この世界には
ちなみにこの世界とか言ったが、別に俺が異世界人とか転生者だとか言うわけではない。
彼らは身体能力が高く、再生能力も持っており、上下半身が別れても復活する者もいるらしい。
そして彼ら喰種はその代償なのか人を喰う事でしか栄養が摂れず、それが理由で人を襲う。
もちろん人間も黙って喰われるわけがなく、彼ら喰種と戦う組織 CCGと言うものがある。
CCGでは喰種被害者を保護する施設もあり、オレこと
そして今、オレたち新人捜査官は有馬特等に率いられ、東京の地下を探検している。
"もぐらたたき"
それは存在の確認されてない東京地下24区(喰種の住処)を探す作業であるのと同時に、CCGの新人にとって登竜門的なものでもある。
CCG最強の男 有馬貴将がいるとは言え、水中や天井から突如襲いかかってくる
故に"もぐらたたき"を生き残った新人は有望であると認められ、昇進が早くなり、多少の問題には目を瞑ってもらえる(ここ重要!
きっと我が友人 鈴屋什造くんもそれ目当てに違いない。
ちなみに什造くんはとても中性的な見た目でかつてレイと呼ばれていた事もあり、オレは密かにレイちゃんと呼んでいる。
「キャーー!!!」
全員無言で歩いていると後方から女性の叫び声が聞こえた。
「自信のある者は俺に続け」
有馬特等がそう言って後方に走り出し、什造も追いかけていったのでオレも後方に向かう。
「ねえねえ、キミのクインケどんなの?」
オレと什造だけかと思ったらもう一人付いてきたようだ。
彼女、
とてもポワポワっとしている。
……大丈夫か、こいつ。
「オレのクインケは鱗赫の立体起動装置と尾赫のブレードだ」
「へえ〜、クインケってそんなのも作れるようになったんだ〜」
ヤヴァいようだ。
ヤバいではなく、ヤヴァいようだ。
クインケとは、喰種が背中から生やして戦う赫子の元である赫胞を材料に作る武器であり、高い防御力を持つ喰種に最も有効な武器である。
ちなみに新人である三等捜査官には安く手軽なクインケしか与えられず、立体起動装置のような赫胞を応用した代物は特等ですら持っている者は少ない。
「? サブローのクインケはツナギだけじゃなかったです?」
ここで什造がツッコンできた。
「ああ、チョロまかしたのを含めてツナギ二本だけだ」
「えっ、チョロまかしたん!? というか騙したんッ!?」
あれ?
なんかこの人訛ってる?
東京育ちじゃなかったの?
「すまん。庭出身と聞いたから騙されるかなっと」
「あ"あ"ッ?」
なんかメッチャ声が低くなった。怖ッッ!
目も怖ッッ!
あれ?クインケ出そうとしてない?
「散れや」
ハイルが甲赫らしきクインケを取り出して飛びかかってくる。
「うおわッッ!!?」
咄嗟にしゃがんで躱す。
が、
ザシュッ
何故か肉が刻まれる音が聞こえた。
恐る恐る後ろを見ると、そこには今も有馬特等や什造、周囲の新人捜査官と戦っている三頭六腕の怪物がいた。
こちら側の顔がオレを憎々しげに睨んでいる。
いや、オレ関係なくね?
「ガアァァアアアッッ!!!」
六本の腕のうちの一つがオレに振るわれる。