ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人!   作:Ma-sA

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第45話 夕霧庵

 

 

 

シンと一緒に夕霧庵に行こうとしたとき、目の前に強敵が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「コケーーー!!」

 

 

「なるほど、ただじゃあ通さないってことか」

玄関を出た所に1羽の鶏がいた。

 

「コケーーー!!」

 

「ぎゃあぁぁぁあぁあ!?」

ピンポイントにガツガツとクチバシをぶつけているので普通に痛い。

 

「ガイ!どうしたの!」

 

俺の声を聞いたのかシンが飛びだしてきた。

 

「なんだ、ササミか。おはよう」

 

「コ、コケーーーー!」

シンの方に行き先ほどの同じようにゴツゴツとクチバシをシンにぶつけている。

 

「今日もげんきだなぁ、ササミは」

 

「シン、そいつは?」

 

「うちで飼ってる鶏のササミ」

 

「コケーー!!」

 

「そうか…。……よろしくな、ササミ」

 

「コーケコッコー!」

 

「じゃあ、行こうか」

 

「おう、頼む」

 

 

 

 

 

『あっ、シン。いらっしゃい!』

扉を開けると女の子が1人いた。

 

「おはようナナカ」

 

『それで、今日はどしたの?』

 

「昨日言ってたアルバイトについてね」

 

『あぁ、あれね。そんで隣にいる人が例の留学生?』

 

「後藤ガイだ。よろしく。えっと……」

 

「あたしの名前は夕霧ナナカ。ねぇ、シン。この人、本当に留学生?」

 

「そうだよ」

 

「にしてはやけに話すのうまいような…」

 

「大丈夫。本当に留学してきたから」

 

『そう。まぁ、いいか。それで、バイト代は……』

 

「それなんだが、俺たちに蕎麦を打つって事でどうだ?」

こちらにきたからにはまず食事はなんとかしないとな。シンから聞いた話では毎朝、シンのために蕎麦を打ちに来ているらしいからな。

 

『それはそれでいいけど……シンはそれでいいの?』

 

「いいんじゃないかな。それなら食費と給料が釣り合いそうだしちょうどいいよ」

 

『うん、わかった。早速、親父に話してくる』

そう言って夕霧さんは奥に入って、親父さん?にその事を話していた。

 

 

ふと、親父さんと目があった。

{君がナナカの言ってた留学生さんだね}

 

「え?」

 

「ガイ、どうしたの?」

 

「今、何か聞こえなかったか?」

 

「ガイ、もしかして親父さんの声聞こえるの?」

 

「これが親父さんの?これ、返せるのか?」

 

「心の中で念じれば通じるかも」

こ、こうか?

 

{はい、そうです。ここで働かせて欲しいんですけどいいですか?}

親父さんと目を合わせるが親父さんから言葉が返ってこない。

 

 

 

「…………通じてないのか?」

 

「そうみたいだね。親父さんもそう言ってる」

 

「シンは話せるのか?」

 

「うん。バッチリ聞こえるし、話せるよ」

 

{慣れれば話せるようになるよ。君にはシン君と同じく才能があるのかもしれないね}

才能か。才能があるとか言われた事がないから正直嬉しい!

 

「ありがとうございます!頑張ります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、みんな。これ食べようぜ」

俺はカバンからあるものを取り出す。

 

 

 

「こ、これは……お餅!」

いち早くシンが反応した。

 

「……ガイ。これ、あれだよね〜」

 

「私も知ってるわ……。これ当たりがないっていうので、ある意味人気だわ」

そう。これは母さんがシンと仲良くなるために持たせてくれた

“ドキ☆ドキ4色餅!”だ。

 

「ちなみにこれは何が入ってるの?」

 

「これはあれだ…食ってみればわかる。当たりは唐辛子な」

 

「そっか。なんかドキドキしてきた!!」

 

「じゃあ、自由にとって」

袋を開けると中には茶・緑・赤・ピンクの餅が入っていた。

 

「うわ〜。これ色がもう物語ってるね〜」

 

「もうこれ。好きな死に方を選べとほぼ同じじゃない?」

 

「じゃあ、この緑、もらうよ」

あれこれ言っている内にシンが緑を選択。

 

「俺は…これだ」

俺はピンク。

 

「僕は〜これ」

レゾンは赤。

 

「私は残りの茶ね」

残りの茶色はセーナとなった。

 

「じゃあ…」

 

「「「「いただきます!」」」」

全員一口で食べる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ……き、きゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!が、がっ、ゴホッ!…………ぐ、がぁ、がらいっ!!」

セーナが当たりを引いたようだ。

 

「ヴェっっ!ソース!ウスターだ!!濃ゆ!!」

 

「うん〜なんか…油っぽい感じがする。それに密かにピリピリする〜」

レゾンはラー油。

 

「うん。『うまい!』」

 

「「え?」」

 

「え?どうしたの?」

 

「お、お前のオリーブオイルだぜ?」

 

「それくらい知ってるよ。ラジオでしてるでしょ、Mokoキッチン!あれで、少しはなんなのかわかってるつもりだよ?」

 

「いやいや、オリーブオイルの存在のことじゃないって」

 

「そうだよ〜まずくなかったの?」

 

「いや、普通に美味しかったけど?お餅って普通は甘い食べ物だけど、これもなかなかいけるよ」

……母さん。世の中にはすごい人がいたよ。

 

こいつは今までどんな食べ物で生き抜いてきたんだ?!

 

 

 

 

 

「あ…あんはぁはぁち。なぁんとかぁ…し、しなさいよ…」

セーナは当たりを引いて、あまりにもの辛さにダウンしてしまった。体が熱くなっており、頬も赤い。舌をだして、ヒーヒーしている。

 

「これは流石になぁ。シン。水を頼む」

 

「わかった」

 

「セーナ〜。大丈夫〜?死んじゃあだめだよ〜」

 

「……しなないわよ」

 

「お待たせ」

 

シンが水を持ってきてひとまず、この件は一件落着した。

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