ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
『〜〜〜 』
「…………ん」
……部屋?
「…ここは?」
……広い部屋だ。ソファに俺とレゾン。テーブルを挟んで向こう側にセーナが寝ている。
後ろを向くとデスクが一つある。本とか色々置いている。デスクの後ろに大きな窓がある。明るい……どうやら朝らしい。壁に沿って本棚があり本がぎっしりと詰まっている。
俺、確か…誰かにやられたはずじゃあ……
『あら?起きたの?』
「……へ?」
見上げると青い髪の女の人が俺の隣に立っていた。
「う、うわあぁぁあ!」
『ちょっと、ちょっと。なによ、幽霊がでたわけじゃないのに。そんな声だしてると2人が起きちゃうわよ?』
「す、すいません」
『貴方達がハヤトの生徒ね。話は聞いているわ』
「あの…」
『どしたの?』
「……胸、大きいですね」
なんとなく口に出てしまった。
『…………………』
「…………っは!」
やばい!失言だった。なんてこと口走っていたんだ。それほど胸が大きいのだ。許してくれ。
『貴方…もしかして』
「すいません。すいません。ちょっと寝ぼけてただけなんです。率直な感想を言っただけなんです」
『揉んでみたいとか?』
「ひゃっ!」
揉ませてくれるのか?なんだか胸がドキドキしてきた……
『でも、残念。私はどちらかと言うと揉みたい派だから。ごめんね』
なんかガックリ。
「あの、それで…ここは?」
『私の砦、理事長室よ』
理事長室か。
「ということは……貴方が?」
『そう。理事長の九浄ヘレナよ。よろしく!』
九浄理事長か。
「ん?九浄?もしかしてハヤト先生と関係とかあるんですか?」
『大アリよ!なんせハヤトは私の弟だもん』
あ、なるほど。髪とか似てるし、理解理解。
「それで九浄理事長」
『ストップ。その呼び方は堅い堅い。もうちょっとフランクにしてもらえないかしら?例えばボスとか司令官とか…』
それも堅くないか?
「じゃあ、ヘレナさんで」
『それでいいわ。それで、貴方。面白い力を持ってるらしいじゃない』
鬼の力の事だろうか?
「面白いというか、単に力が強いだけですよ?」
『でも、普通の人より力があるってことよね?』
「おそらく」
『リ・クリエについてはどうおもってる?』
「自分の世界でも降ることがない流星が流れていたぐらい今回のはやばいと思ってて、それで何か力になれたらいいなと思ってます」
『そう、それなら貸してもらおうかしら貴方の力を、いや、貴方達の力をね』
「はい、こちらこそお願いします」
『ふふ、期待させてもらうわ。それでもう一つの要件があって…』
「要件?」
『貴方の身体についてね、ハヤトから言われてたのよ。協力してくれないかって』
「そうなんですか」
こっちに着いて色々あってそんなこと頭になかったな。
『急には無理だけど私の方でも色々探してみるわ』
「はい、ありがどうございます」
「失礼します」
いつの間にかハヤト先生が部屋にいた。
『あら、ハヤトー。隠密行動、少しはうまくなったわね』
「貴方に比べればまだまだですよ。それで起きたのはガイ君だけですか」
レゾン、セーナはまだ熟睡中。
「そりゃそうよね。今、午前5時だもん。誰だって寝てるわよ」
「そうですね。それで今日でしたよね。彼と会う日は」
「彼って?」
『貴方のホストファミリーのことよ』
「え?今日ですか?」
「はい、いきなりですが。よろしくお願いします」
「…わかりました。あの…シャワーとかないんですか?」
『ハヤト。準備はできてるんでしょ?』
「抜かりはありません。昨日中に仮設シャワーを作っておきました」
作るって…万能すぎる。
「ヘレナさん。ハヤト先生はなんでこんなに万能なんですか?」
『それは私がそうなるように躾けたからに決まってるじゃない』
「あの頃のヘレナは色々すごかったです。ですが、あの経験がなければ今の自分はいませんでした」
一体、何があったんだろうか?
「早速、シャワーを浴びていただきたいのですが、その前にガイ君。ヘレナに貴方の力を見せていただけませんか?」
『いきなり〜?朝から重労働を強いるわね』
「まぁ、そう言わずにほんの5分程度でいいですから」
『わかったわ。じゃあ、グラウンドでやりましょう。ハヤト、私が勝ったら後でお酒ちょうだい』
勝つ気でいるのか?人間ってそんなに強いのか?
「……わかりました。ガイ君、本気で戦ってくださいね」
「でも、相手は人間ですよ?能力差がありすぎますよ」
人間は本来、そんなに強くはないと聞いている。
「ガイ君。ヘレナは人間であって人間じゃないんですよ」
『ハヤト〜後で私の部屋に来なさい』
「お断りします。先ほどの言葉はヘレナは強いということを遠回しに言っただけです!」
『来なさい〜』
「……かしこまりました」
『それじゃあ、後藤ガイちゃん。後に着いて来て』
「……はい」
やっぱり、“後藤”はまだ慣れそうにないな。
勝負の結果…
………………負けた。
人間に…ってそもそもあれは人間なのか?人間はあそこまで速く動けるものなのか?俺より速いなんて…。
あと1秒遅ければ俺の首が飛んでたかもしれない。それくらいまで追い詰められていた。
『まぁ、こんな感じかしら』
そう言ってヘレナさんは俺から離れる。
「さすがです、ヘレナ」
「ゴトーちゃんは本気になると片方の目の色が変わるみたいね」
目の色変わってたのか。
「そうですね。それでは、お風呂に行きましょうか」
ハヤト先生はヘレナさんと何処かに行ってしまった。
人間にも強い人がいるんだな。
(あの女にはどうやら身体能力で負けていたみたいだな)
えっ、嘘だろ?
(お前は現時点の俺の能力をよく使っていた。だが、それでも相手の方が優っていた)
そうか……もっと強くならなきゃな。
(そうだ。だが、焦るな。じっくりやればやるほど俺の能力は発揮される)
わかった。さてと、シャワー浴びてくるか。
そうして俺はシャワー室に向かっていった。
ーーーーーーーー
ハヤトside
『はぁ〜〜〜〜〜。重労働の後のお風呂は最高だわ〜』
ヘレナは浴槽で身体を伸ばしている。ちなみに私は外にいます。一緒に入ってなどいませんよ。
「たったの5分ですが?」
『私には5分でも身体にきたわ。だって、開始直後の攻撃でハヤトの刀にヒビがはいったのよ』
「私の……あぁ、あれですか。貴方が『またつまらぬものを切って〜〜』をしたいがために私に作らせた日本刀ですか」
あれは中々傷つかないはずなんですけどね。
『そう。貴方の刀に傷がいったのよ。正直、負けるかと思ったわ』
「けど、勝ちましたね」
『そりゃあ、あの子。途中から力をセーブしてたから。だからちょっと痛い目に合わせようと思ったら、ギリギリで終わったちゃったのよ』
なるほど、気遣いですか。また課題が増えましたね…
「まぁ、攻撃が通っても刀が折れてたでしょうね」
『かもね。一発目で流石の私も驚いたわ。さすが、貴方の選んだ生徒ね』
「ありがとうございます」
『でも、今はクルセイダースに勝てても彼らが成長したらわからないわよ?』
「大丈夫です。クルセイダースもガイ君達も強くなります!」
『あら、やけに自信があるわね』
「証拠はありませんが、面白くなると思いませんか?今年の生徒会の皆さんと彼らの化学反応が」
『シンちゃん、聖沙ちゃん、ナナカちゃんにロロットちゃんか…』
「ええ、なんだか面白くなりそうなんですよ!」
『まぁ、私は生徒会だけでも十分面白いと思うわよ?あっ、ハヤト、お酒〜。ウォッカ、ウォッカ』
「はいはい。既にありますから、仕事が終わったら用意します」
「はいは〜い〜」
私はバスルームから出てお酒の用意をする。
「ふふ、皆さん。これからが楽しみですよ」
どうぞ進化していく彼らとその日々をご覧ください。
地界編・完
と言うことで地界編終了しました。次回から原作編・流星町へと移行して行きます。あやふやなところはご指摘をいただけるとありがたいです。
その他、要望等ありましたらメッセージの方、よろしくお願いします。
それでは失礼します。