いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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今回は陽炎メイン...ですね


鎮守府秋刀魚祭り13

日が当たり目を開けると...吹雪の寝顔があった

 

うわぁ!?

そうだ、昨日一緒に寝たんだった...

 

可愛いな...

俺は、これから守っていかないといけないんだよな...

吹雪を...俺を信頼してくれてるみんなを

 

とりあえず布団から出ようと体を起こすが、吹雪が腕を掴んでいて離れない

 

...こういう時ってどうすればいいんだ!

妹の時は引き剥がしていたけど...

 

吹雪の寝顔を見ていると引き剥がすのは、ちょっと気が引ける

 

でも、このままという訳にはいかないので、吹雪を揺すって起こすことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日の秘書艦を務めます!

吹雪です、よろしくお願いいたします、司令官!」

ピシッと敬礼して、私は言う

 

「そんな改まらなくてもいいよ

しょっちゅう秘書艦して貰っているし

まあ、吹雪は真面目なのがいいんだけどね!」

微笑みながら、司令官は言った

 

「じゃあ、朝食まで時間あるから書類仕事する?」

 

「はい!

吹雪頑張ります!」

 

司令官は、一割に満たない程度の量の書類を私の机に置いた

「はい、これが今日の吹雪の分ね」

 

私は知っている

本当に司令官が、こなさなくてはいけない書類は多くない

鎮守府によっては、ほとんど秘書艦に丸投げしている所もあると聞いたことがある

なのに、司令官は...

 

じっと司令官を見ていたら

 

「?

どうした吹雪?

ジト目で見てきて...量多かった?」

疑問符を浮かべている司令官に私は呆れた

 

「逆です!

これじゃあ、秘書艦の意味がないですよ」

 

「え?

いや、ほらお茶淹れたりあるじゃん」

 

「お茶は、いつも司令官が淹れていると思います」

 

「う...そう言えばそうだった」

 

私は執務机に山積みになっている書類の半分近くを自分の机に運ぶ

 

「え、そんなにやんなくていいって」

 

「昨日も言いましたが、司令官はこうでもしないと私達に頼ってくれませんから

他の娘達にも伝えて置きます」

 

「でも、俺が見ないといけない書類もあるし」

 

「大丈夫です

私達は、ちゃんとその区別くらいつきます

司令官は、私達を信頼してないのですか?」

 

「そんなことないよ!

でも、吹雪達は毎日戦っているんだから、書類仕事くらい俺がやらないと!」

 

「そのせいで、司令官が体調を崩しては元も子もないです!」

 

結局、司令官は私に押し切られる形で私に書類を渡した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「祥鳳さん、千歳さん偵察機から報告はない?」

 

『こちら、祥鳳

偵察機から敵艦隊発見の報告はありません』

 

『こちら、千歳

水偵から敵艦隊の報告はないわ』

 

「分かったわ!」

そう言って、私は船団を指揮する漁船に近づく

 

「漁師さん!

後どれくらいで終わるかしら?」

 

「後二十分くらいで終わる

そしたら、港に帰るよ」

船長が返事する

 

「えっと、確か安浦漁港よね?」

 

「そうだ、嬢ちゃん

方位や距離は分かるかい?」

からかうように、船長は言う

 

「もちろん、分かるわ!

後、嬢ちゃんじゃないわ、陽炎よ

か、げ、ろ、う!!

ちゃんと覚えてよね」

 

「ははは、済まないな」

 

でも、司令官や提督以外の人とこんな会話が出来るのはちょっと嬉しい

 

もしかしたら、司令官はこういうことを経験させて私達の守るものを再確認させているのかもしれない

 

でも、そこまで深く考えてないかもね

 

陽炎は、普段はキリッとしているのに時々子供っぽい司令官を思い浮かべながらそう思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎮守府に帰投すると、司令と秘書艦の吹雪がいた

「みんなお疲れ様!

怪我とかない?」

 

「大丈夫よ!

ト級とイ級しかいなかったし」

 

「骨のある敵はいませんでした」

ちょっと物足りなさそうに不知火が報告する

 

「今日もつまらなかったわ

全く、漁船の護衛なんて」

はぁ、とため息をつく霞

 

「その割に...漁船のこと心配していた...ような...」

霰は霞の発言に疑問を述べ霞からギャーギャー言われていた

 

そんな二人を苦笑しながら一瞥して司令は祥鳳さんと千歳さんに質問する

「祥鳳、彩雲はどうだった?

千歳は、瑞雲の調子は良かったか?」

 

「はい!

彩雲は、やはり九七艦攻や天山よりも索敵に秀でていて使いやすかったです

また、私達に強くリンクするためより遠方からの攻撃が行いやすいと思いますが...」

 

「が?」

 

「やはり、偵察機を積むなら攻撃機を積みたいです

攻撃機でも偵察は出来ますから」

 

真面目に話す祥鳳さんの肩に乗っていた彩雲妖精さんがえっへんという表情からショボーンという表情に変わってしまった

 

ちょっと可愛い...

 

私は肩に乗っている妖精さんをじっと見てちょっとつついてみた

 

「なるほど...

ま、でも彩雲を積んでいてくれ

偵察機で、攻撃出来ないけど、凄く頼れる艦載機なんだからさ」

 

にぱぁと満天の笑みを浮かべる彩雲妖精さんに思わず私は噴いてしまった

吹雪もクスクスと笑っている

 

「は、はい!」

 

「瑞雲ですが、零式水上偵察機よりも重武装で速く翔べるので、偵察能力も上がってます

今後の水上機母艦や航空戦艦、航空巡洋艦の主力水偵になるに違いないです!」

 

「そうか、喜んで貰えて良かった!

それで、これから食堂で菓子でも食べようと思うのだけど、どうする?」

 

『勿論食べます(食べるわ)!』

 

「じゃあ、食堂行こっか~

あ、睦月、如月、文月、皐月、長月も!

菓子食べるんだけど、食堂行く?」

 

勿論、その後大人数でワイワイお茶を飲んだりお菓子を食べたりしたわ!

陰で司令が

「俺のお菓子が...(涙)」

とか言っていたけど気にしない方がいいわよね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹一杯で話し疲れたし、私は食堂を抜け出し

埠頭に出た

 

海を赤く染める真っ赤な夕陽

水平線には、島の影や漁船の影も見える

 

海に出て大丈夫かな?

でも、夕陽が綺麗だし、深海棲艦も夕陽に見とれたりするのかも?

 

深海棲艦がどんな思考をしているか、分からないけど

艦娘の成れの果てなら、きっと綺麗な夕陽に何も思わないはずはないんじゃないかしら?

 

「夕陽綺麗だな...」

 

「し、司令!?」

突然の声に驚き振り向くと司令が立っていた

 

「邪魔だったかな?」

司令は申し訳なさそうに頭を掻く

 

「そんなことないわよ!

...ねぇ、司令」

前々から聞きたかったことを聞いてみることにした

 

「何?陽炎」

 

「司令は、私達がいた世界から来たのよね?」

 

「そうだよ」

 

「私達は、守れたかな...

命を懸けて乗組員のみんなと戦ったけど

負けて多くの人が死んじゃって...」

 

「確かに負けて、多くの人が亡くなってしまった

でも、その後日本は復興して戦争とは無縁になったんだ

当時の乗組員とお前達がその名の通り命を懸けて戦ったからね

だから、ちゃんと守れたよ」

 

「そっか...

そうよね!

私らしくないよね、暗い話なんて!」

 

「そんなことないよ

誰だって暗い話の一つや二つくらいあるって

そうだ、近々南西諸島防衛戦を攻略することになってね

陽炎には、水上打撃部隊の護衛を頼みたいと思うんだ」

 

「本当?

陽炎の出番なのね!

腕が鳴るわ」

手をブンブン振って待ちきれない気持ちを表す

 

「あんまりはしゃぎすぎるなよ...」

苦笑いで窘める司令に私は元気一杯に返事する

 

「大丈夫よ!

私は陽炎型ネームシップの陽炎よ?」

司令にピースする

 

いつの間にか、夕陽は隠れてしまい

辺りは暗くなってきた

 

くしゅん

 

寒くて手を擦っていると、司令が上着をかけてくれた

 

「これで、寒くない?」

 

「...寒くないわ

ありがとっ」

頬が熱くなるのを感じながら、食堂の方へと歩く

司令も隣を歩く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食堂に着くと、みんな大慌てで片付けをしていた

 

「あ、司令官!

何処に行っていたのですか?

陽炎ちゃんも...」

 

「ちょっと夕陽を見てただけだよ

吹雪にも見せてやりたいくらい綺麗だったな~」

 

「あ!

ズルいです!」

顔を膨らませて、プンスカ怒る様子は訓練の時の鬼教官ぶりとは似ても似つかない

本当に同一人物なのかな?

もしかしたら、二重人格かも...

 

「ごめん、ごめん

えっと、今日は土曜日だからカレーだよな

誰が当番?」

 

「確か...金剛さんだったかと

『テートクに英国式カレーを堪能して貰いマース!』って張り切ってましたよ?」

 

「こ、金剛か...へぇ...」

複雑そうな表情の司令

一体どうしたのだろう?

 

ちなみに、カレーは具材が溶け込んでいるとちょっと変わってはいたけれど、とてもおいしかったわ!




最後まで読んでくださりありがとうございます

霧島の改二に出来るレベルを78と誤認していてレベリング頑張ってました
近代化改修しようと思って見たら改造出来るじゃん!?って驚愕してました

ちなみに、カレーを食べるのは土曜日らしいです
最近になって金曜日になったとか
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