異常で過負荷な悪平等の幻想入り(?)   作:クマー二郎

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取るに足らない普通の人間

まともに門番と当たるつもりはないので都の外への門は勝手にくぐり出た。手段は想像に任せます。暴力的ではないことだけはここに記す。

 

時間がどれくらいかかったかわからないが、門が見えなくなってしばらくしたあとに山があったので麓に住むことにした。

ん?家かい?構造は次元を切り裂いたから見た目は小屋だけど内部は和風の館にしたよ。使える能力はフル活用だね。対妖怪用の結界に人妖両用のトラップの数々。初見では見破れまい。

とっておきなのはドア以外はスイッチを作動させないと実体化しないのだ!

マイクラでお馴染みの匠先生が来ても無傷!あ、ドアは頑丈だけど傷が付くか。

実体化したらドアもダメージを負うけど、基本的に絶断剣(アブソリュートブレード)を鍵にしているから「扉なんてなかった」同然だね。でも何か一つ対策し忘れてたような・・・まあ、いいか。

 

家具はもうホントに以前の生活のものをフル活用。冷蔵庫、洗濯機、ライトスタンド(当然LED)、オーブンに電子レンジ、その他諸々をも完備!さらにテレビやインターネットは無理矢理に能力で繋ぎました。

 

 

 

なんてできたら良かったんだけどね。なんかだめだったみたい。その代わりパソコンは「知ってるデータ」を打ち出していく事ができたから動画、音楽、オフラインゲームとかあとは記憶の保管庫みたいな役割になったよ。

テレビやラジオは使い物にならないから「なかったこと」にしたし。ついでに言うなら和風のくせにベッド設置。部屋が和室だといつから勘違いしていた?誰かが来てもいいように寝具とかは収納スペース(異空間)に大量に放り込んだ。収納スペースには時間経過という概念を設定していないため、カビることも腐ることも劣化することもまずない。ましてや外からの干渉や消滅するようなことだって。まあ家自体が別物だけど、ここは向こうの時間経過に会わせているけどね。

 

む?なんだこの緑色の動くブロックは?まさかーーー

 

 

ズドオオオオオォォォォン!

 

 

『リスポーン』。クリー◯ー来るなよ!なんで湧いたし!

作り直しだ。あ、空間と空間繋げてワープゲートとかも創ってみようーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『風見幽香?』」

「うむ。その妖怪のせいで何人もの人間が殺されていてな。それでそのようなやつを倒して欲しいのだ」

「『なるほど・・・でも僕は最初に「懲らしめる」と言ったのを覚えてますか?』『ですので人妖問わずむやみに殺さない、と言う風にするつもりでいます』」

「だがな・・・いや、他の陰陽師、安倍晴明でも歯が立たないのだ。それだけでも充分だろう。では依頼の件を公にさせてもらうぞ?」

「『どうぞ』『ただし、名前は無しにしてください』」

「そこは「旅人に依頼をした」ということにさせてもらうから安心したまえ」

「『ええ、よろしくお願いします』」

「それと、・・・妹紅との話し相手になってもらいたいのだが」

「『ははっわかりましたよ』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近頃、都には奇妙な噂が流れている。「どこからともなくやって来た旅人が風見幽香を懲らしめた」と。私ですら勝てそうにない相手を降伏させたなんてどんな人物なのだろう。そこで依頼主であった藤原不比等殿に話を伺ったが素性は知れなかった。実に理解し難い。国の全ての門番に話を聞いたが皆口を揃えて「そんな人物見たくらいならとっくに伝え振らしていますよ」と言う。

さらに不可思議なのが殺したならまだわかるが「降伏」させたのだ。一体どれほどの人間だと言うのだ?

私こと安倍晴明は視線を集められながらもその考え事に没頭していた。

そんななか、髪が長く、貴族風な服を着た少女が私とすれ違った。そのとき得体の知れない違和感があった。思わず話しかけた。

 

「すまない。そこの君、」

「『はい』『何か御用ですか?』『ナンパならお断りですが』」

「いや、私は安倍晴明という陰陽師だ。少し時間を頂いてもよろしいかな?」

「『ふむ』『いいですよ』『藤原氏のところへ行くのも急ぎではないですし』『ん?』『ああ、晴明さんですか!』『噂は予々聞いておりました!』」

「あ、ああ。それはありがとう」

「『僕の家で話します?』『時間ならありますから』『茶菓子くらい出せますよ』」

「そこまでしなくていいのだが・・・」

「『なら僕が一方的に案内する、と言うことでいいですか?』」

「むむむ・・・」

「『僕に何か違和感を持った、ですよね?』」

 

図星をつかれた。

 

「『事前に言いますが僕は妖怪でも神でもないただの人間のつもりです』『が、感づいた、で間違いないですね?』」

「まったくもってその通りだ」

「『ならこちらへどうぞ!』」

 

そして一瞬で視界が切り替わった。付いたそこは草原で正面に妖怪が住み着く山があり、不自然に扉があった。

 

「なっ!」

「『驚くことないですよ』『あ、僕の真後ろをついて来てください』『罠を踏まれると面倒なので』」

「・・・・・・」

 

もう深く考えるのは諦めることにした。この子に知っている常識が通用しない。扉の前でいきなり剣を出現させていたがそれも深く考えなかった。

 

「『どうぞこちらへ』」

 

空間を切裂いたような事象が発生して、そのまま中へ彼女は入っていった。それに従って私も入った。

中は未知の空間だった。得体の知れない箱がたくさんある。何がどうなっているのだ?案内されて普通な部屋に座る。卓袱台一つの部屋だ。

 

「『さて、何が聞きたいですか?』」

 

気がつくと目の前にお茶と煎餅などが現れていた。

 

「うむ、ここ最近の都に流れている噂でな・・・」

「『あ、それですね』『犯人は僕ですよ』」

「・・・風見幽香を一人でか?」

「『ええ』『普通のまま闘ったら間違いなく何回か死にましたね』」

「どのようにしてだ?」

「『そうですね・・・』『ことの始まりは七日前なんですけどーーー』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不比等に頼まれてからすぐに件の現場に向かった。そこは綺麗な向日葵(ひまわり)の花畑が広がっていてーーー

 

「何か御用かしら?」

 

笑みを浮かべた幽香がそこにいた。

 

「『いやー綺麗な花畑ですね』」

「そうね。そう言われて私もうれしいわ」

「『あなたから見て僕はどう見えます?』」

「取るに足らない普通の人間」

「『ですよねー・・・』『ふぅ』『全力であなたを降伏させますなんて言ったらどうしますか?』」

「全力であなたを叩き潰すわ。物理的にね!」

「『ならあなたを降参させてやりますか!』『精神的にね!』」

 

能力で身体能力を強化して傘と捻切が交差した。力で押し比べても差がほとんどでなく手数の勝負になった。

 

「『くっ・・・両手ならどうだ!』」

「甘いわ!」

 

両手の捻切で同時に斬り掛かるも傘で払われ、体勢を崩す。

 

「はぁっ!」

「『ぐはっ』」

 

鋭い突きを受け草むらを滑っていく。結果的とはいえ花畑のある向きに対して平行に闘う形に持ち込めた。

 

「口程にもないわね!」

「『今の程度ではやられるつもりはないけどね!』」

 

再び来る鋭い突きを上から螺子を叩き付けて軌道を逸らす。もう片方の螺子で斬りつけるが最低限の動きで避けられる。左足で蹴り上げられ、宙を舞った。

 

「ふっ!」

 

ドガァァンッ

 

傘で思いっきり殴られて地面にクレーターを作り上げる。流石に効いたぞ・・・とか思いつつも足を地面に着けたままゾンビの様に起き上がる。

 

「前言を撤回するわ。あなた本当に人間かしら?今ので死んでいても可笑しくはないけど」

「『失礼な』『普通の人間のつもりですよ』」

「普通の人間なら何もない場所から武器が出て来ないと思うんだけど?」

「『やっぱつもりにすぎないのかなぁ・・・』『とりあえず茶番はこんなものですね』」

 

大量の螺子を展開して不敵に笑う。流石にそれには驚いたのだろう。

放つ螺子と囲う螺子、直接斬る捻切の3つ。先ほどよりも捌く難易度は格段に上がっている。それでも対応しきるのは流石最強クラスといったところだろう。

 

「『まだまだ!』」

「くっ・・・」

 

形成が逆転していた。螺子の物量押しにはさすがに上回りきれなかったらしい。直後、幽香は分身した。そして再び形勢逆転。螺子を捌かれきり、殴り飛ばされる。宙に浮いた所を下へ、斜め上へ、下へとお手玉された。地面に再びクレーターが生じる。

 

「「これで決めるわ」」

 

由香2人ともの手に力が収束していく。

 

「『うわああっ!?まずい、【ドラゴンブレス】!』」

「「【ダブルスパーク】!」」

 

2つの極太レーザーが正面衝突した。

実力は拮抗・・・するまでもなく。

そしてとうとう目の前までレーザーが届く。

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