超時空機動戦士マクロス Serment éternel〜Air/永遠の愛を君に•••   作:sharian

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嘘を大声で、充分に時間を費やして語れば、人はそれを信じるようになる。

アドルフ・ヒトラーの演説


プロローグ「1945」

1945.4/28

ドイツ フレンスブルク近郊某飛行場

 

フレンスブルク近郊にあるこの空軍基地はドイツ国防軍の秘密兵器や最新兵器の実験場及びドイツ軍の秘密研究所として開戦直前に設立された。また開戦後にはブランデンブルグ大隊(43年に師団に改編)やSS特務部隊等のドイツ軍特殊部隊の基地も置かれた。その特殊性故にドイツ軍の最高機密としてその存在が秘匿されていた為、未だ連合国軍の空爆を免れていた。そんな広大な飛行場の滑走路の一角で二人の男が灰色の空を睨み付けるように見上げて立っていた。その後ろにはSSの将校達の一団が控えていた。

その二人の男は一人はグレーのスーツを着て、片方はSSの黒い制服を着て将官用のベルトの黒いホルスターにルガーP08を装着していた。

二人の男がしきりに時計と空を交互に睨み付けていると

「閣下、まだ出発なさらないのですか?」

いきなり背後から声を掛けられスーツ姿の男は飛び上がった。脅かされるのが嫌いなのだ。だが、彼は背後で申し訳なさそうに報告してきたその軍曹を叱る気には到底なれなかった。

「ベルリンからの便が遅れているようなので機長が....」

「伝令御苦労。だが、ベルリンからの便が到着しない限り出発することはできない。これは総統閣下の御命令だ。」

「はっ!....しかし、予定よりも大分遅れていると言うことは恐らく........既に....」

「確かにベルリンからの便は遅れている。通信兵!ベルリンから確かに既に離陸したのか?」

「はっ!再度確認します............」

「だめです。司令部が応答しません....」

「再度連絡を試みよ。仕方ない....待つしかあるまい。」

黒いSSの制服を着た男が空を見上げて

「いや、もう来たようだ。」

甲高い轟音が響くと灰色の空に黄金色に光る機体が見えてきた。燕を意味するシュヴァルベと名付けられたドイツ第三帝国ルフトヴァッフェが誇る最新鋭ジェット戦闘機、メッサーシュミットMe262戦闘機だ。Me262B1aは高速で近付くと着陸体制に入った。

「よし、例の物が来たようだ迎えに行くとしよう....」スーツ姿の男が一団を促す。

Me262は着陸体制に入ると胴体着陸の姿勢で滑走路に不時着して炎上している。消防車が急行し消火作業が行われる。コクピットが開くとパイロットともう一人の乗客がよろめきながら機体から脱出した。パイロットともう一人の乗客に黒いSSの制服姿の男が近付くと

「御苦労だった。例の物は無事持って来たかね?」

「ハイルヒトラー!ええ、確かに御命令通り持ってきました。」

「ハイルヒトラー。よくやった。」

機体から厳重に保護された木箱が運び出される。直ぐ様SSの将校の一団から白衣姿の老人が出てきて器具を用いて点検を始めた。

「博士。どうだ?」

スーツ姿の男に尋ねられると博士と呼ばれた男は振り替えるとナチス式敬礼をすると

「ハイルヒトラー。例の物は全て異常ありません!」

「ハイルヒトラー。直ちに積み込め!」

慌ただしく多数のSS隊員が木箱を運び出し、将校の一団も格納庫へと戻って行く。パイロットが周囲の状況を見ながらヘルメットを取ると驚いたことにパイロットは女性だった。彼女がその長い乱れた美しい金髪を整えていると、黒いSSの制服姿の男が彼女に話しかけた。

「フロイライン。君の名前は?」

彼女は敬礼をすると

「ハイルヒトラー。クラリス・フォンテーン大尉です!」

「君はこの後の事について何か命令は受けているかね?」彼女は自分が乗ってきた炎上している機体を見ながら

「ベルリンへ戻るように....」

「ベルリンへ戻る必要はない。我々と行動すると良い。」

「ですが........」

「もう我が第3帝国の崩壊は避けられない。ベルリンの陥落も時間の問題だ。」

「では........私達は........」

スーツ姿の男がやって来ると

「では、もう第3帝国もヒドラもここまでですか....」

「いや、我々は総統閣下から仰せつかった大事な使命がある。何より第3帝国は短命で終わったが、まだドイツ第4帝国がある。総統閣下からその準備をせよとの命令を受けた。既に総統閣下の命により同志が連合国参加諸国の主要機関に潜入している。また、共産主義国にも我々の同志が既に浸透している。かの国々が我々の有力な同志となる日もそう遠くはないだろう。既に例の物も全て解析及び実用化間近だ、時機到来までは時間が掛かるだろう。一世代や二世代、もしかしたら三世代掛かるだろう。我々の生きている間に実現するかは疑わしい。しかし、それでも良い。我々は栄光ある第三帝国の一員としてその任務を全うしたのだから。少なくとも、我々ドイツ帝国は滅びはしない。必ずや再び再起する。」

「その為に我々は一時的にこれから祖国を離れ、南極に向かうのではないか。」

「「ではやはり、噂は本当立ったのですか(ね)!?」」

「出発の時間です。ミュラー閣下お早く!」

「君達がどんな噂を耳にしたのかは知らないが、我々がこれから約束の地へ向かうと言うのは事実だ。恐らく二度と祖国の土を踏む事は無いだろう。メンゲレ博士にクラリス大尉。そろそろ時間だ。我々も出発しよう。」

そう言うとハインリッヒ・ミュラー親衛隊中将はヨーゼフ・メンゲレ博士とクラリス・フォンテーン大尉を手招きしながら正面の格納庫に駐機されている特徴的な円盤型航空機ハウニヴに乗り込んだ。その後の彼等の行方は分かっていない。

後に飛行場を占領したペギー・カーター中尉率いるアメリカ軍特殊部隊による事情聴取で複数のドイツ軍捕虜がこの日、夜空を複数の円盤型の未確認飛行物体が信じられないスピードで南方へ向かうのを目撃したと証言している。

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