ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人!   作:Ma-sA

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第37話 後日談

 

 

 

闇から解放され、視界が明るくなってきた。

 

 

 

「………ここは?」

起きたばかりなので頭がうまく回ってない。

 

 

 

 

 

 

「………………あれ?ここは…俺の部屋!!…試合は??」

いつの間にか試合が終わってる。勝敗は?

 

「待て待て。落ち着け、先ずは先ずはええっと〜〜〜。そう!日付だ、日付」

俺はカレンダー方を見る。

 

「…また3日ほど経過してる。はぁ〜」

おまけに外は暗い。夜だ。

 

「結局、どうなったんだ?」

思い出してみよう。

アルバートが変になる。マカロンとハヤト先生が加勢。そして………?

 

 

「……わからん」

覚えてない。何が起こったかわからないから不安が立ち込めてくる。

 

「……まぁ、寝るか」

この不安は明日になったら解決するだろう。

 

そう思い、俺は再び床に就く。

 

(起きたか)

 

「へ?」

 

(起きたかと聞いているんだ)

 

「うおぉぉ!何?誰だよ!」

 

(もう忘れたのか?思い出してみろ)

 

その言葉につられて少しでも思い出す努力をする。

 

 

「あっ、思い出した。窒息しかけた時に呼んだやつだよな?」

 

(……そうだ。それで体に異常はあるか?)

試しに腕など軽く回してみる。寝たっきりだったのか。身体はおもりが乗せられているみたいに重かった。

 

「体が重い」

 

(そうか。きっとそれは力の使いすぎだ)

 

「はぁ?」

そこまで使いすぎた記憶はないんだけど。

 

 

(願いの力は元々そこまで強大なものではない。すぐ願ってすぐ叶うってわけにはいかない)

 

「……じゃあ、なんであの時は……」

 

(あれだ、初回サービスと考えればいい)

初回サービスとかいいつつ、力も制御できないのに大きな力を使う。迷惑な話だ。

 

(でも、そのおかげで勝てただろ?)

 

「勝ったのか?」

 

(覚えてないのか?)

 

「全く覚えてない」

 

(そうか……)

 

「なぁ」

 

(なんだ?)

 

「お前は何者なんだ?」

 

(さぁな)

さぁってなんだよ。さぁって。

 

(実のところ記憶があまりない。わかっているのは力の使い方ぐらいだ)

 

「つまり、なんでこうやって話ができてるのさえわからないってことか?」

 

(そういうことだな)

変なやつ。

 

「まぁ、話はまた今度な。寝たい」

 

(ああ)

そして朝を待つべく俺は再び眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ。ささ、入って入って」

 

翌日の放課後になり、俺は職員室の奥の部屋に来た。入ってすぐに椅子に座った。

 

 

「いや〜すごかったですね。ガイ君」

なにがすごいかと言われたら、朝、大勢の生徒に詰め寄られた。

 

下の組の生徒が決勝戦まで残ったことに皆、驚いていたらしい。

 

 

その後、表彰式があり、初めて勝敗がわかった。

 

 

 

 

準優勝だった。

 

 

 

 

「なんで負けたんですかね?」

 

「実際、ガイ君は勝負においては負けてないのですよ。ルール的に負けただけなんですよ」

 

「どういうことですか?」

 

「客観的に見ると勝敗が決まってないので、途中で私たちが乱入したように見えるわけですよ」

元々、3vs3で戦う形式だ。しかしあの時は2vs5。

だから明らかにルール違反というわけか。

 

「でも、仕方ないですよね?アルバートが途中でおかしくなったんですから」

 

「はい。ですが、それはあの場にいた私たちしか知りません。観客たちはまずわからないはずです」

 

「でも、審判が吹き飛ばされてましたよ?」

 

「審判が宣告しないと勝負が決まらないので、無効になったりはしませんよ。それにアルバート君の事を公開すると色々と面倒なことになるので、すいません」

そうだ。アルバートのことだ。

 

「アルバートはどうなったんです?」

 

「「こんにちは〜」」

ちょうどセーナ、レゾンが入ってきた。

 

「良いタイミングですね。では、じっくり話しましょうか」

レゾン達に先ほどの話をしてアルバートの件に移った。

アルバートはあの後、病院に搬送されたようだ。どうやら体の中が色々ズタボロにされてるとかなんとか。体が負ったダメージと膨大な魔力の循環によって体が耐えきれなくなっていたらしい。

 

 

「それで、まだ話があるんですよ」

ハヤト先生が再び話を切り替える。

 

「ガイ君の体についてです」

 

「僕も気になってたんだよね〜」

 

「あたしも。あんたどうしちゃったのよ?」

答えてもいいものだろうか?

 

(隠す必要はないと思うぞ。なんせお互いわかってないのだからな)

 

「体って言ってもやはり……ツノですか?」

後頭部にある白いものに手を当てる。今はそんなに露出してないように感じる。

 

「あの時だけ異様に伸びてたんだよね〜」

 

「しかも片目だけ赤色だったし」

 

「眼が赤い……ガイ君は魔族なんですか?」

 

「いえ、両親共々地界人です」

 

「ならなぜ……」

 

「可能性としてはやはりこのツノ、ですかね」

俺は再び手を当てる。

 

「それは?」

 

「物心ついた時からすでにあったんです。でも、特に害はなかったので放置してました」

そして最近起きた頭痛や脳に直接くる声などあらゆることを話した。

 

 

 

「その声は今も聞こえますか?」

 

「はい。それはもう話せるぐらいに」

 

「いつからですか?」

 

「確か……アルバートに首を締め付けられた後ですかね。その時、契約を結びました」

 

「契約〜?」

 

「ああ、力が欲しいって言ったらくれた」

 

「それが、あんな馬鹿力?」

 

「言うなら底力といってくれ」

 

「変わらないわよ。あんたは馬鹿がお似合いよ」

 

「なんだと」

 

「なるほどだから、あんなに爆発的に魔力が上がったんですか」

 

「わかってたんですか?」

 

「ええ、でも普通ならありえませんよ。戦闘も力でねじ伏せる……まさに鬼のように感じました」

 

「……鬼?」

 

「昔話とかで出てくるキャラクターですよね〜。ものすごい腕っ節があるとか〜」

 

「そんなに強いのか?」

 

「おそらくね〜」

おそらくか。

 

「話が戻りますが力は何だったんですか?」

 

「えっと、願いの力…です」

 

「願い?」

 

「「くっ、ふふ。あははははっ!!!!」」

突然、レゾンとセールが笑い出した。

 

「なんだよ!」

恥ずかしくなってくるだろ。

 

「ご、ゴメン。ふふっ、あまりにも可愛らしくってつい」

 

「あははは〜〜」

 

「こら、キレるぞ!!」

 

「まぁまぁ、それで何を願ったんですか?」

 

「強い攻撃をするとかそんな感じだったと思います」

 

「そうですか。その力を今後も使い続けるんですか?」

 

 

「せっかく、もらった力なんですから使いこなせるようにはしたいですね。だから…」

 

「だから?」

 

「もっとこの力を知りたいんですよ。でも、中にいるこいつは何も覚えてないっていって手がかりがないんですよ」

 

「僕たちもよくわからないしね〜」

 

「そうよね。ハヤト先生。何かないんですか?」

 

「いきなり言われても私もそこまで万能ではありませんからね」

まぁ、いきなりだしな。

 

 

 

 

 

 

 

「最後に、準優勝景品なんですが」

 

「そんなのありましたっけ〜?」

 

「いえ、昨日、校長と話し合って決めました」

 

 

続けてハヤト先生はこう言ったのだ。

 

 

 

 

「留学に興味はありませんか?」

 

 

 

 

「「「はい???」」」

意味ががわからなかった。

 

「だから留学ですよ」

 

「はぁ……」

 

「どこにですか?」

セーナが質問する。

 

「以前は魔界だったんですど、今年は人間界に行こうかなと思います」

 

「え?ウソ…マジですか!!」

その言葉を聞いて興奮してきた。鼻血出そう……

 

「はい」

 

「人界なんて言ったことないから行ってみたいわ」

 

「うん。行きたい行きたい〜」

 

「なら、決まりですね」

 

「あれ?ならアルバート達は?」

優勝のあいつらはどうなるんだろう?

 

「ああ、彼らなら辞退しましたよ。アルバート君は治療のため、ルージュさんはその付き添い。もう一人はそんな資格はないと言ってました」

そうか…なんか残念だな。

 

「思ったんだか、誰がそこまでアルバートを痛めつけたんだ?」

その言葉に3人とも瞬時に反応してビックリした顔になっていた。

 

「あんた…それ本気で言ってるの?」

 

「え?あぁ、もちろん」

 

「ウソ…だよねぇ〜 ?」

 

「いや、マジだ」

 

「おそらくですが、6割程度貴方の原因ですよ?」

 

「ええ!!」

 

「覚えてないんですか?」

 

「記憶にないんですよ」

 

「なるほど、だから眼が死んでたんですか。つくづく驚異的な力ですね」

 

「いや〜褒めてもなにも出てきませんよ」

 

「いや、そこまで褒めてないとおもうよ〜」

 

「そうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろ下校じかんじゃない?」

 

「そう…ですね。あっ!別件がありました」

 

「またですか〜」

 

「これが最後ですから」

 

「なんですか?」

 

「これは頼みごとと言うか…任務ですかね?」

 

「任務?」

 

「ええ」

次に言った言葉を俺たちは予測も出なかった。

 

 

 

 

 

「リ・クリエについてです」

 

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