ティンクル☆くるせいだーす GO~TO~!!動き出す地界人! 作:Ma-sA
「いってきまーす!」
「「「いってら〜〜〜」」」
普段、そんなことは言わないけど言ってみたくなって、言った「いってら〜」
シンを見送った今日は流星学園の出校日。
始業式は明日からだから今日もゆっくりすることにしよう。
「おいっ!このぉ〜ふとっちょ。離しやがれ〜!」
レゾンの右手にはパンダ、パッキーが握られていた。
「ダメだよ〜。シンが迷惑するからね〜」
このパンダのパッキーは今朝、シンの鞄に入ろうとしたところでレゾンに捕まっていた。
「しっかし、本当、よくしゃべるパンダね」
セーナがしゃがみんで、パッキーの顔をツンツンとつつく。
「おい!無闇に突っつくな。や、やめろ!」
実際のところ、どうやってしゃべっているのだろうか?
(魔力…とかか?)
ふと、鬼が話しかけてきた。
まぁ、あり得そうだよな。さりげなく納得がいくしな。
(しかしこのパンダ。どこかで……)
なんだ?またなんとなくか?
(まぁ……な。そんなところだ)
「ねぇ、ガイ。今日はどうする?」
「とりあえず、今日は一日グータラするか」
明日、ヘレナさんから学校にきなさいと言われているだけなので、今日はこれといって用事もない。
「は、はーなーせぇーよぉーー!」
パッキーは未だに離せ、と叫び続けている。
あの日。このパンダと初めてのあった日、一昨日だけどな。あのときの事をちょっと思い返して見よう。
***
「よぉ!」
右腕を突き出したパンダ。
「「「よ、よぉ…」」」
「……おかえり!早かったね」
「あぁ、まぁな」
帰ってきたがヤバくはなかった。むしろ普通であった。
「シン〜。そのパンダは〜??」
「……えっ?パッキーのこと?パッキーは父さんがプレゼントとして送ってきたもの……らしいよ」
そういい、空になった箱を俺たちに見せてくれた。箱の表面には“シン君へ”と書かれていた。
「で、シン。そのパンダしゃべるってるわよね?自動?」
「まぁ……自動といえば自動だよ」
「おいおい、シン様。俺様は機械じゃないってさっきも説明したじゃねえか」
パンダは俺たちの前にトコトコと歩いてきた。
「俺様の名前は古の大賢者こと大賢者パッキー様だぁ!!!」
「「「………えっ??」」」
パッキーという名前を聞いて俺たちは頭に!マークがついた。
俺たちは直様後ろを向いた。
「ねぇ〜。大賢者パッキーってさぁ〜」
「うん。あたしも同じことを思っていたのよ」
「だよな。パッキーって初めてのリ・クリエを防いだメンバーの1人じゃなかったっけ?」
「そうだけど、同名なだけじゃないの?」
「ぼくもそうだと思う〜。歴史上の偉人がいるなんておかしいよ〜」
「テメェら、なにコソコソしてんだよ」
その言葉に俺たちは再度振り返った。
「いや、別に。なんでもねぇよ」
「にしてもお前ら……なんかお前達を見ていると変な感じがするんだよな〜」
「……へ?」
「いや、忘れてくれ。ま、とりあえず、よろしく頼むぜ!」
***
「ガイ〜〜、ガイ〜〜」
目の前でレゾンが手を振って俺に呼びかけている。
「あっ、悪い。なんだ?」
「さっき、ハヤト先生から電話があって〜。招集だってさ〜」
「そういうわけだから、行くわよ!!」
セーナは一足先に玄関で靴の爪先を地面に軽く叩くようにして靴をはいていた。
「おう、今いく……っと、なぁ、パッキーはどうするんだ?」
「なんだ、どっか行くのか?」
「ちょっと、学校にね〜」
「学校…。シン様はそこにいるのか?」
「もちろん」
「だったら、シン様のところに連れて行ってくれよ」
「いやいや、シンが迷惑するだろ?」
「なぁ〜〜頼むぜ!なぁ!!」
「どうする?」
「……どうしようか〜?置いて行くのもちょっと不安だしね〜」
近所をチョロチョロと歩かれても困るからな。
「セーナに聞いてみるか、おーい、パッキー連れて行ってもいいか〜〜」
俺はセーナに聞こえるくらいの声で言った。
「そんなこと持って行ってから考えればいいでしょーー!!!」
「いや〜それは〜……」
「いいからーー早く行こー」
「とりあえず……持って行くか」
「……そだね〜」
そして、理由もなくパッキーを学園まで連れていった。あそこで言い返してもセーナには無駄そうな気がしたからな。
***
「ということでそのパンダ君を連れてきた、というわけですか」
流星群学園のとある一室で俺たちは集まった。その真ん中にパッキーが座っている。
ちなみにハヤト先生はパッキーを見たとき、そこまで驚かなかった。
「話をする前にパンダ君を咲良君の鞄にいれておきます」
「えっ!でも今からですか!」
「ええ、おそらく生徒会室にあると思うので。それでは」
そういうとハヤト先生はパッキーを連れて部屋から出て行った。
「ハヤト先生ってなんでも知ってるわね」
「そうだね〜。スーパーマンみたい〜」
「ヘレナさんもかなり人間離れしているからな。そりゃそうだろ」
「どうしてヘレナさんが人間離れしてるのよ?」
「戦ったし、………あ〜〜っ……そんでもって負けた」
「えっ!本当?」
「本当」
と言ったところで扉が開いて、ハヤト先生が入ってきた。
「それでは、皆さん。本題に入りましょう。今回は再確認な訳ですが、まず、日常生活で魔力は使わない。このことは承知していますね」
俺たちは頷く。
「よろしい、次にリ・クリエですが、まだまだやってこないみたいなので、本格的に動くことはできません。しかし、生徒会が正式に発足されれば、というよりクルセイダースが発足されれば行動は可能になります」
「でも、そのクルセイダースは生徒会の人しか務めることはできないですよね〜」
「そうです。よく知ってますね」
「最近の地界の歴史書には書いてあるんですよ〜」
「へぇ〜!私知らなかった。まぁ、そんな感じかな?程度には推測できたけどね」
「そういうことで、あなた達を生徒会補佐役として無理矢理入れようと計画しています」
「生徒会に?」
「そうです。しかしこれも時期を見計らっての投入という形になります」
「つまり、事は後々。というわけですかー?」
「そうなります。なのでその間、皆さんは学園生活を満喫して欲しいです。これは留学ですからね」
まぁ、それも本来の目的だからな。楽しみにしていた人間界。楽しまなきゃ。
その後、少し早いが始業式での一連の流れを確認して、お開きとなった。
明日、再度始業式の内容を説明があるらしい。
その後、パッキーを連れて帰ってきたシンに俺たちはちょっとばかしのお叱りを受けた。といってもシンはそこまで怒っていなかったけどな。