プロジェクト To Be   作:黒猫のくー

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前回のあらすじ。
戸部の恋路をネタにする為に、奉仕部一同の戦いは続く。なんやかんやあって爆裂魔法が炸裂しました。



3つめのネタ。

「ふう。何とか決着をつけられたみたいだな」

「比企谷くん、説明をしてもらえないかしら?」

「あたしたちすっかり出番がなくなっちゃったんだけど!」

「じゃあ先輩、自己紹介をお願いします」

「え、今更? もう知ってるじゃん」

「ついに痴呆谷くんになってしまったのかしら?」

「いいからよく聞いといてくれ。……お願いします」

 

 普段はほんわかしてるけど、決める時は決める先輩だから俺もちょっと聞くのが楽しみだったりする。

 

「じゃあ……我が名はめぐりん! 総武高随一のほんわか者にして生徒会長を務めし者……!」

「我が名ははちまん! 総武高随一の嫌われ者にしてぼっちを極めし者……!」

「なるほど……。では我が名はゆきのん! 総武高随一の才色兼備にして奉仕部を率いし者……!」

「自分で才色兼備とか言っちゃうのかよ」

「だって私可愛いから」

「久しぶりだなおいそのセリフ」

「ゆきのんが自分でゆきのんって……えへへ」

「次はお前だぞ。ガハマさんはインパクトに欠けるからゆいゆいとか名乗っとけ」

「え? でもあたしって何も役職とかないし……」

「しゃ〜ね〜な。んじゃ台本を用意したからこの通りに名乗ってくれ」

「うん! じゃあいくね。……我が名はゆいゆい! 総武高随一の巨乳にして男の視線を集めし者……!」

 

 めっちゃ顔が赤くなってんだけど大丈夫ですかねこれ。

 

「それでセクハラ谷くんの狙いは何かしら? 確かに名乗りを上げるのは楽しかったと認めても良いのだけれど」

「楽しかったのかよ……ってまあ俺もそうなんだが。海老名さんもこの手のノリは好きだと思ってな。戸部の名乗りが良かったら万が一があるかもしれんし。これで相手にされなければ言った本人が超絶恥ずかしくなるから現実を悟るんじゃね?」

「なるほど。では今から演技指導ということね」

「そういうことだ。じゃあ戸部を呼ぶぞ」

 

 とりあえず形式だけ伝えて自由に名乗ってもらうか。

 

「我が名はとべっち! 総武高随一のノリの良さでサッカー部を盛り上げし者……!」

「あ〜ちょっと物足りんな」

「それに彼の発言でサッカー部が本当に盛り上がっているのかも怪しいところなのよね」

「でも他にとべっちの特徴って……」

「まあ無いわな」

「まあ無いわね」

「ちょっとヒキタニくんたち酷いっしょ!」

「事実だ」

「事実ね」

 

 これってこのまま雪ノ下に戸部の自信を根こそぎ奪ってもらったら解決するんじゃね? まあ最終手段として考えとくか。

 

「もうちょっととべっちの良さとか出したらいいんじゃん?」

「お、さすが結衣! 俺の良さか〜。隼人くんと友達とか?」

「他力本願かよ」

「彼にそんな価値はないわよ」

「いつにも増して毒舌が酷いな。もうこのままお前が……」

「じゃこんな感じでオナシャス! 我が名はとべっち!総武高随一のノリの良さで隼人くんの相棒を務めし者……!」

 

 戸部を恥ずかしがらせる以前に内容がいまいちすぎて困るんだが。特徴がないと名乗ることすら難しいとはな。だからどのアニメでもキャラが凄い設定になってんのかね。……って誰だよ俺の肩を叩くのは?

 

「ヒキタニくん、とべっち何やってるの?」

「うお! 海老名さん? なんで部室に?」

「ん〜何だか面白そうな気配を感じたからかな?」

「雪ノ下さんと同じ理由かよ……」

「それよかさ、相棒って言葉は弱いよね〜。やっぱり隼人くんを堕としてやるって情念が感じ取れるような表現が欲しいよね」

「ちょっと腐った人は黙ってもらえませんかね」

「いや、それあるでしょ! さすが海老名さんだわ〜!」

「おい戸部。絶対後悔するけどいいのか?」

「俺は海老名さんのセンスを信じるわ〜」

「そうか。まあ頑張れ」

 

 披露する相手にセリフを考えてもらうってすげ〜シュールだな。あ、教室の入り口のとこで三浦が呆れた顔しながら見守ってんな。やっぱ面倒見いいなあいつ。

 

「うん! じゃあそれで名乗ってみてくれるかな? 凄くいいと思うよ」

「マジで! ついに俺にも春が来るわ〜!」

「そうなのかしら?」

「まあ本人がそう思うならそうなんじゃね?」

「とべっち凄くノリノリだね」

「……我が名はとべっち! 総武高随一のお調子者にして隼人くんの後ろを突き従う者……!」

 

 おい、なんか漢字が変じゃなかったか?でもま海老名さんも鼻血を出して喜んでるし戸部も満足そうだしどうでもいいか。

 

「じゃあとべっち教室に入る時とか部活の時に大きな声でよろしくね! 毎日の積み重ねがあればいつか隼人くんも気付いてくれると思うよ!」

「うわ〜容赦ね〜な」

「彼に現実を教えてあげたほうが良いのかしら?」

「まあそのうち気付くだろ」

 

 結局戸部は全く気付かなかったので、戸部改造計画の一部始終を映した動画からあいつの名乗りを再生して見せてやった。あれだ。自分の痛さを冷静に突き付けられるとさすがに辛いわな。もっと海老名さんを理解してから行動した方がいいとかなんとか説得して告白が延期になったので、良い結果だと思う。

 

 それと動画を見て関係者全員が深いトラウマを負ったのはまた別の話だ。

 

 

 完。

 




最後まで読んでくれてありがとうッ!
打ち切りエンドだけどいい経験になりました。
お気に入りや感想くれて嬉しかったです!
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