ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
今日は出発の日。
時刻は午後5時。
出発は午後5時30分だ。
「荷物も準備できたし、そろそろ行くか」
俺は挨拶をするために下に降りた。
「母さん、じゃあ、行ってくるよ」
「あら?もうそんな時間。くれぐれも怪我はしないように前みたいなことになったら父さんも心配するからね」
ちなみに大会が終わって数日間つきっきりで俺の看病をしてくれた。以前も倒れたがもう心配させたくない。
人間界で鬼の秘密を少しでも解き明かしたい。そしてリ・クリエも止めるために頑張ろう!
「大丈夫、無理はしないよ」
「そう?あっ、これ向こうの人に渡してね」
と渡されたのは4個の……餅だった。
「これは?」
「地界に売ってる“ドキ☆ドキ4色餅!”。中身はウスターソース・唐辛子・ラー油・オリーブオイルよ」
「……ちょっと待って。なにそのチョイス。外れしかないじゃん」
「何言ってるのよ。唐辛子は当たりよ。お決まりのパターンじゃない」
ちょっとニュアンスが違うような………
「それで、早々向こうの人と仲良くなりなさい」
「わ、わかった」
4色餅を鞄にしまう。
「それで、向こうの人の名前はなんて言うの?」
「確か……咲良さん」
「なんだか可愛らしい苗字ね。くれぐれも失礼のないようにしなさいよ」
「ああ、わかってる。じゃあ、そろそろ行くよ。父さんによろしく」
「はいはい〜。行ってらっしゃい」
そうして俺は家を出た。
「「ガイ!!」」
家の前ですでにレゾンとセーナが準備していた。
「待ってくれてたのか?」
「まぁ〜ね〜」
「行きましょ」
とりあえず、三人で学校に向かう。
「ガイ〜体に変化とかあった〜?」
「いや、全然。あっそうだ」
俺はレゾンに力のことをわかりやすくしてもらうために鬼に言われたことを言った。
「ふむふむ…えっと…まずパワーを上げるためにはガイが強く意識しないといけないんだよ〜。でも、すぐには力が出ないから常に意識し続けてなくちゃいけないってことかな〜」
「いつも!?」
「おそらくね〜」
また、おそらくかい。
(そんな感じだ。小僧)
「そんな感じだって言ってるぞ」
「それはよかったよ〜」
「変わったって言うと流星が…」
セーナが上を見上げる。空には僅かに流れ星が見える。
アルバートの時はハッキリと見えたが今はそうでもない。でも、地界には流れ星がないのでこの話題はニュースなどで持ちきりだ。
となるとリ・クリエは刻々と近づいてるのか。
「頑張って止めなきゃね」
「そうだね〜」
と言っているうちに学校についた。
「皆さん、こんばんわ。早速ですが、向かいましょうか」
ハヤト先生について行き、たどり着いたところは…
校長室だった。
「あの…ここ。校長室ですよね?」
「出発の挨拶です。さぁ、行きましょう」
ハヤト先生がノックし、部屋にはいる。俺たちもそれに連れてはいる。
「おや、ハヤト先生。もうそんな時間だったかのぉ?」
「はい。この時間に来ると昨日も言いましたよ」
「そうかそうか。それで行くんじゃな?」
「はい」
「まぁ、事故をしないように気をつけるんじゃぞ。以上」
「それでは、行きましょうか」
意外にあっさり終わった。
「「「……はい」」」
俺たちは呆気に取られてた。
「あぁ!そうじゃそうじゃ。ガイ・グレイブ。ここへ」
何かを思い出したように俺を呼んだ。
「はい。なんでしょうか?」
「これ、お主の新しい名じゃ」
1枚の紙が手渡された。そこには…
“後藤”と書かれていた。
「……あの…これは?」
「あっちではこういうのが普通なんじゃ。それで心機一転がんばるんじゃぞ」
一転する気はないんだけどな。ていうか、何を一転するんだ?
「あの〜。僕たちにはなぜないんでしょうか〜?」
「お主らは留学生じゃろ?3人とも同じ感じは少しおかしい。まぁ、気にはしないでおくれ」
「「は、はぁ…」」
「後藤…」
「気にいってくれたかの?」
「しっくりきません」
「まぁ、数日経てばなれるじゃろう。では、解散」
「後藤…後藤…後藤……」
「ガイ、まだ言ってるの?」
「なぁ、セーナ。後藤はどこにつけるべきなんだ?」
「後藤はあちらではファミリーネームなので“後藤ガイ”となります」
後藤ガイ…しっくりこない。
「なぜこんなことするんでしょうか?」
「わかりません。気まぐれでしょう」
「気まぐれで名前の変更……無茶苦茶な人だね〜」
「それでは、気を取り直して行きましょうか」
「これは……石?」
目の前に大きな石が3つある場所に来た。
「これが各世界につながる扉です」
「この石が、ですか?」
「そうです。…そろそろなんですけどね」
と言った瞬間、真ん中の石が光り出した。
「うわ〜眩しいよ〜」
「きゃ!何よ!」
俺も目をつむる。
「はい。開けていいですよ」
目を開けると真ん中の石だけ穴が空いていた。
「これが…扉ですか?」
「はい。人間界、“流星町”に繋がってます」
いよいよ、人間界か。
「私は用があるので後で会いましょう。現地には案内人がいるはずなので。では一人ずつ入ってください」
まず、セーナが入り、次にレゾンが入る。
「さ、ガイ君もどうぞ」
ハヤト先生の眼鏡のレンズがキラリと光っている。
「あの…悪いことはおきませんよね?」
「大丈夫です!任せてください」
そっか。なら、
「いってきます!」
「はい」
俺は扉をくぐった。
ーーーーーーーーーー
ハヤトside
私は自室に戻り急いで支度をする。
「っと、その前に」
ある人に電話をかける。
「………もしもし。私です。先ほどそちらに行きましたよ。
私は遅れて行きますので後は頼みまし…………えっ?今そっちにいない?なぜですか?……日付が言ってた日より早い!?
じゃあ、誰もいないじゃないですか!!
しまった…申し訳ありません。はい。……はい。よろしくお願いします。はい……失礼します」
受話器を元に戻す。
「私としたことが、日にちを2日も間違えるなんて…まぁ、学園の中ですし事故にあったりはしないでしょう」
もうあちらに行ってしまったので現地のひとに任せましょう。
「さて、私はこれらの仕上げに入りましょうかね」
この進化したロザリオのね。
ーーーーーーーーーー
ガイside
「よっと」
やっと扉から出れた。
既にレゾン達はついていた。
「ここが人間界。流星町……」
出たのは森の中だった。
季節は夏。木々が風になびいて、葉同士ががさがさと音をたてて、ぬるい感じの風が俺たちに吹いている。
「見てみて!あれあれ〜すごく大きいよ〜」
レゾンが指をさした方向を見ると大きな建物がそびえ立っていた。
「うわ!でけぇ!」
「ガイ!星、星だよ!キレ
イ!!」
今度は空を見る。空は宝石の様にひとつひとつ輝きを放っていた。
「うわ!本当だ。こんなにたくさんある!もうこれだけでもすごいな」
「もう僕お腹いっぱいだよ〜」
「こらこら、まだ来たばっかりでしょう?」
「そうだったね〜」
「とりあえず、あのデカイ建物目指して森から出ようぜ」
『お待ちください』
「「「え?」」」
夜なので誰もいないと決めつけていた。だから人がいるなんて思いもしなかった。初めて現地の人と会う。
『ここは関係者以外立ち入り禁止です。……あなた達は何者ですか?』
「えっと〜留学生です〜」
『今日、そのような予定は聞いていません。もう一度聞きます。何者ですか?』
姿は見えないが、声は女の人だと思う。
でも、こちらは留学できている。それは間違いない。
「だから、留学で来たんだ」
(おい、あいつ…危険だ!危険な気配がプンプンしてるぞ)
「えっ?そんなことはなくないか」
(まともに交戦しない方がいい。今のお前のポテンシャルじゃあ、歯が立たない)
ここは人間界だ。好戦的な人間はいないと習ったけど。
『正直に言いませんか……わかりました。これでは不審者と判断せざるおえませんね』
「ちょっと、待ってください。私たちは不信者なんかじゃあ……」
『では、なぜ貴方は私を威嚇しているのですか?』
「え?誰もそんな…」
レゾンもセーナも戦闘態勢に入ってないのに…なぜだ?
(あっ、悪い。俺だ、俺)
「えっ?」
(なんか触発されて…な。ついつい……)
おい、ふざけるなよ!!
「まずい…」
「どうしたのよ?」
「鬼が……あいつに威嚇してるらしい」
「え〜。止めてよ〜」
「ばか、力の扱いがわからないからこうなってるんだよ。できてたら抑えている」
『どうしました?』
くそ、このままじゃあ……
「レゾン、セーナ!武器を取れ。このままじゃあ、やられるぞ!」
「うん〜」
「わかったわ」
2人とも慌てて武器を取り出す。俺も手甲をつける。
「さぁ、かかって…」
『どこを向いているのですか?』
後ろから声がした。肩を触られている。
「えっ?」
俺は後ろを向くが誰もいない。
『自分の力量がわからないほど愚かなことはありませんよ』
再度後ろを向く。その人は先ほどいた場所にいた。さっきの言葉。耳元から聞こえてきたんだけど…
「相手の姿が全く見えなかったわ。どうする、ガイ?」
「どうするったって、姿も見えないし、そもそも地の利もない」
「ど、ど、どうしよ〜〜」
「レゾン!落ち着け」
『ボルトスティンガー』
突如、何かが飛んで来た。
「ぐあぁぁぁぁ!!」
弾速が速い!攻撃をくらってしまった。
「「ガイ!」」
全く反応できなかった。
けど、ダメージは軽い。まだいける!
『……意外と体は頑丈なんですね』
「生まれ持った体質でね」
『そうですか。ではこれはどうですか?』
ん?空が明るいな。
「ガイ!上から」
上をみると先ほどの球体が無数にある。
「こ、これじゃあ……」
『ブーストフレンジ‼』
「がああぁぁぁっっ!!」
上に注目していたため正面を疎かにしていた。
まともに攻撃をくらい、俺は膝をつき倒れる。そして皆、無数の球体に打たれ続けた。
(おい、小僧!俺を出さずに倒れるな!)
そんなこといったって。どうすれば…
(とにかく、あの時だ。履物を履いた時の感覚を意識しろ)
えっと…履く履く……こんな感じかな?
意識すると少しだけ身体が楽になった。
(よし。それならもう少しだけ戦える。起きろ)
ああ!
「よし!!」
意識が回復し俺は立ち上がる。
『しぶといですね』
レゾン達を見る。2人ともスタン状態にされ、痙攣している。これではしばらくは動けない。
「かかって来い!」
俺はファイティングポーズをとる。
『それでは、遠慮なく』
正面から黒い姿が向かってくるのがわかった。
「全開パワーで殴る!」
殴るが空振りでおわった。
『シャドー……リアクター』
耳元でそんな言葉が聞き取れた。
相手を探そうと後ろを振り返ったとき…相手の手がすでに目の前にあった。この距離でも相手の顔が見えない。
『ソウルブレイカー!!』
吹き飛ばされ、後頭部に衝撃と激痛が走り、俺は早々意識を失った。
やっと原作の世界に入りました。
メッセージ等お待ちしております。