しかし、この作品では妾で行かせていただきます
ちなみに兄貴オルタほしさにガチャ1回だけ回したら、過ぎ去りし夢でした、そっとマナプリスマムとなる...
俺とノッブはあの後少し休んでから、氷の世界を抜けた。
そして俺たちは今、奇妙な光景を目の当たりにしている。
棒の上に☆がありそれを囲むように○がある。そして羽のようなものがついている。
魔法少女が持ってそうなステッキが大量に飛び回り、こちらをターゲットにとると直ぐに突進をしかけてくる。
魔法攻撃ではなく物理攻撃をなすそれを魔法の杖と呼ぶべきだろうか。
俺とノッブはとりあえずそれをステッキと呼ぶことにした。
「おい、カナエ。そろそろ50本を超えるぞ。果てしないのぉ」
ノッブは先ほどから突っ込んでくるステッキを銃で撃ち落としている。
両手に銃を持ち、撃ち終わるとそれを捨て、新たな銃が出現する。
そのため俺とノッブの足元には銃が散らばっている。
「撤退するか?」
「解せぬ。二度の撤退は恥じゃ」
「聞いただけさ、撤退する気は毛頭ない。ただのステッキだろ」
カナエは落ちている銃に弾を装填しながら戦っている。
火縄銃とやらの弾の入れ方は銃口から弾丸と火薬を押し込んだりと手順が多く一発撃つのに時間がかかる。
火縄銃の使い方は氷の世界で休んでいるときにノッブから教えてもらったのだが、失敗する確率が高く、先ほどからステッキをほとんど撃ち落とせていない。
弓の方が当たると思う。
「向かってくるやつらは全て撃ち抜くまでしゃ」
「あたりまえだ!」
銃の音が鳴り響くこと数分、向かってくるステッキはなくなった。
「なあ、ノッブ。火縄銃思った以上に難しいのだが。」
「カナエお主不器用なのじゃな」
フハハハと笑うノッブに心の中でだが、お前はオート装填だろ!ってツッコミを入れた。
かってに銃が出現して撃ち、そして捨てる。コスパ最悪。
「ノッブさ、この無駄に散らばっている銃はどうするのさ」
「妾の意思で消すだけじゃ、戦の最中に落し物を回収するなんぞ、阿呆の所業じゃ。カナエよ。何丁か持っておくか?」
「マジで?じゃあ3つほど」
「遠慮するでない!10個ほど、どうじゃ?」
「いやいや、遠慮じゃなくて、それそんなに持てないから、重いし、邪魔になる」
「妾の物を邪魔とは。カナエが主出なければ撃ち抜いてるところじゃ」
「お前が言うと冗談になってないからな。」
「そうか?ほれ、3本」
そう言いながらノッブは3本の火縄銃を渡してきた。
「ありがとうございます、ノッブ様」
「わかればいいのじゃ」
火縄銃を3本肩に背負い進もうとした。
ノッブとの話し合いの結果、この世界での目的が雑魚処理なら目的なく歩き回るだけでいいという、結論に至り先ほどから目的なく歩き回っている。
「 ノッブ、次は右か左か前進かどれにする?」
「次はお主が決めい。妾は先ほど選んでステッキの集団に襲われたのじゃぞ?またそうなるのはごめんじゃ、お主が決めい」
「そうか?じゃあ左で」
「仕方なし」
俺とノッブは左の方向へ歩いて行くことにした。
ーー
黒い影?いや。ヘドロ。
なんだあれ。
4足歩行の獣であることは間違いないが、問題はそこじゃない。
やつは今までの雑魚とは違う、異質のオーラを放っている。俺でもわかる。
ここは草原であるが故、隠れることはできず、向かい合う形になっている。
「左への進行はアタリじゃったの」
「は?今アタリって言ったか?」
「言ったが?聞こえなかったかの?」
「いやいや、あんなのがいるのにアタリとかどう考えてもハズレだろ」
「のお。お主は妾を弱く見過ぎではないか?あれくらいの狛犬なら妾一人でも十分じゃぞ?」
「ノッブよ、慢心って言葉知ってるか。慢心はしてはダメだぞ」
「慢心しないで、天下何ぞ取れる訳無かろう」
「え?」
「行くぞ。戦じゃ」
「え?俺も行くの?」
こういう時って普通サーヴァント一人で戦うんじゃないの?
え?俺の感覚がおかしい?
「当たり前じゃ、あの姉川の戦いがいい例じゃ、朝倉の大将は参加しなかったんじゃ、戦というものは大将が参加せずして勝利はありえぬ」
「え?俺が大将?」
「そうじゃろ?お主が大将じゃ、行くぞ」
「はぁ。俺も覚悟決めるしかないか。わかった。行こうか。」
ノッブが走り出すのに合わせて俺は右方向に走り出した。
戦の慣れはノッブの方が圧倒的に上。ならば俺のやり方はノッブの援護、もしくは不意打ちのどちらか。
「とりあえずこの辺でいいか」
俺は獣から距離を置いたところにうつ伏せに伏せ、銃に弾を入れた。
後は火をつけるタイミングをしっかりと見定める。
「落ち着け。狙うは一瞬。役に立つかはわからないがやるだけのことはやる」
「是非もない」
ノッブは獣の周りを走りながら獣に銃撃を浴びせ続けている。
「フハハハハハハハハハハハハ 弱い弱い弱い!反撃も出来ぬか!」
圧倒的だった。
獣が動こうとすると足元を撃ち抜き、移動を制限し、逃げようとすると身体を撃ち抜き、逃げることをやめさせる。
空中に展開されている銃は5本。
両手に一丁ずつ持ち、ノッブは敵と上手く距離を取り戦っている。
「なんじゃ。もう終わりか。つまらんの。」
ドン。
ノッブが最後の一撃を決めた。
「少しだけじゃが楽しめたぞ」
そう言い残すとノッブがこちらに歩いてくる。
「カナエよ、もういいぞ、隠れてるだけがお主の取り柄じゃの。ふははは」
ガラァム!
獣全ての力を込めノッブに飛び掛る。
それにノッブは気づくことなく歩いてきているのが見てわかる。
全く、あれほど慢心するなと言っていたのに、これだから。
「死ねや。獣が。」
一言呟き、先ほどノッブが油断するだろうと見たタイミングで火をつけていた、火縄銃の引き金を引いた。
「ノッブ。感謝しろよ。」
ドン
と音が鳴り放たれた銃弾は狂いなく対象を狙撃した。
「イタァ!!!」
銃弾は狂いなくノッブの顔面を打ち、ノッブは後方へ倒れた。
「な。....。ずれた。やばい。ずれた。」
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。
ノッブ生きてるか!?
おい、カナエ!お前は狙撃に自信があったのかよ!なに調子のってんだ!あー!どうする!?!やばい!ノッブ死んだ?
ガワァ!?
獣は対象が突然倒れたため飛び付く対象がなくなりノッブが倒れた目の前に着地した。
「チッ!」
ノッブは舌打ちをした後直ぐに体勢を立て直し、銃を出現させ獣の命を絶った。
「おい。慢心するなと言ったのはどこの誰じゃ、狙撃に自信があったのか?おい。」
「な?え?お、おい。ノッブお前。生きてるのか?」
「当たり前じゃ。敵を侮るとはな、妾としたことが....気を引き締めねばなるまい。それとじゃ!カナエはわかってないみたいじゃが、銃弾一発くらいでサーヴァントは死なぬ。それよりじゃ!お主!妾を撃ったな!」
「いや、すまん!助けようとしたんだ!」
「没収じゃ!没収じゃ!お主に銃は早い!変わりにこいつをやる。宗三左文字、妾の刀の一つじゃ。持っておけ。お主は自分を守ることのみを考えよ」
そう言うとノッブは黒色の鞘に収まった刀を差し出した。
「すまんな。ありがとう」
それを受け取り腰に収める
思ったより重いな。
「それとじゃ!それと....」
「感謝する、まあくらっても死ぬことはないんじゃが...。それでも感謝はする。」
ノッブから礼をもらえるとは思っていなかったため、素直を嬉しかった。
「気にするな、俺とお前は同じ軍の者だからな」
カッコつけてしまった。
「そしてじゃ、狙撃をした罰じゃ。」
え?
俺の周りに10丁の銃が出現した。
「それを持て、罰じゃ、拒否は許さん」
俺が悪いのはわかっているから、断れないわけで...。
「重たい。きついっす信長様〜!」
「やればできるの気持ちを持つのじゃ!」
そんな横暴な。
「行くぞ!進めー!」
腰に刀。背中に10丁の銃を背負いながら、俺はノッブの後ろについて行った。
火縄銃って使ったことはもちろんないけれどものすごく難しそうですよね...
火をつけるタイミングとか計ったりといろいろたいへんそう...
そんなこんなでもう少しだけ草原での一幕は続きます
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!