寂しいぶん、令和ライダーを期待してしまう。頼むよ~。
「あぁ。なんでかなぁ、なんでかなぁ__」
厳しい。現実が厳しいぃい! 思わず涙が出てくる! 部長の一緒に住む宣言から、日常的にエロイ事が連発する! 風呂上りにもおっぱい! 就寝前もおっぱい! あのたわわに実った果実を目にしない日は無い!
「確かに! 部長のおっぱいは見たし触ったぁ! でも!__」
たったそれだけ! 今朝も起きたら部長が隣で寝てた。目の前のおっぱいを無茶苦茶にしたい衝動が、脳に伝達した! でも! できない! それは! なぜ!
「っぐぅ!」
片腕にしがみつく部長の姿が、腕から伝わる柔らかさが、今でも思い起こせる! そして_
「アーシアの小ぶりで整ったおっぱいも……んへぇ……」
思わず鼻の下が伸びてしまう。そう、無茶苦茶にできない理由は、もう片方の腕が裸のアーシアに抱かれていたからだああ! ぁぁあ。スベスベな肌、腕にかかる吐息、そして柔らかい感触ぅ! 最高だ! 部長の影響でアーシアがどんどんエロくなってるぅ! __ハッ!
「アーシアは守るべき存在、守るべき存在なんだ! 純粋なアーシアがエロエロになるのは__」
さいこうだぁぁ。
「__ヌフッ!」
今にも見えてきそうだぁ……。小ぶりな山と、大きな山ぁあ! 揺蕩う様に揺れているぅうう!
「ウヘッ! ウヘェヘヘヘ__」
≪よう相棒。相変わらず頭の中は、如何わしい事でいっぱいだな≫
「__っ! うっせー! 多感な時期なんだよ! いきなり出てきやがって!」
びっくりしたぁ……。突然出てくるもんな、思わず妄想を中断してしまった。
≪そう言うな。わざわざ警告に来てやったんだ≫
「け、警告?」
≪最近お前の周囲に、強い気を感じるんでなぁ。……おちおち寝てもいられん≫
「まぁ、最近部長によく絡まれるからなぁ__肉体的な意味でぇ!」
またも鼻の下が伸びてしまう。ドライグも気を感じるくらい、絡まれてる証拠だな!
≪お前さんの仲間の物なら、今更気にはしないさ≫
「ん、じゃあ敵って事か__」
予想外の答えに、思わずドライグが呼応している手を見てしまう。
≪とにかく気を付ける事だ。白い奴が、いつ目の前に現れるかわからんからな≫
「白い奴……前にもそんな事言ってたな__」
いつだっただろうか。ドライグが俺に促してきた。白い奴に笑われるぞ、と。
≪白い龍。……ヴァニシング・ドラゴン≫
「ヴァニシング……ドラゴン……」
≪俺たちは二天龍と呼ばれているが、長年の喧嘩相手でな」
「っ」
≪天龍を宿した者同士は、戦い合う運命にあるのさ≫
汗が滲み出るのを感じる。宿した者……って事は__
「者同士って、俺みたいなセイクリッド・ギアを宿した奴が__」
≪__いる≫
「……俺はそいつと、いつか戦わなきゃならねえって事__」
≪そう言う事だ≫
おいおい! とんだ迷惑だ! 今にまで喧嘩するのかよ!
「勝手に宿っときながら、むちゃくちゃだなおい!」
≪見返りとして、龍の力を与えてやってるじゃないか≫
「っぐ」
確かに。色んな場面で、色んな場所で、存分に力を使った。存分に答えてくれた。
「忘れちゃいねえよ。おかげで部長をライザーから引き離した訳だし」
≪……≫
「だがなドライグ。予めこれだけは言っておく」
≪なんだ≫
そう。重要な事だ。俺が俺たらしめる絶対必要な事。理想、憧れ、目標。男なら一度は思ったハズだ!
「俺は上級悪魔に昇格して、ハーレム王になりたい! 無数の女の子を眷属、下僕にして、理想の美女軍団を作る! それが! 俺の夢だあああ!__」
≪__ふっはっはっはっは! そんな夢を持った宿主は初めてだ≫
「……そんなにおかしいか! 俺の夢が!」
≪おかしくはないさ。……その夢、お前次第でどうとにもなる≫
「え?」
何当たり前な事言ってんだ。俺の頑張りにかかっている。当然だ。
≪ドラゴンの力は、周囲の者を圧倒し、魅了する。敵対する者も多い反面、魅力を感じ、すり寄って来る異性も多いからな≫
「マジすか!?」
≪ああ。宿主だった人間は、みな異性に囲まれていた≫
そ、それが本当なら、もし本当なら! ハーレム王に大きく一歩、近づく!?
「__よぉおっしゃああ! ドライグ! 俺のハーレム王への道に、妥協はない! ドラゴンの力をどんどん魅せて! ハーレムを築いていく!」
≪まぁなるようになるさ。経験上、意識せずとも勝手に集まってくるからな。その点に関しては宿主も困らなかった≫
「困らない程の異性が集まるのか! ウヒョー! 考えるだけで脳汁ドバドバだ!」
ムハー! 今の俺は、未来視でもしてるのか! 一人一人違うおっぱいが、列をなして見せつけてくる! ヤバい! これはヤバい!
≪妄想だけでここまで興奮できるのは、今まで見た事がないな≫
「いやぁそれほどでもぉ! 照れるなぁ!」
≪……別に褒めた訳じゃないが≫
「よっし! 当面の俺の目標は、部長のおっぱい攻略ぅ! 絶対に成し遂げる!」
≪__揉むのか≫
「__」
揉む? 今ドライグは、揉むと言ったのか? はあぁ、わかっていないなぁドライグは。そんな低次元なんて、当に過ぎた。__そう。俺はもう一つ上を往く。確実なる、一歩を__
「__吸う」
≪……≫
「……吸うんだよ、ドライグ」
≪二回も言うな。わかっている≫
そう、吸うんだ。ラッキースケベでも中々起こらないだろう。その偶然、奇妙な積み重ねを、超える。意図的に! 吸う!
≪……女の乳を吸うサポートか。俺も随分落ちぶれたもんだ。……しかしこういう相方も偶にはいい。__但し、俺の警告も忘れるな≫
「っ! 強い気……か」
≪……それと、問題ないと思うが、あの人間も気にしておけ≫
「人間? 誰の事だよ」
≪__言葉にするのにも抵抗がある≫
どうにも歯切れが悪いな。いったい誰の事だ。__……いる。一人だけ。人間としては余りにもかけ離れてる人間。俺もよく知っている人間。
「エイジ……」
≪……≫
ドライグの無言の回答。間違いない。エイジだ。……なんとなく、ホントになんとなく。頭の隅にあるボードに、ピースが埋まる様な気がする。
≪忌々しい。不本意だが、感謝しておくんだな≫
「エイジにか……」
≪ああ。今のお前があるのは、あいつのおかげだ≫
「……英雄」
自然とそう呟いてしっまった。部長も口にした言葉、英雄。……どうにも聞きずらかったその意味。もしかしたら、心のどこかで避けていたのかもしれない。
≪まったく。あんなふざけた男を英雄なんぞに捲くし立ておって≫
「……なんで不機嫌なんだよ。別に何かされた訳でもないだろ」
≪……知らんようだな≫
「なにを……」
≪__いいだろう。教えてやる≫
妙な緊張感が、背中に流れる汗として感じる。ドライグもさっきの警告と相まって真剣だ。__聞きたくない選択肢は、もうない。
≪俺と白い奴の喧嘩を止め、剰え俺たちが神器になる事を確実にさせた。他でもない、あの人間だ≫
「……」
やっぱり。わかっている事だけど、エイジは普通の人間じゃなかった。どういった経緯があるかは知らないけど、ドライグ達を倒したから英雄と呼ばれているんだ。きっとそうだ。
≪……驚かないんだな≫
「なんとなくだけど、心のどこかで似たような事を思ってたからな。……なんか納得したよ。エイジの強さに、エイジの大きさに」
支取先輩が憧れるわけだ。二天龍と呼ばれるほどのドラゴンを倒した。その事実に、引かれるのはわかる。
≪宿主を転々としてわかったことがある≫
「なんだよ。何をわかったんだ?」
≪一部の悪魔はもちろん、天使、堕天使も、隠している。__いや、意図して伝えていない。余りにも異質だからな≫
「……ちょっと待てよ。意図して隠してるって事は、何か不味い事が__」
≪さぁな。そいつらの事情なんて俺にはどうでもいいんだ。__おおよそ、本能と言う物が働いたんだろう≫
「本能……」
≪……俺たちを倒したのはあの人間であり、あの人間ではない≫
「……は?」
もったいぶって言った言葉。何を言っているんだドライグは。エイジだけどエイジじゃない……。意味がわからない。
「どういう事だよ」
≪……俺が相棒に宿っている。……あの人間も同じだ≫
「同じ……っ!」
同じって事は、俺やヴァニシング・ドラゴンを宿してる奴と同じって事は。……人間なのにあの異常な強さ、頑丈さ、俺が思いつくその可能性はほぼ間違いない! エイジは__
「エイジは! セイクリッド・ギア! ロンギヌスの持ち主だ!」
≪違う≫
「ええええ!?」
≪異質だと言っただろ≫
話の流れ的に間違いないだろ! 木場よりも速いスピード! 小猫ちゃんをも凌ぐパワー! 朱乃さんの雷と、俺のブーステッド・ギアの一撃にもへこたれない耐久力! それにあの眼! 炎の様に揺らめかせ、青く灯る眼! アレがセイクリッド・ギアで間違いないだろ!
≪いいか相棒。あの人間に宿っているあいつは、眠りについている≫
「あいつ……?」
≪ああ。__お友達としては結構だが、あの人間にあまり依存するなよ≫
「おい、あいつって__」
≪せいぜい気をつけろ。白い奴と、青い奴にな__≫
「あっ、おい! 勝手に出てきて勝手に眠るな! ったく!」
……。一間置いて息を飲むと、なんか、凄い事実をしったと実感する。英雄としてのエイジ。その強さの秘密は、セイクリッド・ギアじゃなく、違う何か。ドライグは異質と表現した。
「うーん。うーーん!__」
この事、部長に伝えていいのかなぁ。歴史を隠してまで伝えなかった事だろ? いきなり言っても混乱するんじゃ……そもそも信じないかもなあ。
「はぁ。起きてすぐなのにもう疲れた……。って言うか、朝からエロエロな展開だったのにぃ、なんでこうなるかなぁ」
「イッセー! 早く降りて来なさーい! 朝ごはんできてるわよー!」
「っ! はーい! 今おりまーす!」
そうだ! 部長とアーシアが朝ごはん作ってるんだった! もたもたしてらんねえ!
「いやーごめん。はいお弁当。いってらっしゃい」
「はい。行ってきますわ」
昼のお弁当渡すの忘れてた。学園に行く直前で良かったわ。朱乃ちゃんもいじわるだよなぁ、ずっとニコニコして何も言わずに訴えてくるもんなぁ。何か忘れてるぞってさ。
「よし」
朱乃ちゃんを見送ったし、今日はふらふらゲーセンに行かず、あそこに行くか。
「……」
手を前にかざす。開けと念じると、空間にヒビが入り、割れる。人一人は通れる程の空間だ。
「念のために……」
空間に入る前に眼を灯して青を纏う。何が起こるかわからないからなぁ。ノドス以外のヤベー奴が既にいるかもだしなぁ。
「おじゃましまーす」
そう言って空間に入る。後ろを見ると割れた空間が巻き戻る様に元に戻る。__相変わらずふわふわしてる所だ。成りかけの惑星とかペシャンコにしたり、あんだけディゾルブとやりあったのに、ほんと丈夫だよなココ。
「……誰もいないし、少し見て回ろっかな。っフ__」
ディゾルブが当たり構わずバカスカとビームしてくるから、周りをじっくり見る暇なかったんだよなぁ。それに今見たくこうやって青い流れ星状態で移動してたし、せわしなかったんだよ。
「何にか面白そうなのないかな」
視界に入るのは有体な物ばかり。誰も乗っていないロケットに起動しない装置。デカい岩に岩に岩。全然面白くない。石ころばっかじゃん。
「はぁ。……壊してみるか。宝石の原石とか出てくるかも」
あんまり期待してないけど、視界いっぱいに広がるとびきりデカい岩、壊してみるか。
「__力加減はこんなもんかな」
あまり派手に壊したら、衝撃や乱吹く風で原石とかも壊すからな。ちょうどよく粉々に砕ける程で__パンチ!
「__」
振り切る拳と同時に轟音が鳴り響く。一瞬にして崩壊する岩を見ながら思わず笑顔になる。__うまくいったな。さぁて! 何かあるかな!
「……? ……?」
笑顔になるくらいは期待してたのに、な、なんもないやんけ! あっ、思わず関西弁を言ってしまった。関西の人、ごめんね!
「……あほくさ。次いこ__」
__ん? 何アレ? 去る前に視界の端に映ったからギリギリ気付けた。近づいてみるか。
「うーむ。……顔だな」
顔だ。誰が見てもそう意見するだろう。大きさは人間だいで機械的なフォルム、顔から直接手足が生えているデザインだ。カ〇ビィかな? けど片腕は無いし長い年月放置されていたのか、石みたいに色合いが無い。ノックする様に叩くと乾いた音がするだけ。
「おっ! 座れんじゃん!」
頭を覗くと明らかに座るためのシートがあった。さっそく乗り込んでレバーらしき物をニギニギする。やべええ! 興奮してきた!
「ッヘヘ! こん感じか? それともこうか? オリャ! オリャ! __ッア"!」
与えられたおもちゃを遊ぶように、前後に駆動するレバーを引いていたら、バキッと片方のレバーが折れた。……そりゃあそうよ。明らかに古いもんな、むしろ良く動いたよ。
「……」
そして目に映すディスプレイ。細かな石片を手で払うと渦を巻いているとわかる。中心には取っ手らしきものが突き出ている。車のキーみたいな物かな。__なんだろうか、この緊張感は……。
「グムッ……」
唾を呑み込む。恐る恐るキーに震えながら手を伸ばし、つまんだ。……これ捻ったら、起動するんだよな……? 起動でいいんだよな? ……なにビビってんだ! 今更後戻りできるかよ! __そう意を決し、捻った__
「__」
どこからともなく風が吹き髪が乱れ、視界いっぱいにディスプレイの光が映り、未来技術を思わせる様に、周りにゲージデータが浮遊し、底知れないパワーが機械から吹き荒れ__
「無いんかーい。やっぱ壊れてんな。ダメだわ」
いくら捻ってもうんともすんとも言わない。まあ古いし壊れてるし当然ちゃ当然だな。……それにしても妙な緊張感は何だったんだ? 思わず手も震えてたし。
「あ、とれた」
何回も捻っていたらキーがとれた。正確には引き抜いたんだけど……なにこれ。先が尖って渦巻いてるし、キーにしては少し重い。……ドリルぅ……鬼のツノかな?
「よし。ツノ! ゲットだぜ!」
このキー持って帰ろ! せっかく見つけたんだ、お土産として誰かにプレゼントしよっと!
「すまんが置く場所がないんだ。居候の身でね、場所を作れたら向かいに来るよ。ッハハ。ジッと神妙に待ってな」
そう言いながら顔を軽くノックする。変わらず乾いた音が響く。__さて、もう一つくらいは何か見つけたいなぁ。
「やる気出てきた。片っ端から壊すか!」
思い立ったが吉日。青を深く纏って飛び、スピードぐんぐん上げる。目に付く物をどんどん壊していき、乗り物ならば中を散策してめぼしい物がなかったら放置した。
「__ん?」
何個目だろうか、岩を壊したのは。数を数えるのを止めた矢先、不意に気配を感じた。目を向けると遠くの方に反射した光が見える。
「__っと」
一瞬んで気配がする許に移動してきた。……箱だ。この空間に漂う様に無機質な箱がある。気配は中身からだ。……開けるか。箱と言えばパンドラの箱だろう。決して開けちゃいけない。でもこいつはモーマンタイ。大丈夫だろ!
「ご開帳おおお! ……なんだコレ」
箱の中身を手に取って出す。……知ってる様で知らない物だ。手の平には収まらない程の大きさ、箱に入っていたからだろうか、色が剥がれる事無く新品に見える。
「なんか神秘的だなぁ。丸い円にクルクル回るレバー、それに……」
筒がある。これだ。この筒に気配を感じる。どうやら構造的に抜き刺しができる様で筒を抜き、調べてみる。
「ふーん。振ると音がするし変なマークが描かれてる」
もちろん気配もするけど、なんにもアクションが無い。中身のこいつはただ気配をまき散らしてるだけだ。__まったく。ずっと気配撒かれると気になってしょうがない。
「おい、聞こえてるか? もう見つけたからそれ引っ込めなよ。安心しなって、オレがついてる」
するとオレの声が聞こえたのか、筒がひとりでに光、気配を収めた。……悪い気配じゃないんだよ。ただどう言ったらいいかな、……純粋って言葉が近いかな。それにこいつは弱ってる。なんとなくだけどわかる。元気になるまでそっとしておこう。
「体力取り戻せよ」
そう優しく語り掛ける。そしてそっと元の位置に差し込むと__
≪システム≫
「ぅお!」
驚いた。急に音声が鳴るもんな。__でもなんか聞いた事のある声質だ。もっかい抜いて刺してみよう。
「抜いて刺す」
≪システム≫
「おおぉ。抜いて刺す」
≪システム≫
「ん"んー! もう一声!」
≪システム≫
「やっぱ聞き覚えが__」
≪システム、システム、システム__≫
やっべ! なんか楽しくなってきた! 聞き覚えがあるんだよ、ホントだよ! なんか痒い所に手が届かない感じがするんだよなぁ。
≪シシシシシシシシシシ≫
「そっとしておくつもりが、止まんないわコレ!」
≪シシシ__ジズデム"!≫
「ああごめんごめん! 悪かったって! もうしないから、な! そう怒んなよ」
≪……≫
ふぅ。怒りの気配を収めてくれた。熱が入ると止まらんわ。コイツには悪い事しちゃった。ゆっくり休みな、システムくん。
「んー。もう戻ろうかな。いい時間だろたぶん」
そう言って伸びをする。今日の拾い物は二つ。起動キーことツノとシステムくん。いい拾い物した気がする。
「さて、この二つがどう催してくれるか楽しみだ!」
自然とそう口にしてしまう。楽しみが増えてしまったな。__外はもう夕方頃だろうから買い物しなくちゃ。今日の夕飯は朱乃ちゃんの当番だから、非常に楽しみだゾ! うまいもんが食える! ジュルッ、涎が溢れてきた!
「ふぃ。買いすぎたぁ」
朱乃ちゃんが当番だからって調子に乗りすぎなんだよオレ。長持ちする物が多くて良かったけど、流石に買いすぎた。ッハハ。実際美味いんだから仕方ないね。__ん、アレは。
「__小猫ちゃんはどう思う」
「別に……。部長がすることに間違いは無いですから。ただ__」
「ん?」
「ぁ」
「裕斗先輩の方が、少し気がかりです__」
「__ユートンがなんだって?」
「エ、エイジ!」
イッセーが驚いた表情をしている。そんなビックリする程でもないだろうに。
「買い物帰りですか、エイジさん」
「うん。見ての通り買いすぎちゃってね。アーシン達は下校の様だな。って事はアケノンはしばらくしたら__」
「いえ、それが部長達は__」
そう言ってアーシンが説明してくれた。ふーん。緊急の込み入った話ねぇ。その話をするためにソナちゃん家までリアスンとアケノンが足を運ぶと。こりゃいつ帰って来るかわからんぞ。
「アケノンの件はわかった。で? ユートンは様子がおかしくて今日は学校を休んだと」
「はい……」
「理由はわかるの? あるはずだよね、様子がおかしくなる理由が」
「実は__」
そして綴られる、裕斗の悲惨な過去。その事実に、オレは心が震えた。同時に、最初に会った時に見た瞳の奥に燻ぶる復讐心を思い出した。……やっぱり拭えないか。優斗。君が復讐を乗り越えるためなら、オレは存分に力を貸すよ。
「では……また明日」
「また明日」
「おう。気を付けて帰れよー」
信号が青に変わると、コネコンが帰宅路に向かった。コネコンやアーシンはいつもの調子で安心した。だがイッセー。テメーはダメだ。
「……」
何でオレを見ては黙り、いつもの調子に戻ったと思たらまた黙る。イッセーも悩みがあるのか? __いやまて。その憂いた表情、……まさか!
「おいイッセー! あえて言ってやる! あの事は忘れろ!」
「っ! は、はあ?」
「とぼける気か! アケノンとのアレだよ!」
「朱乃さん? っ! ぅうぷっ!__」
「イッセーさん、大丈夫ですか!」
「だいじょオロロロロロ__」
「そんな! イッセーさん!」
こ、こいつ。嫌な顔通り越して吐きやがった! オレも心底嫌で封印したい記憶だけど、流石に吐かれると傷つくんだが。
「__おえっ」
「大丈夫ですか、イッセーさん。どの辺りが悪いんですか? 私のヒーリングで__」
「大丈夫だよアーシン。拒否反応が出てるだけ」
「拒否反応?」
「うん。……はぁ。アーシン、今日はグロッキーなイッセーをとことん甘やかしてよ。方法は何でもいいからさ、女の子成分的なモノを摂取させてやりな」
そして首を縦に振ったアーシン。顔色悪いイッセーを心配そうに寄り添いながら帰っていく。離れていく間に独り言が聞こえてきた。
「女の子成分……イッセーさんはおっぱいが好きだから部長さんと__」
うぅむ。修道女が言っていい言葉じゃないだろうに。性欲の権化であるイッセーの傍らで、悪影響受けすぎだろ。……まぁいいや。せいぜい乳繰り合ってくれ。リアスと一緒に三人でな。
「朱乃ちゃんいつ帰ってくんだろ。料理楽しみにしてたのになぁ」
オレも帰ろ。手に持つこいつらを冷蔵庫にぶち込まなきゃいかんし。オレもあの顔と同じく神妙に待つとしよう。アイスクリームでも食べながら。
風呂敷広げるのはいいけど、ちゃんと回収できるか不安になってきた。
まあ頑張りますけどね。
キーワードは二つ。
螺旋族とブラッド族
知らない人はググろうね!
感想まってまーす。
アディオス!