。特に攻撃力は重きをおいて欲しいとのこと。で、詠唱の練習にひとまず区切りがついたら技の修行に入る。と言ってた。
「早速始めたいところですが、少し作業がありますので、僕はこれにて失礼します」
そう言って、アスピーテさんはその場を離れて行った。
「ねぇ、ガイ」
「ん?」
「なんか身体に何か感じなかった?」
「う〜ん……感覚的なんだが魔力が溜まりにくかった。胸のあたりで魔力が吸収されて、流れが悪くなってる気がしたんだ」
「私もそんな感じがしたのよね。測定する時、私の魔力を一定量流し込むんだけど、意図的に流そうとした方向と違う方向に流れていったのよ。あんた、胸に何かあるの?」
「胸……胸……あっ」
そういえば、これがあった。
「これ胸にかけてたんだよ。忘れてた」
俺はフレ姉にロザリオ見せる。
「それロザリオよね?あんたの家、どこかの宗教に入ってたっけ?」
「いや、特にはないと思うけど」
「じゃあ、なんで首に下げてるのよ」
「これはクジョウ先生にもらったお守りなんだ」
「クジョウ?誰それ私しらないよ」
「それはそうでしょ、新任の先生なんだから」
「ふーん……ちょっと見せてもらっていい?」
「どうぞ」
そう言うとフレ姉は俺のロザリオに手を当てる。そして目を閉じ始めた。その直後……
「きゃっ!」
「なんだよ、ビックリした」
「ガイ、これなんか変だよ。こんなの初めて見たよ」
「どうしたんだよ」
「さっきね。私の魔力を流し込んでみたんだよ。そしたら急に流れが逆流してこっちに返ってきたんだよ。普通、どんなものでも一応、魔力は流し込んで、中にとどまるはずなんだけど……とても不思議な作りになってるはずだよ、これ」
「けど、先生との約束でこれは私がいいと言うまで外してはいけないって言われてるから」
「そうなの……それより早くしないと練習時間終わっちゃうよ」
「そうだな。じゃあ、早速お願いするよ、フレア先生」
「うん、まずは基本から丁寧にいくよ。ちゃんとついてきてね。そして今夜は私に付き合ってね」
「まぁ、それはその時になってからで」
今夜も長い一日になりそうだ。
二人とも頑張ってるかな……
ガイ
全体的に能力が上昇。中でも攻撃力は強力なものとなった。さらに詠唱速度もかなり短縮された。
属性は新たに炎属性が加わっている。
必殺技は一式が弍式となり威力の安定化と連続攻撃を可能とした。
防御力も少し上昇している。
攻撃★★★★☆
素早さ★★★
防御★★★★☆
詠唱★★☆☆☆
援護★☆☆☆☆
勢い★★★★☆
攻撃属性炎・地属性Level3
守護属性地属性
攻撃待機時間65.70.75f
武器 手甲
EX弍式アームハンマー
効果/通常のダメージの2倍。2回攻撃。地属性。
詳細は活動報告の方に記載しています。