いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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今回はちょっと長めかもしれません
1-1にしては、激戦過ぎかな?とも思わなくもないですが気にしては駄目です


初めての出撃4

『敵艦の発砲を確認!!』

 

吹雪は、之字運動をするか一瞬迷ったが、之字運動をせず突撃することに決めた

代わりに敵艦隊との距離は瞬く間に近くなるが、ホ級の砲弾は近く近くに着弾するようになってきた

そして、駆逐艦の間合いに入った時、ついに恐れていたことが起こった

 

ホ級の砲弾が電を捉えたのだ

 

 

 

 

 

 

私は自分自身が嫌いだった

あの戦争の時、暁や雷が轟沈したと乗組員が話していたのを聞いて、私は自分はその場にいなかったのだから助けられなくても仕方がないと自分自身を誤魔化していた

 

でも

 

あの夜、電と輸送船団の護衛をした時...私は敵潜水艦の雷撃を受け沈んで逝く電の乗組員を救助するのが精一杯だった...何も...何も出来なかったんだ

 

それから、ロシアに引き渡されて、“信頼できる”を意味する名を付けられたけど...もう、自分自身を信頼出来なかった

自分は姉妹艦すら守れない...妹すら守れない駄目なお姉ちゃんだってずっとずっと後悔してきた

 

けど、この世界に生まれ変わってまたやり直せる...今度こそ電を...まだ見ぬ暁や雷を助けられる...!!

そう、思ったのに...

 

実際は自分だけ小破して電に心配される始末...

これじゃ、守るんじゃなくて守られるだけじゃないか...!!

今度こそ守るって決めたじゃないか...!?

 

もし、電に危険が迫れば、この身に代えても守るのに...

 

その時は、思ったよりも早く来た

 

当の本人は、私にぶつからないように気にしていたり、敵艦に照準を合わせようとあたふたしており、自分に向かって砲弾が飛んできていることに気が付かない

 

(危ない...!!)

と思った時には、電と砲弾の間に入り砲弾に対して装甲を展開した

その瞬間、全身に大きな衝撃を感じ、痛みを感じることなく私は、意識を持ってかれた

 

 

 

 

 

俺はその瞬間を画面で見ていた

電の近くに響が来たと思ったら、響が砲撃をくらい爆発した

そして、響が何度も海面に叩きつけられながら吹っ飛んでいく

吹雪は、叫び

電は、何が起こったのか分からないのか呆然としている

 

吹っ飛んだ響はぶくぶくと音をたて、海に沈んでいく

 

「っ!?

電、翔鶴は、響の護衛を!

吹雪、白雪、陽炎は、敵主力艦隊を撃滅!

響を生きて連れて帰るためにも敵主力艦隊に打撃を与えなければならない

戦力的に厳しいが頑張ってくれ!!」

 

『了解です、司令官!』

 

そう言って白雪と陽炎を連れて突撃する

俺は、まだ出来ることはないかと考え、翔鶴に指示を出した

 

 

 

 

 

 

吹雪は、後悔していた

あの時、之字運動をしていればこんなことにならなかったのでは?

しかし、今は戦闘中...反省は終わってからしようと頭を振る

 

「之字運動で敵の攻撃を回避する!

敵は軽巡を含んでいるから練度の低い私達が砲撃だと負けちゃうと思うんだ

だから、肉薄して雷撃する

魚雷以外の全兵装使用許可!!

各艦は、個別で攻撃を開始せよ!」

 

『『了解!』』

 

 

 

 

 

 

どうして、こうなっちゃったのかな...

電は、響ちゃんと共に戦って笑顔で母港に戻りたかっただけなのに...

電が...電が注意不足だったから...

代わりに響ちゃんが...電のせいで

 

目の前には、浸水は止まったが未だ目を覚まさない響がいた

頭から血を流し、防弾板はひん曲がり、砲塔は根本からもぎ取れ、帽子も何処かに飛んでいってしまっていた

 

もし、これが原因で響ちゃんが轟沈したら...

そう思うと目の前がぼやけてくる...

 

 

 

 

 

全身がズキズキする...

初めて出撃して...そうだ、電を庇ったんだ

痛みを堪えながら目を開けると、私を膝枕した電が泣いていた

[沈まないでぇ...響ちゃん...!!]

 

...私馬鹿だ

電は、こんなことしても心配するだけなのに...

でも、私にはこれしか思い付かないんだ、電を...仲間を守る方法は...

 

そして、また私は意識を深い海に沈むように失った

 

 

 

 

 

 

砲弾と機銃弾が飛び交う

全員小破して、服がどんどん破れていく

 

「今だ!

統制雷撃よーい!

てぇー!!」

 

十数本の魚雷が敵艦隊に突撃する

 

ドゴーン

 

砲撃で一体仕留め、小中破した駆逐艦も魚雷で轟沈したが、ホ級は未だ健在だった

 

「みんな、魚雷を再装填して!

ホ級をしとめ...

白雪ちゃん!

敵の魚雷が!!」

 

『え!?』

と白雪が確認した時にはもう遅く

白雪は、水柱に飲み込まれ崩れ落ちる

 

「白雪ちゃん!?」

明らかに大破で機関部に甚大な損傷を受けている

 

「...陽炎ちゃん

白雪ちゃんを電ちゃん達の所まで曳航して」

 

『そしたら、吹雪はどうするの?』

 

「勿論、ホ級と戦って引き付けます」

 

『無茶よ!

一人で戦うなんて』

 

「私の方が若干練度は高いし大丈夫だよ

それに、司令官に情けない所見せられないし...ね?」

 

『はぁ...

分かったわ、でも一つ約束して

私が戻るまで沈まないって』

 

「勿論!

白雪ちゃんをお願いね」

 

そして、陽炎は白雪を曳航し離脱していく

 

吹雪は、一人でホ級に砲雷撃戦を始めた

 

 

何回目かになる砲撃を行うが、何発も命中しているはずのホ級の火力は落ちているようには見えない

一方吹雪は、一門が破片を受け破損しもう一門で砲撃しているので火力は半減している

(このままじゃ不味い...

被弾する可能性が高まるけど、接近して雷撃を放つしかない)

 

幸いまだ、機関部は損傷を受けていないため34ノットの快速は出せる

 

吹雪は、雷撃をすると決め、ホ級に接近し魚雷を発射した

「お願い!当たってくださいっ!!」

 

ホ級に爆発が起こる

 

その瞬間ホ級の砲撃を食らう

 

「っ!?

でも、これで...」

大破しがらも立ち上がる吹雪の手にはもう主砲がなかった砲撃を食らった時、飛んでいってしまった

 

吹雪の歓喜した顔が絶望に変わる

爆発の中から中破しながら、ホ級が出てきたからだ

 

「嘘...そんな...」

 

ホ級が勝利を確信したかのように、吹雪に砲を向ける

 

「...ごめんなさい司令官

約束、守れそうにないです...」

 

 

その時、空から軽快なエンジン音が聞こえた

 

 

 

 

 

艦攻5機、艦戦3機という小規模な編隊が突撃を開始する

『12番機被弾』

 

航空機が来ると思っておらず奇襲効果を生んだのか、中破していたからなのかは分からないが、ホ級の弾幕は薄く落とされたのは一機だけだった

 

そして、肉薄した艦攻に魚雷を複数受けたホ級は大破炎上し撃沈した

 

『大丈夫ですか、吹雪?』

 

「だ、大丈夫...です」

 

『間も無く陽炎が曳航しに来ると思うので、待っていてください』

 

遠くから、手を振りながら来る陽炎が見える

 

戦いが終わったと安心したら、倒れそうになり陽炎に支えて貰った




最後まで読んでくださりありがとうございます

初月が改になりました!
防空駆逐艦凄いですね
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