ぐだ男と野獣のクッキーkiss 作:野鳥先輩
突然だが、我がカルデアにおいて極めて重要なデータが存在する。真夏の夜の淫夢と括られる、和製ホモビの本編。COAT,ACCEEDを中心とした各社のホモビ映像は、今まさに俺達の目前を徘徊する
「カルデアのスタッフも案外世俗に浸ってるもんだなぁ」
そんな本編を、まさか個人利用を目的としてPCにダビングしているスタッフがいるとは驚きだった。おまけに購入者で、映像は当然の権利のように無修正である。
〇△レストランを鑑賞している人の反応は様々である。泣きそうになりながら縋る様にこちらへ視線を送るマシュ、両手で視界を覆うネロ(淫夢)、●●●●に耐性がある為特にこれといって気にしていないNRK姉貴、うんこの擬人化野獣先輩、既に数回視聴しているせいで完全に慣れてしまったシェイクスピア(淫夢)。そして――
「ハハハ! 糞だよ糞! ハハハハ!!」
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(淫夢)は、痛快極まるとばかりにけたけたと笑っていた。彼は史実においても下ネタ、特に家族ともども〇ネタをこよなく愛した楽聖である。アマデウス(淫夢)という不名誉な称号を賜る経緯には、その隣にいるNRK姉貴が深く関わっていた。
「先輩……離席してもいいですか」
マシュが本格的に根を上げたのは、碌に特製ソースのついていないデジタルスティック相手にTKGWが慢心の笑みをかました頃だった。
「何故余がこのような……うっきたない」
「
「それって今が辛くて長いのは変わりないですよね!?」
「自分の名言を自分でレイプしていくのか……」
ついでに俺自身はというと、修正が入ったものを三度ループしてようやく慣れた身だ。
「マシュ、これは訓練なんだ。魔法少女特異点にひでデビルが湧いた以上、何時こういった、●●●●による精神攻撃を行う敵が現れるか分からない」
あの時こそ軽く流したが、実は結構深刻な問題である。今ここで狼狽しているマシュが万が一、敵の脱〇で戦闘で役に立たなくなったりでもすれば一大事だ。そんな非常識極まる展開があり得るのがホモビサーヴァントである。バトル淫夢ならせめて真っ当に戦ってほしいというのはある。
「く、訓練……訓練、訓練、訓練――」
クチュクチュクチュクチュ!!(ドラピオン)
「ひっ!?」
「音だけだからヘーキヘーキ」
〇・ハンバーグが画面に映し出された辺りで、マシュが俺の腕を一層強く握る。
「マ、マスターよ。その、余もぎゅっとして良いか。何というか、あれを見ていると現より引き離される感すらしてな……」
「いいよ」
結果的に両手に花となった。〇△レストランはホラー映画かなにかと思ってしまうが、下手なホラーよりも現実の恐ろしさ、そして汚さを再確認できると言えば、確かにそうであろう。
しかしこれは、もし敵が〇を攻撃に使用してくると予測できた場合、最悪こちらはメンバーの選抜からやらねばならないということ。特にマシュが欠けるのは痛い。下衆な言い方になるが、最悪俺の首が飛べばその時点で人類史は幕を下ろしかねない以上、盾は不可欠だ。〇△レストランで僅かにでも●●●●耐性をつけて貰えればと思ったが無謀だったか。
「大変だ!」
我修院達が最悪の試練ミート〇スパゲッティに悪戦苦闘し始めた辺りで、ロマンが鬼気迫った表情で部屋に転がり込んできた。
「どうしたんだロマン」
「日本に不可思議な特異点が発生した! このままだと日本が滅亡して、ドミノ倒しの要領で世界が消滅する!」
「そう……(無関心)」
「ちょっと待って。両手に花だからって、関心なさすぎじゃない!?」
「分かった分かった。レイシフト先の詳細は?」
「2005年8月15日火曜日! 場所は岡山の県北!!」
「ファッ!?」
その場にいた全員が、そのあまりにもド直球な場所、日時に驚愕していた。聖杯からアレの知識も与えられている以上無理も無い。
8月15日火曜日、岡山の県北の川の土手にて三人の中年男が、近所のコンビニで酒を買ってから、持ち寄ったイチジク〇腸による●●●●乱〇を敢行したのだ。いつもの浮浪者のおっさん(当時60)、メールを送り参加した土方の兄ちゃん(当時45)、そして怪文書を投稿した変態糞土方(当時53)。変態糞土方がプレイの翌日に、ホモ向けの掲示板に投稿した文章が勝手に有名となり、瞬く間に淫夢へと吸収された。
そう。変態糞土方は本来、全く淫夢とは関係がない。しかし今回の特異点の情報から逆算すれば、原因の一端を担っていると疑うには十分な一致である。
「……〇要素がきつそうだな」
「うっ。また……その、う、う〇ちですか」
「マシュ。も一回」
「セクハラは止めてくださいよ先輩!」
マシュの口からう〇ちなんて言葉が聞ける日が来ようとは。もし、もしあの日ビーストを召喚しなければ、恥じらいながらう〇ちと口にするマシュを見る事も叶わなかったのだろうか。
「可憐な淑女に、この変態〇楽聖から一つ助言をしておこうかな! 下手に恥ずかしがってうんちとか言うより、思い切り糞って啖呵切った方が恥ずかしくなくて良いゾ~これ」
「そ、そうですか……ありがとうございますアマデウス(淫夢)さん」
オルレアンではマリーに下ネタを禁じられていたアマデウスだが、いたらいたで同情を禁じ得ない所だが生憎このカルデアにマリーはいない。アマデウスの下ネタに最早ブレーキは存在せず、このカルデアに来て早々流暢な淫夢語録で語る姿は、実に生き生きしていた。事実、召喚されてすぐに
『ショパンとモーツァルトをそこのセイバーNRK姉貴が間違えたせいで風評被害受けたと聞いたときは唖然としたけど、案外楽しそうな所だね! 気に入った、下ネタを解禁してもいいぞ!』
などというノリノリっぷりだった。満足そうでなによりである。
「ロマン。特異点の解決って、何人くらいサーヴァント連れていけそう?」
「あぁうん、魔力的には六人以下に収めてくれるのがありがたいかな。強力なサーヴァントを連れて行くんなら五人くらいで」
「そっか。じゃあ、この場にいるサーヴァントを連れて行こう」
この場にいるサーヴァント、つまりマシュ、ネロ、野獣先輩、NRK姉貴、非戦闘要員二人アマデウス(淫夢)・シェイクスピア(淫夢)。攻略が不可能だと判断したらその時点で撤退、二次作戦に移行する。ついでに二次作戦は、扱いの面倒なひで、ピンキー、ALC、そしてAKYSと虐待おじさんを連れ、一般市民の巻き添えも止む無しとして一気に畳みかけるというものだ。悲惨な出来事を起こさずにいいよう、GOにでも祈ろう。
『特異点K AD.2005