存在が強すぎて、世界がヤバイ   作:ホイホイ

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ぬわああん疲れたもおおおおおおん


エイジ。接触する。

「はふはふっ。ん"ん"っんぐ!あーん!」モニュモニュ

「ふふふ。いい食べっぷりだ」

 

 止まんねー!手が止まんねーよ!!うっま!こんな美味いソーセージあるかぁ!?オレは無いね、このソーセージを口にするまでは!

 

「うっもぉ!!ふぉふぉわくぅおれヴぁ!」

「そうかそうか。それはよかった」

「……あの、エイジぃ……様」

「んぐっ!ふー。確かリアスちゃんだったよね。様付けとか敬語とかいらないよ。堅苦しいのはあまり好きじゃないんだ。みんなもオレに対して敬語とかいらないよ」

「……エイジさ___」

「リアス。彼がそう言っているんだ。甘えようじゃないか」

「ふー。わかりました」

 

 まったく、他人行儀なんだから。オレの中では既に友達認定なんだぞ。いやーそれにしても小柄な女の子はよく食うなぁ。金髪イケメンと黒髪の子は普通に食ってるだけか。もっと食えばいいのに。朝飯は体の資本だぞ。あーでも食べすぎもよくないか。

 

「で?何か聞きたがってたよね。いいよ。何でも来いだ」

「……エイジ。あなたは二天龍との戦いの後、行方不明になったと伝えられているわ。どこに行ったのかもわからないあなたが今までどこにいたの?」

「んぐっ。寝てた」

「……え?」

「正確には棺桶の中で寝てた。驚きだよね。多分世界中でオレが一番驚いてる」

「……私を馬鹿にしているのかしら」

「まさか。無いね。オレは悪い嘘が嫌いなんだ」

「ああそうだな。本当の事だぞリアス。彼は嘘は言っていない」

「もっと正確に言えばゼックンの寝室らしき部屋の隣で寝てた」

「……はは」

 

 ゼックンがバツの悪い顔をして苦笑いしてる。オレはここまで言うつもりはなかったけど、なんだか困った顔したゼックンを見たかったんだ。結果は良好。イケメンがどんな顔してもイケメンという事がわかった。対してリアスちゃんはというと。

 

「はあぁぁ。どこから聞けば、どう聞けばいいか……」

 

 眉間に指をあてて悩んでいる。いいぞー悩め悩め!オレが知ってる事全部答えてやる!

 

「!?」ズズ

 

 なんだこのスープは!うっま!コンソメスープに似てるけど違うなぁ。……うだうだ考えるな!もう美味いものは美味い!24時間飲めるなコレ!

 

「……エイジ」

「ん?」

「食後に軽い運動とかどうだ」

「んぐっんぐっっ。ふー。と言うと?」

「親睦を深めようじゃないか」

「……いいねぇ」

 

 

 

 

 

 

「一番手は君か。名前。聞いて無かったね」

「……小猫。塔城小猫」

「オッケー小猫ちゃん。さっき説明を聞いたとおり、オレに明確なダメージを負わせたら君たちチームの勝ちだ」

 

 よっし!準備運動も済んだし戦闘状態。やるかな。ん?何をするかって?模擬戦だよ模擬戦。ゼックンが軽い運動って言うからストレッチとか思ってたけど、まさかの模擬戦だよ。しかも賭けてる。向こうチームが勝ったらオレのできる事をする。……実は賭け事ってあんまり好きじゃないんだよね。でもさ、オレが勝ったらチーム全員にあだ名付けれるんだよね!いやー滾るねこれは!……ゼックンとか勝手にあだ名付けたけど、アレはその場のノリだ。

 

「いまさらだけど、チーム戦なのにオレ一人だけじゃん」

「なんだエイジ。怖気づいたか?」

「まっさかー!むしろどんとこいだ!」

「よし。では、……始め!」

 

 よーし。先ずは観察だ。小柄な子だ小猫ちゃん。顔も整ってるし今着てる制服も似合ってる。きっと学校ではマスコット的な立ち位置だと思う。多分。君のあだ名はそうだなぁ……とりあえず、「ん」を付けよう。コネコン的な___

 

「っ!」

 

 ぶえええ!?地面を蹴ったと思ったら凄まじい破裂音と瓦礫が大量に飛んできた!?やっべ!前が鮮明に見えないや。目くらましだな。だけどな小猫ちゃん。オレにはこんな程度の目くらましは効かないぜ!……ほらみろ、目くらまししてオレに向かって突撃だ。

 拳を握りしめて今オレめがけて殴ってくる。小柄な小猫ちゃんは拳も小さいんだね。その小さい拳をオレの手で受け止める!ごめんね小猫ちゃん。ただのパンチじゃオレにダメージは____

 

「!?」

「……っ!」

「ハハっ!人は見かけじゃないって事を再確認させてもらったよ!」

 

 ちょっとまって。この子予想以上に力強いんだけど!?腹にちょっと響いたんだが!?小猫ちゃんの筋肉仕事しすぎだろ!?やっべ。正直舐めてた。やっぱりゼックンと同じ悪魔だから力が強いのか?

 

「っこの!っは!」

「おうおう!随分積極的じゃん!少しは肩の力抜いたら?」

「っっ!!」

 

 受け止めた拳を放したらスグに攻撃の連打を帯びせられた。腕を、脚を、身体の全てを使って攻撃してくる。当たる気は無いのでオレも応戦。当たれば失神確実な攻撃を受け止めたり避けたりしてる。避けてはいるけど、オレはただじっと見つめている。眼だ。眼をみてる。眼を見てるとこう、なんかわかるんだよね。本質的なものが……。だからさ思うんだよ。

 

「小猫ちゃんさ。目を逸らしてるよね。自分から」

「!?」

「はい隙あり」

 

 オレはさ、女性にはあまり手をあげたくないんだよね。昔のエロい……偉い人が言てた。女性は宝だって。男は女がいなきゃ生きてけないってさ。まったくもってその通りだと思う。だから優しくノックアウトしたい。そして思いついたのがデコピンだ。デコピンなら額がちょっとヒリヒリするだけだろ。っとそう思ってた時期が私にもありました。

 

「デコピンだ」

「!」

 

 少し強めに、気持ち強めに額にピンッ!って。そしたらさ、

 

ッパン!

 

 って甲高い音が鳴ったと思ったら小猫ちゃんが吹き飛んでた。……ヤバイ、やっちゃったかな?あっ、ピヨピヨが回ってる。気絶してるぞ。セーーーフ!……これは勝負なんだ。今すぐ駆けつけて行きたいけど非情で行くぞ。現実は非情である。

 

「先ずは一人目だ。リアスちゃんは除くから残り二人。次はどっちかな?」

 

 いやぁ悪魔舐めてたわ。小柄なのにあんなに力強いのな。これは相手する二人も油断できないぞ!……ん?なんだって? 見てる分は面白いからとりあえず頑張れ ておいおいベルクロス!頑張る以外選択し無くない?あだ名掛かってる賭けだぜ?

 

「……ユート。胸を借りるつもりで行きなさい」

「はい!」

 

 おっ!イケメンが相手か。よーし!自称微ケメン、フツメン、ブサメン代表のオレが張り切ってやる!……まって。リアスちゃんスゲー睨んでくるんだけど……。よくも私のかわいい子をっ!!ってな感じで睨んでくる。怖いんだけど。その怖い顔をしたリアスちゃんの後ろでゼックンがニヤニヤしてる……。ナニコレ。

 

「行きますよ!エイジさん!」

「お!剣か!ロマンがあるねぇ。それとさんは付けなくていいって。フレンドリーに行こう!な!ユー___!!」

 

 ぶええええ!!!あっぶね!!避けなかったら首持ってかれる所だった!ユートンすっげー速いんだけど!?悪魔って力強いだけじゃないの!?一般ピーポーの速さじゃないぞこれ!っひょう!?剣振るの速くない!?一般ピーポーなら切られてるぞ!っだけどなあ!まだまだオレは余裕あるんだよねぇ!

 

「避けてばかりじゃ駄目ですよっ!」

「じゃあ避ける暇のない攻撃してごらん!」

「っ!」

 

 お!デキてんじゃん!スピード速くなってんじゃん!いいゾ~これ!もっと速くなってしまえええ!!

 

「ヒョイっと!」

「っぐ!!っっは!!」

 

 お!ヤルヤルゥ!!初撃よりだいぶ速くなってんじゃん!……ん?何だって? 彼は磨けば光る。素質はある っだって?……光る?光先輩の事かな?ユートンにも光先輩が射してんのかよ!?あー光先輩は寛大な心を持ってるからなぁ。誰にでも安心をとどけるんだよぉ。

……………いやツッコめよ!?なんでスルーしたあベルクロス!?わかってんだよ!実体験してわかってんだよ!ユートン伸びしろ全然あるよ!もちコネコンも伸びしろあるよ!それをさ、分かったうえでオレなりにボケたんだよ!ベルクロス!ツッコんで___

 

「たああ!!」

「うおっ!」

 

 っぶね!あっぶね!鼻持ってかれそうになった!よし!本番はこれから……

 

「っはあっはあ!っぐ」

 

 あー。流石にスタミナが限界かな?まぁメチャクチャ動きまわったし、仕方ないか。正直もうちょっと続けれるかなって思ったけど。……仕方ない。長引かせるのも何だし、終わらせよう!とりあえずアドバイスじゃないけど一言だけ言っておこ!

 

「ユートくん。憎しみってさ、結果的にあまりいい事無いと思うんだよね」

「……!?」

「そい!」

 

 疲れ切って前屈みになった所でオレのイターい拳を放つ。イケメンには顔狙っておけば万事OKって事で狙いは顔。けど顔には当たらない様に寸止め。

 

「!」

 

 鼻に拳が付くかどうかの位置で寸止め。するとどうだろう。拳圧までにはいかないものの、風。暴風がユートンに襲い掛かる。髪が荒れ乱れ、服がはためき、轟音と共にユートンの顔が、肌が波打つ。……一瞬どこぞの芸人の芸?って思ったのは仕方ないと思う。

 

「……っと。こんな感じかな」

「……」

「ん?」

「……」

「あっ」

 

 あーやりすぎたかな?白目向いて気絶してるぞ。んー。とりあえずおぶって戻ろう。よいしょっと!

 

「ふー」

 

 気絶していてもイケメンなのが妙に腹立つ。クッソー!オレもイケメンになりたかったぜ!……それにしてもユートン軽いのな。いい感じに筋肉ついてると思ったけど。肉を食え肉を!そうだなー。鶏肉がいい!オレ牛や豚より鶏の方が好きなんだよねぇ。ん?どうでもいいって? あそ。

 

「よっと。いやー。ユートは将来有望だね。伸びしろしかないよ」

「ほぉう」

「何か言いたそうだねゼックン」

「……よく見ていると、思ってね」

「まあ目には自信あるし!」

「……フフフ」

 

 ユートンをおろしてゼックンと話している途中、リアスちゃんが心配そうにユートンを見ているのを目撃してしまった。……なんだろ。なんだかこっちも心が痛くなってきた。まぁやったのはオレだけど……。リアスちゃんが顔を俯けた。表情が見て取れない。

 

「……部長。行きますよ」

「いえ。……もういいわ朱乃。これ以上私の可愛い子が傷つくのは見たくないの」

「……部長」

「今の私たちではエイジにダメージを負わせない。……これがわかっただけでも儲けものだわ」

「……」

「私たちの負けよ。エイジ……」

「う、うん」

 

 ……完全にオレが悪者みたいな感じなんだけど。オレの中ではさ、うわー負けたーやったー勝ったーみたいなノリで終わると思ってた。でもこれよ。……ふー。ここは彼女らの壁となって終わろう。その方が先ヶよさそうだ。

 

「リアス」

「……はい」

「この経験は君の、君たちの糧と必ずなるだろう」

「……」

「肥やすんだリアス。感じたもの全てを。肥やして肥やして。肥やしたものは決して裏切らないだろう。……今後の活躍に私は期待している」

「……はい。……お兄様」

 

 ……オレとしては不完全燃焼だけど、もう終わり。小猫ちゃんとユート君はメイドさんたちに連れていかれた。

 

「?」

 

 ん?朱乃ちゃんが歩いて来る。どしたのかな?

 

「どしたの?」

 

 問いただしてもオレの顔を見ているだけ。そして不意に笑顔を向けられる。お!真顔もカワイイけど笑顔も断然カワイ___

 

パンッ

 

「!?」

 

 ……え?

 

「私と部長のせめてもの一矢です。……ご無礼をお許しください」

「あ、あ、うん」

 

 はたかれたんだけど……。そうかぁ。一矢なぁ。そりゃ友達や部員?がボコられたら怒るわな。……怒る気にはなれないなぁ。はたくだけはたいて、そそくさとリアスちゃんの下に戻り城に戻っていく姿を見ると他意は無いっぽいし。

 

「どうだったエイジ。思うところはあるか」

「思うところ?まぁ」

 

 イケメン顔で声を掛けに来たゼックン。そのゼックンの質問にどう答えようか……。まぁ思いのまま伝えよう。

 

「いろいろだね!」

「というと?」

「小猫ちゃんもユートくんも伸びしろある。モチロン彼女らが抱えてる問題も見えた。朱乃ちゃんはあ……へへ!ビンタが冴えてるってとこかな!」

「……そうか」

 

 オレの答えに微笑むゼックン。オレもつられて笑顔になる。

 

「……」

「………?」

 

 ナニコレ。お互いにいつまでニンマリすればいいの?

 

「エイジ」

「ん!」

「リアス達には悪いが、君は不完全燃焼とみえる」

「……うん?」

「どうだエイジ。私の軽い運動に付き合わないか?いや、付き合うだろ?」

「うん?……うん?」

 

 猛烈に嫌な予感しかしないぞ……。ぅうわ!鳥肌立ってきた!!

 

 

 

 

 

 

 軽い運動のつもりがつい熱が入ってしまう。いやはや、エイジには驚かされるばかりだ。手は抜いているが私の攻撃がこうも効かないとは。消滅の魔力を駆使し、多種多様な形状や速度で攻撃をしてもまったくの無意味になる。

 

「ヨット!ホイホイホイ!」

「……ふふふ」

 

 思わず笑ってしまうな。なんだあの避け方は。身体をくねらせながらジャンプしたと思ったら次には良く分からないポーズをし、地に足をつけながら回転。瞬きしたら頭の天辺が地に着き脚を大きく開いている。一見ふざけてる様にしか見えないが、挙動の一つ一つが洗練されていて私の攻撃を避けている。……無駄に洗練された無駄のない無駄な動き。っというやつだ。避けている分無駄ではないか。……仕掛けてみるか。

 

「ふん……」

「ドュウエエ!!オオスギィ!!オオイヨ!!オオ___」

 

 ……ふむ……少々やりすぎたかもしれない。今までは私の手の平から魔力を放っていた。その攻撃は私を起点として発するものでエイジにとっては容易に避けられる攻撃だろう。だがこの仕掛けた攻撃はエイジがよけに避けた魔力の残留を一斉に活発化させ、エイジに集約させるものだ。流石のエイジも一溜りもないはず。初撃の段階で無傷だったエイジも、威力を強めた魔力を無数に浴びれば___

 

「ッッフー!タマンネェナァ!!アーア。フクゼンブヤブケチャッタヨ。パンツモネェヤ」

「…………っ」

「オッ!ヒカリセンパイチィース!!」

 

 エイジの手には私の放った消滅の魔力。その丸く整った魔力をエイジが握りつぶす。……効かないか。エイジの眼が灯り腕付近に半透明の大腕がある状態では!!

 

「ヨシ!ハンゲキスルカナ!!」

「っ!!」

 

 っダメだ!!その気になってはダメだ!!底の底から沸々と湧き上がる欲求。私は知りたがっている!ダメだ!!っだが!

 

「……っ!」

 

 だが。試したい。どうしても試したい!私のその気を!英雄に!エイジに通用するかを!!

 

「ゼックン!!ソノハラもらったああああ!!!」

「!」

 

 遠くから一瞬にして距離を詰めてくるエイジ。その突き出した右手は確実に私の腹部を捉える。当たらなくても分かる。気の抜いている状態で当たれば悶絶もの。想像したくないが下手をすれば腹に大穴が空くだろう。そんな拳を貰うわけにはいかない。だから私は刹那に___

 

「ドッカーンッッと!!」

「っくっ!?」

 

 何!?

 

「ヘヘ!ヒュ~!気合い入れて殴ったら思ったよりブっ飛んだなぁ!……でも感触が違うんだよなぁ。腹を殴ったって言うか、なんだろ。ガラスっぽいけど壁っぽいんだよな。拳がじーんて痛いし」

「……フフフ」

 

 私を吹き飛ばす程の威力っ!まさかここまでとは……。今の威力は最上級悪魔をも倒せる威力。私は腰を入れて防御し、あまつさえ反撃に転じようとした。だが結果はコレだ。反撃に転じる様何重にも層を重ねた消滅の魔力を防御に使った。だがエイジは物ともせず魔力の層を容易に破った。だが最後の層がエイジの拳を阻み、止めた。……止めた。止めたはいい。我が目を疑った。止めた層から威力だけが目に見える形で貫通してきたのだ。……恐ろしい威力だ。そう思った頃には既に目に見える威力が身体に当たっていた。真面に貰うわけにはいかないと思った私は、威力を受け止める様に自らを後ろに大きく吹き飛び衝撃を抑えた。

 

「……エイジ。やるじゃないか。正直驚いたよ」

 

 服についた埃をはたき、驚きのあまりニヤツいた顔でエイジを見る。

 

「まぁね!驚いたなのならこっちも同じさ!ゼックン容赦ないもんなぁ」

「フフフ。そうかい?」

「うん。なにアレ。固定砲台じゃん。バカスカ撃っちゃってさ!」

「アレは挨拶だよ」

「挨拶!?うっそだーい!あんなのボクシングで言うジョブとかじゃ無いじゃん!?オレ半分ベルクロス状態なんだよ!?」

「……ベルクロス……状態」

「うぉん!危ない危ない!あんなの半分状態じゃないとどうなってたかわっかんないよ!?それに___」

 

 半分ベルクロス状態。……。

 

「___ってな感じでヤベーんだよな!」

「エイジ」

「ん?」

「先ほど言ったベルクロスとは何だ」

「あれ?言って無かったっけか」

「初耳だ」

「うぅんーーー___」

 

 半分ベルクロスとエイジは言った。……思い当たる節しかない。あの時、二天龍をヤツが翻弄する前。ヤツが現れる前の火炎の中に今の状態のエイジを見た。そして地図から消滅した件にも報告を受けている。……ふむ。

 

「……」

「うーん。なんて言ったらいいかなぁ。……そうだ!ほらアレだよ!顔が怖い奴!」

「……それは二天龍と戦った君の状態か?」

「二天龍?ああ、ドライグとアルビオンの事?なら、そうだと言えるし違うとも言えるよ」

「曖昧だな」

「うーん。一心同体?運命共同体?オレがあいつであいつがオレ?みたいな」

「……あの時戦っていたのはエイジではなく、そのベルクロスだと言うのか?」

「いや。なんていうかオレもさ、戦ってるんだよね。こうベルクロスと一緒に___っはあ!?能天気じゃねえし!!ピュアって言うんだよピュアって!!」

「!!」

 

 なんだ!?エイジは突拍子も無い事を突然言った!?エイジに何が起こっている!……!記憶している。魂が宿る武器や神滅具は所有者に語り掛けると!

 

「エイジ。もしやベルクロスに何か言われたのか」

「お!?もしかして声に出てた?そうなんだよぉ。ベルクロスがさ、 お前みたいな能天気な奴と一緒にするな って言ってきてさあ!」

「エイジ」

「ん?」

「直ぐにでもそのベルクロス状態。ベルクロスになれるのか?」

「モチロン」

「っ」

「ベルクロスに会ってみる?顔怖いけど」

「……っ。日を改めて、合わせてもらうよ」

「そう?」

「ああ。……エキシビションは終いだ。戻るとしよう」

「え!これからじゃん!?これから熱い攻防が始まるじゃん!?」

「残念だが時間だ」

「えーー。っちぇー」

 

 言葉を交わしながら後ろに振り向き移動する。……顔には出さないが先ほどから冷や汗と震えが止まらない。恐怖して、畏怖している訳じゃない。我が身の。自分自身の欲を必死に抑えている。……今はその時ではない。廻って来る。私のその気とエイジとベルクロスのその気が交わる時が!!

 

「で?ゼックン家に戻るの?」

「ああ。だが君の目的地ではない」

「ん?」

「エイジ。君にはリアス達と共に、駒王町に向かってもらう」

「え?どこそこ」

「リアス達が通っている学校がある町だ」

「……話の流れ的にさ。同じ学校に通えって事?」

「いや。君は好きにしていい。好きにしていいが良識がある範囲だ。それも駒王町の中だけ」

「それって好きにしていいってカテゴリに入るの?」

「友としては自由奔放でいて欲しい。が、悪魔代表者の一人として言えるのはNGだ。わかってくれ」

「ほーん」

「……なんだ。学園の生徒になりたいのか?」

「っんんん!?どうしよかなぁ……」

「フフフ。返事はいつでもいいさ。リアスに一声かければ私に伝わる」

「そう?なら気が向いたらそうしよかなー」

 

 会話をしている最中、エイジの灯りが静かに収まった。……認めたくないものだが、心のどこかで安心している。やはり私はエイジに対して……いや、これ以上は止そう。私は彼の友だ。それでいいじゃないか。

 エイジ。隣で歩いている君は。この先にあるであろう抗争に否が応でも巻き込まれるだろう。もっとも、君から首を突っ込みそうだが……フフフ。楽しみだよエイジ。君の選択を。

 

 

 

 

 

 

「おじゃましまーす」

 

 やっべーよ。女の子の家に上がるなんてハジメテなんだけど……。さっきからドキドキしぱなっし。これを面に出さないよう頑張ってる。

 

「あらあら。そう他人行儀にならず、ご自分の家と思ってください。そういうのはいりませんよ」

「え!?じゃ、じゃあお言葉にあまえようかなぁ……なんてぇ。ははは」

 

 こんなに緊張するはめになったのはそう!赤髪イケメンゼックンことサーゼクス・グレモリーだ。あのイケメンめ、なあにが

 

「う~ん困ったなー。エイジが駒王町に行きたがってるなー。彼には自由にいて欲しいけどーなにせ住居がないからな~。うーん困った困った~」

 

 これである。チラチラとリアスちゃん達を見てあからさまに棒読み。みんな苦笑いだよ。この困ったトークがしばらく続くと、快く挙手したのがこの家の主。

 

「では、お部屋を案内しますわ」

「うん……」

 

 無理やり感あって申し訳ない気持ちで返事をする。いやーそれにしても家が寺?いや神社とかなんかスゲーのな。しかもなんとなく不思議な感じがするし。

 

「ここがエイジさんのお部屋です。どうぞお好きにお使いください」

「あ、ありがとね。ものスゴク助かるよぉ」

 

 なにげに女の子と一つ屋根の下で過ごすのはハジメテ。ここだけの話、めちゃテンション上がる!!超嬉しい!!

 

「一緒に暮らしていく身、よろしくお願いいたしますエイジさん」

「いやーこちらこそ!いろいろあるかもだけどよろしくね!朱乃ちゃん!」

 

 そう朱乃女史のお宅だ。いろいろなものがこみ上げてくる。とりあえず言っておこう。ラッキー神いや!ラッキースケベ神よ!オレに舞い降りろおおお!!!

 

 ……いや待て。それに陥ったらビンタが来るんじゃね?それは嫌だ。あのビンタはもうこりごりだ。普通。普通でいいから、ラッキー神よ!おねがいしまーーす!!!

 

 

 




久しぶり過ぎてやばいわコレ

半分ベルクロス状態はエイジの眼が光り、半透明のベルクロスの腕脚がエイジの腕脚付近を漂っている感じで!
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