いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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電が秘書艦なのです!二日目

僕は提督に笑いかける

隣には、響、雪風...

かつての仲間が全員いる

笑顔が絶えなかったあの時のまま...

 

「......」

見慣れない天井

そうだ、もうあの楽しい時は返ってこないもう二度と

 

いつの間にか、同室の夕立が同じベッドで寝ている

(夕立)の頭を撫でながら、妹の寝顔を眺めた

 

 

 

 

 

 

うーん...

なんか...重い

 

眠くてボーとする頭を醒ましながら、重い原因を見る

 

......電なにやってんの?

 

電が俺の隣に座ってそのまま寝てしまったのか俺の方に被さっている

 

あ、あの...

際どい所まで見えてるですけど...

 

電から目を逸らし、布団から電を起こさないように抜け出す

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、起きろー!」

 

「なのですー?」

 

「なのです、じゃない!」

電にデコピンする

 

「ふにゃ!」

 

「起きたか?

じゃ、執務室で執務してから朝食食べよっか」

 

「ふにゃ...」

 

「はいはい、立ってくださいねー」

 

「ふにゃ...」

無理矢理、電を立たせる

 

「じゃ、行くぞー

執務室へGO!」

 

「ふにゃー」

 

電を押しながら、執務室に向かう

 

 

机で執務を行う

コックン...コックン...

 

「電ー?」

 

「起きてる...のです」

 

「おう」

 

カチカチ時計の音が部屋に響く

 

コックン...コックン...

 

「電ー?」

 

スースー

 

「...何時に俺の自室に来たんだか」

 

呆れながら、電をソファーに運び

執務を再開する

 

 

マルハチマルマル

 

ふぁー

電が欠伸をする

 

やっと起きたよ

 

「やっと起きたな

朝食食いに行こうぜ」

 

「はい...なのです」

 

 

食堂は、ワイワイしていた

 

「おはよー」

 

「おはようございます!」

「おはよう...

司令官...」

「本日はお日柄もよく、なのです」

「おはようございます...」

「司令官もおはようネー」

 

電も第六駆や他の娘達に挨拶する

 

「じゃあ、おまかせA定食にしよ」

 

「電は、おまかせB定食なのです」

 

暫くすると妖精さんが運んでくる

 

「ありがとー」

「なのです」

 

俺のは、鯖の味噌煮と味噌汁、ご飯、ミカン

電は、焼き魚と味噌汁、ご飯、リンゴ

だった

 

鯖の味噌煮おいしい...

 

デザートのミカンが残ったとき

ちらっと電のリンゴを見る

 

別にミカンが嫌いな訳ではないのだが、リンゴが大好物だったからだ

 

電がそれに気が付いたのか

リンゴにフォークを差して俺の口元に持ってくる

 

「え、いや、電が食べなよ」

 

「リンゴは二切れあるから、一切れあげるのです」

 

「...代わりに、ミカン半分あげるよ」

 

「ありがとうなのです」

電のリンゴに噛み付く

カプ...シャリ...モグモグ

 

「おいしぃ...ありがとうな、電」

残りも一口で口に入れる

 

ミカンの皮を剥き、半分にする

 

「はい、どうぞ」

 

「...ありがとう、なのです...」

何故か物足りなさそうに、見てくる

なんでだろ?

 

「俺の持っている方が良かった?」

 

「そんなことないのです」

首をふるふると振る電

 

「そっか

 

そろそろ、執務室に行って執務しようか」

 

「はい、なのです」

 

 

 

 

 

 

その後、いつも通りに執務して事務棟に書類を置いてきて帰り道

 

「──それで、響ちゃんがふて腐れちゃって」

 

「ふむふむ...」

 

「だから、必死に...ふにゃー!!」

 

ドサー

電がダイナミックに転ぶ

 

「おい、大丈夫か?」

 

「大丈夫なのです...(涙目)」

 

「!

お手をどうぞ、レディ」

 

「!

ありがと、お、お礼はちゃんと言えるし...なのです」

俺も電もクスリと笑った

 

 

 

 

 

 

 

「...全員集まったか?」

 

「レディは、ちゃんと集まりのも参加出来るのだから」

「電には、バレてない...」

「何を手伝えばいいのかしら?」

 

「あれ?吹雪は?」

 

「何処にいるか分からないから諦めたよ...」

 

 

作戦を説明中...

 

 

「──って作戦だ」

 

「ですが司令官、それは...」

 

「でも、俺はこれくらいしか思い付かないんだよなぁ

暴力や悪口なんで絶対したくないし言いたくないし」

 

「翔鶴は心配性ネー

私達がちゃんとすれば、問題Nothing!」

 

「だといいのですが...」

 

他にも数人の艦娘の協力を仰ぎ、作戦を実行した

 

 

 

 

 

 

 

「あ、電ー

一緒にお風呂入りましょ?」

「レディの暁が背中洗ってあげるわ!」

Χοροшο(ハラショー)

 

「え、でも、まだお風呂入るには早いのです」

 

「お風呂独り占め出来るからいいじゃない!」

「さっさと、準備して行きましょー」

電はお姉ちゃん達に引っ張られるようにお風呂に入る準備をした

 

 

 

「あ、うっかりバスタオル忘れちゃったー」

 

「雷ちゃんが忘れるなんて珍しいのです

電が取ってくるのです」

 

「いいわ、私一人で行けるわよ」

 

「いつも、雷ちゃんにはお世話になってるから、電が行くのです!」

そう言い、電は第六駆の自室にバスタオルを取りに向かった

 

 

 

 

 

 

あれ...?

お風呂場の前にいるのは...司令官さん!?

 

周りをキョロキョロ見回し

お風呂場に入っていく

 

......司令官さんがお風呂場に!?

信じられないけど、事実なのです

 

電は、自覚ないまま殺気を放ち

司令官の跡を追う

 

「司令官さん...?」

自分自身でも驚く程声が冷たい

 

司令官は、ビクッと体を震わせてからこちらを向く

「なんだ、電」

普段と同じ声音で、悪がる様子もない

 

「ここが何処か分かっているのです?」

 

「ああ」

 

「司令官さんがそんな人だとは思わなかったのです」

艤装を展開し、砲を向ける

 

「...やっぱりな」

そう言い、司令官は扉を開ける

 

そこは、シャワーや浴槽などがあり、暁達が体を洗っているはず

だが、暁達はいない

 

「俺の推測だと電は暁達が危険に晒された時、守りたいという気持ちがとても強くなる

だから、一昨日の戦闘の時突貫したのも俺に躊躇いもなく砲を向けたのも説明が付く」

 

 

 

 

 

 

「──も俺に躊躇いもなく砲を向けたのも説明が付く」

呆けている電に言い放つ

 

艦娘は、人間を守りたいという気持ちが強く

滅多なことがない限り砲を向けたりすることはないという

その傾向は、特に俺のような第二次世界大戦が行われた世界から来た人間に対しては強くなるという

 

電は、考えるような仕草をし、覚悟を決めたのか

発言をする

「電、実は──」

 

すると浴槽の方から声が聞こえた

「し...司令...官...?」

 

見ると、浴槽の奥に一糸まとわぬ吹雪が驚いたようにこちらを見ている

 

...え

なんで、なんで、吹雪が!?

暁達が万が一艦娘がいると不味いからって中に誰もいないか確認するって言ってたよね!?

 

不幸中の幸いか、吹雪の姿は立ち込める湯気で輪郭がはっきり見えなかった

 

だが、俺にとっては気休めにもならない

 

俺のミスだ...

謝らないと...それだけで許してくれるかな

いや、許してくれないだろう

諺にも親しき仲にも礼儀ありというし

 

「ごめん、吹雪

謝ることで、許してくれるとは思わないが──」

 

膝が何かに思いっきりぶつかる

 

俺は、いつの間にか前に倒れていて、目の前に床が迫っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開ける

すると見慣れてきた天井が見える

 

「司令官さんお目覚めなのです?」

優しい笑みを見せる電

 

「あ、ああ

おはよう...じゃなくて、こんばんはかな?」

 

「司令官、良かったです...」

隣で泣きそうな吹雪

 

「ご、ごめん...吹雪

俺...」

 

「事情は、聞きました

司令官は、悪くないので、気にしていません!」

 

「でも...」

 

「じゃあ、その代わり第六駆のみんなと私と翔鶴さんで出掛けましょう!

 

金剛さんはきっと提督と行きたがると思うので、提督に頼むということで」

 

「...分かった、それでいいなら、そうしよう」

 

「食事は、持ってきますね」

 

「ありがとう」

頭を打ったみたいで、頭には包帯が巻かれている

 

「どういたしまして♪」

そう言い、吹雪は部屋から出ていく

 

「あ、あの、司令官さん、電──」

 

「済まなかった」

俺は、電の言葉を遮るように言った

 

「え?」

 

「無理矢理、電の悩んでいることを話させようとしたことだよ

余計なお世話だった」

 

「そんなこと...ないのです」

 

「電は、優しいな...って当たり前か

 

まぁ、いつか、話してくれればいいさ」

俺は、そう言って電の頭を撫でた




最後まで読んでくださりありがとうございます

今回は、司令官が苦労する回でした

次回は、また出撃になりそうです
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