いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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初めてのお正月2

程なくして執務が終わり、約束通り初詣に行くことにした

途中、カゴを洗濯機の近くの目立たないところに置く

 

「あ、そうだ

途中でお菓子買わないと」

 

「あ、そうだね…

僕も忘れてたよ…」

 

「私は持ってきました!」

 

吹雪は袋に入ったお菓子を取り出す

飴や5円チョコなんかが入っているみたいだ

 

「用意周到だな!

俺は何を買おうかかな?」

 

明石の売店に着くとお菓子のコーナーには第七駆逐隊の子達がいた

 

「あ、ご主人様!」

「司令官、おはようございます!」

「お、おはよう…ございます…」

「クソ司令官、おはよう」

 

「ああ、おはよう!

お前達も初詣か?」

 

「「「「そうです!」」」」

 

「ご主人様もこれからですか?」

 

「うん、今日は寝過ごしちゃってね」

 

「はぁ…

クソ司令官がしっかりしなくてどうするのよ」

 

「はは、手厳しいな

次からは気をつけるよ」

 

「ふん

分かればいいのよ分かれば!」

 

時雨が何か言いたげだが、まあ、曙はそういう性格だからな…

 

「あの…せっかくですし、一緒に初詣行きませんか…?」

 

「…いいの?

一緒に行っても」

 

「キタコレ!」

「え、一緒に行ってくれるの!?」

「好きにすれば!」

 

「2人は?」

 

「私は問題ないですよ?」

「…僕も大丈夫だよ」

 

時雨はちょっと不満げではあったが、すぐに潮と打ち解けたようで仲良く話をしていた

 

お菓子を買い終わり鎮守府内にある妖精さんが突貫でつくり上げた神社に行く

まだ俺も完成した姿は見てなかったから、ある程度様になってればいいやーぐらいの軽い気持ちだったのだが─

 

「はぇーすっごい」

 

そこには鳥居と石段があり、石段を登ると参道や手水舍、灯篭なんかもある

 

艦娘達も疎らにおり、みんな初めて接する神社を楽しんでるみたいだ

 

俺は石段を登って参道に出ると端を歩く

手水舍はあれだよな

 

「?

司令官、どこ行くんですか?」

 

「ん?

手水舍だよ」

 

吹雪達はハテナみたいな表情を浮かべる

 

「まず、手水舍で手や口をすすぐんだ

禊の略式としてね」

 

手水舍にはちゃんと手順が書かれている

 

「ほら、ここに書いてあるようにやるんだ」

 

俺は柄杓を取り、みんなの前で手本を見せる

 

「「「「「「なるほど…」」」」」」

 

吹雪達が終えたのを確認するとお賽銭箱にお菓子を入れる

 

「本当はお賽銭を入れるんだけど、今回は妖精さんからお菓子というご指定をされてるからお菓子を入れるね」

 

そして、俺は鈴緒を掴み本坪鈴を鳴らし、二拝二拍手一拝を行う、当然祈ることは艦娘みんなの無病息災だ

 

「これが基本の参拝方法だ」

 

まあ、本当は鳥居をくぐる前に会釈しないといけないんだがな

 

「あ、後、参道の真ん中は神様の通り道とされててあまり歩かない方がいいんだ

 

多分、これくらい知っていれば他でも恥をかくことはない…と思う」

 

「意外と博識なんだね司令官…」

 

「意外って地味に酷いな…」

 

「ふふ、冗談だよ…?」

 

時雨はいたずらっぽい笑みを浮かべると、お賽銭箱の方に向き直りお菓子を入れ、俺の仕草を見よう見まねで行う

 

他の子達も時雨に続いて、参拝する

微笑ましい光景を見守っていると、後ろから呼びかけられる

 

「司令官、お越しになっていたんですね…!」

 

「おはよう、翔鶴!

あれ?

いつもの服とちょっと違う?」

 

「はい、妖精さんから頂きました」

 

「凄い似合ってるよ…!」

 

翔鶴の制服をもっと巫女っぽくした感じで凄い美人さんの翔鶴にはぴったしの服だ

 

「司令官にそう言って貰えると、とても嬉しいです…!」

 

翔鶴も頬を赤らめながら返事をする

是非とも写真を撮りたいですね!

あ、そうだ丁度タブレット持ってるじゃん!

 

俺はコートに入れていたタブレットを取り出し、翔鶴にカメラを向けシャッターを押す

タブレットには箒を持った戸惑った表情を浮かべる翔鶴が写っている

 

「お、翔鶴、うまく撮れたよ!」

 

「…少し恥ずかしいですね」

 

翔鶴が俺が持ったタブレットを覗き込む

 

参拝が終わったのか、吹雪達が翔鶴に挨拶を済ませるとタブレットを見ようと背伸びする

 

「ほい、見るか?」

 

俺は吹雪にタブレットを手渡す

 

「はい!

わぁ、翔鶴さんが可愛く写ってます!」

「巫女服とはそそりますな〜」

「司令官は、こういう服が好きなのかな…」

 

吹雪にタブレットを返してもらうと1つ提案する

 

「そうだ折角だし拝殿を背景に1枚撮らないか?」

 

「とってもいいと思います、はい!」

「うん、いいと思う…」

「クソ司令官にしては気がきくわね!」

「あ、曙ちゃん、そんなこと言っちゃダメだよぉ…」

 

みんな凡そ賛成してるみたいだし、撮るか

 

「んじゃ、みんな並んでー

よし、じゃあ撮るよー

はいチーズ!」

 

パシャ

 

うん、いい写真が撮れた

微笑んでたり、ピースしてたり、そっぽを向いていたりしているが、楽しそうな雰囲気が漂ってる

 

「うん、撮れた!」

 

「次は司令官も入ってください!」

 

吹雪が俺の手を取り引っ張る

 

「お、おい

俺が撮らなかったら誰が撮るんだよ」

 

「私が変わりに撮ります…

このボタンを押せばいいんですか?」

 

「あ、うん、そう

すまん、翔鶴」

 

翔鶴は少し離れた所でタブレットを構える

 

「では行きますよ…!

3、2、1…はい!」

 

パシャ

 

「撮れました!」

 

翔鶴が駆け寄りタブレットを見せる

 

「おぉ…」

 

2枚の写真をみんなで見比べる

 

「2枚とも上手く撮れてますね!」

「みんな笑顔です…」

「でも、司令官ちょっと威厳がないね…?」

「少しはシャキッと出来ないの?」

 

うぅ…2人の言葉が突き刺さる…でも事実なんだよなぁ

 

「…曙少し言い過ぎだよ」

「何?あんただって同じようなこと言ってるじゃない!

むしろ、あんたの発言の方が不躾じゃないの?」

 

正直、両方とも普通にショックだからね!?

てか、不穏な空気を感じる!

 

「ま、まあ、2人とも落ち着け

俺は気にしてないんだから…」

 

2人の間に立ちその場を収める

 

「司令官がそういうなら…」

「ふん!」

 

はぁ

俺はちょっとため息をつく

 

曙と時雨が仲悪いのはちょっと意外だったな…

まあ、曙は誤解されやすい子だ…今後も少し見守る必要があるかもな…

 

二人の間を取り持ちながら少し物思いにふけた




最後まで読んで頂きありがとうございます!

曙と時雨のなんかこう、同族嫌悪的な感じが表現出来たかなぁと
ちなみに、神社には他の艦娘の子達も少しお仕事(お守りや絵馬の販売)をしてます
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