ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
いよいよ明日は人間界に出発だ。
まだ行っていなかったので今日はアルバートのお見舞いに行こう。そう思い、俺はアルバートの病室の前に立っていた。
ノックをする。
「……どうぞ」
俺は扉を開け。部屋に入る。
「よう、アルバート」
「おぉ!ガイ。よく来たな」
彼の隣には同じチームのルージュがいた。
「……何しにきたの」
目つきが怖い…
「お見舞いだよ。ダメか?」
「それなら私1人で十分。帰って」
そんなこと言われてもな……
「こら、そんな事を言ってはいけないだろ?ガイは私の事を思って来てくれたんだ。追い出すことはないだろ」
「でも…この人。アルを……こんなことに」
どうやら俺がだいたいの要因だと言うことを知っているらしいな。
「悪い。俺も正常な意識は保ててなかった」
「そうか。実は私もなんだ」
「俺たちもそれはわかってる。それでどうなんだ?調子は?」
「あぁ、体の調子はよくない。加えて魔力があまり安定しない。行使すると身体に影響が出る。こんなことは初めてだよ」
その言葉に続くようにルージュは俺をにらみつける。
「やっぱり俺が悪いのか?」
「確かにお前達との戦闘で負傷した部位がほとんどだ。だが、それはお互い持てる限りの力を使った結果だ。仕方のないことだ」
「まぁ、俺は命を取られそうになったもんな」
あのまま負けてたら命を取られてたかもしれない。そう思うと鳥肌が立ってくる。
「まさに命をかけた戦い。ちょっと大袈裟か?」
「あれはその通りだと俺は思うぜ。あっ、所で聞きたい事があったんだ」
「何だ?」
「お前は魔族の血を引き継いでいたのか?」
「その事か。それは以前にクジョウ先生にも聞かれたよ。答えはNOだ。私は地界の人間だ」
「なら何であの時、目が赤かったんだよ」
「それは貴方にも言えることじゃないの?」
ルージュが話に割り込んできた。
「私の見間違えじゃなければ、貴方も片目だけ私と同じく赤かった。どうして目が赤いの?」
「本当なのか?」
そのことは初耳らしくアルバートは聞いてきた。
「そうらしいな。実は言われるまで自覚がなかったんだ。でも、原因ははっきりしている」
「その原因は?」
「それはお前達と戦っている時に手に入れた力のせいなんだ。こう…頭の中に声が聞こえてきたんだよ」
「私も実はそうなんだ」
「え?」
「以前から頭の中から声が聞こえるんだ。それで、何かの拍子に私の身体が奪われた」
(……そうか)
そんなのアリなのか?
(まぁ、無いとこは無いとおもうがな。要は力に溺れただけかもしれない)
溺れる?
(俺の推測なのだが、奴の中の力は俺の力と同様、はっきり言って強大すぎる。仮にその力をすべて今のお前に譲渡する。するとどうなると思う?)
どうなるんだ?
(主導権が入れ替わる。と言うより、力を扱える人格に切り替わるといった感じだ)
二つの人格があって力のある方が身体を動かせる。と言った感じか。
「ガイ、その声は今、聞こえるのか?」
「あぁ、今は共存している」
「私はもうあの声は聞こえない。おそらく消滅したんだろう。ありがとう」
アルバートは俺に頭を下げた。
「おいおい、いきなりなんだよ」
「正直、不安だった。今まで乗っ取られまいと必死に耐えてきた。ルージュにも素直に話したときは怒られたよ」
と言うとルージュはうつむいた。
「だから、あの出来事はお前に感謝しかしていない。だから、俺のことは何ともないと思っといてくれ」
「……そっか。わかった」
「それと、お前。人間界に行くんだってな。リ・クリエを止めるために」
ハヤト先生。そこまで話していたのか。
「本来ならその役目は私たちなんだが、この様ゆえに拒否したよ」
「そうか…なんか悪い」
「謝るな。逆にこっちが惨めになるじゃないか。まぁ、怪我が完治したら私もそちらへ遊びに行くよ」
「戦ってくれないのか?」
「それはお前達の役目。私は観光だ」
「意地悪だな」
「そう言うな」
「そっか。なら頑張らないといけないな」
「目的は留学だ。そっちの方もしっかりな」
「あぁ!任せておけ!」
「その勢いだ」
「んじゃ、そろそろ行くわ」
「あぁ、またな」
そうして俺は病室を出た。
なぁ。
(なんだ?)
力って恐ろしい気がする。
(まぁ、自分に相当しない力は確かに邪魔だ。災いを呼ぶだけに過ぎない。だが、その力を使いこなせれば良い事にも力を使う事ができる)
…その力が俺にはあるんだよな?
(そうだ。微々たるものだが、お前も強くなっている)
だから少しずつ……か?
(そう、少しずつだ。焦りは禁物だぞ)
わかった。
(そして、早く記憶を元に戻してくれ)
わかった。頑張ろうな!