ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
「さぁ、着きました。ここです!」
着いたのは港だった。
「ここは港だよな?」
「そうなのです。ここの風はとっても気持ちがいいんですよ」
「そうなのか?」
と言った時、風がなびいてきた。確かに涼しいまではいかないが、なかなか気持ちの良い風だ。
「確かに気持ちがいいな」
「はい!先週、ここを見つけたんですよ」
「そっか。俺は初めてきたよ。シンはここには連れて行ってくれなかったな」
「会長さんを知っているんですか?」
「ああ、ホームステイさせてもらってるぜ」
「おお!留学生さんですかぁ!」
『あら、ロロットさん』
声の先には金髪ツインテールの少女が立っていた。
「こんにちは、副会長さん」
「誰だ?」
「副会長さんは副会長さんなのです」
あれかな?シンの……
「生徒会の一人?」
「はい!」
『ロロットさん、そちらの方は?見たことない人だけど…』
最近来たばっかりだからわからないのは当然だよな。
「俺、留学生なんだよ」
『あら、そういうことね』
「実は転入先はこいつと同じ流星学園だよ。副会長ってことはあんたもそうだろ?」
『えっ!まさか!!!咲良クンの家にホームステイすることになった人って…』
「そう!それそれ!!他にも2人ほどいるけどな」
『キィィィーーー!!咲良クンの名前が出るとあの時のことが…………』
負けて…記憶……異性…あっ、なるほど!
「お前、シンのことが好きなのか!」
「なんでそうなるのよ!!いい!私は必ず咲良クンに勝ち。生徒会長になるのよ!まだ、咲良クンを会長として認めてなんていないんだから!」
なんか…燃えてるな。
(まぁ、競い合うことはいいことなんじゃないか?)
「副会長さんもこれから一緒に探検しませんか?」
多いほうが楽しいしそれはいい案だ。
「ごめんなさい。まだ、買い物の途中なの。また機会があった時にご一緒させもらうわ」
「そうなのですか。わかりました」
「ええ、ごめんなさい。それじゃあ。あっ、貴方、お名前は?」
「俺か?俺は………後藤ガイだ」
「そう。後藤クン…ね。分かったわ。咲良クンに次こそは負けないわ!って伝えなさい」
「おう、いつでもかかって来い!」
『貴方には言ってなぁーーーい!!ふん!!』
そのまま彼女は去って行った。
「なんか…忙しい人だな……」
「あっ!」
「どうしました、貝さん?」
「あの人の名前。聞くの忘れてた」
「副会長さんの名前ですか?確か名前は……………………ふ、副会長さんです」
……同じ学校なのにわからないのか。
「ちょっと聞いてくる」
「あぁ!ちょっと……待ってくださいってば〜」
「すぐ戻ってくるから」
俺は先ほどの娘を追うため
走り出した。
追いかけていると金髪ツインテールの娘が見えた。
「いたいた」
俺はその娘に近づいていった。
「もしもし。そこのお嬢さん」
肩を叩き、彼女は振り返る。
「な、なんでしょうか……ってさっきの、後藤クン?」
「おう、また会ったな!」
『それは偶然会った時に使うものよ。それで、どうしたのよ?』
「名前、教えてくれよ」
『そういえば……ごめんなさい。私のことを名乗ってなかったわね。私の名前は聖沙・B・クリステレス。流星学園2年生よ。よろしくね、後藤クン』
みさ……ふ、ぶりじ……ブリジスト?やべぇ、名前長すぎ、セーナより名前長い!とりあえず、“みさ”は覚えてるから聖沙と呼ぶか。
「わかった。よろしくな、聖沙」
『っ!!貴方…なかなか大胆なのね。いきなり名前で呼ぶなんて…』
「いや、後々仲良くなるんだからいいだろ?」
『まぁ………私は別に気にしないから…問題ないわ。それと咲良クンに伝えなさい。次は負けないって』
それ、さっき聞いたわ。よっぽどシンに勝ちたいんだな。
「わかった。伝えておく。じゃあな」
『ええ、よろしくね』
「ただいま〜」
扉を開けるとシンがちょっどいた。
「咲良クン!次こそ勝ってみせる!!」
「………………ん?」
するとシンは目を丸くしていた
「ガイ。道で変なもの食べちゃだめだよ」
なんだか優しい目でこちらを見てきた。
「いやいや!さっき。頼まれたんだよ」
「誰に?」
「みさ」
「みさ…って聖沙のこと?」
「そうだよ」
「どこであったの?」
「港でな。ロロットと探検していたんだ」
「ロロットにも会ったんだ」
「なかなか港の景色も悪くなかったぞ」
「ごめん。港には行ってなかったね」
「まぁ、気にするな」
「そうそう、ナナカから電話があったんだ。ちょっと人手が必要らしいんだ」
力仕事かな?
「おう、わかった。シンも行こうぜ」
「へぇ〜〜聖沙と会ったんだ」
夕霧庵に行きナナカと積荷の運搬の手伝いをしていた。
「そうなんだよ。金髪ツインテール。初めて見た。セーナはツインテールじゃないからな」
「セーナって牛乳配達してる?」
「おう、なんで知ってんだ?」
「配達しているところをよくみるからさ。そっか、アルバイトしてるんだ」
「そういえば、なんで聖沙はシンに対してあんなに燃えてるんだ?」
「あぁ…それは……」
「ナナカ、運搬さっきので終わったよ」
ナナカが言う途中にシンがちょうどやってきた。
「ありがとう、助かった!お礼にそばでも食べて行ってよ」
「うん。ガイも食べる?」
「 もちろん!」
数日前からナナカのそばを食べているが、毎日食べても飽きない。食べているとすぐ空になってしまうほど美味なのだ。
「じゃあ、あがってあがって」
「ガイ、折角だからセーナとレゾンも呼ぼうよ」
「それいいな!」
「うん。じゃあ呼ぶね」
そう言ってシンはポケットから携帯を取り出した。
「し、しし…シン!!なんであんたがそんな…そんな最先端な機器をもってんの?!……はっ!まさかあんた……」
「いや、ナナカ。別に盗んでなんかないからね」
「そうだぜ、ナナカ。これ支給品だからな、俺も持ってるぜ」
そうやって俺も携帯を取り出す。電話しか使えないので使い方はすぐ覚えることができた。
「ナナカは携帯持ってるのか?」
「アタシ?持ってるよ。ほら」
そう言ってポケットから携帯を出すナナカ。
「あっ、ね、ねぇ、シン!」
「うん?何?」
「も、もし……もしよかったら……アタ…アタ…………」
あた?あたってなんだ?
「あた……あっ、わかった」
シンが何か察したようだ。
「あれでしょ、北東百裂拳」
高速で突きを放つあの技のことか?
「そ、そんなんじゃないやい!」
「じゃあ、どうしたんだ?」
俺はナナカに尋ねた。
「なんでもないなんでもない!さっきのは気にしないで!…………はぁ〜〜」
「そう?」
いきなり慌ててどうしたんだろうか?あっ、携帯持ってるし…ちょうどいいな。
「ナナカ、携帯の番号。交換しようぜ。シンもな!」
「えっ、いやいやいや、いいよ別に」
「いつでも呼び出せるだろ?シンもいいよな?」
「そうだね。それは良い案だね。ナナカ、交換しようか」
「……うん」
俺たちはナナカに携帯の番号を教えた。
「何かあったら呼んでよ。すぐ駆けつけるからさ」
「………うん。……の番号…」
さっきからうんうんしか言ってないな。
「どうしたの?まさか怪我とかした?」
怪我してたのか?
「えっ?そ、そうじゃなくて………わかった!そういうこと言うならこきつかわしてもらうから」
「あはははは……お手柔らかに頼むよ」
「それじゃあ、セーナたちも呼んで飯でも食べるか。あぁー!腹減った!!」
「ガイはさっき食べたじゃないか」
「それでも足りないんだよ」
「そっか。実は…僕もお腹空いてたんだよね」
「だろ?だったら、早く行こうぜ!」
そうして俺とシンは夕霧庵に向かった。ナナカは後ろで携帯の画面を凝視しているように見えた。