人が怖い少年のおかしな物語   作:fghjkiuyt

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傘を取りに戻った時にメガネを忘れて来ました。


紫藤 響也の登校日。

僕、紫藤 響也は、とても大事な物を忘れてきてしまった。ん?何かって?

 

 

 

………メガネ忘れた。

 

 

 

もう、どうしようか。あれが無いと僕、不安で不安で仕方が無いんだけど。

家に取りに帰る?いや、物理的問題で学校に間に合わない。

このままいく?いや、死亡フラグ乱立することになりそう。

 

ダメだ、どうしようもない。

 

 

 

僕は、諦めて惚ける事にする…

って!それこそ時間の無駄だ!

 

 

 

あ!

 

そうだよ、人を見ないように歩けばいいんだよ。

なんで、こんな簡単な事に気づかないかなぁー僕。

 

 

それじゃ行きますか。

 

 

僕はそのまま下を向きながら歩き始めた…が。

 

 

ドンッ!

 

何かにぶつかったような衝撃を感じた。

 

「ん?何かにぶつかった?」

 

僕は自分に問いかける。

 

「あ、ごめんなさい。大丈夫ですか?」

 

でも、その答えは自分の中からでは無く、僕が衝撃を感じた方から放たれた。

 

(マズイ…これは非常にマズイ…)

 

ここで僕が声のでどころを確認してしまえば…

 

……今朝と同じ事が起きてしまう。

 

 

よし、逃げよう。

うん、そうしよう。

 

思い立ったが吉日!

 

 

 

ダッダッダッ!

 

「えっ!?まっry

 

僕は、ぶつかった人の台詞をバッサリと切り捨てながら直ぐに路地裏に駆け込んだ。

 

「ハァハァ、なんとか、なった、かな?」

 

勇気を出して辺りを見渡してみる。

 

人間と思わしき物は見つからない。

 

「ふぅ、助かった…」

 

メガネが無いだけでここまで大変になるとはな…。

まだ、一回だけだけど。

 

このまま、路地裏を使って行こう。

なるべく、人が群がらない遅刻ギリギリを狙って門をくぐろう。

 

僕は、そう決心し歩みを進めた。

 

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現在の時刻8:20

遅刻までは後5分だ。

 

僕は、学校の門をくぐった。

 

靴箱へ行き、上履きに履き替え教室に向かう…

 

1-3の教室に駆け込んだ。

 

…周りから視線を感じる。まあ、ギリギリだしな、仕方ない。

 

今日は春休みが明けてから最初の登校日。

そう、始業式。

僕らの学年が一つ上がる日だ。

 

 

実質2年生。でも、今は1年生。だから、一年の教室に駆け込んだ。

 

始業式と言えば、クラス替えに胸を踊らすものとおもうが…僕にはそんな感覚全く無い。そりゃそうだ友達なんていないんだもの。

まあ、とりあえずカバンとか傘を整理して机に突っ伏し体育館でどのようにやり過ごすのかを考える事にする。

 

「ねぇ、あれ誰かな?」コソコソ

 

「転校生?」コソコソ

 

「えー?でも、まだクラス替えしてないよ?」コソコソ

 

「ちょっと待って…あの席って」コソコソ

 

ん?何をコソコソ話しているんだろう?ずっと机に突っ伏している僕の方に声が飛んで来てないか?

 

 

「「「紫藤くん!?」」」

 

「ひゃい!?」

 

ヤバイ、つい変な声で返事をしてしまった。

 

「えっ?やっぱり紫藤くんなの!?」

 

「いつも、某日曜アニメの丸○(まるお)くん見たいなメガネかけてたのに!」

 

「メガネとったらすごいイケメンじゃない!?」

 

 

ワイワイガヤガヤ

 

 

なんで、こうなった…僕が何したよ。

僕は、そんなのじゃなーい!!

 

…メガネ。君が恋しいよ…

 

「ねぇ、紫藤くん?」

 

誰かが話しかけて来た。

って!!ヤバイ!マズイ!

 

「ごめん!!」

 

ダッダッダッ!

 

「え…?」

 

僕は、教室の外に飛び出した。

 

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「ハァハァ、悪い事しちゃったな…」

 

さっきの人は僕に声をかけようとしてくれていたのに、その善意を踏みにじってしまった。

 

「ハァ」

 

整えていた呼吸は、ため息になっていた。

 

逃げて来たはいいものの咄嗟に屋上に駆け込んでしまった。

 

うちの学校は屋上へ上がる階段に立ち入り禁止とちょっとしたバリケードがあるだけで実は、屋上の扉自体は鍵がかかっていないのだ。

 

仕方ないからここでしばらく時間を潰そう…うん、そうしよう。

 

 

僕は、膝についていた手を離し顔を上げた。

 

 

そこには、この"小雨町"の風景と"一人の少女?"がいた。

 




メガネくん、君の事は忘れない。
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