「もう一度。もう一度言ってやる!神如きが、魔王如きが、俺たちの楽しみの邪魔をするな!ましてや人間?絵空事もいいところだ!」
おうおう!大層な事言ってるな。神、魔王ときたか。まったく!火だるま状態のオレにもよく聞こえるいい声してるぜ!おかげでこの燃え盛る炎をご飯代わりに食べるところだった!神がいるのはわかってるけど、魔王がいるのか。きっと物凄くおっかない奴に違いない!おお怖い怖い!
それにしても、やっと起きたかベルクロス。ん? やはり起きてみれば意味不明な状況になっていたか、だぁ?そりゃそうだろな。
「どこからでもかかって来い!先ずは貴様らから屠ってやる!」
訳は後で説明するからベルクロス。寝起き早々悪いけど、力を貸してくれ。お仕置きの時間だ! まったく、呆れたやつだ って言いながらお前もやる気十分じゃないか。さあて!こっからが本番だぞ!神如き、魔王如きが邪魔をするなか。ならオレとベルクロスはどうかな。ドライグにアルビオン!
「いくぞ!ベルクロス!」
ベルクロスに変身中、ふとこう思った。これはアカン奴や、と。慣れない関西弁を言ってしまう程の事実現実。よく思い出すとベルクロスは剛腕。やろうと思えば惑星をも破壊するパワー。それを抑え無しで思う存分振ってみろ。地面がパッカンどころか惑星がパッカンだ。いけない!これはいけない!!手加減しなくちゃ。いい感じに手加減しなくちゃ!
ない頭で考え、思いついたのが某「Yahooooo!!」してるヒゲ宜しく、単純明快小さくなるだ。100メートルの通常はダメ。手加減できる気がしない。ドロリッチの地球で2メートルくらいまでに小さくなった事がある。その時は通常とは違い、フルに振ってもある程度抑えられた。これだ。これしかない。今回は検証もかねて2メートルじゃなく、ドライグ達と同等程度に変身する。頼むぞ!ベルクロス!
どれだけデカい火炎だよ!ドライグくらいの全長なのに、顔を出せないくらい高く燃えてる。これじゃ周りが見えないじゃないか。仕方ない。取りあえず、拳圧で風起こして火炎を吹き飛ばそう。
拳を握り、前方にめがけてパンチを繰り出す。腕が伸びきった所で突風が発生し、回転を交えながら圧が火炎を消し去り前進していく。
「ふん!なんだか知らんがうっとお_____」
……これはアレだな。たまたまドライグに拳圧があたって吹き飛んだな。とってもラッキーだ。拳圧がゼックンやゼルゼル達に当たってみろ。みんな某ロケットの団宜しく、お星さまだ。
お!いたいた視界の端にゼルゼル達が!よしよし。みんな驚いてるな。ぷぷぷ!ゼルゼルなんて某伝説のスーパーヤサイ人にビビる王子みたいだ!
「グウウっっ!!!貴様あ!この俺を!このドライグを!ここまでコケにするとは……何者だあ!!!」
お!立ちなおしたじゃんドライグ。流石はドラゴンだな。ベルクロス。あの吠えてる赤いのと、向こうでコッチ見てる白いのがこれからお仕置きするターゲットだ。いいなベルクロス。お仕置きと言っても叱るとかじゃない。戦闘不能までもっていくんだ!
「お前もこいつら同様俺たちの邪魔をするか!いいだろう!いいだろう!!その体を捻り潰してやる!」
ゼックン達が物凄い勢いでここから離れていく。きっと撤退してるんだろう、これは好都合だ。気にせず思い切りに暴れ……お仕置きができる!さあ来るぞ!ベルクロス!
態勢を立て直したドライグは地面を蹴り、物凄い勢いでこちらに突進してくる。ドライグの動きに目を離さず、その太い腕を前に突き出すのを確認する。
なるほどな。最初は挨拶か。ならそれに応えないとな!腕の大きさはドライグのが大きいけど、拳は今のベルクロスと同じ大きさ。力比べだ!
勢いの乗ったドライグの拳を、オレ達も腕を半場伸ばし拳で受け止める。拳と拳がぶつかり合うと鈍い轟音が辺りに響き、突風を巻き起こし、周辺を衝撃で吹き飛ばした。勢い余ってかそれともワザとか、ドライグがベルクロスに頭突きをかましてきた。オレ達もそれに応える様、頭突きをかます!お互いの頭が激突し、お互いに押し付けあう。
僅かな負荷が腕にかかる。どうやらそれなりにある様だ。頭突きはドライグの挨拶だ。いい根性してるぜ!
「さっきは不意を突かれたが同じ手が通用すると思うな!この俺を怒らせた事をたまらなく後悔させてくれる!!」
相当キレてるなこれは。眼が血走ってるし、ご飯三杯の声が物凄く低く響いてる。まさにキレてるってやつだな。けどなドライグ。オレもさぁ、お前の仕打ちに頭に来てんだよおお!!
「……!」
「っ!!ぐうう!!」
ぶつけ合い、今も尚密着している拳を開きドライグの拳を握り絞め受け止める。オレの怒りを表す様ベルクロスの万力な握力が拳を潰しにかかった。けど流石はドライグ。頭突きしあう状態で火炎を放ち、オレ達を驚かせた。その一瞬の隙を見逃さず拳を引き抜き、火炎を放ちながら翼を巧みに使い、サマーソルトの要領で長い尻尾をオレ達に一撃入れようとした。
驚きはしたけど、すかさず対応。ギリギリの所で尻尾を避け、ベルクロスの顔面近くを通る尻尾を刹那に上体を動かし、ベルクロスの強靭過ぎる顎で嚙みついた。
「何いい!!!」
どうだいドライグ!この強靭な顎はよお!!伊達にベルクロスは鮫みたいな顔してないぜ!
尻尾の先端を嚙み千切り、仰向けに自由落下するドライグ。もちろんこのまま地面に倒させない。先端が無くなった尻尾を両手で掴み、ハンマー投げみたくドライグを振り回す。気分は正に某ライバルの亀かドラゴンに挑むヒゲ赤帽子。
「ぐううううう!!!!」
されるがままのドライグ。ぶんぶんと振り回すオレ達。そろそろ目が回って来たんじゃないか?
「……っぐ!」
そうかそうか!なら解放しよう!この室〇〇治さんもビックリな回転からな!!ただ無暗に離さないぞ。向こうで傍観かましている白のアルビオンにドライグと言う名の爆弾をぶつける!
グルグルと辺りを荒らしに荒し、回りながら狙いを定め、回転している最中アルビオンと眼が合う。向こうはこっちが何かすると察した様態勢を低くした。抜群の姿勢、抜群のタイミングでアルビオンに向けてドライグを放す。一つの鉄球、弾丸と化したドライグ。そのドライグを翼を巧みに使い、空中斜めにアルビオンが避ける。勢いが止まらないドライグは轟音、衝撃と共に山の一角を崩壊、巻き込みながら倒れ伏す。その様子を見向きもしないアルビオン。低空状態からこちらに突撃してきた。
やっぱり避けたかオレ達のドライグキャノン(今考えた)。流石はアルビオン。ドライグと違ってこっちはクールで通ってるな。よし!一発かますか!
低空と言っても、オレ達よりかは高いところから襲ってくるアルビオン。その綺麗な毛並みを靡かせながら迫ってきている。ここは先手必勝。まっすぐこっちに向かってくるからタイミングが掴みやすい。
「……ぬ!」
「!」
先手必勝と謳ったオレ達。物の見事にアルビオンにしてやられた。突撃しながら怪獣みたく口から光線吐き出してきた。とっさに腕をクロスして防御する。が、ダメ。腕に当たる光線の勢いを止めきれずクロスしながら山に叩きつけられた。
くぅっそう!やるじゃんアルビオン。ビジュアル的に口からおえーって出るかな?って思ったけど見事にあたった。これアレだな。力のドライグに技のアルビオンだな。
「ぬぅうう!!」
「……」
その攻撃はオレ達にはあんまり有効じゃないぞ。正直勢いは凄いけど、光線より激突した山の方が地味に効いた。こうジーンてきた。
息の続く限り光線吐いてればいいさ。勢いが少しでも収まってみろアルビオン。ベルクロスのいた~いパンチがその綺麗な顔に炸裂するぞ!
「ううううっガッ!!」
「!」
ウェイ!?アルビオンが物凄い勢いで吹き飛ばされた!?いったい何が……
「邪魔だ白いの!貴様の相手は後でたっぷりしてやる。この俺をコケにしやがってっ!……覚悟はいいか青いの!」
「……」
ああヤバイ。完全に眼がイッちゃってるよ……。さっきまでのびてたのにピンピンしてる。ドライグにマウントポジション取られてる形で吹き飛ばされたアルビオンを見ると、
「ア"ア"……。赤いのお"!!」
「ふん」
吹き飛ばされたにも関わらず、あまりきいてないのか起き上がる途中だ。あーあ、アルビオンも眼がイっちゃてるよ。いい感じに優勢だったのに横やりだもんなぁ。そりゃ怒るな。 おっと!
「ふん!っふん!!っふんん"!!」
「!!」
顔を護る様にクロスしてる腕に、火炎吹きながら高速で殴ってくる。……凄い猛攻だなぁ。絶対に許さないって感じが文字通り体に伝わってくる。できるよ?反撃。できるけども、
「っっチィ!!」
「マヌケが……」
アルビオンがドライグに突撃だもん。たまげたなぁ。まっ、おかげでこの山……いや、山だった場所から抜け出せる。
「無様だなドライグ。ポッとでた青いのにっっクク、尻尾を噛み千切られるとはっ!」
「アルビオン、貴様あ"!」
「っクク、おちおち縄張りから出れんなぁこれはっ」
「言ってくれる!舐め腐りおって!!」
めっちゃくちゃ煽るじゃんアルビオン。知らんぞぉオレは。煽り耐性が極めて低いドライグが激おこぷんぷん丸しても。……すでにムカ着火ファイヤーだけど。
「ぶるああ!!」
「おおおお!!」
おっぱじめたよまた。すでに荒地なここがマシマシに荒れるぞ。……どうしよかベルクロス。ん? あいつらを見てから決めるんだな だって?
ベルクロスに言われ、視界の端を見て見るとそこには、
「……!」
「……!!」
おっ!ゼックンとゼルゼルじゃん!みんな離脱したと思ったけど二人は残ったんだな。そっちに顔向けるとビクッて体震わせてー。やっぱ怖いよなぁベルクロスの顔。応援しに来た……って訳じゃなさそうだな。どちらかというと、早く終わってほしい、って感じ。そっか。ダチの要望に応えるのが真のダチだ。
じゃっそろそろ終わらせよか。ベルクロス。
「グオオオオオオ!!!」
「!?」
「!?」
ほぼ互角にヤリあってる二匹に突撃!そして計り知れない握力があるこの両手で首根っこ掴む!そしてそして思いっきりに地面に叩きつけて引きずり回すぜええ!!
「ぐぅっ!!き、貴様あ"あ"!!!」
「こ、これほどの力どわ"!!!」
おいおいマジか、引き摺られながら喋んのかよ!声出せない位は力入れてんだぜ!?いやはや、舐めてたわ。伊達にドラゴンしてねぇな!
「放"ぜ!!放"ぜえ"え"え"!!!」
「ぬ"!ぬ"う"う"!!!」
並々ならないな剛腕、力強い脚、しなやかな尻尾で抵抗してくる。二匹とも必死にもがいてるけども、ダメ。どれも決定打にならない。得意な光線や火炎は首が閉まっているから出すに出せない。
必死こいて攻撃してるから何気に痛い。すまないなドライグにアルビオン。楽しい時間は、もう終いにしよぜ。
「っっぅ"!?」
「っ!?」
「……」
空高く上に上がりまーす!っと。どうだい?引きずり回され、痛い思いから解放されるのは。大丈夫、心配ない!だってこれからやることは、オレ達も本気でやるからさあ!?
「グオオオオオオ!!」
「ぬおっ!!」
「うっ!?」
縦軸に円を描いてグルグル回る。何してるか分かる?いや、なんの わざか わかる?
そうだ! ちきゅうなげ だ!って事で、全速前進で真下に突撃だああ!!うおおおお!!オレと友達になってしまえええ!!
「グオオオオオオ!!」
「!!??」
「!?」
ふぅ……。いやー流石に疲れたー。もういいんじゃね?ドライグとアルビオン、犬〇家状態にしたんだから……。なんか眠い。……ありがとな、ベルクロス。ん? 礼なんかいらない。疲れてるならさっさと寝ろ? ああ、そうさせてもらう。
二天龍を鎮圧(〇神家)にした。完全にのびてる。ベルクロスからオレに変わる時に見た。ゼックン達がこっちに向かってくるのを。任せよう、後は二人に丸投げして寝よっと。
じゃっおやすみ~
ん……?なんかうるさい……
「―――ぉぉ!――れが―――」
「――――――!」
「お――じょ―――!」
どうでもいいや……。寝よ。
「―――エ――のい―――」
「す――しい!」
またうるさい……。すこやかに寝させろよ……
「―――!ふざ―――!!」
「―――!?」
おっ……静かになった。寝よ……
『兄ちゃん。わしの――受け止めてや。』
『!?』
『イクでぇ兄ちゃん!イクでえ!』
『!?!?』
『ドッ―――』
「ばあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?!?はあ……はあ……ハッ!」
さ、最悪だぁ!?最悪の寝ざめだあ!?悪夢を、悪夢をみた!知らないグラサンかけたおっさんが、オレの口にく……。ってかここどこ……?飛び起きた拍子になにか押し倒した感じがあったけど。
「なんだこれ?つか、周り暗!」
すぐ足元になんか板っぽい何かがある。それに暗い。申し訳程度に前方の扉とオレの周りに明かりがついてる。とりあえず、オドオドしながら周りを見て見ると、
「……これアレだよな。棺桶」
オレが寝てたの棺桶なんだけど。不吉すぎるんだけど。寝て起きたら棺桶に入ってたって……。洒落にならん。
「うぅわ!鳥肌立ってきた。ん?」
デカい額縁に入った絵を見つけた。ふむふむ。英語とか色々な語源で書かれている題名を見つけた。もちろん日本語も書かれてる訳で、
「英雄……?」
英雄?マジかよ。この全裸の露出狂がかあ?暗くて顔が見えないけど、とんでもねえ奴だなぁ。
「うぉっ!」
そう思っていると、突然絵だけがライトアップされた。突然の事でビックリしたけど、改めて絵を見て見ると……
「…………これ、オレじゃん……」
ご意見まってま~す