ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
修行が始まっていよいよ今日が最終日。長かったようで短かった。
この2ヶ月程度、ずっと基礎練習しかしてこなかった。一時期は本当に強くなっているのかと不安なときもあったが、組手などで自分の強さを確認できるので今になっては不安などはない。俺は確実に強くなっている、そう断言できる。
「あっ、少年起きたんだ……おはよ〜」
目をこすりながら洗面所から出てきたフレ姉は途端にニヤニヤしだした。
「どうしたんだ?そんなニヤニヤして」
「首にキスマーク……」
「なっ!」
俺は素早く洗面台に急ぐ。そして、鏡で首筋を見るとそこにはキスマークらしきものがひとつついていた。
「フレ姉……これ」
「昨日のことかな?いやぁ……昨日はハイになってたからねついつい……」
昨日は最後の夕食だったので、晩酌を務めたのだが酒に強いはずのフレ姉がかなり酔ってしまい最後の方は色々やばかった。これだから抱きつく癖のある人は……。
「だからって首筋には……」
「なんかおいしそうだったから、ごめん」
なんだ?俺は肉じゃないぞ。
「まぁ、いいよ。もうじきご飯だから早く席につこう」
そうして俺たちは朝食を摂るために席につき、アスピーテさんを待った。
数分後、ノックの音がした。
「どうぞ」
「はい。おはようございます。本日はご飯、お吸い物、お漬物です。それと今日の修行は午前中で切り上げます。それではごゆっくりと」
ご飯をテーブルの上に置き、アスピーテさんは部屋から出て行った。
「あんた、さりげなく強くなってるよね」
「なんだよ、唐突に」
「いや、だってだよ?約2ヶ月程度しか修行してないのにそんなに強くなる?」
「強くなってるんだからいいじゃん。まぁ、それほどアスピーテさんのメニューが優れていたからかもね」
「そうなのかな?」
イマイチ納得のいかない顔をしている。何か疑問になることなんかあったか?
そうして、俺はご飯を口に運ぶ。ここでしてきた事は基礎を繰り返し行ってきただけだ。現時点じゃあ前の自分より強いと思うがアルバートには勝てるかと聞かれたら首を縦に振ることは難しい。なぜならあいつもまた進化しているからだ。
「とりあえず修行、修行」
ご飯を平らげ、俺は席を立った。
「はい、そこまで!」
俺は最後の座禅を終えた。
「これにて全メニュー終了となります。お疲れ様でした」
「ありがとうございました」
「さて、これで私の役目も残りわずが。ガイくん、大会頑張ってください」
「もう大会の話ですか?」
ちなみに大会は来月の頭にある。
「当たり前ですよ。大会のために鍛えたといっても過言ではありません。当日は旅館の方にお客さんがいなかったら見にいきますよ」
「来るんですか!」
「トロイやコニーも参加するでしょうし見にいきますよ」
ちなみに、参加条件は基本的にないが、生徒以外の参加者は審査がある。まぁ、戦闘で死なれたりしたら困るということらしい。毎年数十人程度参加する。
「お昼はバスの中でとってください。それでは解散」
部屋に戻り外を眺める。ここは夜景が綺麗ということで昼間の景色も良い。目線を少しずらせばトロイやコニーちゃん、そしてアスピーテさんと戦った更地がある。よく組手したよな…あそこで……
“力”ヲ…“力”ヲ……
「ん?」
求メル…“力”ヲ
「これは……あの時の」
楽シミニシテ……ゾ…
「なにがいいたいんだ?」
この現象は忘れるはずがない。この地の霊と推測しておくことにする。きっと空耳かなんかだろ。
「ガイ、そろそろいくよ!」
「わかった!」
さぁ……って、用意できてねぇ!
そんなこんなで出発は少しおくれてしまった。
「じゃあ、私このまま家に帰るから」
「おう、いろいろありがとうなフレ姉」
「はいはい〜〜」
フレ姉を乗せたバスは学校から離れて行った。
「さて、職員室っと」
ハヤト先生から終わり次第、職員室に行くようにと指示を受けいた。
「失礼します」
中に入るとハヤト先生たちがいた。
「「ガイ!!」」
声の方を向くと2人がいた。
「レゾン!セーナ!元気にしてたか?」
「あんたこそどうなのよ」
「そうだよ〜」
久しぶりに友達と会えて嬉しさがこみ上げてくる。なんかいいな!
「よーしこのままケーキ食いにいくぞ!」
「……あの……ガイくん?」
とハヤト先生から一言
「……あぁ、すいません」
「はい、ではまず…みなさんお疲れ様です……と言いたいところですがプログラムは終わっていません。最後のシメがあります」
「シメ?」
「はい、みなさんの胸にあるやつです」
「胸?ロザリオ?」
俺たちは胸からロザリオを取り出す。
「これは一体なんなんですか?教えてください」
セーナが質問する。
「それは次の機会に話します。あともう少しだけ待っててください。みなさんロザリオの真ん中の宝石を回してください」
俺たちはロザリオの真ん中にある宝石を回す。するとネジのように緩んでいき、宝石が取れた。そこには丸くて赤いボタンが一つあった。
「先生〜これは〜?」
「あなたたちを一段と強くするスパイスです。寝る前に必ず押してください」
「なにかあるんですか?」
「すぐ、わかりますよ。それでは今日はこれで解散。これから少し用事がありますので」
俺たちはすぐさま家に帰る。父さんや母さんには軽く挨拶してすぐに二階にあがる。明日、いっぱい話すから許してほしい。
そして、俺は布団の上で宝石を回す。そして中にあるボタンを押した。
「……あれ?なにも起きないけど…」
故障か?と思いロザリオを色んな角度から見たり、振ったりした。すると……
視界にある変化が起きた。
「これ……な、なんだよ?」
ロザリオを手から離し、俺は自分の両手を見つめた。手、腕にオーラのようなものが纏っている。鏡を見るとそれは身体中を包み込んでいるようだ。
「これは?鎧?」
といってる内に、みるみる小さくなってとうとう消えてしまった。
「なんだったんだ?もしかしてこれだけか?」
そうやって再度ロザリオのボタンを押す。
それが間違いだったのだろうか?いきなりロザリオから大量のオーラが漏れ始めた。そう、先ほど俺の体を纏っていたオーラと同じ色だ。そのオーラはなんと俺の体に流れ込んできた。
「なっ、なっ、なんだよ!こ、これ!」
勢いが止まらなく、さらに加速するかのように流れ込んでくる。
次第に体にダルさをおぼえてくる、頭痛がする、体温が上昇する。やばい…熱くて死にそう…
「はぁっ、くっ…ぐぁっ、あぁっぁあぁ〜……」
止まらない、止まらない。
体にどんどん流れ込む。そして、いつしか体のコントロールもままならない。意識が朦朧とする。頭が真っ白に……
そのまま、ベットに倒れこみ、まぶたが重くなったのか視界が狭くなっていった。
俺は体に流れ込むロザリオを見ながら暗転していくのであった。
感想などお待ちしてます。
それでは失礼します。