カムクラ君の慌ただしい日常   作:クロノチビトラ

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前話で出てきたお薬がどうやって出来たのかそんなお話


それはカムクラ君とお薬作成の日常

「新薬開発ですか」

 

カムクラは現在実験室に来ていた

 

何でも元超高校級の薬剤師の忌村静子《キムラ セイコ》と超高校級の保健委員の罪木がどんな病気や怪我更には滋養強壮にまで効く薬を作っているとの事

 

ただ少し限界が来たようでどうしようかと迷っていた所

カムクラに頼る事にしたとの事

 

「そう・・・・これが出きれば幸せな人が増える・・・」

 

「えへへ・・・少しでも人が死なないようにしたいですから・・・」

 

二人共人付き合いは決して上手い方ではないがその人を守りたいという意志は誰よりも強い

 

「分かりました僕で良かったら手伝います」

 

「ぁ・・・ありが・・・とう」

 

「ふゆぅ・・・・ありがとうございますぅ」

 

そうしてお薬作成の日々が始まった

 

 

 

 

 

 

「薬のタイプは決まっているんですか?」

 

カムクラの言葉に二人は重い顔をする

 

「最初は粉末とかも考えて作ったんですけど・・・・」

 

「粉末はとんでもなく苦くなった・・・・」

 

「良薬は口に苦しでは?」

 

「流石に子供に飲ませられなくなる・・・・」

 

「そこまで苦いんですか」

 

「1週間は口の中に残りましたぁ」

 

二人共遠い目をしているそれでカムクラもそれ以上何も言えなくなった

 

「では錠剤にしてみれば・・・・」

 

「結果的に錠剤は成功した・・・・見た目だけ」

 

「見た目だけ?」

 

「口の中に入れて水を飲んだ瞬間に苦さが広がって・・・」

 

罪木が涙目で口をおさえる

 

「元々・・・色んな材料使ってるから仕方ないけど・・・」

 

カムクラは考えるそして一つ思い付く

 

「カプセルにしましょう」

 

「カプセル・・・・ですか?」

 

「えぇとりあえず僕が試作品を作って来るので1週間待ってて下さいそれとその薬を少し貰って良いですか?カプセルの中に入れたいので」

 

「分かった・・・・カムクラ君になら・・・任せられる・・・」

 

「ありがとうございます」

 

そういってカムクラは薬を少し貰い教室を出る

 

 

そして1週間後の夜

 

「ふむ・・・とりあえずは薬の改良とカプセルは出来ましたね」

 

 

「以前忌村静子と花村輝々が共同で開発したこのスープには苦味成分を抑える効果があったのを思い出したので使ってみましたが正解でしたね」

 

そのカムクラの前にはピンク色のスープがあった

 

「恐らくこの事は忌村静子も罪木蜜柑も知っているはずですが・・・・まぁ中身があれですから使えなかったのでしょう」

 

そうこのピンクのスープの最大の特徴は飲んだ者を発情させるというとんでもない代物なのである

 

「あの時は流石に僕も焦りましたからね」

 

以前77期メンバーと78期メンバーそしてOBの何人かを呼んだパーティーで花村と安藤が作った食べ物にこれが混入されていた

 

勿論教室は色んな意味で混乱に陥った

幸いカムクラが異変を察知し全員を気絶させその場は事なきを得たが・・・・

 

「あの後起きたメンバーが自己嫌悪に至りケアが大変でしたからね・・・・」

 

カムクラは遠い目をする

 

「さて・・・とりあえずこれを明日持って行きましょう」

 

「才能をフル活用して媚薬成分はある程度緩和出来ましたがまだ少し残ったままです」 

 

カムクラは少し悩む

 

「・・・・いえ大丈夫でしょう一気に何錠も飲まなければいい事です」

 

 

 

 

そして翌日

 

「わっ!凄いです!苦味がありません!!」

 

「凄い・・・一体何をしたの・・・?」

 

「以前貰ったこれを使ったんです」

 

そう言ってカムクラは二人の前にスープを出す

 

「「・・・・・・えっ?」」

 

二人は顔を青ざめる

 

「安心して下さい媚薬成分はある程度緩和出来ているので1錠飲んだくらいでは何ともありません」

 

二人は言葉を聞くとほっとした表情になる

 

「でも媚薬成分はどうにかしないといけませんよね・・・・」

 

少し忌村が考えそして・・・・

 

「少し考えたけど・・・・媚薬も立派な薬・・・これはこれで残していいかも知れない・・・・」

 

「えぇ!?残すんですか!?」

 

「そう・・・だからここからは薬の飲む数で体の症状に効くようにする・・・」

 

「1錠飲めば体の不調に・・・・2錠飲めば体の活性化にというふうに・・・・」

 

「なるほど面白いですね」

 

「ありがとう・・・・・カムクラ君・・・貴方のお陰でまた一歩私達の夢が近づいたわ・・・」

 

「カムクラさんありがとうございました!」

 

「いえ僕は少し手伝っただけですまた何かあったら呼んで下さい」

 

そうしてカムクラ君のお薬作成は終わった

 

後日二人の手によって更に改良を施された試作品をお礼にと渡された




その薬が後日悲劇を呼んでいたのは言うまでもない(白目)

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