異常で過負荷な悪平等の幻想入り(?)   作:クマー二郎

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死にそうなので

何気なく出かけた外の世界に転がる子供・・・いや、同じ年頃の少女。声も顔もほとんど女の子のそれだった。

 

「『それよりも・・・』『病気がまずいので・・・』『腕のいい医者はいませんか?』」

「私がそうよ?」

「『死にそうなので診てもらえると助かります・・・』」

 

球磨川哿という少女・・・もとい少年はたしかに力なく言っていた。微妙に胡散臭いテンションではあるが。

 

「わかったわ。着いて来て。でも本当に死が関わるほど?ここにいられるくらいなら死ぬとまではいかないんじゃ・・・」

「『何言ってるんですか』『苦しいにき』がはっ」

 

何事もなさそうにする様子を貫いていた彼が急に吐血した。

 

「ちょっと!大丈夫!?」

「『大丈夫・・・』じゃないですね」

 

そして気を失った。私は彼を背負うと全力で走り出した。門番にもすぐ通してもらい、治療を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれくらいしたかはわからない。朧な視界は天井を映し出していることを理解するのに時間がかかった。

 

「『!』」

「大丈夫。もう治ったわ」

「『・・・・・・』」

「・・・・・・」

「『う・・・』うああああぁぁぁ・・・」

「本当に男の子なのが疑わしいくらいだわ。事実なのは認めるけど」

「あぁぁぁぁ・・・ありが・・・とう・・・」

 

泣きながら再び意識が飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界に来て3回目の目覚め。多分今までで生きてきた中で一番いい目覚めだった。

 

「丸一日寝てたわよ」

「ありがとうございました。『なんてお礼をすればいいのか・・・』」

「いいのよ。その代わり質問させてもらうだけだから」

「『答えられる範囲で・・・』『といっても範囲を大きく広げます』」

「そうね・・・まずはあの場所にいる前はどこまで意識があるの?」

「『記憶に止めている範囲なら全てです』『もともといた世界は科学技術がそこそこ進んでいました』『・・・ここほどではないけど』」

「要するに異世界からきたということ?」

「『端的に言えばそうなります』『ただ安心院さんがなんだか妖しい発言していたけどなぁ・・・』

『「腕のいい医者のいる世界に行けるはずだからあの世界からの存在を忘れられればいい」って言われて』『自分の存在を二重にして消した所までは覚えているんです』『そこからは覚えていなく、おそらくですけどその後死にました』」

「死んだのに生きているって言うこと?」

「『推測の域をでませんけど』『死んだ後にこの世界に少し時間の戻った体が来れたんだと思います』」

「う〜んそこを考えても仕方が無いものとするけど・・・その安心院さんって誰かしら?」

「『月の頭脳・・・間違ってはいないはず(ボソッ)』

『わからないのなら相当な偶然ですね』『なんてついているんだろう!』」

 

大げさに感激する動作をとる。

 

「それと自分の存在を消したって言ったわよね?それは能力かなにかかしら?」

「『当然その通りですね』『簡単にばらすような人は自信があるか馬鹿かのどっちかですけど』」

「教えてもらえるかしら?」

「『永琳は命の恩人ですから特別にいいですよ』

『大本の能力はたった一つです』

『その世界では異常(アブノーマル)過負荷(マイナス)いう二種類の能力に分けられていまして』『僕は異常(アブノーマル)と分類されていました』『能力の分類はどっちでもいいんですけどね』

 

『能力名は「幻実現し(ノンフィクション)」』

『いろんなものを創る能力です』」

「創るのに消す・・・?」

「『そこが能力の応用です』『ん?』」

 

目の前に一枚の紙切れが落ちてきた。受け止めるとそこには

 

【死んじゃった影響で時間軸がずれたみたい。知っている世界までの寿命とか頑張ってね☆by安心院なじみ】

 

「『・・・(グシャッ)』」

「今の紙になんてあったの?」

「『さっきの安心院さんから【死ぬな頑張れ】』『だ、そうです』

『で、さっきの能力の件ですけど』『どこまで話してましたっけ?』」

「二重に存在を消すことに関する能力の応用よ」

「『ああ、そうでした』『僕の兄の禊が持つ過負荷(マイナス)、「大嘘憑き(オールフィクション)」で僕の「存在認識」を無かったことにしてさらに「僕が存在する歴史」を「僕が存在しない歴史」で上書きするように創る、これでごくごく本当に一部を除いて誰も認識することができなくなりました』」

「どんな反則兄弟なんだか・・・」

「『懐かしい響きですね』『ただ僕の能力はこれに収まることは無いですけど』『例えばほら』」

 

僕は手のひらの上に美しい金の装飾のなされた鈴を出した。「チリン♪」と心地の良い音をたてる。

 

「『思いついたのがこんなものですけど言われれば自分の命以外は創れるはずです』」

「ならこの薬品と同じものを出してみて?」

 

そう言うと棚のどこかから一つの瓶を取り出してきた。

 

「『はい』」

 

鈴をテーブルに置く。僕の手元には同じラベルのそれがあった。永琳はその瓶を取るや否やとても驚いた表情をしていた。

「これは私が試しに作ってみただけなのに」だとかいう声が聞こえた。

 

「『少し、散歩させてもらいますね』」

「どこまで?国の外とかは「『外壁の周りを』」はぁ・・・出入国のときには門番に私の名前を出せばパスできるわ。それだけの能力があるなら簡単には死なないでしょ」

「『どこまでもありがとう!』『ちょっとばかし行ってきまーす』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

移動にかかる時間を「無かったことに」してあっという間に外に出た。能力の無駄遣い?使いすぎなければいいのさ。

それにしても草原だね。前にいたところなら見れないくらい草原が広がっている。

・・・そういえば妖怪が出るとか言ってたっけ?死ななきゃいいか。ていうか死んでも平気かな。もう治ったみたいだし。

 

「『?』『わばばばばばばばば!?』」

 

って思ったそばから雷撃されました。びりびり。

 




見た目は中性的、声も高いです。
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