双六で人生を変えられた男~100年後の君へ~   作:武御雷参型

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すらすらと書けたので投稿します。


第九話

模擬戦の後、俊輔は形無と水無から一度機体を預かると、再設定を行い始める。

 

「どうも、水無さんはリンカーコアが無い分、機体に負担が掛かっているな。それに、彼女自身にも負担が大き過ぎる」

 

『でも、疾鉄みたいなリンカーコアを持たない人間でも動かそうとなると、相当の機体の調整が必要よ? そこはどうするつもりなの?』

 

「そこなんだよねぇ~。はぁ、機体自身がどこまで本領発揮出来るか……いや、彼女自身がどこまで機体を動かせるかがカギなんだよな」

 

俊輔はモニターと睨めっこしながら、機体の調整をする。

 

「これは面白い構造をしているな」

 

「ん? ああ、形無さんか……どうしました?」

 

後ろから形無が俊輔の元にやってくる。

 

「いやなに。俺が使った機体の事について知りたくてな」

 

「そうでしたか………アクセラレータの力を持つ形無さんでは使い辛かったですか?」

 

「ッ⁉ どうして俺の力を知っているかは聞かまいが………使い辛くは無かったぞ? それにあの機体は俺の言う事を聞いてくれる」

 

「そりゃそうでしょ。あの機体を制作したのは俺の世界での篠ノ乃束ですから」

 

「やはりそうだったか………だが、これから君はどうするつもりなんだ?」

 

「どう…とは?」

 

俊輔は一度手を休めると、形無に対峙する。

 

「気はこの世界の住人では無い筈。だが、君はこの世界での面倒ごとに加担しているんだぞ?」

 

「知っていますよ、それぐらい………それに、俺だって無事に事件を解決したいんです。でもね、それを許してくれるほど世界は甘くないんです。伊達に特装隊の隊長はしていませんよ」

 

「フッ、そうだな。でだ、君は彼女に与える機体をどう言う風に改良するつもりなんだ?」

 

「現状では、彼女のコアで動かせれる時間は短いです。ですので、一度外部バッテリーを追加装備させて時間を延長させるつもりです。それに伴い、パッケージも搭載させるつもりです」

 

俊輔はそう言うとモニターに二機のブースターを映し出す。

 

「これは?」

 

「これはVS専用パッケージ『ヴァセーヴア』とMIS専用パッケージ『ミセーヴア』ですね」

 

「そうか……それと聞きたい。何故、君が俺の能力を知っているんだ?」

 

形無は俊輔に自分の事を知っているのかを尋ねる。

 

「ああ、その事ですか………僕も貴方同様に転生されし者ですから」

 

「なっ⁉」

 

形無は俊輔の言葉を聞き驚きを隠せなかった。

 

「僕自身でも驚いていますよ、今でもね。でも、僕は転生できた事に感謝しているんです」

 

俊輔は懐かし気な顔をする。

 

「形無さんも同じじゃないですか?」

 

「………そうだな。転生した事によって妹達と出会えた。俺はそれに感謝しているよ」

 

形無も俊輔同様に懐かし気な顔になる。

 

「さて、しんみりした話はこれ位にして、作業を続けます」

 

「判った。何か手伝える事があったら言ってくれ」

 

「判りました」

 

そう言うと、俊輔は作業を再開するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

一方、IS学園では女性がクロガネを改造に没頭していた。

 

「これを、こうして……ああ‼ 本当に未知の機械だわ‼ これがあれば私も組織でのトップになれる‼」

 

彼女はクロガネを見つめながら自分の将来の事に頭がいっぱいになっていた。

 

「出来ましたかね、博士?」

 

「ん? ああ、今出来上がったばかりだよ。だが、このクロガネの改造をしても大丈夫のかい?」

 

「はい、そのクロガネはIS学園が購入した機体です。誰でも使える事が売りですが、この学園では無用の物なのです。でしたら、貴女に渡した方が得策だと感じたのでお渡ししただけです」

 

一人の少女が女性の元にやってくる。そして、二人して改造されたクロガネを見つめる。クロガネは、改造が施され、見た目が変貌した。ISに似ていたが、どちらかと言うと俊輔のVS系統に似ていた。

 

「この機体の名前は決まっているのですか?」

 

「ええ、決まっているわ。すべてを破壊する者『デストロイ』正式名称は『クロガネ弐式デストロイ』よ‼」

 

クロガネ自体が元々が黒で統一された機体であったが、弐式になってから黒よりも深い漆黒に染められていた。また、外部装備としてワイヤーアンカーが装備され、背部に新たに設置されたハンガーには45㎜機銃が一基、対IS用バスターソード『アロンダイト』が一振り装備されていた。また、手には既に装備された50㎜三銃身バルカン砲が握られていた。

 

「もし、ISと模擬戦をしたらどちらが勝ちますか?」

 

「さぁ? やってみる価値はあるわ。それに、どこまでこの機体が動かせれるのかが私自身も知りたいところよ」

 

「では、明日にでも模擬戦をしてみますか?」

 

少女の言葉に女性は笑いを深めるのであった。

 

「良いわね。では、少し私はこの機体の再調整に入るわ」

 

「判りました。では、明日を楽しみにしています」

 

そう言うと少女は女性の部屋を後にする。

 

「フフフ、これで良いわ。これであの小娘を葬る事が出来る‼ さぁ、楽しませて頂戴よ………織村さん」

 

そう言うと少女は胸ポケットから壱枚の写真を取り出す。そこには、織村と呼ばれた少女の姿が映っていたのであった。




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